CMSとは何か? 導入のメリットや選定で押さえるべきポイントとは

コンテンツマーケティング
CMSとは、コンテンツ管理システム(Content Management System)の略称です。Webページの記述言語であるHTMLやCSSを知らなくても、ホームページを構築して運用管理できる、とても便利なソフトウェアです。
目次
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CMSとは?
CMSとはコンテンツ管理システム(Content Management System)の略称で、HTMLやCSSといったWebページを作るための記述言語の知識がなくても、テキストや画像、デザインやレイアウトまでを簡単に一元管理できるソフトウェアです。
CMSを使用すると、初心者の方でもブラウザ上に文章や画像ファイルを入力するだけで、手軽にサイト上の情報を追加・更新することができます。
CMS導入のメリット
では、CMS導入のメリットを見ていきましょう。
- 1. ホームページの更新が容易
- ホームページの更新が容易になります。テキストや画像ファイルのアップロードや、デザインの修正なども簡単です。
- 2. 検索エンジン対策
- 検索エンジン対策を行うことができます。検索エンジンに見つけてもらいやすいサイト構造にしたり、それぞれのページに検索キーワードを盛り込んだりすることが可能です。
- 3. コストの削減
- ホームページを担当者が自分で更新できるようになるため、いままでかかっていたエンジニアの工数や外注のコストを削減できます。
- 4. サイトの更新頻度を高められる
- ホームページの更新が容易になるので、タイムリーに内容を変更することが可能です。コンテンツを頻繁に更新することで、見込み顧客への訴求力を高められます。
- 5. 導入費用を抑えられる
- 導入のための費用を低く抑えられます。たとえばホームページの新規の構築、あるいはリニューアルなどの際にCMSを使うと、テンプレートを先に作り、それを流用できるため、ゼロからホームページを構築するよりもずっとコストが低くなります。
CMSの導入はコスト削減のために必要不可欠
CMSが登場する以前は、ホームページの内容を変更するために、いちいちFTP(File Transfer Protocol)でサーバーにアクセスして、HTMLやCSSで記述されたWebサイトのデータ・ファイルを直接編集しなければなりませんでした。専門的な知識が必要なので、社内のエンジニアや外部のWeb制作会社などに依頼していた企業も多かったと思います。
また、コンテンツを更新した際には、関連するリンクやナビゲーション・メニューなども手動で更新しなくてはならず、これらの作業は大変手間のかかるものでした。
CMSの普及により、HTMLやCSSなどの記述言語を知らない人でも、サーバーを意識することなくホームページの内容を変更することが可能になりました。最新のCMSのなかには、ページのデザイン要素を簡単に更新できるものもあります。リンクやナビゲーションの修正を自動化し、頻繁に使うデザインはテンプレート(共通のデザイン)として登録しておけば、自由にページを増やすことも可能です。
CMSを使うと、ホームページを更新するために必要な時間を劇的に減らし、エンジニアの工数や外注のコストを削減できます。また、CMSを導入することでホームページの更新を頻繁に行うことができるため、最新の状態を保てるだけではなく、検索エンジン対策という点でも大変有効です。いまや、CMSの導入はホームページの構築に必要不可欠だといえるでしょう。
CMSの選定のポイント
無料(オープンソース)と有料の違い
CMSには、オープンソースで提供されているものと、企業が有料で販売しているものの2種類があります。
無料(オープンソース)のCMS
オープンソースのCMSは無料で利用できますが、その半面、サポートが基本的にないので、自社にエンジニアがいない場合には、外部の支援企業に構築や補修を依頼したり、ホームページをホスティングするためのサーバーを自社で準備したりする必要があります。
無料(オープンソース)CMSの例
- WordPress(ワードプレス)
- Joomra!(ジュームラ)
- concrete5(コンクリート・ファイブ)
有料のCMS
有料のCMSは、それを提供する企業が構築や保守のサポートを用意しており、サーバーがあらかじめ準備されていることが多いため、導入しやすいのがメリットです。
また最近の有料CMSのなかには、アクセス解析や顧客データベースの管理、メール配信、ソーシャルメディアの管理など、ホームページの構築・運用にとどまらず、さまざまなマーケティング機能を提供するものもあります(オールインワン型CMS)。
有料CMSの例
- TypePad(タイプパッド)
- Movable Type(ムーバブル・タイプ)
CMSの基本機能
以下に、CMSの基本機能を紹介します。
- サイトマップ機能
- 新しくページを追加したり、ホームページ構造を変えたりできる
- WYSIWYG機能
- HTMLやCSSを使うことなく、“ワープロ感覚”でホームページやコンテンツをWYSIWYG(What You See Is What You Get:見たままがそのまま出力になる)で更新できる
- コンテンツ管理機能
- 画像やPDFなどのファイルを保存できる
- 検索機
- ホームページ上のコンテンツを検索できる
- ホームページの更新機能
- 特定のページの更新日時を予約できる
- 権限管理機能
- ホームページの利用者ごとに使える権限を変えて、保守性を高めることができる
- バージョン管理
- 古いバージョンのページを保持しておき、必要に応じて以前のページを復活させることができる
目的に合ったCMSを導入するために
まず、CMS導入の目的をはっきりさせることが重要です。
以下のような目的が考えられます。
- ホームページをゼロから立ち上げたい
- 既存のホームページをリニューアルしたい
- ホームページの集客力を高めるために、ブログを設置したい
- 自社の見込み顧客に合わせて、オウンドメディアや特設ページを構築したい
- 問い合わせや見込み顧客のリード情報をホームページで獲得するために、ランディングページを増やしたい
一般に、シンプルなホームページを作るだけならば、無料のCMSである「WordPress」などを使うケースが多いです。
しかし最近は、単にホームページを構築しただけでは、なかなかアクセスが集まりません。そのため、ブログ機能を併設したり、オウンドメディア一体型のホームページを構築したりするケースが増えています。そのような場合には、「Cloud CMO」のようにブログ機能を備えた有料のCMSを利用するのが良いでしょう。
WordPressをカスタマイズして構築することもできますが、かなりデザインに手を入れることになるので、信頼できるデザイン会社に依頼して構築する必要があります。
また、近年は、資料ダウンロードのための専用ページをホームページ上に用意して、訪れた見込み顧客の連絡先を取得する「リードジェネレーション(見込み顧客情報の獲得)」が一般化してきています。それには入力フームを設置した特別なページ(ランディングページ)の作成が不可欠です。そのようなページを作るには、やはり有料のCMSの利用をおすすめします。
CMS導入の際に抑えておくべき2つのポイント
次に、導入にあわせて押さえておくべきポイントを2つお伝えします。
1. スマートフォン対応
1つ目は、スマートフォン対応です。ホームページへのアクセスのうち、50%程度スマートフォンから来るようになったといわれています。CMSの有料・無料にかかわらず、きちんとスマートフォンに対応したデザインになっているかどうかを確認してください。Cloud CMOはスマートフォンに対応しています。
Cloud CMOはレスポンシブWebデザインに対応しており、スマートフォン、タブレット、PCと、すべてのデバイスから快適に操作できるページを簡単に制作できます。
参考記事:ブログの「モバイル最適化」してますか?簡単裏ワザとチェック項目
2. SEO対策
2つ目は、SEO(検索エンジン最適化)対策です。従来の対策手法として、SEO会社に頼んで自社サイトに向けて有料でリンクをはってもらうという手法がありました(人工リンクなどと呼ばれる手法です)。しかし、その手法はGoogleがペナルティを課すようになったため、現在では実施できません。
参考記事:Google、人工的・悪質なSEO対策にペナルティ
現在のSEO対策は、検索されるキーワードをしっかりと調査して、良質なコンテンツをホームページ上に掲載することが標準になっています。そのためCMSが備えるべき機能として、ページのタイトルやメタディスクリプションなどの要素が容易に編集できること、ホームページ内のナビゲーションやリンク構造が最適化されていることが重要です(SEO内部対策)。
<参考>
タイトルは、Webページの見出しテキストです。ページをHTMLで記述したデータのなかで、
一方でWordPressなどの無料のツールを使う際には、SEO対策のためのプラグインを別にインストールして、きちんと設定する必要があります。
参考記事:All in One SEOでできること、インストールから基本設定までを徹底解説
今後のCMSに求められる機能
従来のホームページは、新しく作ってから3~5年でリニューアルをするのが一般的でした。「作れば良し」とされていたその時代には、CMSがなくてもホームページは構築できたのです。ところが現在のホームページにおいては、頻繁に更新し、情報の質と量を常に改善することが求められています。コンテンツマーケティングと呼ばれる手法が登場し、自社の見込み顧客に向けた情報を発信することが重要視されるようになってきました。
また、上記で説明したように、各種マーケティング機能を備えたオールインワン型CMSの登場も注目すべきポイントです。このタイプのCMSは分析や顧客管理に優れており、見込み顧客1人ひとりの行動分析をしたり、行動内容にあわせてメールやコンテンツの内容を変えたりする“パーソナライズ”も可能になりました。たとえば、製造業の見込み顧客には製造業の導入事例を表示する。あるいは、競合他社に対して自社の資料請求ページが表示されないようにする、といった高度な来訪者対応がCMSによって可能になります。
一度ホームページを作ると、大幅に改修するのは簡単ではありません。CMS導入にあたっては、目的やゴールを明確にして、適切なソフトを選定しましょう。
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▼CMS、Wordpressについて詳しい解説は以下の記事もと?うそ
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