CMSとは何か?Webサイト運営に不可欠なシステムの基礎知識
企業のWebサイト運営に今やCMS(コンテンツマネジメントシステム)は欠かせません。サイトのコンテンツ追加や更新をプログラミングなしで簡単に行えるCMS。本記事ではCMSの基本と、企業サイトのCMS導入における2023年の最新動向をお伝えします。併せて、CMS導入を成功に導く8つのポイントを解説。 貴社のCMS選定や活用の一助となれば幸いです。
CMSの仕組みと主な機能
CMSは、Webサイトのコンテンツをデータベースで一元管理し、ユーザーに表示するHTMLを自動生成するシステムです。ブラウザベースの管理画面から、記事の投稿や編集、デザインの変更などが行えます。
CMSの主な機能は、記事の作成・編集・削除、カテゴリやタグによる記事管理、メディア管理、ユーザー管理、プラグインやウィジェットの追加など。テンプレートを適用すれば、プログラミングスキルがなくてもサイトデザインを変更できるのも大きな特徴です。
CMSを導入するメリットと導入効果
CMSを導入するメリットは、何より更新業務の効率化です。サイトの規模に関わらず、マーケターや営業担当者自身の手で迅速にコンテンツを更新できるため、情報発信の即時性が高まります。サイトの集客力・収益力にもつながるでしょう。
また、デザインの変更やページ追加も容易なため、マーケティング施策に合わせて柔軟にサイトを改善できるのがCMSの強みです。A/Bテストによるサイト最適化や、ランディングページの作成などにも活用できます。
社内のWeb担当者の習熟度を上げれば、制作会社への発注コストも削減可能。Web関連業務のコスト構造を抜本的に改善する起点になり得るのです。
2023年企業サイトのCMS導入率は約50%、コロナ禍で加速
続いて企業サイトのCMS導入状況を見ていきましょう。2023年調査によると、上場企業のコーポレートサイトのうち約50%がCMSを導入していることがわかりました。前年の約40%から10ポイント上昇。コロナ禍の影響もあり、この1年でCMS導入が加速したようです。一方、グローバルで見ると、CMSの導入率は67%であり、日本のCMS導入率とは17%の格差があります。
コロナでCMS導入が進んだとはいえ、日本のウェブサイトのDXには課題が大きい状況です。ただ、今後はデジタル化の流れが加速し、あらゆる業界でCMSが当たり前になる可能性が高いでしょう。自社サイトの課題を解決し、競争力を高めるツールとして、CMS導入を前向きに検討したいものです。
コーヒーブレイクコラム:宗像が物申す!
「CMSは本当に必要なのか?」
そもそも、CMSは本当に必要なのでしょうか?オープンソースで無料のものならともかく、有料のCMSを入れる意味があるのでしょうか?
結論から言えば、これからホームページを作るなら、CMSは必須のツールだと私は考えます。なぜなら、プログラミングの知識がなくても、タイムリーにサイトを更新できるのがCMSの最大のメリットだからです。情報の鮮度を保ち、ユーザーに価値を届け続けるには、CMSは欠かせません。
また、有料のCMSは、ウェブサイトでのパーソナライズを実現したり、きめ細かいデータ分析が可能になるなど、「攻めのウェブサイト運用」が可能になっているものが多いのです。
少子高齢化で人材不足の日本、顧客体験はますますデジタルシフトをさせていく必要があるでしょう。結論、お金を払ってでも入れる価値はある!と私は思います。
ただ、一方で、多くの会社のホームページが作っただけで、放置状態になっているのも事実です。これはお客様の事情を聞くと、CMSが入っておらず、制作会社にいちいち頼まないと更新できない体制になっていることが要因として大きいようです。さらには、「前回サイトを作ってもらった制作会社に見積もりを頼んだが、返事がない」「問い合わせの対応が悪い」といった話を、お客様からよく聞きます。
実はこれ、多くのサイト制作会社が慢性的な人手不足に陥っていることが原因なんです。ホームページ制作は値段で選びがち、そして、値段が安い制作会社は、最低限の人員体制で会社を回している。従って、常にプロジェクトに追われ続けていて、お客様からの問合せに対応できない。そういう事情があるのです。
だからサイト制作会社選びは慎重に行いましょうね。せっかくのホームページリニューアルが台無しになりかねませんから。
さて、ここで視点を変えて、海外の最新トレンドをご紹介しましょう。今、グロースドリブンデザインという考え方が注目を集めているのをご存知ですか?
画像出典:https://www.growthdrivendesign.com/
従来のウォーターフォール型のホームページ制作は、リリースまでに長い時間がかかるのが課題でした。しかしグロースドリブンデザインでは、必要最小限の機能だけを搭載したMVP(Minimum Viable Product)を素早くリリース。その後のユーザー行動を分析しながら、改善を繰り返していくことで、Webサイトを成長させていくんです。
私は、この考え方は日本企業にこそ必要だと感じています。作ったら終わりではなく、公開後の運用フェーズにこそ価値がある。そのためにCMSは必要不可欠なのです。アクセス解析で効果を測定し、A/Bテストで最適化する。ユーザーの声に耳を傾け、ニーズに合わせてサイトを進化させる。そうしたPDCAサイクルを回すことで、ホームページは財産になっていく。
私がイノーバを立ち上げたのも、そんな想いがあったからです。お客様に寄り添い、Webの力で事業成長を支援する。CMSの導入支援を通して、デジタルシフトを加速する。作るだけでなく、運用まで見据えたホームページづくりを、私たちイノーバは全力でサポートします。
CMS導入検討の前に知っておきたい8つの成功ポイント
それでは、CMS導入のプロジェクトを成功させるポイントを見ていきましょう。CMSの選定から設計、構築、運用まで、つまづきがちな点とその対策をご紹介します。
1. 自社に最適なCMSを比較・選定する
オープンソース型CMS、商用パッケージ型CMS、クラウド型CMSの特徴と選び方
まず、CMSの種類を理解しましょう。大きく分けて、オープンソース型CMS、商用パッケージ型CMS、クラウド型CMSの3タイプがあります。
オープンソース型CMS | 商用パッケージ型CMS | クラウド型CMS | |
---|---|---|---|
コスト | 初期コストが低い ランニングコストは自己負担 |
初期コスト・ランニングコストともに高め | 初期コストが低い ランニングコストは従量課金制 |
カスタマイズ性 | 高い | ある程度可能だが、オープンソース型より制限がある | 限定的 |
機能の豊富さ | プラグインやテーマが豊富 | 標準機能が充実 | 基本的な機能は備えているが、プラグインの種類は限られる |
セキュリティ対策 | 自己責任 定期的なアップデートが必要 |
ベンダーがサポート | ベンダーが対応 |
サポート体制 | コミュニティベース 有償サポートは限定的 |
手厚いサポートを受けられる | ベンダーによるサポートがある |
システム運用 | 自社でサーバー用意が必要 | オンプレミス・クラウドから選択可能 | クラウドのみ |
向いている規模 | 中小規模サイト向け | 中~大規模サイト向け | 小~中規模サイト向け |
オープンソース型は、WordPressに代表されるように、プログラムソースコードが公開され、無償で利用できるCMS。コミュニティベースで多様な機能が開発されているため、拡張性に優れます。一方で、自社でシステム環境を用意する必要があり、セキュリティ対策も自己責任となります。
商用パッケージ型は、ベンダーが開発・販売するCMS製品。標準機能が充実しており、手厚いサポートが受けられるのが魅力。ただし、ライセンス費用とランニングコストは比較的高額です。カスタマイズ性はオープンソース型より劣ります。
クラウド型は、CMS機能をクラウドサービスとして利用する形態。自社でのシステム構築は不要で、初期費用を抑えられるのが最大の利点。セキュリティ対策もベンダー側で行ってくれるため、運用負荷は軽め。ただし、カスタマイズの自由度は限定的です。
機能、コスト、サポート、セキュリティ、拡張性を総合的に判断
CMS選定では、コンテンツ管理機能、予算、ベンダーサポート、セキュリティ対応、将来の拡張性など、総合的に評価しましょう。現状のWebサイト、社内のリソース、将来の事業展開を踏まえた選択が重要です。
国産と海外製、ベンダーロックインのリスクにも留意
海外製のオープンソースCMSは、国内シェアも高く、多様なプラグインが利用できる一方、日本語情報が限定的。不具合対応や問い合わせに不安が残ります。対して国産CMSは、日本語での手厚いサポートを受けられるのが強み。ただしベンダーの方針変更などによるロックインリスクもあるため、慎重な見極めが必要です。
2. 明確な目的を持ち、社内の合意形成を図る
Webサイトの課題抽出とCMS導入の目的を明文化
CMS導入の目的を明確にすることが肝要です。現状のWebサイトの課題を洗い出し、CMSでどう解決するのかを具体的にイメージしましょう。コンテンツ更新の効率化、デザイン変更の柔軟性向上、マーケティング施策との連動など、優先度の高い課題から目的を設定します。
定量的な目標設定とKPI設計
CMSの導入効果を測定するため、定量的な目標を設定しましょう。コンテンツ更新頻度、PV数、CVR、リード獲得数など、サイトの目的に沿ったKPIを設計。ツールを入れるだけでなく、PDCAを回して成果を出すことが重要だと意識づけます。
経営層と現場、IT部門の理解と協力を得る
CMS導入には、経営層の理解と現場の協力が不可欠。Webサイトをどうすべきかのビジョンを経営層と共有し、現場の担当者にCMSの利点を丁寧に説明。IT部門の協力も仰ぎ、導入後の運用・保守体制を構築する必要があります。
コーヒーブレイクコラム:宗像が物申す!「CMS未導入コストを見える化すべし!」
現場は、社内に対して、サイトリニューアルを提案したい。しかし、経営陣が反対されてしまう。
「もう少し今のホームページを使い続けられないのか?」
「費用が掛かるわりにROIが見えないじゃないか」
経営陣からそのような指摘を受ける事があると思います。
その時には、私は、ずばり、今日はCMSを導入していないことで発生する「見えないコスト」を定量化すべきだと考えます。
まず、コストサイドの運用関係の費用から見ていきましょう。
CMSがない場合、サイトの更新はHTMLの知識がある人しかできません。そのため、ちょっとした修正でも外注に頼らざるを得ず、その都度費用が発生します。たとえば、月に2回、1回5万円の更新を外注したとすると、年間で120万円ものコストがかかります。
加えて社内の確認作業にも、意外と人件費がかかります。
サイト更新の原稿をメールで受け取り、設置箇所や表現を細かくチェック。修正依頼やデータのやり取りで、1回の更新に2時間かかったとします。1時間あたりの人件費を5,000円と仮定すると、月2回の更新で年間24万円。これがCMSなら、ブラウザ上で簡単に修正でき、作業時間は10分の1で済むでしょう。
さらに見落としがちなのが、更新が滞ることによる機会損失です。
問い合わせが来ても、在庫情報が古いまま。キャンペーンをやっているのに、告知ページがない。お客様は最新情報を求めてサイトを訪れるのに、肝心の情報がなければ、問い合わせや購入に至りません。
製造業の場合、更新が滞ることによる機会損失は、次のようなケースが考えられます。
たとえば、産業機械メーカーA社の事例を想定してみましょう。
A社は高性能の製造ラインを扱っていますが、新製品の情報がサイトに反映されていません。営業担当者から、展示会で新製品に興味を持った引き合いがあると連絡がありました。ところがお客様がサイトを見ると、新製品の詳細スペックがない。結局、お客様は他社製品を選んでしまったのです。
A社の新製品は、競合と比べて生産効率が20%高いという強みがあります。それによってお客様は年間500万円のコスト削減効果が期待できるはずでした。それが更新の遅れで、アピールする機会を逃してしまった。1件あたり2,000万円の受注が年間3件見込めたとすれば、6,000万円の機会損失です。
また、製品カタログのダウンロードを年間100件ペースで獲得していたとします。それがリニューアルにより200件に増えた。1件あたりの受注率が5%だと仮定すると、リニューアル前年間で5件の受注。それがリニューアル後は10件に増えるという計算です。受注単価を500万円とすると、年間5000万円の売上アップにつながります。この差が、情報発信の価値です。
ここまでの想定の数字をまとめると、
・外注費用:年間120万円
・社内人件費:年間24万円
・機会損失:年間1.1億円(6000万円+5000万円)
どうでしょうか?実に1億円超の見えないコストが発生している計算です。
もちろん、これはあくまで一例ですが、皆さんの会社でも、こうした「見えないコスト、機会損失」が出ているのではないでしょうか。
このように説明する事ができれば、社内のホームページリニューアルプロジェクトも大きく推進するのではないでしょうか?
3. 綿密な要件定義と設計でプロジェクトを成功に導く
サイトのゴールイメージを具体化、現行サイトの棚卸と改善点の洗い出し
CMS導入の要件定義では、まずサイトの目指すべき姿をイメージします。KPIの達成に向けて、コンテンツ、構成、デザイン面の改善点を洗い出しましょう。現状サイトを棚卸しし、新サイト設計に反映。IA(情報設計)の最適化も検討すべきポイントです。
機能要件、非機能要件を漏れなく定義し優先順位づけ
CMSに必要な機能要件を整理します。記事タイプ、カテゴリ、タグ、メディア管理、パーマリンク、プラグイン、ユーザー権限など、具体的に列挙。非機能要件では、パフォーマンス、アクセシビリティ、セキュリティ基準、効率性などを規定。漏れのない定義と優先順位づけが肝要です。
移行手順、スケジュール、予算、体制を入念に設計
サイトリニューアルとCMS導入プロジェクトの移行手順を設計。スケジュールと役割分担、予算配分を決定します。無理のない計画で確実に成果を出すため、十分な調整とリスクマネジメントを。体制では、プロジェクト管理、開発、デザイン、コンテンツ制作、テストなどの役割を明確にします。
4. 柔軟な拡張性とカスタマイズ性を備えたCMSを選ぶ
サイトの成長に合わせて柔軟にカスタマイズできるか
事業の拡大や組織の変化に合わせ、サイトもアップデートしていく必要があります。想定外の要望にも対応しやすいよう、カスタマイズ性の高さはCMS選定の重要ポイント。ベンダーロックインに陥らないためにも、オープンソースのCMSが望ましいでしょう。
APIによる他システム連携、ヘッドレスCMS化の将来性
マーケティングオートメーションツールをはじめ、他システムとの柔軟な連携ができるかも確認したい点。API連携できるCMSなら、自在なデータ活用が可能です。コンテンツ制作と表示を分離する「ヘッドレスCMS」への移行も視野に、マイクロサービスアーキテクチャとの親和性の高さもチェックすべきでしょう。
デザインの自由度、モバイルフレンドリー対応も要チェック
CMSを選ぶ際は、デザインの自由度の高さも見逃せません。サイトの表現の幅を狭めないよう、テンプレートのバリエーションの豊富さを確認。レスポンシブWebデザインによるモバイルフレンドリーな表示もCMS側でサポートされているかを必ずチェックしましょう。
5. 運用保守体制と担当者の教育を行う
社内の役割分担、承認フロー、ルール策定とマニュアル化
CMS導入後の運用ルールを策定し、マニュアル化しましょう。コンテンツ制作・更新の担当者、エディター、公開承認者の役割を定義。承認フローも diagram で「見える化」。ガイドラインは、記事の構成、文体、キーワード選定など、網羅的に規定したいものです。
定期的な運用教育の実施でスキルを維持・向上
作成したマニュアルを元に、定期的な教育を実施。CMS操作だけでなく、SEOやアクセス解析、レスポンシブデザイン、ユーザビリティなど、サイト運営スキルの底上げを図ります。属人化せず、担当者が代わっても回るような体制と仕組みを整備しましょう。
システムの保守・更新、脆弱性対応の体制を整備
CMSは定期的なバージョンアップが必要です。パッチの適用やプラグインのアップデート、脆弱性情報のウォッチと対応を怠ると、深刻なセキュリティインシデントを招く恐れも。開発ベンダーを含む保守・運用体制を整え、システムを常に健全に保つことが欠かせません。
6. データ移行を慎重に。SEO対策の継続を怠らない
旧サイトの価値あるコンテンツの棚卸と移行計画
CMS移行に伴い、旧サイトの価値あるコンテンツを見極め、スムーズに移行する必要があります。アクセス数の高いコンテンツ、検索流入の多いページを分析。移行時のサイト構成や統廃合を慎重に計画しましょう。URLの変更は最小限に抑え、重要なページ遷移はシームレスに行うことが肝要です。
URLの変更に伴うリダイレクト設定、外部リンク対策
CMSへの移行でURLが変更になる場合、リダイレクト設定を適切に。新旧URLのマッピング表を作り、漏れなく301リダイレクトを実装。加えて、外部サイトからのリンク切れにも目を配ります。Search Consoleでリンク元を確認し、メールで連絡を取るなど、SEO対策の観点からの配慮も重要です。
アクセス解析、サイトマップ、パンくずリスト等SEO施策の引継ぎ
旧サイトで行っていたSEO施策は、CMSに引き継ぐ必要があります。GoogleアナリティクスやSearch Consoleとの連携、XMLサイトマップの自動生成、パンくずリストの実装など。加えて、各ページのタイトルタグ、メタディスクリプション、見出し構造、代替テキストなども最適化。CMS移行による検索順位やオーガニックトラフィックの落ち込みを防ぎましょう。
7. 外部リソースを有効活用し、効率化とコスト最適化を図る
CMS構築・運用パートナーの評価ポイントと選定基準
自社に最適なCMS構築・運用パートナーを選ぶのも重要な成功要因。単に導入実績の多さだけでなく、類似業種・業態の知見、開発・運用の柔軟性、コミュニケーションの良さ、担当者の熱量なども見極めたいポイントです。複数ベンダーから提案を受け、コストと期待できる効果のバランスで選定しましょう。
クラウドサービスの特性を理解し、自社に適した形で活用
CMSの周辺領域では、クラウドサービスの有効活用も欠かせません。ホスティング、CDN、画像圧縮、アクセス解析、A/Bテストなど、目的に応じたサービスの選択が重要。各サービスの料金体系や SLA をよく理解し、自社に適した形で活用。サーバー運用工数の削減とパフォーマンス向上の両立を目指します。
得意分野に特化し、その他は外部協力で効率化
CMS運用の内製化を進める一方、すべてを自前で抱え込む必要はありません。記事制作、ディレクション、デザイン、コーディングなど、社内リソースが不足する分野は、積極的に外部の協力を仰ぎましょう。得意分野に注力し、その他は外部活用で効率化する。コストと時間を賢く使うことで、より高いROIを目指せます。
8. 公開後もPDCAサイクルを回し、継続的な改善を
サイト活用状況のモニタリングと定点観測、課題抽出
サイト公開後も、PDCAサイクルを回し続けることが重要です。アクセス解析で、ユーザーがどのようにサイトを利用しているのかを常にウォッチ。ページビューやデバイス、流入元、直帰率、CVRなどを定点観測し、課題を発見。改善アクションににつなげる習慣を根付かせましょう。
アクセス解析、ユーザビリティテストなど多角的な評価
サイトの評価は、数値分析だけでなく、定性的な観点も大切。ユーザビリティテストで、サイトの使い勝手を可視化。ヒートマップ分析でページの読まれ方を把握。ユーザーインタビューから、より深い示唆を得る。多角的にサイトパフォーマンスを評価し、ボトルネックを特定しましょう。
運用ルールの見直しと機能改善でCMSの真価を発揮
サイト活用状況の変化に合わせ、
CMSの運用ルールや機能も柔軟に見直すことが肝要。現場の声を吸い上げ、運用上の課題やシステム面の不便さを洗い出し。ルールの改定とCMSのカスタマイズで、よりスムーズな運用を実現しましょう。使い続けることでCMSの真価を発揮。磨き上げで企業サイトの価値を高め続けられるはずです。
CMS導入支援なら実績豊富なイノーバにお任せください
以上、CMS導入の勘所をお伝えしてきました。ここからは、イノーバのCMS導入支援サービスをご紹介します。
お客様のご要望に合わせたCMS比較・選定をサポート
イノーバでは、CMS導入をご検討中のお客様に、比較・選定のサポートを行っています。多数あるCMS製品の中から、お客様の課題やご要望に合致した最適解をご提案。ライセンス体系や機能、セキュリティ、将来性など、中立的な立場で判断材料をお伝えし、意思決定を支援いたします。
構築・移行・運用設計まで経験豊富な技術者集団が伴走
CMS構築では、豊富な開発実績を誇る技術者集団がお客様に寄り添います。要件定義、設計、開発、テスト、移行まで、プロジェクト全体を責任を持って推進。オープンソースから商用パッケージ、クラウド型まで、CMSの特性を理解した技術者が最適な環境を構築いたします。移行後の運用設計もお任せください。
CMS活用でWebサイトの価値を最大化するご提案を
さらにイノーバでは、CMS導入後の活用フェーズもサポートいたします。定期的な運用状況のレビューと改善提案。 機能追加・連携の技術的なサポート。マーケティング支援まで、CMSを軸にWebサイトの価値を最大化するソリューションをワンストップで提供。CMS導入企業の頼れるパートナーとして、長いお付き合いをさせていただきます。
CMS導入の成功事例と失敗例
最後にCMS導入の成功事例と失敗例をご紹介しますね。先人の知見から学び、自社の取り組みに活かしていただければと思います。
製造業A社の事例 - 更新頻度向上でサイト価値を高めた
製品情報の更新に手間取っていた製造業A社は、CMSを導入。マーケ担当者自ら迅速に情報発信できるようになり、更新頻度が3倍に。製品ページの滞在時間が2割向上し、サイトの価値を高めることに成功しました。
金融業B社の事例 - マーケティングオートメーションとの連携でリード獲得
金融業B社では、CMSとマーケティングオートメーションツールを連携。Webサイトとメルマガ、ホワイトペーパーの運用を一元化し、リードナーチャリングを効率化。問い合わせ数が1.5倍に増加し、リード獲得に貢献しました。
目的を見失い形骸化したC社の失敗例
経営層の指示でCMSを導入したものの、現場の活用が進まなかったC社。サイト更新は外注に頼ったまま。追加コストがかさみ、サイトの形骸化が進んでしまいました。目的の共有と現場の巻き込みが欠かせません。
セキュリティ対策不十分でWeb改ざんされたD社の失敗例
CMSの脆弱性対応を怠っていたD社は、サイバー攻撃に遭い、Webサイトを改ざんされてしまいました。危機管理の甘さが信用低下を招く事態に。セキュリティ対策の重要性を物語る事例といえるでしょう。
まとめ:CMS導入は戦略的投資。適切な選定と活用がカギ
CMSは、Webサイト運営に欠かせないツールへと進化しています。企業の顔であるコーポレートサイトの価値を高め、デジタルマーケティングの強化につなげるためには、CMSの戦略的な活用がカギを握ります。
目的を見据えた中長期視点での取り組みを
CMS導入は、コンテンツ管理の効率化だけでなく、競争力の源泉として位置づけるべき投資です。中長期を見据えた計画的な導入・活用が肝要。アクセス解析を軸にPDCAを回し、Webサイトで成果を生み出し続ける基盤としてCMSを育てていきましょう。
8つの成功ポイントを起点に最適解を設計
本稿で解説した8つの成功ポイントを起点に、自社に最適なCMSの選定と活用を設計してください。早期の見極めと入念な準備が、CMS導入プロジェクトの成否を分けます。
イノーバのCMS導入支援サービスをご活用ください
CMS選定から要件定義、設計・構築、運用設計まで、長年の知見を活かしたCMS導入支援サービスをご用意しております。国内トップレベルの導入実績を誇るイノーバへ、ぜひお気軽にご相談ください。
Webサイトの価値を最大限に引き出すCMS活用を、私たちがご支援させていただきます。
CMSの導入と運用の高度化を通して、お客様のデジタルマーケティング・デジタルトランスフォーメーションを力強く後押しいたします。
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- CMSの主な機能とは?Webコンテンツ作成やマーケティングに役立つ機能を紹介
- CMSはどれがいい?種類や選び方のポイントを解説!
- CMSでホームページを制作するメリットとは?種類やシェア率の高いCMSを紹介FAQFAQ
FAQ
Q. CMSを導入するメリットは?
A. CMSを導入すると、HTMLやCSSの知識がなくてもホームページの更新が容易にできます。サイトの更新頻度が上がり、コストの削減にもつながります。また、検索エンジン対策も行いやすくなります。
Q. 無料のCMSと有料のCMSの違いは?
A. 無料のCMSは、導入コストがかからない一方で、自社でサーバーを用意したり、構築・運用のサポートがないなどのデメリットがあります。有料のCMSは、サポートがあり、マーケティング機能なども充実しています。
Q. CMSを選ぶ際の注意点は?
A. CMSを選ぶ際は、スマートフォン対応ができているか、SEO対策の機能が充実しているかを確認しましょう。最近では、マーケティング機能を備えたオールインワン型のCMSも登場しています。
Q. CMSに求められる最新の機能は?
A. 従来のCMSでは、コンテンツの作成・管理が中心でしたが、最近では見込み客の行動分析やパーソナライズなど、マーケティング機能を備えたCMSが主流になりつつあります。コンテンツマーケティングを行ううえで、重要な機能と言えるでしょう。
Q. CMSの導入費用の相場は?
A. CMSの導入費用は、無料のものから数百万円規模のものまで幅広くあります。機能や保守体制などに応じて価格が変わりますので、自社の目的やニーズに合ったものを選ぶのがポイントです。
Q. CMSを使うのに必要なスキルは?
A. 最新のCMSは直感的に操作できるようになっており、HTMLやCSSの知識がなくても簡単に使えます。ただし、デザインのカスタマイズや、プラグインの組み込みなど、高度な機能を使う際には、ある程度の知識が必要になる場合もあります。
Q. CMSのセキュリティ対策は?
A. オープンソースのCMSは、セキュリティ上の脆弱性が発見されやすいというデメリットがあります。定期的にアップデートを行ったり、信頼できるプラグインを使用したりするなど、セキュリティ対策を行う必要があります。
【自社に最適なCMSを選ぶためのチェックリスト】
CMSを選定する際には、以下の項目を確認しましょう。
1. 必要な機能をリストアップする
- ブログ機能は必要か?
- 多言語対応は必要か?
- 会員制コンテンツの提供は必要か?
- EC(ネットショップ)機能の連携は必要か?
- カレンダー機能や予約管理機能は必要か?
- SNSとの連携は必要か?
- メルマガ配信機能は必要か?
- アクセス解析機能は必要か?
2. 予算を確認する
- 初期費用(構築費用)の予算はいくらか?
- 月額の維持費用(ランニングコスト)の予算はいくらか?
- 将来的な機能追加や拡張にかかる費用も考慮しているか?
3. 自社の運用リソースを確認する
- サイトの更新を担当する人員は何名か?
- その担当者のスキルレベル(HTMLやCSSの知識など)はどの程度か?
- 社内に開発人員はいるか?
- 運用・更新にかけられる時間は週何時間程度か?
4. セキュリティ面の要件を確認する
- 個人情報の取り扱いがあるか?
- クレジットカード情報の取り扱いがあるか?
- 高度なアクセス制御(ユーザー権限管理)が必要なコンテンツはあるか?
- SSLなどのセキュリティ証明書への対応は必要か?
- WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)の導入は必要か?
5. デザイン面の要件を確認する
- フルスクラッチでのデザイン構築が必要か?それともテンプレートの利用で十分か?
- レスポンシブデザイン(スマホ対応)は必須か?
- 障がい者や高齢者など、アクセシビリティへの配慮は必要か?
6. システム連携の要件を確認する
- 自社の業務システムとの連携(シングルサインオンなど)は必要か?
- 外部サービス(GoogleマップやYouTubeなど)との連携は必要か?
- APIの提供は必要か?
7. 将来の拡張性を確認する
- 今後3年~5年程度の事業の成長を見据えて、機能拡張の余地はあるか?
- 製品のバージョンアップへの対応は?
- 他システムへの移行が可能か?
8. サポート体制を確認する
- 導入時の技術サポートの範囲は?
- トラブル発生時の問い合わせ窓口やサポート体制は充実しているか?
- オンラインマニュアルやFAQの整備状況はどうか?
- ユーザーコミュニティの活発さはどうか?
上記の項目を漏れなく確認し、自社の状況に合ったCMSを選びましょう。