「リード」とは?<マーケティング用語解説>定義とその効率的な獲得方法を解説

コンテンツマーケティング

マーケティングにおけるリードの定義やリードの種類、リードの作り方と活用方法について解説します。

リードの定義

英単語の「Lead」には「指揮する、案内する」という意味のほか、「手がかり、糸口、きっかけ、先手」という意味があります。マーケティング用語における「Lead」は、「見込み客」という意味を表しますが、会社や団体、同じ社内においてでさえ部門によってさまざまな定義が存在するのが実情です。これは、一連のマーケティング活動において、何をもって見込み客とするのか、という解釈が異なるからです。

見込み客とひとことで言っても、Webサイト訪問のみの場合、展示会やイベントなどで名刺などの相手先の情報を入手した場合、匿名の潜在顧客など、さまざまなレベルが存在します。これが理由で社員同士の意思疎通が妨げられることもあり、その代表的なものが営業におけるリードとマーケティングにおけるリードに求める条件の違いです。

この記事ではこれらの詳細を解説し、リードを知るにはマーケティングから営業へと至る過程を知る必要があることについても触れていきます。

リードの種類

マーケティング用語として定着していながら定義が定まらない理由の1つは、リードはその段階に応じて細分化されて考えられることです。リードの種類について事例で見てみましょう。

例1:米シリウスディシジョンズのリードの種類

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2001年に大手調査会社の米ガートナーから独立した米シリウスディシジョンズは2002年、「Demand Waterfall」と呼ばれるビジネスモデルを発表しました。その内容は、リードは大きく4つの段階に分けることができ、マーケティング活動によって生み出される案件を「MQL(Marketing Qualified Lead)」、営業担当者が訪問や電話などの営業活動で絞り込んだ案件を「SQL(Sales Qualified Lead)」と呼び、まずは大きくこの二つに分けることができる、とされています。さらにSQLは、マーケティング担当者から引き渡された案件である「SAL(Sales Accepted Lead)」と、営業担当者が自ら作り出した案件である「SGL(Sales Generated Lead)」の二つに分けることができます。

例2:米マッキンゼーのリードの種類

lead02.pngまた、リードをその心理状況によって分類する「ファネル(漏斗)」という考え方もあります。大手戦略コンサルティング会社の米マッキンゼーによると、ファネルは「Awareness(商品、サービスを知っている段階)」、「Familiarity(商品、サービスに親しみを感じている段階)」、「Consideration(商品、サービスの購入を熟考している段階」、「Purchase(商品やサービスを購入した段階)」、「Loyalty(商品、サービスのファンになっている段階)」の5段階に分けることができます。漏斗の上から水が流れ落ちるように、AwarenessからLoyaltyまでリードを誘導していこう、というのがファネルの考え方です。


このように、リードは「どこから来たか」「どの程度購買モチベーションがあるか」と言った観点から細分化されます。そのため、全体像としての定義が定まりづらかったのではないかと考えられます。

参考:The consumer decision journey|McKinsey&Company

マーケティング施策によって生じるMQL

マーケティング段階におけるリードとは、先に述べたようにWebサイトからのお問い合わせや展示会での名刺交換、メールマガジンの配信などの「マーケティング施策によって生じる見込み客」のことを言います。これは別名、MQL(Marketing Qualified Lead)と呼ばれます。

マーケティング部門が施策の結果フォローすべきであると判断したMQLは営業へと引き継がれ、そこからは営業の仕事になります。マーケティングの施策は1対Nで行われるため、後に紹介するSQL=営業段階のリードと比べるとその幅が広く、見込み度合いも幅広いことが特徴です。

MQLを獲得するためには、見込み客と接触可能なチャネルを使い、メールマガジン購読やセミナーへの申込みなどによって彼らに連絡先の情報を提供してもらうことが必要です。

マーケティング担当のリード獲得手段は展示会やカンファレンス、WebにおけるSEO、広告、ランディングページ、SNSなどです。

営業によって生じるSQL

一方の営業におけるリードは「日々の営業活動によって生じる見込み客」のことであり、種類としては、マーケティングやインサイドセールスを経て受け継いだリードであるSAL(Sales Accepted Lead)と営業が自ら獲得したリードであるSGL(Sales Generated Lead)に分けられます。

MQLの中で、営業が商談段階に引き上げると判断・引き受けをしたものがSALになります。既にマーケティングによって自社の商品・サービスに高い関心を寄せている、成約の可能性が高い見込み客に絞られているので、営業の負担がSGLと比べて少ないという特徴があります。

一方SGLは例えば電話営業や見込み客側からのお問い合わせなどで得られたリードが該当します。営業担当によって成約までの具体的な道筋が見えてきた段階になって、初めてSGLと呼びます。そこから商談を繰り返すことで成約へとつなげます。

リードに関連するキーワード

ここからはリードに関連するさまざまな言葉を紹介します。

マーケティングにおけるリードには3つの集客段階が存在しており、これらを明確にしておくことでマーケティングと営業におけるリードの認識の溝を埋めることが可能です。

マーケティングと営業がお互いに共通の認識を抱いて戦略を実行できるように、以下の3つの集客段階をしっかりと押さえておきましょう。

1.リードジェネレーション(リードの創出)

リードジェネレーションとは、自社の製品やサービスの顧客となりうる見込み客を集めるための一連の活動を指します。展示会やイベントの企画、メルマガの会員を募る、資料請求への対応やアンケート記入への呼びかけなどの活動があります。このリードジェネレーションの段階で得られる情報は氏名や連絡先などの浅いものでしかなく、以降のリードナーチャリング等で顧客に良質な情報を提供するなどして顧客の購買へとつなげます。

参考記事

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2.リードナーチャリング(リードの育成)

リードナーチャリングとは、見込み客を「有望な」見込み客へ育成するプロセスを指します。まだ自社商品に対して少し興味を抱いた段階にある顧客へ向けて具体的なアクションをとって成約確率を高めていく行為です。ブログやSNS、メールマーケティングなどのコンテンツを通して見込み客との結びつきを強め、少しずつ購入意識を育てていきます。

ただしこの段階ではまだ営業対象にはなっておらず、見込み客の層を絞り込む必要があります。

参考記事

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3.リードクオリフィケーション(リードの絞り込み)

リードクオリフィケーションとは、獲得した見込み客のデータベースの中から、リードナーチャリングを経て購入可能性が高まったリードを、一定の基準で絞り込むことを指します。

この一定の基準とは「Webでの問い合わせをした」、「メールマガジンのリンク経由でサイトにやって来た」などの顧客の行動をスコア化して順位付けしたものです。

抽出するための手段として、マーケティングオートメーションに備わっている「スコアリング機能」を活用することが有効です。スコアリング機能とは、「メルマガを開封した」「メルマガの中のリンクをクリックした」などのひとつひとつの行動をスコア(評点)化し、リードの購入可能性を可視化するものです。

このスコアが高いリードであればあるほど商品やサービスの購入可能性が高く、ここで高順位に該当するリードの情報を営業へと渡すのです。

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デマンドジェネレーションはなぜ重要か?その理由と成功させるためのポイントを解説

 

マーケティング・営業の施策に取り組むうえで、上記の3つの施策段階を考慮することは非常に重要です。特に、商談になかなかつながらない、若しくは商談にはなるが受注にはつながらない等の時は、上記のどの段階に課題があるのか、再考してみると良いでしょう。

リードを獲得するための手法、チャネル

リードを作るための方法には、大きく分けてアウトバウンド型とインバウンド型の2種類があります。自社にとってどちらの方法が効果的かを、状況に応じて検討しながら利用していくことが大切です。

1.アウトバウンド型

展示会やセミナーを企画し、名刺交換をした来場者に対して継続的にアプローチしたり、テレマーケティングやダイレクトメールでコンタクトしたりするなど、従来の手法です。
また、新聞や雑誌、WEBに広告を出稿することで、不特定多数の人たちへ向けて認知度を高めるといった方法もこちらに属します。


このプッシュ型のアプローチは、自ら情報収集をしない受動的で流されやすいターゲットに対して有効です。しかし、近年はインターネットの普及によって、商品の購入前に下調べをする能動的なアクションをとる人が増えてきており、これまでよりも成約に結びつけることが困難になってきています。

参考:BtoB企業マーケターがマーケティング施策を選ぶ際に考えるべき基準
参考:5分でわかる!インバウンドマーケティング総論と実践のポイント

2.インバウンド型

インバウンド型の手法は近年になって用いられるようになってきたものです。オウンドメディアやメルマガなどのコンテンツを通して、見込み客にとって有益な情報を継続的に発信し、見込み客の側から自社に問い合わせをしてくるような仕組みを作る施策を指します。

アウトバウンドマーケティングに比べて見込み客獲得に時間を要する場合がありますが、マーケティングコストが低いこと、キャンペーンや展示会といったスポットではなく、持続的に見込み客を獲得できるといったメリットがあります。

参考:BtoB企業マーケターがマーケティング施策を選ぶ際に考えるべき基準はこちら

商談につながる良質なリードを効率よく増やすためのポイント

こちらの章では、具体的に施策に取り組む際に、リードの「量」と「質」を同時に担保するための具体的なポイントをご紹介します。

良質な情報を提供する

営業が「役立つ情報があるのでお話だけでも」と訪問していたころとは違い、今では顧客は自らインターネットを使って情報収集をしています。

ターゲットの知りたい情報を掲載したコラム記事やお役立ち資料をサイト上に用意しておくことで、自社が解決できる課題を持っている顧客をリードにすることができます。

特に、リードジェネレーションの観点では、お問い合わせやサービス資料よりハードルが低くまだ興味の深まっていない顧客にも読んでもらえるホワイトペーパーを用意し、ダウンロード用の個人情報入力フォームを設定することで、幅広い潜在顧客との接点を手に入れることができます。また、その後のナーチャリングの観点として、メールマガジンの配信はもちろん、良質なコンテンツの提供やオンラインセミナーなどで顧客との関係性を構築・維持できる仕組み作りも大切です。

顧客企業の担当者にとっても、個人情報を入力するのはハードルを感じるものです。相手に連絡先を提供する価値がある場合というのは、「連絡先の情報を渡しても心配が要らず、連絡先の情報と引き換えに大きな利益が得られる」といった時です。

そのためには企業側の信頼性と情報管理体制が大切なことはもちろん、顧客が連絡先の情報を入力しやすいようにユーザビリティを考慮したサイト設計も必須事項だと言えます。

こういったインバウンド型の手法は、見込み客獲得に時間が掛かるというデメリットはありますが、購入の見込みが高い質の良いリードが得られやすいというメリットも存在しています。

ユーザーレビュー、受賞歴などの情報をプラスする

顧客は企業側の情報よりも、商品・サービスを実際に購入した人達のレビューなどを信頼する傾向にあり、レビューや受賞歴、顧客の声などが自社商品に対する信頼性を高めてくれます。

もちろん実際の商品やサービスの質を重視し、顧客側へ向けてその魅力を発信したうえで、ユーザーレビューや受賞歴などの情報をプラスしましょう。

選択肢を限定する

顧客に与えられた選択肢が多いと、その分だけ見込み客が行動する確率は低くなるという「ヒックス・ロー現象」は、マーケティングの世界でよく知られています。

そのためランディングページや企業サイトに載せる購買へのメッセージは、なるべく少なくするように心掛けましょう。

社内で営業とマーケが連動できる仕組みを作る

先ほどMQLとSQLの違いについて説明をしましたが、多くの企業で生じやすい問題点として、「営業とマーケの認識がずれており、効率的な連動ができていない」事が挙げられます。

マーケティング部門は得てしてリードジェネレーションで数を集めることに集中してしまい、営業は営業で、「受注に繋がりそうなリードだけ欲しい」という要望を出してくる、ということは非常によく起こります。

そのために各部門間で認識の擦り合わせを行うことが必要です。目指す売上金額や受注率はどれくらいか、そのためにどのような商談がどの程度の数必要か、どのようなリードクオリフィケーションの基準を以てマーケから営業に渡すのか、そのためにどのようなリードナーチャリング活動とリードジェネレーション活動を行うのか、といった逆算方式で施策を立てていきましょう。また、インサイドセールスを活用してナーチャリング~クオリフィケーションの流れをスムーズにしたり、部門間のフィードバックの時間を設けることも一つ、効果的です。

▼良質なリードの獲得テクニックについてはこちらの記事もチェックしてみてください

良質なリード獲得するためのテクニック7選

リードを効果的に活用するには?

ナーチャリングとクオリフィケーションを大切に

腕のいい営業担当者でも、マーケティングで集めたリードをそのまま引き渡されただけでは効果的に活用できません。リードの中からより上質なリードを見つけ出すことも、まだマーケターの仕事の領域です。
ナーチャリング(育成)を続けて購買意欲を高め、意欲が高まっているリードをクオリフィケーション(絞り込み)によって見つけ出す。この2つの作業によって、営業の領域に移すべきリードをきちんと見極めることが大切です。

マーケティングオートメーションで業務を効率化する

大量のリードに対するナーチャリング、クオリフィケーションの業務を人の手でやるのは限界があります。マーケティングオートメーションで単純作業を自動化し、戦略を練る時間を捻出することで、リードをより効果的に活用しましょう。

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