CRMを活用したマーケティング戦略とは

顧客管理/名刺管理

顧客ニーズが多様化していく中、企業のセールスやマーケティング戦略において、画一的な施策から脱却することが求められています。そのような状況で、注目が高まっているのが「CRM」です。この記事では、CRMとは一体何かを解説するとともに、CRMとマーケティング戦略の関係性について紹介します。

CRMの全体像

CRMとは何か?

CRMとは「Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)」の略語で、「顧客管理」や「顧客関係管理」などと日本語で訳されます。実際には、顧客との信頼関係を高めるために、顧客ごとの情報を管理、分析し、顧客ロイヤリティを向上させることで良好な関係を築き、企業のブランド価値を高めるためのマーケティング戦略です。

顧客ごとの情報を管理するためには、まずデータを収集して分析します。その結果、顧客に見合った情報やサービスをいつどのようなタイミングで提供すれば顧客満足度を高めることができるのか?という戦略を練ることができるようになります。

CRMを導入することで、顧客一人一人の行動パターンが把握でき、その時のニーズにあったものを提供することができます。また顧客の特性に応じたフォローをすることでリピートに繋がりやすくなります。そのような顧客データを一元的に管理できるツールがCRMシステムです。

CRMシステムでは、

・年齢や性別に加えて勤務先、所属部署などの属性情報

・メールアドレス、電話番号などの連絡先情報

・商品、サービスの購買履歴

・アンケート等で収集した定性的な情報

などのデータを多角的に収集・分析して、マーケティングや営業の施策に活かすのです。

 

代表的なCRMシステム:

・Microsoft Officeと連携してビジネスを総合的に管理できるMicrosoft Dynamics(マイクロソフトダイナミクス)

・サイボウズが提供しているクラウド上でアプリをつくるKintone(キントーン)

・クラウド型のCRMでマーケットシェアは世界No.1のsalesforce.com(セールスフォースドットコム)

・4万社の企業が導入しているクラウド型CRMシステムのZOHO(ゾーホー)

・コールセンターからWebまで幅広い情報を共有、機能も豊富なCRMシステムのSAP(エスエイピー)

 

なぜCRMが必要なのか?

CRMが必要な理由は、本当の意味で顧客ファーストの考え方を追求するからです。

顧客ファーストは言葉だけが一人歩きして、実際にサービスを提供する現場では顧客のニーズが反映されていないことが少なくありません。そのため、顧客満足度を向上させるには、顧客の属性や購買履歴を分析し、最適な提案をする必要があるのです。

近年は市場の多様化が進み、画一的な施策では成果が出にくくなってきました。企業はこれまで以上に顧客視点に立ったビジネス戦略を考える必要があります。そのような状況で、CRMの必要性が高まってきたのです。

CRMのメリットは、複数のツールにまたがって散在していた顧客情報を一元的に管理することで、部門内または部門間での情報共有を可能にします。情報を一元管理することで、様々な角度でのデータ分析が可能になります。その分析結果をもとにしてマーケティングや営業の施策を行い、顧客満足度を効率的に高めることができます。

ただ、CRMにはデメリットもあります。システムを導入する際にはもちろんコストがかかりますし、また、導入したことによって短期的な効果がすぐに得られるかといったらそうではありません。時間をかけて蓄積した情報を分析するスキルも必要です。

CRMはどのように活用するのか?

蓄積された情報をもとに、属性や購買履歴・購入回数などから分析し、顧客のニーズや購買行動をパターン化して顧客をセグメンテーションします。その顧客セグメントに対応したマーケティング・セールスの施策を実行します。実行した施策のフィードバックもデータとして蓄積することで、施策のPDCAを回していき、データの分析やセグメントのメンテナンスを行います。

また、データを一元管理することで、顧客の要望に対して適切なサービスを提案しているか、といった情報の共有をすることができます。情報の共有により「メルマガやDMを配信するタイミング」や「見込み顧客へのフォロー」などを把握することができるので、戦略においても効率化されます。

社内で保有する顧客情報を一元管理し、その情報の分析をもとに「漏れやダブりのない」アクションを起こすことができる。それがCRMの最大の機能といえます。

CRMを効果的につかうパーソナライズドマーケティングとは?

以前のマーケティングは商品やサービスを画一的なアプローチで、より多くの人に買ってもらうことを目的としたマスマーケティングが主流でした。しかし、インターネット上で個人が簡単に欲しい情報を手に入れることができる現代は、マスマーケティングが通用しづらいといえます。これはBtoB、BtoC両方に言えることでしょう。

そこで重要なのが、パーソナライズドマーケティングという考え方です。

 

現在の主流はパーソナライズドマーケティング

パーソナライズドマーケティングとはマスマーケティングと異なり、「企業が消費者・顧客の一人ひとりの「ニーズや性格、行動にあったアプロ―チをするマーケティングの手法」です。これはLTV(ライフタイムバリュー)という考え方からきています。LTVとは、顧客が商品・サービスの利用を続けていく中で、その商品・サービスに使う金額の総額のことです。

現在はメディア、SNSと様々な情報チャネルが普及し、顧客は良い情報も悪い情報もすぐにわかりますから、サービスを提供する側は顧客との信頼関係が何よりも重要です。顧客1人1人のニーズに見合う商品の販売やフォローアップをするためにも、パーソナライズドマーケティングが必要といえます。そして、パーソナライズドマーケティングをする上で必要になるのがCRMです。

 

CRMから読み解くターゲティング

CRMとパーソナライズドマーケティング戦略の関係でも特に有効なのがターゲティングです。

自社の商品・サービスを買ってほしいターゲット「見込み顧客」の開拓は、企業の業績を拡大していく上で非常に重要な活動ですが、ターゲットを明確にするために有効活用できるのがCRMシステムといえます。

例えば、CRMシステムに集約された情報からリピーターの属性や傾向がわかれば、リピーターになりそうな人向けに営業することが可能になります。ですが、リピーターの属性や傾向がデータ管理されていなければ、発見することは難しいでしょう。

特に営業現場では、担当者の感覚に頼ってしまいがちな部分があります。「●●の業界は自社の商材と相性がよい」「従業員数●名ぐらいの規模の会社が受注につながりやすい」といった話も、実はデータで見てみると異なる傾向があるかもしれません。

このように、CRMのデータをもとに自社の顧客の傾向を把握し、ターゲットを定めてマーケティングやセールスの活動を行うことが今後重要になるでしょう。

顧客との関係は戦略がすべて

CRMはマーケティング戦略と深い関係がありますが、せっかく仕入れた情報もただデータベースに存在するというだけでは意味がありません。CRMをマーケティング・営業戦略にどう活用していくかが大切です。

マーケティングは情報を仕入れることがゴールではなく、情報を仕入れることがスタートラインといえます。CRMを導入したら、どのように活用して売上を伸ばしていくのかをきちんとイメージしていきましょう。

顧客との関係を生かすも殺すも、CRMを有効活用したマーケティング・セールス戦略がすべてのカギを握っているのです。

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