貴社にピッタリなマーケティングオートメーションはどれか?代表的なMAツール15選を比較

マーケティングオートメーション
マーケティングの対象が細分化されるにつれ、顧客フォローには膨大な人手と工数がかかるようになります。SFA、CRMとツールの導入は進めてきたので、次はマーケティングオートメーション(MA)の導入を検討したい、という企業も多いのではないでしょうか。現在、各社からさまざまなMAツールがリリースされていますが、ツールの選別と導入にはいくつかのポイントがあります。今回はMAツールの概要と選別のポイント、おすすめのMAツールをご紹介します。
また、MAツールを既に導入しているが運用について悩んでいるという方は、こちらの『なぜ貴社のMAは軌道に乗らないのか? MA運用に悩んだときに見直したいたった三つのポイント』もぜひチェックしてみてください。
そもそもマーケティングオートメーションとは?
マーケティングオートメーションとは、MAとも呼ばれるマーケティング活動を自動化するツールです。1970年代以前のマーケティングは、大衆に向けたもの(マスマーケティング)でしたが、近年はマスからニッチ(小規模な事業領域)へ、そしてセグメントマーケティングやOne to Oneマーケティングへと、その対象がどんどん細分化されています。
細分化されたマーケットや個人を人手で管理するには、膨大な時間や工数が必要になります。そこで登場したのがMAツールです。一般的なMAツールには、メールマーケティング機能、リード顧客の管理機能、スコアリング機能、アクセスログ分析機能などが実装され、マーケティング活動を効率的に自動化してくれます。
MAツールを選ぶ際のポイント
MAツールにはさまざまな機能が実装されていますが、ツールを選ぶ際に必ず確認しておきたいポイントがあります。代表的なMAツールをご紹介する前に、そのポイントを整理しておきましょう。
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管理できるリード数
まずは自社の業務が、B2B向けなのかB2C向けなのかでMAツールの選び方が変わります。B2BとB2Cでは管理するリード数が大きく変わるからです。ほとんどのB2Bでは1万未満だと思われますが、B2Cのリード数は数万を超えることもあります。ツールは管理できるリード数で使い勝手が変わります。そのツールに最適なリード数を、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
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CRM等の他ツールとの連携可否
MAツールを効率よく使うには、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客情報管理システム)など、他ツールとの連携が重要です。特定のSFAやCRMと連携できるMAツールであれば、データの移行も自動で行うことができ、効率的にマーケティングを行うことができます。MAツール選択の際には、連携できるツールの種類も確認しておきましょう。
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SNS等、他チャネルの対応有無
MAツールにはメールマーケティング機能だけではなく、他チャネルとの連携機能もあります。特に近年は、SNSとマーケティングの連携が必須になっています。MAツールの選択では、SNS連携の他、プッシュ通信や広告連携機能の有無なども確認しておきましょう。
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価格
MAツールの価格は、機能の多さなどによってかなりの幅があります。価格は単に安いか高いかだけでなく、運用開始後の費用対効果、工数対効果に大きく影響します。初期費用の有無や月々のライセンス料については、予測できる効果とのバランスに注意しましょう。
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サポート体制
MAツールの機能を最大限に活かせるかどうかは、導入後のメーカーサポートで大きく変わります。運用方法でわからないことは、いつでも訊けるという充実したサポート体制があるかどうか、必ず確認しておきましょう。またサポートが有料か無料かも大きなポイントです。
代表的なMAツール15選
Marketo Engage
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概要・特徴
Marketo Engageは、全世界で5,000以上の企業が導入するAdobe社のMAツールです。B2B、 B2Cや企業規模を問わず、あらゆる業種で幅広く採用されています。AIによる学習・予測機能も実装し、リード獲得からスコアリング、メール配信、SNS連携など非常に多機能なツールです。
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一般的なプランの費用
価格はデータベースサイズにより変動するので、要問い合わせ。
Salesforce Pardot
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概要・特徴
Pardotは、セールスフォース・ドットコムが提供するB2B向けのMAツールです。使いやすいリード顧客のナーチャリング機能やSales Cloud(SFA)との連携機能、マーケティングの投資対効果測定機能などが特徴です。
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一般的なプランの費用
初期費用無料
Growth 165,000/月(税込)
Plus 330,000/月(税込)
Advance 528,000/月(税込) など
Hubspot Marketing Hub
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概要・特徴
Hubspotは、米国のHubSpot社が提供しているマーケティングプラットフォームの総称です。Marketing HubはSEOツールなども統合したMAツールで、SFAのSales Hub、CRMのHubSpot CRMなどとの相性が抜群です。Hubspotは無償で使える機能の範囲が広いため、世界120ヶ国、9万社以上で使われています。まずはMAを試したみたい、という用途には最適なツールです。
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一般的なプランの費用
Starter 5,940/月(税込)
Professional 105,600/月(税込)
Enterprise 422,400/月(税込)
SATORI
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概要・特徴
国産MAツール、SATORI の一番の特徴は圧倒的なコストパフォーマンスです。一般的なMAツールの機能を網羅していることはもちろん、リードになる前のユーザーの行動に対してログを取得する機能やリードジェネレーションに特化した機能も実装しています。
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一般的なプランの費用
初期費用 330,000円(税込)
月額 162,800円/月(税込)
b→dash
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概要・特徴
株式会社データXが提供する国産MAツールがb→dashです。b→dashの特徴はデータマーケティング機能が充実していること。SQLを使わずにデータが扱えたりテンプレートに沿って簡単にデータの加工や統合が可能です。また、LINEやSMS、アプリPUSHといったさまざまなチャネルから顧客アプローチが可能な点も高く評価されています。
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一般的なプランの費用
初期費用 無料
月額料金は要問い合わせ
SHANON MARKETING PLATFORM
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概要・特徴
株式会社シャノンが提供する国産MAツールがSHANON MARKETING PLATFORMです。その特徴は、リードの獲得とリードナーチャリングに強いこと。ランディングページやフォームを1クリックで作成できる機能やシナリオ機能を利用して、リードの購買意欲を自動的に引き上げてくれます。
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一般的なプランの費用
要問い合わせ
Kairos3
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概要・特徴
国産MAツールのKairos3は、国内の導入実績1,500社以上を誇るMA/SFAツールです。商談につながりやすい顧客を自動的に抽出し、営業活動を支援するSFA機能も実装。保有リード数やPV数などに基づいた段階的な料金設定で、導入のハードルが低いことも特徴の一つです。
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一般的なプランの費用
初期費用 11,000円(税込)
月額利用料 保有リード数や月間PV、送信メール数によって16,500円〜132,000円(税込)まで変動
List Finder
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概要・特徴
Innovation & Co.が提供する国産MAツールのList Finderは、日本の上場企業での導入率がNo.1という評価の高いツールです。初期費用は必要ですが、月額43,780円から使うことができ導入後のサポートも充実。低価格ながらメール配信や見込み顧客の動向通知、スコアリング機能など、主要な機能はすべて実装していることが高評価につながっているようです。
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一般的なプランの費用
初期費用 110,000円(税込)
ライト 43,780/月(税込)
スタンダード 65,780/月(税込)
プレミアム 87,780/月(税込)
PV数・顧客データ数に応じた従量課金あり
Synergy!LEAD
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概要・特徴
すでにSalesforceのSFAを導入しているなら、Synergy!LEADを導入するだけで安価にMAを始めることができます。シナジーマーケティングが提供するSynergy!LEADは、フォーム作成、メール配信、WebトラッキングなどのMA機能をバラバラに導入可能。またすべての機能をワンパックにした「オールインワン」はお得な価格になっています。
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一般的なプランの費用
初期費用 無料
オールインワン 55,000円〜/月(税込)
フォーム作成 15,000円〜/月(税込)
メール配信 30,000円〜/月(税込)
Oracle Marketing Cloud
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概要・特徴
オラクルはOracle Marketing Cloud製品として、B2C向けの「Oracle Responsys Campaign Management」、B2B向けの「Oracle Eloqua Marketing Automation」、コンテンツ最適化ツールの「Oracle Maxymiser Testing and Optimization」などを用意しています。マーケティングやデータベースのリーダー企業らしく全方位戦略でMAを支援しますが、高機能に比例した投資が必要になります。
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一般的なプランの費用
要問い合わせ
Probance
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概要・特徴
Probanceは、ブレインパッドが提供するB2Cに特化したMAツールです。データマート(特定の目的に合わせたデータ抽出)からキャンペーン管理、メール配信、マルチチャネル連携といったB2Cマーケティングに必要な機能のほとんどを実装し、数千万人以上の会員がいるWebサイトでも導入実績があります。
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一般的なプランの費用
初期ライセンス費用 550,000円(税込)
Start 198,000円/月(税込)
Pro 412,500円/月(税込)
aimstar
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概要・特徴
aimstarは、One to One マーケティングに特化したMAツールです。キャンペーン管理やターゲティング機能が強く、データの分析をベースにしたキャンペーンの効果測定も容易にできます。また機械学習とAI機能で、レコメンドやキャンペーンの自動実行が行えることも特徴です。
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一般的なプランの費用
ライセンスの種類は「Lite」、「Standard」、「Advance」の3種類。販売方法は一括と月額の2種類あるが、価格については要問い合わせ。
BowNow
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概要・特徴
「低コスト」で「使いやすい」MAツールを目指して開発されたのが、クラウドサーカス株式会社のBowNowです。本当に必要な機能だけに絞ったシンプルな設計で、機能制限はあるもののフリープランから始めることもできます。導入実績が6,000社を超えているのも、BowNowの使いやすさを証明しています。
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一般的なプランの費用
初期費用 要問い合わせ
エントリー 5,500円/月(税込)
ライト 22,000円/月(税込)
スタンダード 33,000円/月(税込)
機能制限付き無料(フリー)プランあり
Liny
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概要・特徴
Linyは、LINE公式アカウントの配信・運用・管理をサポートするMAツールです。顧客情報の管理からキャンペーンの配信やアプローチ、キャンペーン後の分析、スコアリングまで、LINE公式アカウントの運用効果を最大化できるように設計されています。
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一般的なプランの費用
初期費用 54,780円(税込)
スタートプラン 5,500円/月(税込)
ベーシックプラン 39,800円/月(税込)
プレミアムプラン 76,780円/月(税込)
MAJIN
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概要・特徴
MAJINは、株式会社ジーニーが提供する広告運用に強いMAツールです。広告配信からリードジェネレーション、リードナーチャリングまでを効率的に行うことができ、DMP(インターネット上のさまざまな情報を管理するためのプラットフォーム)との連携で効果測定・分析もしやすいように設計されています。
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一般的なプランの費用
初期費用 要問い合わせ
スタンダードプラン 100,000円〜/月
まとめ
SFAやCRMとのスムーズなデータ連携、SNSやメールを使った効率的な顧客アプローチなど、MAツールの重要な機能は他ツールやチャネルとの連携機能です。いくらサポートや価格が魅力でも、これらの機能が自社の業務に合わなくてはせっかくの投資が無駄になってしまいます。大切なのは、自社に必要な機能を導入前にしっかりと把握すること。急いで導入することだけを考えるのではなく、時間がかかっても納得するまで精査し自社に最適なMAツールを選びましょう。
また、MAツールの運用についてお悩みの方は、こちらの『なぜ貴社のMAは軌道に乗らないのか? MA運用に悩んだときに見直したいたった三つのポイント』もぜひチェックしてみてください。
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