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宗像 淳 / イノーバCEO2026/02/19 16:45:035 min read

CVRの改善施策20選!BtoBサイトで質の高いリードを増やす方法を原因別に紹介

💡この記事でわかること

  • CVRを下げる4つの原因とその分析方法
  • 原因別のCVR改善施策全20種
  • 業界別の平均値と目標設定の考え方
  • リードの質を保ちながらCVRを改善するポイント

本記事におけるCVR(Conversion Rate:コンバージョン率)とは、サイト訪問者のうち資料請求などの成果(コンバージョン)に至った割合のことです。数値を把握することで、施策が「商談や受注につながる接点」をどれだけ生み出せているか、定量的に評価できます。

私たちイノーバは、CVR改善において表面的な修正ではなく、Webサイトが商談や受注へ具体的にどう貢献しているかを定量的に評価することを重視します。

特に検討期間が長く関係者も多いBtoBマーケティングでは、Webサイトの見栄え以上に「論理的な納得感」や「信頼」の構築が成果を左右するという特徴があります。

本記事では、原因分析から具体的な施策、目標設定の考え方までを解説します。日々のマーケティング活動を最適化するヒントとして、ぜひお役立てください。

目次

 

【チェックリスト】CVRを低下させる4つの原因

💡この章のポイント!

顧客がコンバージョンせずに離脱する原因がわからないままに改善を進めても、十分な効果は得られません。CVRが上がらない原因は、①集客層のズレ、②検討段階と導線の不一致、③信頼感の不足、④問い合わせ時の負担、の4点に整理できます。

まずは解析ツールで自社サイトの現状を可視化し、改善のPDCAを回すための課題を明確にすることから始めましょう。

やみくもにWebサイトを改善する前に、まずは「どこでユーザーが止まっているのか」を整理することが重要です。CVまでにユーザーが離脱するのには、大きく4つ原因が考えられます。

ここでは、4つの原因とその分析方法をチェックリスト形式で紹介します。

 

原因①Webサイトの訪問者が自社のターゲットと合っていない

まず確認すべきなのは、Webサイトに来ている人が自社のターゲットと合っているかどうかです。

どれだけ魅力的なWebサイトでも、訪問者のほとんどがサービスを必要としていなければ、成果にはつながりません。広告設定や検索キーワードが「商談につながりにくい層」を呼び込んでいないか、入口の質を点検することが出発点です。

 

【分析方法】

Googleサーチコンソールで流入キーワード(ユーザーが検索エンジンで入力し、自社サイトに辿り着いた言葉)を確認し、Webサイトのページやコンテンツと検索意図が合っているかを分析します。

  • 自社の商品・サービスを検討する際に必ず使われるワード(例:「〇〇 ツール」「比較」「導入」など)での流入があるかどうか
  • 意図しないキーワード(例:「無料」「求人」など)での流入が増えていないか?

これらの点検で不備がある場合、Webサイトが「サービスを必要としない人」の入り口になってしまっています。 このズレがある限り、ページ内でどれだけ魅力を伝えてもCV改善には繋がりません。

 

Web広告を運用している場合は、Googleアナリティクス(GA4)で広告ごとの離脱率を比較し、流入の質に差がないかを点検します。

  • 特定の広告やキャンペーンだけ離脱率が極端に高くないか?

この点検で不備がある場合、広告経由で流入したユーザーが「期待した情報がない」と即座に判断して立ち去っていることになります。広告のメッセージと遷移先のページ内容が噛み合っておらず、広告費が無駄になっている可能性が高いといえるでしょう。

 

原因②ユーザーの検討段階とサイト内の導線が合っていない

次に、ユーザーの検討段階に応じたCTA(Call To Action、ユーザーに資料請求や問い合わせなど具体的なアクションを促すボタンやリンク)を設定できているか見直しましょう。

Webサイトを訪問する人の多くは、まだ情報収集の段階にいます。自社製品をすぐに導入したいというわけではないユーザーに対し、CTAに「お問い合わせ」しか選択肢がないと、心理的なハードルが高く、離脱してしまう原因となります。

 

【分析方法】

主要ページにCTAが適切に配置されているかを確認し、次の行動へ自然につながる設計になっているかを点検します。

  • 検討度が低いユーザー向けに、コラムやホワイトペーパーなどの役に立つコンテンツが用意されているか?
  • 全てのページに、次のアクションへ促すボタンが適切に配置されているか?
  • CTAがページ下部など見えにくい位置にの下に埋もれておらず、見つけやすい位置にあるか?
  • 404ページ(エラー画面)を「行き止まり」にせず、サイト内に戻る回遊導線があるか?

 

さらに、GA4のコンバージョン経路レポートを活用し、コンバージョンに至るまでにユーザーがどのような資料やページを経由しているかを分析します。こうすることで、検討初期ユーザー向けの受け皿が機能しているかを評価できます。

  • 経由することでコンバージョンに至りやすいページが特定できているか?
  • 検討初期向けコンテンツが問い合わせページへの「経由地」として機能しているか?
  • 資料ページでの離脱など、回遊が途切れている(=次の行動につながっていない)箇所はないか?

これらの点検で不備がある場合、Webサイト内の導線設計に問題があります。本来獲得できたはずのコンバージョンを取りこぼしていることになるので、非常に大きな機会損失だといえるでしょう。

 

原因③安心して問い合わせできる根拠が不足している

BtoBの取引は「組織としての意思決定」を伴います。そのため実績や導入事例が見えにくいと、ユーザーはリスクを避けようとして、問い合わせなどの「行動」を起こしません。不安を減らし安心感や納得感を与えることが、「行動」を起こしてもらうための最後のひと押しになります。

 

【分析方法】

まずは、以下のような、信頼感を与えるコンテンツがWebサイトに掲載されているか確認しましょう。

  • ページを開いて3秒以内に「誰のどんな課題を解決する会社(サービス)か」が伝わるか?
  • ターゲットと近い業種・規模、似たような課題感の事例コンテンツが掲載されているか?
  • お客様の声や客観的な実績など、信頼要素が掲載されているか?

 

掲載されている場合、Microsoft Clarityなどのヒートマップツールを用いて、それらが「判断材料」として機能しているかを検証します。

  • 事例や実績の詳細を確認しようとするクリックが発生しているか?
  • ページ下部までスクロールされ、判断材料として読まれているか?
  • 複数の事例や実績のコンテンツが見られているか?

これらの点検で不備がある場合、ユーザーの「失敗したくない」という心理的な壁を突破できていない状態です。ユーザーが安心して行動を起こせる「根拠」が不足している、あるいは届いていないため、「行動」を起こす前に競合他社に流れてしまっていると思われます。

 

原因④コンバージョンするまでに手間や時間がかかる

ユーザーは限られた時間の中でWebサイトを閲覧しているため、少しでも手間だと感じる要素があると離脱の原因となってしまいます。入力項目が多すぎるフォームや動作が重いページは、ユーザーが負担に感じる可能性が高いので注意しましょう。

【分析方法】

PageSpeed Insightsなどのツールで表示速度を測定します。

  • ページの表示速度が遅すぎないか?(PC・スマホ両方で確認)
  • ユーザーがフォーム入力できるまでに時間がかかっていないか?

 

フォームの操作性もあわせて点検します。

  • 過不足ない入力項目になっているか?
  • 入力ミスがあった場合、その場ですぐにエラー内容がわかるか?
  • スマートフォンでの入力時、自動で適切なキーボードが立ち上がるか?

 

GA4の経路データ探索機能を使って、フォームのどの段階で離脱しているかを特定します。こうすることで、改善すべき項目を絞り込むことができます。

  • フォームのどの段階で離脱しているか?(例:入力開始直後、送信直前)
  • 入力エラーが出たあとに離脱していないか?
  • デバイス別に離脱率が極端に違わないか?

フォームに不備がある場合、CVまで「あと一歩」という最も重要な局面でリードを逃していることになります。ユーザーの使いやすさに最大限配慮し、商談・受注への「入口」として最適化しましょう。

 

CVRを上げる具体的な改善策20選

💡この章のポイント!

CVRを上げるには、前章で特定した4つの原因のうち、自社の課題に該当する箇所から改善することが重要です。集客層やCTA設計の見直し、信頼情報の補強、フォーム改善など、原因別に切り分けた対策を行うことで、効率よく成果に繋げられるでしょう。

紹介した施策をすべて一度に行うのではなく、離脱が多いポイントから優先的に取り組むことが効果的です。

以下は、CVRを改善する20施策を原因別に分類し、即効性と難易度を評価した表です。

施策名をクリックすると、詳細な手順へジャンプします。

原因

施策名(詳細へジャンプ)

即効性

難易度

①集客層のズレ

1.ターゲット設定を見直す

★★★☆

2.ターゲット外の検索キーワードを除外する

★★☆☆

3.広告のメッセージとサイトの内容を揃える

★☆☆

②検討段階と導線の不一致

4.マイクロコンバージョンを設置する

★★☆

5.追従型CTAを活用する

★★☆

6.限定感を演出して行動の背中を押す

★☆☆

7.ページが見つからない場合も他の情報を案内する

★☆☆

③信頼感不足

8.ファーストビューを改善する

★★★

9.信頼を裏付けるコンテンツを掲載する

★★☆☆

10.「行動」を起こす直前の不安を取り除く

★☆☆

11.コンテンツの内容を改善する

★★★

12.導入事例をストーリーで伝える

★★★

13.契約後の不安を解消する情報を掲載する

★★☆☆

14.不安を解消するFAQを掲載する

★★☆☆

④問い合わせ時の負担

15.フォームの表示速度を改善する

★★☆☆

16. スマホ用のフォームを設計する

★★☆

17.フォームの入力項目を減らす

★☆☆

18.フォームの入力エラーを減らす機能を活用する

★★☆

19.CTAや送信ボタンを改善する

★☆☆

20.個人情報の取り扱いを明記する

★☆☆

 

☝️宗像淳から一言アドバイス!

改善策が20個もあると、何から着手すべきか迷うかもしれません。理想は問題点をすべて潰すことですが、リソースが限られる中で一気に解消するのは現実的ではありません。

まずは上の表を参考に、「即効性が高い」かつ「難易度が低い」ものから優先的に着手してみてください。例えば、フォームの微調整などは、わずかな工数でCVRを劇的に変える「バケツの穴を塞ぐ」作業です。

まずはできるところから「クイックウィン(早期の成功)」でコンバージョンを取りこぼさない状態を作りつつ、本質的な改善については外部のプロフェッショナルの力を借りて効率的に進めることも視野に入れて進めていきましょう。

▶マーケティングは内製or外注?イノーバ流ハイブリッド戦略のススメ

 

施策1.ターゲット設定を見直す

Webサイトのアクセス数そのものよりも、自社の商品・サービスを必要とする属性の人を集めることを優先しましょう。流入の入り口で「自社のターゲットではない層」があらかじめスクリーニングされた状態にしてCVに至りやすい人を優先的に集めることが、CVRを向上させる最もシンプルで確実な方法です。

  • ICP(理想の顧客像)の再定義: ターゲットの業種、企業規模、抱えている課題などを具体化し、Webサイト全体の訴求をその層に最適化する
  • コミュニケーションの最適化: ターゲットの知識レベルや検討フェーズに合わせ、提供する情報の深さや伝え方を調整する
  • ベネフィットの具体化: 汎用的なメリットではなく、ターゲットが直面している「特有の悩み」に刺さる解決策を具体的に提示する

 

施策2.ターゲット外の検索キーワードを除外する

「求人」や「無料」など、自社のサービスに結びつかない流入を排除します。不要な流入を止めることで、広告予算を本気度の高い層に集中させることができます。

  • 検索クエリの定期モニタリング:Googleサーチコンソールや広告レポートを定期的に確認し、自社のサービスに繋がらない意図で流入しているワードがないか点検する
  • 「除外キーワード設定」によるノイズの遮断:自社のターゲット外のニーズを持つキーワードを広告管理画面で物理的に除外(拒否設定)し、無駄な露出とクリックを防ぐ
  • 除外リストの共通資産化と横展開:特定した不要なキーワードは「除外リスト」として蓄積します。複数の広告キャンペーンや新規施策へ横展開することで、集客の質を継続的に向上させる

 

施策3.広告のメッセージとWebサイトの内容を揃える

ユーザーは広告をクリックした瞬間の「興味」を維持したままサイトを訪れるため、期待した情報がすぐに見つからないと不信感を抱き、ページを閉じて離脱してしまいます

広告の訴求内容とWebサイト内の内容やトーンを統一し、ユーザーが「探していた答えがここにある」と思える環境を整えましょう。

    • 主要なキャッチコピーの連動:広告で提示した「ベネフィット」や「キーワード」を、遷移先のファーストビューでも明確に強調する
    • ターゲットの文脈(期待値)の最適化:広告が「経営課題の解決」を謳っているなら、遷移先のページ内でも「技術的な仕様」より先に「導入効果」を提示するなど、ユーザーの関心事に合わせた構成にする
    • 視覚的な連続性の確保:広告バナーの色使いや写真のトーンと、Webサイトの見せ方に統一感を持たせる


施策4.マイクロコンバージョンを設置する

「問い合わせ」という最終的な「成果(コンバージョン)」の手前に、ホワイトペーパーのダウンロードなど「小さな成果(マイクロコンバージョン)」を設定しましょう。問い合わせをするほど検討が進んでいない層に対し、資料ダウンロードなどの気軽な選択肢を用意することで、検討が進んだ際に自社を選んでもらうための「種まき」ができます

  • 検討フェーズに合わせた資料のラインナップ: 課題解決に役立つ資料から具体的な導入事例集まで、ユーザーの検討度合いに応じた複数の受け皿を用意する
  • 入力フォームの出し分け お問い合わせ用の入力フォームでは、フリーテキストの入力を必須にしたり、資料請求の場合は課題感をチェックボックス式にしたり、ホワイトペーパーの場合は連絡先だけにとどめたりと、ユーザーの状況とコンバージョン種類によってフォームを使い分ける
  • 獲得したリードの継続的なフォロー: 資料ダウンロード後にメルマガやウェビナー案内などの役立つ情報を定期的に送り、継続的にコミュニケーションがとれる仕組みにする

 

施策5.追従型CTAを活用する

画面の下部や右端に、常に申し込みボタンが表示されるようにして、ページをスクロールしてもCTAボタンがすぐ見つかる状態を維持します。ユーザーがWebサイトを読み進めて関心を持ったときすぐに申し込みできる状況を整えておくと、スムーズに次の行動へ繋げられます。ただし、このようなCTAはユーザーの邪魔にならないようにサイズや表示位置を配慮しておきましょう。

  • 「今、動きたい」瞬間の離脱防止: スクロール位置に関わらず常にCTAボタンを露出させ、ページを上下に移動してリンクを探すストレスを無くすことで、スムーズな遷移を促す
  • 閲覧を妨げない視認性の確保: ユーザーが閲覧しているページの内容に重なって邪魔にならない配置を徹底しつつ、背景色とコントラストをつけることで「クリックできる場所」であることを直感的に伝える
  • 最優先アクションへの絞り込み: 複数のボタンを並べず、最も重要な導線(例:無料体験、お問い合わせ)のみを固定し、ユーザーが迷わずに一歩を踏み出せる状況を作る

 

施策6.限定感を演出して行動の背中を押す

具体的な期限があると、問い合わせなどの「行動」が先送りになるのを防ぎやすくなります。「今申し込むメリット」を伝えることで、「行動」を後押ししましょう。

  • 希少性・限定性の数値化:「先着5名限定」「今月はあと3社」など、具体的な数値を提示する
  • 期限を設ける:期間限定の特典やキャンペーン終了日を明示し、今を逃すと得られないメリット(または損失)を明確にする
  • 決裁者の後押し:「年度内の予算消化に最適」など、ユーザーが社内で「今やるべき理由」を説明しやすくなる材料を添える

 

施策7.ページが見つからない場合も他の情報を案内する

リンク切れを起こさない運用を徹底した上で、ユーザーが目的のページにたどり着けなかった場合に離脱を防ぎ、サイト内での回遊を継続させる工夫をしましょう。

  • リンク切れの定期的なモニタリング: リンクのチェックツールなどを用いてデッドリンク(リンク切れ)を早期に発見・修正する体制を整える
  • エラーページ(404ページ)からの導線をつくる: ページが見つからない場合に単なる404ページを表示させるだけで終わらせず、人気記事や主要カテゴリーへのリンクを設置して、ユーザーを他の有益な情報へ導く
  • サイト内検索や問い合わせ窓口の再提示: その場で情報を探し直せるカテゴリーやタグを整備したり、解決しない場合のサポート窓口を明示したり、ユーザーが「迷子」になったまま離脱するのを防ぐ
  • 関連記事を案内する:読者が読んだページに関連する他のページへのリンクを表示する。

 

施策8.ファーストビューを改善する

Webサイトを訪れたユーザーが最初の3秒で「誰向けのどんなサービスか」を理解できるページ構成を徹底しましょう。自社ができることの紹介ではなく、顧客が抱える悩みがどう解決されるかを伝えることが重要です。

  • ユーザーを名指しする:「製造業の営業部長様へ」や「Excel管理に限界を感じている方へ」など、属性や悩みを特定することで、ユーザーに自分事に感じるきっかけを作る。
  • 具体的なメリットを伝える:「残業代を20%削減」「成約率が1.5倍に」といった具体的な変化を明示する。
  • 視覚的な優先順位をつける:ユーザーの視線の流れを踏まえ、情報の重要度を視覚的に整理して、最も伝えたいメッセージに絞る

▶Webサイトリニューアルについて詳しくはこちら

 

施策9.信頼を裏付けるコンテンツを掲載する

第三者による客観的な評価や事実を示し、検討時の不安を取り除きます。

  • 取引の実績を掲載する:企業ロゴなどで導入実績を例示して、商品・サービスの信頼性を伝える
  • 受賞歴の活用:第三者機関からの客観的な実績を示し、検討対象としての安心感を伝える
  • 専門性と誠実さを伝える: 開発者やコンサルタントなどの顔写真・プロフィール、専門知見を発信するコラム等を掲載し、「中の人」を可視化して心理的な距離を縮める

 

施策10.「行動」を起こす直前の不安を取り除く

資料請求やお問い合わせの送信をする直前は、ユーザーの心理的ハードルが最も高まる瞬間です。操作画面に安心感を与える要素を添えることで、ユーザーの不安を払拭しましょう。

  • 行動の「正当性」を補強する:送信ボタンのすぐ近くに「累計500社が導入」「満足度98%」といった実績を配置し、土壇場での迷いを払拭する
  • 物理的なハードルを下げる:「最短1分で入力完了」など、作業の手間が少ないことを伝える
  • 心理的なハードルを下げる:「送信後、すぐに資料をメールで送ります」「無理な営業はいたしません」など、その後の流れを明記かつ不安を取り除く

 

施策11.コンテンツの内容を改善する

ブログ記事やホワイトペーパーなどのコンテンツは、単なる自社の宣伝に終始せず、読者の課題を解決する知見やノウハウを惜しみなく提供しましょう。「この会社のコンテンツは役に立つ」という実感が信頼に直結し、中長期的に質の高い商談を呼び込むきっかけとなります。

  • 有益情報:自社紹介=7:3程度の割合にする:具体的なノウハウなどの有益な情報をメインに置き、自社の紹介は控えめにする。
  • 視覚的な理解を促進する:文章ばかりではなく、図解や比較表などを積極的に活用した構成にする
  • 次のステップへの案内を入れる:コンテンツの最後で「個別相談」や「問い合わせ」といった次のステップを案内し、自然に「行動」を促す

コンテンツマーケティングについて詳しくはこちら

 

施策12.導入事例をストーリーで伝える

サービスや製品の利用者が、課題をどう乗り越えたかの物語を伝えます。同じような悩みを持つユーザーが、「自社でも成功できそうだ」という具体的なイメージを持てるように整えましょう。

  • 検討の決め手となった「選定理由」の提示: 数ある競合の中でなぜ自社が選ばれたのか、顧客自身の言葉で語ってもらうことで、比較検討中のユーザーが自社を選ぶための「納得感」のある材料を提供する
  • 定量・定性両面での成果の可視化: 「工数が◯時間削減」「売上が◯%向上」といった具体的な数値に加え、現場の使い心地などの定性的な変化も併せて示し、導入後の成功イメージを強める
  • 信頼性を担保する実名・写真の活用: 可能な限り顧客の社名・担当者名・顔写真を掲載し、情報の信憑性を高め、「生の声」であることを示す

 


施策13.契約後の不安を解消する情報を掲載する

BtoBでは、導入後のトラブルも検討時の懸念になります。サポート体制や契約のルールを透明化することで、ユーザーが社内承認(決裁)を得る際の「懸念材料」を先回りして解消しましょう。

  • サポート範囲を明記する:電話やメールでの対応時間や、専任の担当者がつくかなどを具体的に示す。
  • 解約ルールを明記する:最低利用期間などの条件を隠さず伝え、安心感を与える
  • 安全性を提示する:情報の管理体制やセキュリティ環境を提示し、不安を払拭する

 

施策14.不安を解消するFAQを掲載する

検討中のユーザーが抱きやすい疑問点をFAQ形式でわかりやすく掲載し、先回りして不安を解消しましょう。営業担当者へ確認する手間を省くことで、検討のスピードを速めることができます。

  • よくある質問を載せる:実際に顧客から聞かれる質問とその回答をあらかじめコンテンツとして用意しておく。
  • 価格の目安を出す:正確な金額は出せなくても「○万円から」の目安を示す。

 

施策15.フォームの表示速度を改善する

フォームの読み込みに数秒かかるだけで、ユーザーの行動意欲は劇的に低下します。不要な要素を削ぎ落とし、PC・スマホを問わず「一瞬で表示される」状態を作ることで、入力開始直後の離脱(直帰)を最小限に抑えましょう。

  • フォームを軽くする:重い背景画像や装飾用の過剰なスタイルを削除し、すぐに入力フォームが表示されるようにする
  • 実環境を想定したモバイル動作の検証: 安定したWi-Fi環境だけでなく、移動中のスマートフォンなど不安定な回線状況でもストレスなく操作できるかを実機で確認し、あらゆる利用シーンでの取りこぼしを防ぐ
  • 入力・送信時のレスポンス改善: ボタンを押した後の「待ち時間」を短縮し、処理中であることを示すアニメーションを適切に表示するなど、システムが止まっていると誤解させて離脱を招く不安要素を取り除く

 

施策16.スマホ用のフォームを設計する

スマートフォンでの閲覧や入力は、移動中などの限られた時間に行われることが多いため、PC用の画面を単に縮小しただけでは不十分です。指先での操作を前提とした「モバイル専用の使い勝手」を追求することで、ストレスによる途中離脱を徹底的に防ぎましょう。

  • 入力項目に応じたキーボードの自動切替: 電話番号や郵便番号などの数値入力欄では数字キーパッドが自動的に立ち上がるよう設定を行い、ユーザーが手動でキーボードを切り替える手間とストレスを排除する
  • 誤操作を防ぐ十分なタッチターゲットの確保: 送信ボタンやチェックボックスは、指でタップしやすい十分なサイズと余白を確保し、「押し間違い」による入力のやり直しやイライラを解消する
  • 視認性を高める「縦一列」レイアウトの採用: 画面幅の狭いデバイスでも視線が自然に上下に流れるよう、項目名と入力欄を縦一列に配置し、横スクロールや拡大操作の手間をなくして直感的な操作を実現する


施策17.フォームの入力項目を減らす

フォームの入力項目が多いと、途中で離脱されるリスクが高まります。詳しい情報はサンクスメール送信時に取得したり、後の商談でヒアリングしたりする前提で、必要な情報の最低ラインを決めましょう。

  • 「まず接点を持つ」ための項目選定: 一般的には「会社名・氏名・メールアドレス」程度に絞り、離脱率を下げる。詳細は後の商談や追客プロセスで補完する運用を検討する
  • 分析用アンケート項目の後回し: 「認知経路」などの設問はユーザーの負担になるため、送信後のサンクスページへ移すなど、コンバージョンを妨げない工夫を行う


施策18.フォームの入力エラーを減らす機能を活用する

ユーザーが何度も入力し直す手間を省くことで、送信完了までの脱落を防ぎます

  • その場でエラーを表示する:入力間違いを赤い文字等で知らせたり、未記入箇所があれば送信できないように設定する
  • 候補の表示機能を設定する:会社名を数文字打つだけで候補が出る機能を活用する

 

施策19.CTAや送信ボタンを改善する

フォームページ訪問や、入力内容送信の直前で離脱が多い場合、ボタンのデザインを見直してみましょう。

  • 具体的な動詞を使う:「送信」や「確定」といった事務的なな言葉を避け、「資料を受け取る」「デモを予約する」など行動を促す表現に調整する
  • ボタンの文言にメリットを添える:「無料でダウンロード」など、そのボタンを押すことで得られる価値を盛り込む
  • 色で目立たせる:周囲のコンテンツや背景色に埋もれない補色などを使い、ページ内で「今、押すべき場所」が直感的に伝わるようにする

 

施策20.個人情報の取り扱いを明記する

情報の使い道を誠実に伝えることで、信頼できる会社であることを証明します。

  • プライバシーポリシーへの同意を得る: 送信ボタンの直近にプライバシーポリシーへのリンクと同意欄を設け、法令遵守の姿勢と情報の取り扱いへの合意を明確にする
  • 利用目的を具体的に伝える: 「資料送付やサービス案内のみに使用する」など、取得した情報の用途を明記し、不安を先回りして解消する

 

【おさらい】CVRの計算式、平均値、目標設定の基準

💡この章のポイント!

CVRは「コンバージョン数÷セッション数(訪問数)×100」で算出でき、BtoBでは顧客の検討段階ごとに複数のCV地点を設定するのが一般的です。目標値は自社サイトの過去実績を参考にしつつ、問い合わせや資料ダウンロードなどCVの種類別に分けて管理しましょう。

 

CVRを測るための計算式とBtoBサイトにおけるCVの定義

まずは以下の計算式でWebサイトの「リード獲得力」を可視化しましょう。

 【CVRの計算式】

 CVR(%)=コンバージョン数÷セッション数(訪問数)×100

BtoB企業のWebサイトの場合、顧客の検討フェーズに合わせて、最終的な「受注」の前に複数のステップが存在します。以下のような複数のCV地点を設定するのが一般的です。

【CVの例】

  • 検討初期:ホワイトペーパーのダウンロード、メルマガ登録
  • 検討中期:導入事例集の閲覧、オンラインセミナーへの申し込み
  • 検討後期:サービス資料や製品パンフレットの請求、無料トライアルの開始
  • 商談直結:お問い合わせ、個別相談、見積り依頼

CVについて詳しくはこちら

 

CVの種類ごとに目標値を細分化する

CVに対するユーザーの心理的ハードルの高さによっても、CVRは大きく変動します。

一般的に、導入意向が高い「お問い合わせ」はCVRが低くなり、情報ニーズが多い「ホワイトペーパーのダウンロード」はCVRが高くなります。これらを分けて個別に目標を設定することで、どの施策に伸び代があるかを正確に特定しやすくなります

それぞれのCVの性質に合わせて、適切な目標値を設定し、正しく効果測定が行える体制をつくりましょう。

 

業界別平均CVRから自社の目標値を設定する

CVRの目標を設定する際は、自社の業種や商材の特性に合わせた基準を知ることもが重要です。SaaS、製造業、コンサルティングなど、業種によってユーザーの検討期間や課題の深さが異なるため、自社に近い業界の相場を参考にしましょう。

カテゴリ

平均CVR

代理店・エージェンシー

2.3%

自動車

3.7%

BtoB(EC)

1.8%

BtoB(サービス)

2.7%

BtoB(テクノロジー)

2.3%

金融

3.1%

ヘルスケア・医療

3.0%

工業・製造業

4.0%

法律・法務

3.4%

専門職サービス
(コンサルタント等)

4.6%

不動産

2.3%

▶引用元:Average Conversion Rate by Industry and Marketing Source 2025 - Ruler Analytics

※「Average conversion rate by industry」より一部引用

 

CVRだけを追うと失敗する?BtoBのCVR改善で陥りやすい罠

💡この章のポイント!

CVRの数値向上だけを追求すると、商談や受注に繋がらない質の低いリードまで集めてしまい、かえって営業効率を下げる恐れがあります。最終的な売上につながる「質の高いリード」の基準を営業部門と定義し、連携してCVR改善に取り組むことが大切です。

 

CVR改善が売上につながるケースとつながらないケース

マーケティング部門がCVRの数字だけを追いかけると、営業部門が新規リードに対応しても商談にならないケースが増えます。結果として、社内で無駄な工数が発生し、会社全体の利益を損なう恐れがあるのです。

ここでは、「成果につながる改善施策」と「現場を混乱させる改善施策」の違いを整理しておきましょう。

比較項目

成果につながる改善施策(理想)

現場を混乱させる改善施策(失敗)

施策の切り口

特定のターゲットに向けて、具体的な課題解決や専門ノウハウを提示し信頼関係を育てる

誰にでも刺さる煽りや特典で入口を広げ、見かけのリード数を追う

反応する層

商品・サービスを通じて課題解決を求めるターゲット層

特典やプレゼント目的のターゲット外の層

CVの動機

情報を集めたい、課題を解決したい

「無料」「もらえる」という言葉への反応

リードの質

サービスへの興味・関心が強く、課題が明確で商談化しやすい

情報を得たいだけ、連絡が取れない

営業の評価

「確度が高く、商談を進めやすい」

「対応しても無駄が多い」

最終成果

受注数や商談リードタイム、顧客生涯価値(LTV)の向上

数字上の件数は増えるが、売上にはならない

 

営業部門と連携してリードの共通認識を作る

本質的な意味で集客を改善するには、マーケティング部門と営業部門の間で「どのようなユーザーをリードとするか」の基準を揃えることが大切です。

CVR改善だけを追うのではなく、「実際に商談につながった数」や「受注確度の高いリードの割合」を共通の目標に設定することで、部門間の連携がスムーズになります。

また、営業側の対応リソースが限られている場合は、あえてフォーム項目を増やし、検討状況や課題感などの情報を事前に取得するのも有効です。入力の負担は上がりますが、その分意欲の高いユーザーに絞り込めるため、商談の成功率向上につながります。

こうした共通認識を持つことで、CVR改善を売上につながる成果へ繋げることができます。

▶営業とマーケティングの連携によるリード獲得について、詳しくはこちら

 

質重視のCVR改善で売上に直結する成果を生み出す

BtoBのCVR改善は、見た目の調整だけで成果が出るものではありません。重要なのは、ユーザーが離脱する原因を正しく捉え、営業につながる接点を増やすことです。

  • 離脱の「4大原因」を特定する
  • 流入元とターゲットの整合性を高める
  • 顧客の検討段階に合わせた導線を設計する
  • 信頼を裏付けるコンテンツを拡充する
  • 入力のストレスを徹底的に排除する
  • リードの定義を営業部門と共有する

 

「Webサイトへの流入はあるのに、なかなか商談に結びつかない」「自社にとって最適な改善の優先順位がわからない」といったお悩みはありませんか?

株式会社イノーバではBtoBマーケティングの専門知見に基づき、貴社のWebサイト分析から戦略立案、リニューアルの実装、コンテンツ制作までを一気通貫でサポートいたします。

現在の状況を少しお話しいただくだけでも、解決のヒントが見つかるかもしれません。まずはお気軽に「無料相談」からお話をお聞かせください。



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宗像 淳 / イノーバCEO

福島県立安積高校、東京大学文学部卒業。ペンシルバニア大学ウォートン校MBA(マーケティング専攻)。

1998年に富士通に入社し、北米ビジネスにおけるオペレーション構築や価格戦略、子会社の経営管理等の広汎な業務を経験。MBA留学後、楽天で物流事業、ネクスパス(現トーチライト、博報堂DYグループ)でソーシャルメディアマーケティング事業の立ち上げを担当。ネクスパスでは、事業開発部長として米国のベンチャー企業との提携を主導した。

2011年、マーケティング支援会社である株式会社イノーバを設立、代表取締役に就任。日本におけるコンテンツマーケティング/BtoBマーケティングの第一人者として、15年以上にわたり5000社以上の経営課題やマーケティング・営業課題を分析し、幅広い業界で企業の事業成長に貢献。「事業を伸ばすには実行力が重要であり、実行力とは組織・人である」という哲学で、人にこだわった支援会社づくりに取り組んでいる。

2026年2月、最新刊『いちばんやさしいAI時代のコンテンツマーケティングの教本』(インプレス)を上梓。著書に『商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みを作る』(日経BP社)、『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』(インプレス)。
最新刊 旧作1 旧作2