リードナーチャリングとは?注目の理由と成功するためのノウハウをご紹介!

コンテンツマーケティング

リードナーチャリングとは見込み顧客に対してメールや電話などを利用し、有益な情報を提供することで、見込み顧客の購買意欲を高めていく手法やプロセスを指します。簡単にいえば、見込み顧客を育て、購買行為へと導くことです。

「リード」とは見込み顧客、またはその顧客情報のことです。新規で商談を創り出すためには多くのリード獲得が重要になりますが、獲得したリードをそのまま放置してしまっては商談につながりません。リードに対しては、契約に至るまで、フェーズ(段階や局面)に合ったコミュニケーションを取ることが大切です。

リードナーチャリングの定義から、成功までのステップをわかりやすく解説します。

リードナーチャリングとは

顧客を開拓する仕組みを考えることは企業活動において重要です。さまざまなツールを使いながら、効率的に顧客開拓をするにあたって、具体的に4つの活動に分けて考えることができます。

  • 見込み顧客を創出する活動(リードジェネレーション)
  • 見込み顧客を育てる活動(リードナーチャリング)
  • 見込み顧客を分類する活動(リードスコアリングまたはリードクオリフィケーション)
  • 見込み顧客のリストを管理する活動(リード管理)

リードナーチャリングというのは、「見込み顧客を育てる活動」にあたります。より具体的に考えると、リードに対して、課題感や興味関心に合致した情報を届け、商談化に向けた次のフェーズへと遷移させるための工夫を行う段階だといえます。

リードナーチャリングは見込み顧客だけでなく、一度商品やサービスを購入した既存の顧客に対しても行われます。継続して情報提供をおこない、コミュニケーションを継続させることで、良い関係性を維持することが目的です。商品やサービスの継続利用、アップセルが期待できます。

リードナーチャリングが注目されるようになった3つの背景

マーケティング担当部門を設置してリード獲得に力を注いでいる企業は少なくありません。そして獲得したリードを商談化していくためにはリードナーチャリングが大切です。その状況は以前も同じはずですが、最近、リードナーチャリングに注目が集まっているのはなぜでしょう。取引を取り巻く環境の変化や買い手側の視点、行動に目を向け、そこから見えてくる3つの背景から探ってみましょう。

①  購買行動の変化

今や自分の求める商品やサービスに関する情報を、インターネットを活用して事前に手に入れることは当たり前になりました。インターネットがこれほどまでに普及するまでは、売り手側が提供する情報が主なものでした。言い換えると、インターネットを誰もが気軽に使える環境が整ったため、買い手側は売り手側から届く限られた情報を待つのではなく、自ら情報を探すための行動をとるようになったわけです。

②  買い手が活用する情報量の増加

買い手が自ら行動し、情報を集めるようになると、複数の売り手がそれぞれ提供している情報を同時に入手することができます。インターネットで探しているうちに、これまで知らなかった類似商品やサービスを知り、そちらに魅力を感じるようになる、というケースも少なくありません。つまり、買い手が商品やサービスを検討するための情報は確実に増加している、ということです。

そうなった結果、買い手はどの商品、どのサービスがもっとも自分が求めるものに近いのかを検討するために、じっくりと時間をかけるようになります。膨大な情報をひとつひとつ検討し、比較し、納得するまで探すようになります。こうした状況は買い手が商品やサービスを購入するまでの期間の長期化を意味しています。

こうした変化は、買い手優位の状況を生み出しています。言い換えると、買い手は、多くの情報を集め自分が納得するまで検討できるため、売り込まれる状況を避ける傾向があります。

③  細分化したアプローチ施策の必要性

インターネットが普及した結果、顧客が求める商品やサービスの傾向を探ったり、市場で注目されている商品やサービスの共通点を分析したりすることが容易になりました。こうした分析データは買い手側へのアプローチ方法を検討する際の重要な資料になるほか、商品やサービスの開発をする際の貴重なデータになります。

前述の通り、今は買い手が情報を自分で探して取捨選択する時代です。「これは自分にとってメリットがある情報だ」「これは自社、自分の課題を解決してくれそうだ」といった具合に、有益な情報でなければ目に留めてもらえません。共感する点がない情報は無視されてしまいます。リードに対して画一的なアプローチを行うのではなく、データをもとにしてリードをセグメントし、それぞれに最適化したアプローチを行う必要があります。

 

こうした3つの背景の変化から、リードナーチャリングの重要性が高まっているのです。リードの行動をいち早く把握して、商談化に向けて的確な誘導をしていくために、今一度リードナーチャリングについて理解を深めましょう。

リードナーチャリングで得られる2大効果

ここではリードナーチャリングを活用することで得られる2つの効果について紹介しましょう。

①  :営業部門の活動効率を高める

営業担当者が商品やサービスの説明、宣伝活動をするために客先へと訪問できる回数には限りがあります。しかも、一度訪問しただけで商品やサービスを購入してもらう可能性は低いでしょう。何回か訪問と商談を重ねることが必要です。だからといって、何度も訪問をしても受注につながるかどうかは不明です。

こうしたケースにおいて、リードナーチャリングは有効です。一度目の訪問後に資料提供のメールや、セミナーの招待メールを送るなどの施策を実施し、反応が返ってきた場合のみ、再度、訪問を重ね、受注につなげるようにすることができます。このように全ての場合で毎回訪問営業をするのではなく、受注確度の高いリードと、まだそのような状況にないリードとを選別して、アプローチを変えながら対応することが可能になります。

そうした選別後、反応が得られず、受注確度が低いと判断したリードに対しては、メルマガなどで定期的な接触を行い、タイミングを見て情報提供を行うなどして、反応があった場合に営業部門へと引き継ぐようにします。

②  :顧客獲得の機会損失を防ぐことができる

一度失注したリードや、アプローチに対して反応が薄いリードは、受注の確度が低いという理由でその後何の接触も行わず、放置しておくことが多いかと思います。そのようなリードであっても、今後もしかしたら状況が変わって自社の商品やサービスに対して興味を示してくれたり、導入を検討してくれるかもしれません。

その対策として、休眠状態になっている客に対しても、ナーチャリングを継続し、関係が途絶えないようにしておくことが重要なのです。ただし、その際注意しなければいけないことは、自社の商品案内よりも、リードの興味関心に沿った情報の提供や、迷惑にならない接触の仕方を考えて実施することが重要です。

結論:連携することで効果が見える

マーケティング担当部門はリードジェネレーション(見込み顧客の創出)に注力しがちです。そして見込み顧客としてリード情報を獲得した後は、営業部門に任せっきりとなることが多いようです。こうした状況では、営業部門で効率的な活動が行えないばかりか、リードが受注に向けた行動へ動く可能性を高めることが難しいでしょう。つまりマーケティング担当部門が実施するリードナーチャリングを、営業部門の活動と連携させることで、顧客の確実な獲得と効果的な営業が可能となると考えられます。

 

リードナーチャリングの具体的なプロセス

ではリードナーチャリングの手順を確認しておきましょう。

カスタマージャーニーを設定

カスタマージャーニーは、買い手が自社の商品・サービスを認知し、興味関心をもって、最終的に購入・契約に至るまでの一連のプロセスです。買い手の「行動」「思考」「感情」が、購買行動の流れの中で、どのような情報に接して、どのように変化していくのかをまとめます。

カスタマージャーニーを設定しておくことで、リードナーチャリングの一連の流れについて、社内で共通言語を持つことができます。

見込み顧客を分類(リードスコアリング)

集めたリードを分類する方法はいくつか考えられますが、ここでは一例として検討・購入意欲別に3つのフェーズに分類します。

  • コールドリード:商品などに対する検討意欲が低くて、すぐには購入行動を起こさないと判断される顧客
  • ウォームリード:商品などに対して興味関心が高い状態で、購入する可能性が見込める顧客
  • ホットリード:商品などに惹かれており、検討意欲が高い状態で、購入する可能性がある顧客

見込み顧客のフェーズを見える化することで、どのようなアプローチの仕方が効果的であるかを考えられるようになります。

具体的なアプローチを決定

見込み顧客のそれぞれのフェーズが見える化できたら、コールドリードをウォームリードへと育てるためのアプローチを開始します。同様にウォームリードにはホットリードに育てるためのアプローチを行います。詳しい手法は次項で紹介しましょう。

ホットリードは営業部門へ

各フェーズにおいて、適切な情報提供や誘導を行い、見込み顧客がホットリードに移行したら、営業部門へその顧客情報を提供し、直接的な商談や、より顧客が求める情報やサービスを提供して受注を獲得します。

各フェーズにおける具体的なアプローチ方法

各フェーズへのアプローチとして大切なことは、短期的な売り込みをするのではなく、見込み顧客の課題意識、興味関心に応えるような情報を継続的に発信することです。そのためには、前項で示したように顧客の属性や検討状況、および検討から購入に至るまでの行動パターンに即した情報を提供することが大切です。言い換えれば、セールスと思われて拒否反応を起こされるような接触の仕方は禁物です。顧客から安心感や信頼感を獲得できるような方法をとりましょう。

主なアプローチ方法は次のようなものがあります。

  • メルマガ配信:リードナーチャリングの基本的な手段です。まだ商品やサービスへの興味が浅い顧客に対して、定期的に最新の情報(業界ニュース、新商品やサービス情報、セミナー開催情報など)をメールで届け、検討意欲を徐々に高めていきましょう。
  • コンテンツによる情報提供(ブログ、eBookなど):やや興味が湧き、さらなる情報をたくさん知りたいと思っている見込み顧客に対して、自社ブログやeBookで役に立つ情報を提供したりすることが効果的です。ブログやebookはメルマガで紹介すると効果的です。開封数、URLクリック数などが確認できる機能を使い、効果を測定するようにしておくとよいでしょう。
  • インサイドセールス:自社のメルマガを定期的に購読したり、eBookやサービス資料をダウンロードしている見込み顧客に対しては、さらに詳しい商品情報を提供します。インサイドセールスは直接訪問する営業ではない分、客観的な情報や、状況に応じた情報を提示することができるため、売り込まれた感覚を抱かせにくい営業手法でもあります。
  • セミナー:商品やサービスに十分に興味を持っている見込み顧客だと判断できるのがセミナーへの参加です。そこで自社商品やサービスの詳しい説明や、利用したときの具体的な事例などを紹介することで、顧客自身が使ったときのイメージを膨らませることができます。

以上のような手法を使って、各フェーズのリードにアプローチをしながらも、つねにリードの状況をチェックすることで、ムダのないアプローチが可能になります。

スコアリングはどこまで必要?

リードナーチャリングにおいて頻繁に使われるスコアリングという言葉。これが意味するところは、リードがどれくらい購買意欲を持っているかを評価することです。スコアリングする目的は、多数のリードの中からホットリードを抽出して、効果的な営業活動をするための指標をつくることです。

例えば、自社サイトのページ閲覧が1点、導入事例の資料をダウンロードしたら20点、無料デモを申込したら30点といった具合に、設定したスコアが個別のリードに加算されていきます。

しかし、このスコアリングについてはうまく機能する場合もありますが、そうではない場合もあります。例えば、ブログ記事を40記事読んだリードと、無料デモに1回申し込んだリードの場合、上記のスコアの例だとブログ記事を読んだリードの方が高いスコアになります。どのタイミングでいくつスコアをつけるのかという点は、マーケティング部門が頭を悩ませる部分です。

実際は直接ヒアリングをしてみないとわからないこともあるため、スコアリングはリードの評価において便利な指標ではありますが、万能ではないということは理解しておかなければいけません。

 

イノーバ流! リードナーチャリングを成功させる5つのポイント

リードナーチャリングを成功させるためにはどのような点に注意しておけばよいのでしょうか。実践する際のポイントを紹介しましょう。

①  営業部門とマーケティング担当部門の連携を強化する

マーケティング担当部門でリードナーチャリングをすることによって、見込み顧客のフェーズに応じた対応をし、購入意欲が高まったリードを速やかに営業部門へと託すことによって、効率的な営業活動が可能となり、商談成功率が高まります。

②  PDCAサイクルをきちんと回す

リードの反応を分析し、受注率を確認するなど、定期的なナーチャリングシナリオの見直しが必要です。PDCAサイクルをきちんと回すことで、よりナーチャリングの効率が高まり、ホットリードの創出に貢献することが可能になります。

③  ファネルのフェーズごとに適切なコンテンツを用意する

見込み顧客の商品やサービスに対する興味関心を高めるためには、リードのフェーズに応じたコンテンツを提供し続けることが大切です。そのため各フェーズにおけるリードのニーズを把握し、それぞれに対応したコンテンツを準備しておきましょう。

④  マルチチャネルで実行する

リードナーチャリングの手法で紹介したメールが主な手段となりますが、マンネリにならないように注意し、見込み顧客の潜在ニーズを喚起するようなアプローチをすることが大切です。

⑤  使いやすいマーケティングオートメーション(MA)ツールを選択する

マーケティングオートメーション(MA)ツールには様々な種類があり、多様な機能が付いているものもありますが、複雑すぎて使いこなせないと意味がありません。機能の多さでツールを選ぶより、シンプルな機能で、自社にとって使いやすいものを選択しておくことが大切です。

まとめ

今後のマーケティングとセールスの活動の中で重要度を増すリードナーチャリング。買い手の購買行動が変化していくなか、見込み顧客情報の獲得から、購買意欲を徐々に高め、商談の成功へと導くためには、顧客の状態に応じた的確な接触を行うことが求められます。さまざまなリードナーチャリングの手法を駆使し、顧客との信頼関係を築きつつ、自社のファンとなってもらえるようなアプローチを心がけましょう。

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