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イノーバマーケティングチーム2024/03/13 12:40:251 min read

【保存版】購買ファネルの理解と活用方法 - BtoB・BtoCの事例も紹介!

マーケティングのレベルを上げる上で、重要な考え方が「購買ファネル」です。購買ファネルは、顧客の製品やサービスに対する認知から購入に至るプロセスを段階的に表現したもので、顧客の購買意欲を高めるために段階的に表しています。この記事では、購買ファネルとは何か、なぜ重要なのか、ファネルにどんな種類のモデルがあるのかを紹介します。この記事を通じてビジネスに活用できるヒントを得ていただければ幸いです。

最近目にしたんだけど、「購買ファネル」って何のこと?

それはね、消費者が商品を購入するまでのプロセスを図解したものだよ。想像してみて、上が広くて下に行くほど狭くなってる漏斗があるだろ?漏斗のことを英語でファネルって言うんだ。

それが消費者とどう関係あるの?

このファネルで、消費者が商品やサービスを知ってから購入するまでの流れを表しているんだ。

 

1.購買ファネルの基本概念と重要性

購買ファネル、またはパーチェスファネルとは、顧客が商品やサービスの購入に至るまでのプロセスを段階的に表したモデルです。このファネルは、広告やマーケティング活動における顧客の心理状態や行動を理解する上で非常に有効です。購買ファネルの概念は、顧客が最初に製品やサービスを認知する段階から、実際に購入するまでのさまざまな段階を表しています。

購買ファネルの理解と適用は、マーケティング戦略を策定する上で欠かせない要素です。顧客が購入プロセスを進む各段階で何を考え、何を必要としているのかを把握することで、企業はより効果的なコミュニケーション戦略を展開し、顧客のニーズに応えることができます。


 

2. 購買ファネルの各段階

まず、ベーシックなファネルの説明をしましょう。購買ファネルは、主に四つの段階に分けられます:「認知」、「興味」、「比較・検討」、「行動」。これらは顧客の購入プロセスを形成する重要なステップです。

 

  • 認知(Awareness): この初期段階では、潜在顧客があなたの製品やサービスの存在を知ることが目的です。ここでのマーケティング施策には、SNSの広告、コンテンツマーケティング、PR活動などが含まれます。
  • 興味(Interest): 顧客が製品に興味を持ち始める段階です。ここでは、教育的なコンテンツ、メールマーケティング、ターゲットを絞った広告などを通じて、製品の特徴や利点を伝えます。
  • 比較・検討(Desire): 顧客が製品を購入したいと感じるようになる段階です。デモンストレーション、カスタマーレビュー、限定オファーなどを提供して、顧客の購入意欲を高めます。
  • 行動(Action): 最終段階では、顧客を実際の購入に導きます。強力なコールトゥアクション(CTA)、簡単な購入プロセス、特別な割引などが効果的です。

各段階でのマーケティング戦略は、顧客のニーズと行動を理解し、適切に対応することが重要です。

最初は多くの人が興味を持っていても、その全員が購入に至るわけじゃないもんね。だから段階が進むにつれて狭くなっていくのか。

そうそう。途中で離脱する人もいるから、その理由を理解することもマーケティングでは重要なんだ。

 

3. マーケティングにおける購買ファネルの利用

①BtoBの購買行動モデル

購買ファネルってBtoBにもあてはまるの?

もちろんBtoBでもいろんな購買ファネルが存在するよ。中でもAIDMA(アイドマ)モデルっていうのがあって、それがよく使われてきたんだ。

AIDMAって?

注意、関心、欲求、記憶、行動の5ステップのことだよ。

 

AIDMAとは

AIDMAは以下の5つの段階からなります:

  • Attention (注意): 商品やサービスに対する消費者の注意を引くこと。
  • Interest (興味): 消費者が商品やサービスに興味を持ち始めること。
  • Desire (欲求): 興味が欲求に変わり、消費者がその商品やサービスを欲しいと感じること。
  • Memory (記憶): 商品やサービスを記憶に留め、購買機会があった時に思い出すこと。
  • Action (行動): 実際に商品やサービスを購入する行動。

AIDMAは従来の広告やマーケティング戦略で広く採用されてきました。このモデルは、顧客が製品やサービスに注意を払い、興味を持ち、欲望を抱き、記憶し、最終的に行動に移すまでの過程を示しています。

しかし、インターネットとソーシャルメディアの普及により、顧客の情報収集や購買行動が変化し、より複雑になってきました。

市場の変化に応じて、AIDMAの進化系としてAIDCAS(アイドカス)モデルっていうのもあるよ。

AIDCAS?それはAIDMAとは何が違うの?

AIDMAに“Conviction(確信)”と“Satisfaction(満足)”を加えたものだよ。今日のビジネスでは、顧客の信頼と満足を得ることがさらに重要になっているんだ。

 

AIDCASとは

AIDCASモデルでは、AIDMAに以下の2つの段階が追加されています。

  • Conviction (確信): 消費者が商品やサービス、そして企業に対して信頼感を持つこと。この信頼は、購買決定を下す上で重要な要素となります。消費者が情報の正確さや品質、企業の信用を確認できると、購買意欲はさらに高まります。
  • Satisfaction (満足): 購入後の消費者の満足度。この段階は、リピート購入や口コミによる推薦、ブランドロイヤリティの構築に不可欠です。満足度が高いと、消費者はその経験を他者と共有し、ポジティブなフィードバックループが生まれます。

AIDCASモデルの導入により、マーケティング戦略は単に消費者に製品やサービスを購入させることを超え、長期的な顧客関係の構築と維持に焦点を当てるようになりました。このモデルは、消費者の購買プロセス全体を通じて、より深い理解と顧客満足の追求を促します。

なるほど。継続的な関係を築くことが大切で、確信と満足がその鍵を握っているんだね。

 

②BtoCの購買行動モデル

BtoBの購買モデルはわかったけど、BtoCはどうなの?

BtoCになるとBtoB以上に購買ファネルモデルは多数存在しているよ。例えば、最近主流になっているダブルファネルって知ってるかな?

ダブルファネルって何のこと?アイスのダブルみたいに、消費者にとってお得なファネルモデル?

いやいや、最初に説明した購買ファネル(パーチェスファネル)に加えて、インフルエンスファネルも一緒に考えるアプローチのことだよ。

ダブルファネルとは

ダブルファネルとは、マーケティング戦略において、購買ファネル(パーチェスファネル)に加え、ブランドや製品への影響を与える活動(インフルエンスファネル)も同時に考慮するアプローチです。

インフルエンスファネルは、顧客がブランドや製品に対してどのように影響を受け、その意見や行動が他の潜在顧客にどのように影響を与えるかを示します。このファネルは、以下のような要素を含みます。

  • 継続: 顧客がブランドのコンテンツに積極的に関わり、反応を示す行動。例えば、SNSでのいいねやコメント、コンテンツの閲覧などがこれに該当します。顧客がブランドとの接点を持ち続けることが重要です。
  • 紹介・共有: 顧客がブランドの価値観やメッセージに共感し、その内容を身近な人々と共有する行動。自然とブランドの情報を紹介したり、自分のSNSで共有したりします。
  • 発信・拡散: 顧客がブランドに対して高い満足を経験し、そのポジティブな感想をSNSやレビューサイトなどで積極的に発信し、情報を広く拡散する行動。満足した顧客はブランドの有力な支持者となり、その発信によって新たな顧客を引きつけることができます。

ダブルファネルのアプローチでは、これら二つのファネルを連携させることで、顧客体験を全体的に理解し、顧客との関係を強化する戦略を立てます。パーチェスファネルによって顧客の購買行動を理解し、インフルエンスファネルを通じてブランドの影響力を高め、顧客がブランドを支持し、推奨行動を起こすようにします。このようにして、企業は顧客獲得だけでなく、長期的な顧客関係の構築にも重点を置くことができます。

そういえば、マーケティングはどんどんデジタル化してるけど、ダブルファネルだけで十分なのかな?

おお!まさかそんな良い質問が来るとは驚きだ。実は、今の時代にはもっと包括的なモデルが求められているんだ。そのうちの1つ“AARRR(アー)モデル”を解説しよう。

 

AARRRモデルとは

AARRRモデルは、マーケティングと製品管理における顧客関係の発展を示すフレームワークです。このモデルは、特にグロースハッカーの間で広く受け入れられ、インターネットとデジタル技術の進化、スタートアップ文化の台頭、およびデータ駆動型マーケティングの普及という時代背景のもとで活用されるようになりました。さらに、モバイルアプリの成長戦略においてもよく利用され、ユーザーの獲得から活性化、収益化までのプロセスを効率的に管理し、最適化するための重要なツールとなっています。

このモデルは、顧客のライフサイクルを5つの主要な段階に分けています。

  • Acquisition (顧客): 顧客が初めて製品やサービスを使用することにより、実際に獲得される段階。
  • Activation (活性化): 顧客が製品やサービスを試し、その価値を実感する初期の体験の段階。
  • Retention (継続): 顧客が製品やサービスを繰り返し使用し、リピーターになる段階。
  • Referral (紹介): 満足した顧客が他の潜在顧客に製品やサービスを推薦する段階。
  • Revenue (収益): 顧客が製品やサービスに対して支払いを行い、収益を生み出す段階。

AARRRモデルは、企業が顧客との関係をどのように築き、成長させるかを理解するのに役立ちます。各段階を通じて顧客との関係性を深め、最終的には収益を増やし、顧客がブランドのファンになることを目指します。

AARRR(アー)、なるほど!だから僕のゲームアプリ課金が毎月すごいことになっちゃうんだ……。

……。 まんまとハマッてるな。

 

4.まとめ

ちなみに、今回紹介した以外にもAIDARモデル、AISASモデル、See-Think-Do-Careモデル、TOFU・MOFU・BOFUモデル、REANモデルなんてものもあるよ。

そ、そんなにたくさん!でも、これらをどう実践に活かすの?

大事なのは、購買ファネルとその進化したモデルを理解して、自分のビジネスに適応させること。消費者がどの段階にいるのかを見極めて、戦略を調整することが重要だよ。

なるほど、顧客のニーズに応えることが大事なんだね。

そうそう!わかってきたね!

 

購買ファネルの概念を理解し適切に適用することは、マーケティング戦略の成功に不可欠です。この記事を通じて、マーケティング活動における購買ファネルの重要性と、異なるビジネスモデルでの購買ファネルの応用例を探りました。購買ファネルへの深い理解とその戦略的適用が、顧客との関係を強化し、マーケティング効果を最大化する鍵です。今回の知識を自身のビジネス戦略に活かし、実際のマーケティング活動にぜひ取り入れてみてください。

 

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