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イノーバマーケティングチーム2024/03/10 6:14:211 min read

Pardotとは?マーケティング活動に欠かせないMAツール、Pardotの機能や特徴を解説【事例付】

インターネットの普及により、顧客の消費行動は以前にも増して複雑になっています。そのため、やみくもな宣伝、営業活動だけで商品・サービスの販売を向上させるのは非常に困難です。

しかし、インターネットの普及は企業にとってマイナス以上に大きなプラスがあります。それは、以前よりも多くの顧客データが収集できるようになった点です。そこで、重要となるのが収集したデータを、いかに効率的にマーケティング活動に生かしていくかです。

今回は、収集したデータを活用するうえで欠かせないMA(マーケティングオートメーション)ツールとして、セールスフォース社が提供する「Pardot」を紹介します。

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは?

Pardotを知るうえで、まずはMA(マーケティングオートメーション)とはどういったものなのか、その概要について説明します。

MAツールの概要

マーケティングオートメーションツールとは、マーケティング業務における、「データ収集」「管理」「分析」「キャンペーン施策支援」「顧客へのアプローチ」などを自動化して効果的なマーケティング戦略を行うためのツールです。主な機能は次のとおりです。

  • データ収集・管理

リードの「ネットショップ」「自社のWebサイト」「Web広告」などインターネット上で得たデータのほか、展示会やイベントなどリアルの場で得たデータを管理する機能です。

  • スコアリングによるリスト作成

収集したリードのデータで、「Webサイトへの訪問回数」「メール開封率」「カタログやホワイトペーパーのダウンロード回数」などを基にスコアリング。商談につながる可能性の高い顧客のリストを作成します。

  • キャンペーン管理・メール管理

リードの行動履歴に基いたキャンペーンの管理を行い、最適なタイミングでオファーのメール送信を行います。

MAツールがマーケティング活動に欠かせない理由

いまや、多くの企業で導入が進むMA。ではなぜ、マーケティング活動にMAが欠かせないツールとなっているのでしょう、その理由は次のとおりです。

  • 効率的なマーケティング活動の実現

少子高齢化が進むなか、多くの業種で人手不足が慢性化しています。また、日本ではマーケティング部をおかずに営業部がマーケティング活動を兼ねている企業も少なくありません。そのため、少ない人数で効率的なマーケティング活動を実現するためには、MAを活用して手作業を減らし、自動化を進めるのが重要なポイントになっています。

  • 顧客一人ひとりに最適なマーケティング施策が行える

インターネットの普及により複雑化する顧客の消費行動。そのため、顧客を群として捕らえるのではなく、個として捕らえたマーケティングを行う必要があります。MAは、顧客それぞれの行動履歴に応じたマーケティングが行えるため、現在の複雑化した消費行動に適切な対応が可能です。

※MAツールについてより詳しく知るには、「マーケティングオートメーション(MA)とは何か?機能と導入のメリット|innova」を参照してください。

セールスフォース社が提供するMAツール、「Pardot」とは?

Pardotは、セールスフォース社が提供するMAツールで、特にBtoB企業のマーケティングに効果を発揮します。

前項で挙げた基本機能に加え、それぞれの機能でさまざまなカスタマイズも行えるため、あらゆる企業のマーケティング戦略に応じた活用が可能です。

主な機能と特徴としては次のような点が挙げられます。

Pardotの機能

  • トラッキング

顧客がメールの開封や資料のダウンロードのほか、自社のWebサイトでの滞在時間、ネットショップでの購入履歴など、Web上での顧客の行動を確認する機能です。

  • スコアリング

トラッキングで得た顧客の行動履歴を基に、「メールの開封で+1」「資料のダウンロードで+3」などとスコアをつける機能です。

  • グレーディング

顧客の「年齢」「性別」といった属性や「企業情報」などを確認する機能です。Pardotでは、スコアリングと下レーディングを掛け合わせた評価でより確度の高い見込み顧客の抽出を行います。

  • メールの作成・送信

見込み顧客の状況に応じたメールの作成・送信を行う機能です。Pardotでは、テンプレートによるメール作成機能と、顧客の取るアクションによってタイミングよくメールを送信する機能があります。また、メール作成には、ABテスト機能もあり、メールでの込顧客獲得の成功確率を高めることが可能です。

  • ランディングページ・入力フォーム作成

ドラッグ&ドロップによるランディングページや入力フォームの作成が行えます。これにより、だれもが簡単に効果の高いページ作成を実現します。

  • レポート作成

Pardotを通じて行ったマーケティング施策の成果をレポート形式で確認できる機能です。これにより、施策の効果が数値として明確に評価でき、次のアクションへとつなげられるようになります。

Pardotの特徴

  • BtoB企業のマーケティング戦略を実現させる機能が豊富

「顧客の属性や企業情報の収集」や「自社のWebサイトでのランディングページ・入力フォーム作成」「見込み顧客を適切なタイミングで営業部門へと引き継げる自動割り当て」「顧客のWeb上での行動を営業社員にリアルタイムで知らせるアラート」など、BtoB企業がマーケティング戦略を実施するうえで、欠かせない機能が豊富です。

  • セールスフォース社のSFAやCRMといったほかツールとの連携

CRMで管理する顧客データを分析し、リード獲得につなげ、獲得したリードをSFAで管理して営業を行うといった連携が可能なため、より効率的な活動を実現できます。PardotはCRMのSalesforceで有名なセールスフォース・ドットコムが提供しているツールですので、精度の高い連携が可能です。

Pardotを活用した事例紹介

では、ここで実際にPardotを活用して成果を上げた企業の事例を紹介します。

Pardot導入以前に比べ問い合わせ件数約10倍を実現

富山県に本社を構え、電子機器や電気機械器具の製造及び販売を行っているコーセル株式会社。同社では、成長を続ける中国・アジア市場でのシェア拡大を目的とし、デジタルネイティブ世代の顧客に適切なタイミングで情報を届ける仕組みつくりが急務となっていました。

また、販売代理店経由のビジネスを利用しつつも、自らがリードを獲得して成約率を上げるための営業力強化も不可欠と考え、MAの導入を検討。複数のツールを試した結果、Pardotの導入を決めました。決め手は、ほかのツールに比べもっともユーザーフレンドリーであり、専門家がいなくても扱いに困らない点、そしてセールスフォース社の手厚いサポートでした。

同社では、Pardot導入後、中国・アジア市場に向けWebサイトの見直しを行い、Pardot活用によるWeb問い合わせ拡大の仕組み構築とメルマガによる興味醸成を実施。また、リードの創出からクロージングまでの商談管理をセールスフォースで一元管理することにより、効率化を目指しました。

その結果、Wen経由の問い合わせ件数は、導入前の約10倍に増加。さらに、メールマガジンの開封率20%、営業活動にかんするレポーティング作成時間の短縮を実現しました。そして、それらのプロセス可視化により、商談の取りこぼしも激減しています。

新規リード獲得1,600件。案件数約2倍(前年比)を実現

神奈川県に本社を構え、主にビジネスアウトソーシング事業を行っているNECマネジメントパートナー株式会社。同社では、既存ツールを使ったWeb上の顧客行動把握、スコアリング、ランディングページの改善に限界を感じていました。そこでMAの導入を検討していたなかで、世界の先進企業のベストプラクティスに学びたいとの考えからセールスフォース社のPardotの導入を選定しました。

これまでのメールマーケティング機能を中心としたツールからの脱却を目指し、同社のグループ全体にあったリード情報、名刺情報などあらゆる顧客の情報をPardotに集約。さらにPardotを使った入力フォームの改善により、離脱防止につながり、新規リード1,600件の獲得と案件数前年比約2倍の増加を実現しました。

また、Pardotのスコアリング機能は、初期設定のままでも大きな効果を発揮しています。スコアリングのチューニングに手間をかける必要がなくなった分、より生産性の高い業務に集中できるようになったのも大きな成果です。

機能や特徴をしっかりと理解したうえで効果的な活用を

現在、多くのベンダーがMAツールの提供を行っています。そのため、それぞれの機能や特徴をしっかりと理解しないと成果を上げるのは難しいでしょう。MAツール導入する際は、まず自社の業務フローを可視化させ、課題を明確にしたうえで、自社に最適なツールの選択が欠かせません。

選択のポイントは、「自社の課題解決に必要な機能が揃っているか」「誰が使っても簡単に扱えるか」「既存のツールとの連携は可能か」の3点です。Pardotは、多様な機能を持っているMAツールですが、UIはわかりやしく比較的、誰にでも活用できます。また、Selesforceと一体型のMAツールのため、すでにSelesforceのツールを活用している場合、簡単に連携が可能です。MAツール導入を検討している際は、選択肢の一つとされることをおすすめします。

 

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