多様な施策で採用成功!イノーバの採用戦略と実績
株式会社イノーバでは、女性の積極活用を含む多様な施策を通じて採用難の課題を克服し、業績向上を実現しました。本記事では、その具体的な戦略と成果をご紹介します。
背景
2020年当時、私達は採用に関する多くの課題を抱えていました。
求人媒体に掲載しても反応が薄く、内定承諾率は40〜50%未満と低迷していました。男女ともに勤続年数は2年と短く、育児中の女性の離職も目立ちました。
媒体掲載では採用できないため、人材紹介も利用し多額の採用費用を費やしていましたが、それでも人材の確保には至っていませんでした。
一方で、女性社員の割合は83%、管理職に占める女性の割合も50%と高い状況でした。
施策と実行プロセス
イノーバでは以下の4つの施策を軸に、女性活躍推進と採用改善に取り組みました。
1.女性活躍支援
- 2020年5月から独自の育児介護両立支援プランを作成し、全社員へ向けて「女性活躍支援宣言」を行い、両立支援制度の導入を開始しました。
- 2021年4月には看護・介護休暇の時間単位取得を可能にし、同月には初の産休取得者が現れました。(その後、現在2024年4月までに7名が産休を取得し、4名が育休から復帰しています。)
- 2022年2月からは未就学のお子さんを育児中の女性社員の採用も開始しました。(その後、現在までに11名の育児中女性を採用しています。)
2.選考フローの改善
- 2020年12月に自社の魅力と課題を言語化し、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の見直しを実施。MVVに共感していただける方を採用することを目指しました。
- 2021年1月からは、これまで採用担当が行っていた1次面接を現場マネージャーが担当するようにしました。また、会社説明会では代表自らが候補者へ向けてビジョンを語ることで、選考フローの歩留まりを改善することができました。さらに、内定者と社員の談話会実施により内定承諾率も向上しました。
- 2023年4月には適性検査を導入することで入社後の定着率が上がり、早期活躍にも貢献しました。
3.媒体以外の採用手法導入
- 2021年7月にリファラル採用を開始し、同年8月にはスカウトによるダイレクトリクルーティングを開始しました。
- リファラル採用は2022年に入って成果が出始め、4名の採用に成功しました。
4.求人媒体の選択と集中
- 2022年4月から職種ごとに採用手法を変更し、仮説検証を繰り返し、自社に合った媒体を選定していきました。その結果、ある求人媒体で年間30名の大量採用を実現できました。
- 2023年12月には募集の全職種を一つの求人媒体で採用することができました。
結果と効果
上記のイノーバの取り組みの結果、以下のような成果を生むことができました。
1.定量的な成果
- 1回の媒体掲載での採用人数が増加し、採用コストを大幅に削減できました。
2020年は10名入社で採用費620万円でしたが、2023年は17名入社で採用費390万円まで効率化することができました。
- 内定承諾率は2021年の78%から2023年は85%まで向上しました。
- 離職率は2020年の33%から2023年には14%まで低下しました。
- 業績も向上し、2023年は対2020年で60%の伸長を達成しました。
2.定性的な成果
- 育児中の女性が働くことが当たり前の職場文化が根付きました。
- リファラル採用が自然に行われるようになりました。
-従業員エンゲージメントのアンケートでは半年間で10ポイント上昇しました。
チャレンジと解決策
施策の実行にあたっては、育児中女性の採用への現場の抵抗感、時短勤務者への配慮不足、採用フローの見直しによる現場の負担増といった課題がありました。イノーバは育児中女性の活躍実績を示すことで意識改革を図り、社内の両立支援意識を醸成。選考プロセスの役割を明確化し、適性検査を導入したことで効率化も実現しました。リファラル・スカウト採用の工夫や、媒体の集中利用による採用コスト削減も奏功しています。
今後の展望
イノーバは今後も、女性に限らず多様で働きやすい職場環境の提供を通じて、さらなる成長を目指します。
まとめ
当社の事例は、女性の積極活用を含めた多様な施策を行うことが採用成功の鍵であることを示せると考えています。
育児中の女性が活躍できる環境を整備することや採用フローを改善することで、優秀な人材の確保と定着率の向上、ひいては業績アップにつなげることができるでしょう。
イノーバでの事例が本ブログを読んでいただいた皆様の企業の女性の積極活用と採用改善の参考になれば幸いです。