国内外のオウンドメディアの成功事例51選【BtoB/BtoC】

コンテンツマーケティング
日本でも海外でも多くの企業がオウンドメディアに取り組み成果をあげています。ここでは、BtoB、BtoCのオウンドメディアの事例と、その成果や取り組みのポイントをご紹介します。
コンテンツマーケティング、オウンドメディアの基本を知りたい方は以下の記事をどうぞ。
また、イノーバでは、BtoB企業専門のWEB サイト制作サービスを提供しております。ご興味がありましたらご参照ください。
目次
国内BtoB事例
日本電気株式会社(NEC) / WISDOM - ヒトをつなぐ。ビジネスがつながる。
「まだ課題が明確になっていない」顧客との接点として、経営・IT・歴史をテーマにしたビジネスメディアを運営
「WISDOM」は、幅広い製品をもつNECが製品の情報を必要とするユーザーとの接点しかないという課題をクリアにするために、将来の顧客になり得るユーザーとのコミュニケーションを目的として開設したビジネスポータルサイト。多岐にわたるトピックのなかでも、歴史からビジネスのヒントを学ぶ「歴史の変革者たち」やアメリカのトレンド情報を紹介する「米国発、ITトレンド」が人気シリーズになっています。
【成果】 メールマガジン購読者数 70万人, メディア換算効果 数億円
株式会社キーエンス / バーコード講座
自動車、半導体、電子・電気機器、通信、機械、化学、薬品、食品と幅広い分野の製造業において、20万社以上の企業に測定機器、解析機器などを提供する株式会社キーエンス。
同社の運営するオウンドメディア「バーコード講座」では、バーコードの原理や選び方を紹介するというおもしろいコンテンツが発信されています。
バーコードについての記事コンテンツや無料ダウンロード資料を豊富にそろえており、オウンドメディア、ひいては同社の専門性への信頼感が醸成される、効果的なメディアです。
ナイル株式会社 / SEO HACKS
BtoBのWebコンサルティング事業を展開するナイル株式会社は、SEOの基礎知識を学べるオウンドメディアを運営。
「Webマーケティング担当者」は近年になって確立された職種のため、未経験者が多いです。さらに、検索エンジンのアルゴリズムは頻繁にアップデートされているため、常に新しい情報が必要とされている領域でもあります。
そのなかで、Webマーケティング担当者の課題に常に答え続けることで見込み顧客との接触ポイントをつくることは、コンテンツマーケティングにおける基本のひとつです。本メディアはそれだけでなく、メールマガジンの配信にも力を入れており、見込み顧客の期待に常に応えようという姿勢が伝わってくる内容になっています。
株式会社ガイアックス / ソーシャルメディアラボ
企業のソーシャルメディアの構築・運営・監視をサポートする株式会社ガイアックス。同社が運営する「ソーシャルメディアラボ」では、ソーシャルメディアマーケティングに関する情報を発信しています。
企業の目標を達成するためにSNSプラットフォームをどう使えばよいかのノウハウが紹介されており、Facebook、Twitter、LINE、Instagramの各サービスについての記事がとても充実しています。
株式会社テリロジー
1989年設立の株式会社テリロジーは、海外のハードウェアおよびソフトウェアの輸入販売を中心に、ネットワークとセキュリティー上の問題を可視化し、課題解決のための技術やサービスを提供しています。
従来の主な施策だった広告や展示会の効果が芳しくないことから、オウンドメディアを導入した同社では、問い合わせ数を以前の3倍に増やすことができたそうです。
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株式会社光コム
「光コム」技術を用いた形状測定器などの製造・販売を手がける株式会社光コム。
担当の野田氏はCloud CMOを用いたオウンドメディア運営について、「手軽に、スピーディに記事を更新できるおかげで、本来のマーケティング業務に注力できるようになりました。」と話し、結果としても以前に比べ月間PVが約6倍、重要なキーワードについても検索1位を獲得したとのことです。
株式会社ニューズベース
株式会社ニューズベースは、企業が、様々な目的を背景として、顧客、協力会社、社員及び社員家族とのコミュニケーションを取る最前線である「企業イベント」の企画・制作・運営を手掛けるプロデュース会社。
リスティング広告に限界を感じた同社は、サイトのリニューアルと同時にコンテンツマーケティングを導入しました。コンテンツの拡充によりPVの増加はもちろんこと、お客さんのニーズに応えたコンテンツは、営業の効率化にもつながっています。
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株式会社サイダス
クラウドベースの人材プラットフォーム「CYDAS.com」(www.cydas.com)を展開する株式会社サイダス。
競合他社に比べ情報発信に弱みがあり、新たな一手としてコンテンツマーケティングを導入。積極的なコンテンツの発信により、オウンドメディア経由の問い合わせ数は25%増加し、さらに外部メディアでも資料ダウンロードの上位を占めています。
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株式会社デジタルスタジオ
海外向けのEC構築プラットフォームを提供する株式会社デジタルスタジオ。Live Commerceブログでは、まだ認知度が低いサービスの見込み顧客を「ECサイト運営のノウハウ」や「トレンド」などの記事で集客。ここから、メルマガ購読、サービス試用へつながる仕組みを構築しています。コンテンツマーケティングによって広告への依存度が下がり、CPA(顧客獲得単価)が格段に改善しました。
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トライツコンサルティング株式会社
トライツコンサルティング株式会社は、2012年10月に設立されたばかりのコンサルティング会社。企業のセールスプロモーションや営業スタッフの教育・研修サービスが強みです。
営業に関する質の高い情報を発信することで、信頼感を醸成したいと考え、コンテンツマーケティングを導入しました。
結果として、PV数の大幅アップやFacebookページのファンの獲得につながっています。
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イルミナ
遺伝子解析装置で世界トップのシェアを持つメーカー。ターゲットとなる大学や企業の研究者が関心を持つ最先端のセミナーをオンラインで開催、高い専門性を求めるユーザとの関係を構築しています。セミナーの動画や資料がアーカイブとして蓄積することで、さらなる来訪者増、販売促進につながっています。
サイボウズ株式会社/サイボウズ式
グループウェアの「サイボウズ Office」や「Garoon」、業務改善プラットフォームの「kintone」など、業務効率向上のためのソフトウェアを展開するサイボウズ。同社のソフトウェアは中小企業から大企業まで約25,000社に導入され、国内トップクラスのシェアを誇っています。
そんなサイボウズが、「新しい価値を生み出すチームのメディア」として発信しているオウンドメディアが「サイボウズ式」です。サイボウズ式では週に3回程度記事が更新され、業界人へのインタビューや業務効率向上のための各社の取り組みなど、IT業界の働き方や業務効率を見つめ直す記事が常に発信されています。
株式会社サイバーエージェント/ FEATUReS
サイバーエージェントは「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンを掲げ、インターネットの広告事業、メディア事業、ゲーム事業、投資育成事業などを展開している企業です。AbemaTVやCygames、Makuakeなど多くの子会社を持っているので、サイバーエージェントの名前は知らなくてもサービスの名前はご存じのことでしょう。
サイバーエージェントが、公式オウンドメディアとして運営しているのが「FEATUReS」です。FEATUReSの発信目的は、採用の強化。社員のインタビューや企業文化の紹介、これからの技術に関する話など、サイバーエージェントで働くことの魅力が紹介されています。テック企業として多くの開発を行うサイバーエージェントでは、人材の確保がこれからの事業展開に大きく影響するのです。
Sansan株式会社/ MIMI
ユニークなテレビコマーシャルで有名なSansanは、法人及び個人向けの名刺管理サービスを展開する会社です。同社は名刺管理サービスの他にも、請求書のオンラインシステムなどをリリースしていますが、法人向け名刺管理サービスでは国内トップのシェアを持っています。
Sansanが人材確保のために発信しているオウンドメディアが「MIMI」です。Sansanに興味を持つ就活生や求職者に向けて、社内文化や福利厚生にフォーカスした記事を多く掲載しています。事業の取り組みを紹介する「colums」、最新ニュースの「News」、社員紹介の「Members」、社内制度や文化を紹介する「Culture」など、情報がわかりやすく整理されたオウンドメディアになっています。
株式会社リクルートホールディングス/ Inside Out
リクルートホールディングスは、求人広告やITソリューションなどのサービスを手がけるリクルートグループの持ち株会社です。現在リクルートグループはIndeedに代表される求人検索サイト運営の「HRテクノロジー事業」、さまざまな分野の求人募集メディアを運営する「メディア&ソリューション事業」、リクルートスタッフィングなどで人材派遣を行う「人材派遣事業」に分かれています。
「Inside Out」は、リクルートホールディングスが発信するコーポーレートブログ。「数字だけでは伝えきれない私たちのストーリーを、世界中のステークホルダーにお届けする」ことを目的に、HRテクノロジー、メディア&ソリューション、人材派遣の各SBU(Strategic Business Unit 戦略的事業単位)が、社内の取り組みや事業にかける思いを伝えるブログとなっています。
株式会社ベイジ/ Knowledge/baigie
「BtoB企業のためのWeb制作会社」を自社Webサイトのトップに掲げるベイジは、戦略的なマーケティング思考と高度なクリエイティブデザインを両立させたWeb制作を得意とする会社です。にんべんやエレコム、相鉄不動産、KDDIなど、多くのコーポレートサイトを手がけた実績を持っています。
ベイジは「ベイジの社長ブログ」や、スタッフによる毎日の情報発信「ベイジの日報」など、いくつかのオウンドメディアを持っていますが、「Knowledge/baigie」は社員のマーケターやデザイナー、エンジニアが情報発信を行う、同社では一番新しいオウンドメディアです。マーケティングやブランディング、採用やスキルアップといった幅広い内容の記事が掲載され、さまざまな経営課題解決に迷う企業のためのヒントが発信されています。
株式会社LIG/ BLOG
「デジタルクリエイティブでより良い世界を作る」をミッションとする株式会社LIGは、Webサイト制作やコンテンツ制作、ゲストハウス経営、教育、地方創生まで、さまざまな事業を手がけるユニークな会社です。主力事業はWeb制作とソフトウェア開発ですが、230名いる社員は個性のある人ばかりのクリエイター集団。そんな社員が、それぞれの手がける事業の情報や考え方を発信しているのが「BLOG」です。
カテゴリーは「Web制作」や「コンテンツ制作」、「ゲストハウス」、「コワーキング」等々、事業ごとにクリエイターやスタッフが記事を投稿しています。その内容はテクニカルな内容から、これが仕事?と思えてしまうことまでさまざまですが、たとえばWeb制作であれば案件のほとんどが、BLOGからの問い合わせで発生しているとのこと。LIGのBLOGは、クリエイターの発想を顧客にアピールするオウンドメディアとなっているのです。
株式会社ビズリーチ/ BiZHiNT
ビズリーチは、管理職や専門職、次世代リーダー、グローバル人材などに向けた転職サービス事業を展開している企業です。求人の6割が年収800万円を超える募集で、稀少な人材と大手企業やヘッドハンターをマッチングする国内最大級のハイクラス転職サイトを運営しています。
そのビズリーチが、人事や採用に関わるヒントやニュースなどを配信しているオウンドメディアが「BiZHiNT」です。カテゴリは、人事やCEOへのインタビュー記事、生産性向上や働き方改革に関わるセミナー動画など多岐に渡ります。また、会員登録をすることで記事のブックマークなどもできるようになるなど、人事・採用のヒントを使い勝手よくストックしておけるオウンドメディアです。
株式会社PLAN-B/ PINTO!
SEOを中心に、Web広告、サイト制作、インフルエンサーマーケティングまでワンストップで提供する株式会社PLAN-B。
同社の情報発信メディア「PINTO!」では、企業のマーケティング担当者様向けに、SEOやコンテンツマーケティング、Web広告、Webサイト改善など、Webマーケティングに関連する最新情報や活用事例を発信。
現在では、月間のリード獲得数の多くが「PINTO!」から創出されているそうで、同社のマーケティング活動に欠かせないメディアに成長しています。
海外BtoB事例
Hubspot
自ら提唱するインバウンドマーケティングを実践 自社の成功事例で有効性を証明
コンテンツマーケティングとほぼ同義であるインバウンドマーケティングと、実践のためのインラインサービスを提供する企業。ブログやホワイトペーパー、ウェビナーなどによって、創業から2年で月間訪問者数は30万人を超えるWebサイトに成長しました。
【成果】顧客1,400社、リードのうちWeb経由の割合 75%
SAP
自社製品を宣伝せず、経営者の疑問を解決するブログ記事で新規の見込み顧客を獲得
世界第4位のBtoBソフトウェア企業。2012年、中小企業を中心に多くの見込み顧客を取り逃がしているデータに直面した同社はビジネスブログの運用を開始。経営者やビジネスパーソンが興味をもつ記事を配信しました。外部専門家のリソースを活用することで1日あたり18本の記事を更新し、開始2ヶ月でブログの立ち上げ費用の6倍を売り上げています。
【成果】 月間 40万PV、開始2ヶ月で立ち上げ費用の6倍の売上
Unbounce
ランディングページ作成やA/Bテストツールを提供するUnbounceは、それらの施策についてのノウハウを余すところなく紹介するブログで大変有名になりました。
驚くべきはサービス開始前から、ランディングページなどについての需要喚起のためにコンテンツを制作し、オウンドメディアで発信していたということです。いまではランディングページに関することならUnbounceという確固たる地位を築くことに成功しています。
Freshbooks
Freshbooksはスモールビジネス向けに、オンラインでの請求システムを提供するサービスを展開しています。面倒な月々の請求作業を助ける同サービスの浸透には、同社によるわかりやすいコンテンツの発信とオウンドメディアの活用がありました。
同社はユーザーのお悩みを解決するコンテンツから、事例コンテンツ、サービス導入を考える見込み顧客の背中を押すコンテンツなどを豊富にそろえることで、あらゆるニーズに対応しています。
Crunch
イギリス南部の町に会計事務所を構えるCrunchでは、自社のブログを運用し、定期的に記事を発信しています。
彼らのメディアの特徴は、記事を4つの潜在顧客によってカテゴリー分けしているところです。具体的には、スタートアップ企業、中小企業、フリーランサー、独立業務請負人の4つのカテゴリーに分けコンテンツを発信することで、それぞれの潜在顧客が抱えがちなニーズを喚起することに成功しています。さらに、同メディアでは無料ダウンロード資料も提供しており、潜在顧客にCrunchを利用することで得られるメリットなどを想起しやすいような仕組みになっています。
国内BtoC事例
オーマイグラス株式会社 / メガネスタイルマガジンOMG PRESS
オウンドメディアで業界の常識を覆す! 売れないはずのメガネ通販を拡大
メガネのインターネット通販(EC)という新しい市場を切り拓いたパイオニア。オンラインで「メガネをテーマにしたライフスタイル誌」を創刊。記事を読むために訪問した見込み顧客に自然な流れでECサイトの存在に気づいてもらい、製品を手にとってもらうための工夫をちりばめています。
【成果】 月間読者数 17万人、ECサイト訪問者 32万人
株式会社クールミント /babytopia
リスティングやFacebook広告で売れなかった製品が優れた記事から売れるように
こだわりの育児用品を販売するECサイト。海外で最先端の人気製品をいち早く販売しても、従来型の広告では売れず、コンテンツマーケティングを始めました。週3本のペースで育児中のパパやママが思わず読みたくなるような記事を掲載。その結果、売上だけでなく、注目のECサイトとして育児雑誌やファッション雑誌でも取り上げられることが増え、自社のブランドを確立しています。
【成果】UU数 10倍, PV数 4倍
株式会社マネーフォワード / MFクラウド
消費者向けの家計簿アプリや、個人事業主や中小企業、フリーランサー向けの各種会計ソフトを提供する株式会社マネーフォワード。
「MFクラウド」という同社のオウンドメディアでは、会計に関する記事を発信しています。
右サイドバーや記事下に設置したバナーに誘導することでリード(見込み顧客情報)を獲得する一方で、同メディアで詳細なコンテンツを発信し、見込み顧客の顧客化、顧客のロイヤルティ上昇につなげています。
ナイス賃貸情報株式会社 / ナイスの素敵な街探し
ナイス賃貸情報株式会社は「ナイスの素敵な街探し」を運営。同社が扱う物件のある各地域で行われるイベントや各種施設を確認することが可能です。住む物件を決めるときに重要な地域の情報を発信することで、見込み顧客とのエンゲージメントを高めることに成功しています。
Ovni
「Ovni」は在仏日本人向けのWebマガジン。各地に住むジャーナリストが独自取材したコンテンツが発信されており、よりローカル色の濃い記事を読むことができます。世界一観光客の多いパリについての定番のコンテンツとは一味違った地域愛あふれるコンテンツは、多くの読者に愛されています。
一般社団法人ウェブベルマーク協会
被災校支援を目的として、ベルマーク教育助成財団、朝日新聞社、タグボート、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズの5社で2013年に設立した一般社団法人ウェブベルマーク協会。
同協会は、広告の限界を感じオウンドメディアの運営を始めました。毎月25本ほどのコンテンツを発信しており、サイトの流入は運営以前と比べて約6倍に増加しています。
詳しくはこちら
楽天市場/ソレドコ
インターネット関連サービスを展開する、楽天グループのネットショッピングモールが「楽天市場」です。国内EC流通総額のトップを誇る楽天市場には、5万店以上(2020年10月時点)の店舗があり、あらゆる分野の商品が販売されています。
「ソレドコ」は楽天市場が発信するオウンドメディア。「あなたの知らない沼がある」というテーマで、何かにハマっている人たちの、それぞれの「沼(記事)」が掲載されています。ジャンルはグルメからスポーツ、アウトドア、マンガや子育てまで多岐に渡ります。何かに夢中になる楽しさを消費者に伝え、楽天市場での購買意欲をそそる効果的なオウンドメディアと言えるでしょう。
楽天カード株式会社/Fun Pay!
楽天カードは楽天グループのクレジットカード会社(および貸金業者)で、楽天市場や提携店舗で使える楽天ポイントの貯まる「楽天カード」を発行しています。年会費無料でポイントも貯まりやすい楽天カードは人気ランキングでは常に上位、カード会員数も2,000万人を超えています。
「Fun Pay!」は、楽天カードが発信しているクレジットカードの基礎知識やお得な使い方を紹介するオウンドメディアです。Fun Pay!は1週間に一回程度記事が更新され、日々の生活を豊かに送れるちょっとしたアイデアや、堅実で安全な消費を応援するキャッシュレスの総合情報を見ることができます。
トヨタ自動車株式会社/ VISIONARY
今さら説明するまでもありませんが、トヨタ自動車は日本が世界に誇る自動車メーカーです。傘下にはダイハツ工業や日野自動車があり、SUBARUの筆頭株主でもあります。そのトヨタが、高級車のブランドとして立ち上げた子会社がレクサス。「VISIONARY」は、レクサスのブランドイメージを広く周知し、確立していくためのオウンドメディアです。
記事はレクサスのオーナーにふさわしいライフスタイルや、ホテル、リゾートライフなどの情報、有名人による連載コラムや、スポーツ、カルチャーまで、幅広く扱われています。
コクヨ株式会社/ コクヨマガジン
文房具やオフィスファニチャー、事務機器などを製造販売するコクヨ。キャンパスノートやステープラー、リングファイルなど、学生時代から社会人になるまでコクヨの製品を使ったことのない人はいないことでしょう。
コクヨが日常と文具をもっとつなげていくために、ビジネスパーソンや学生さんに向けて配信しているオウンドメディアが「コクヨマガジン」です。「Life & Work」、「Idea」、「Interview」などのカテゴリーを通じ、文具を使う楽しさやちょっとしたライフハックを発信しています。
LINE株式会社 / 今日も、LINEからつながる
今やコミュニケーションアプリとして、日常生活に欠かせないインフラとなったLINE。LINEは多くのサービスを用意しておりそれぞれがオウンドメディアの側面を持ち合わせているのですが、LINEの活用方法や人との繋がり方に特化したオウンドメディアが「今日も、LINEからつながる」です。更新頻度は決して高くありませんが、LINEドラマやインタビュー、エッセイなどを発信している、読むと気持ちがほっこりするメディアです。
株式会社資生堂/watashi+
資生堂は化粧品の開発・販売事業をメインとして、保育事業、教育事業、レストラン運営事業などを幅広く行っている企業です。資生堂が「化粧品や美容についての質問・お悩みに、さまざまな方法で答える」というコンセプトで運営しているオウンドメディアが「watashi+(ワタシプラス)」です。watashi+ではお化粧の最新トレンドからハウツー記事、キレイに役立つ情報が毎週月曜日に発信されています。また、オンラインショップや店舗情報、商品カタログなども見ることができる化粧品の総合サイトとしても活用されています。
花王株式会社/ くらしの研究
花王は、化粧品や洗剤などの生活用品、衛生用品、健康飲料などを開発・販売する大手消費財化学メーカーです。花王が発信するオウンドメディア「くらしの研究」には、「若者」、「子育て」、「働き方」、「生活スタイル」などのカテゴリーがあり、生活研究家や料理研究家、管理栄養士などのスペシャリストが生活に関わるノウハウやアドバイスを掲載しています。プロが投稿する高品質なコンテンツは、花王のブランド力を向上させる、大切な役割を果たしています。
ライオン株式会社/ Lidea
ライオンは、石鹸や洗剤、歯磨き粉などの生活用品、トイレやバスの衛生用品、医薬品、ペット用品などを開発・販売する大手生活用品メーカーです。ライオンは、暮らしに役立つ情報発信+Q&Aのポータルサイトとして「Lidea」を運営しています。Lideaにはライオンの開発研究スタッフや社内の専門家(暮らしのマイスター)が多く投稿を行っていますが、注目すべきは会員登録すると利用できる「はてなのコーナー」です。暮らしや衛生に関する質問に、暮らしのマイスターが専門家の目線で回答してくれます。また、ライオンの各商品で行われているキャンペーン情報の配信も好評で、新たな顧客を獲得できるオウンドメディアとなっています。
KDDI株式会社/ TIME & SPACE
KDDIは、auブランドのモバイル通信やブロードバンドインターネットサービス、企業向けのICTソリューションを提供する電気通信事業者です。「TIME&SPACE」は、ネットワーク技術を使った企業向けの製品情報から、新しい携帯のレビューやCM情報まで、KDDIのサービスを広く扱うデジタル情報マガジンとなっています。殿堂入りした記事の中には「西日本豪雨のなか光ケーブルを守り抜いたKDDIの184時間」や「昭和基地の通信を守るKDDI社員50歳奮闘記」などがあり、読み応えたっぷりな記事を通じてKDDIの安心・安全に向けた取り組みを紹介しています。
株式会社りそな銀行/ 確定拠出年金スタートクラブ
貯蓄や住宅ローン、学資ローンなどを扱う銀行では、個人型確定拠出年金(iDeCo)など、金融商品のサービスも行っています。りそな銀行では、個人型確定拠出年金に関する情報を発信する「確定拠出年金スタートクラブ」を運営。一般の人には理解しにくい言葉や内容を「基礎知識」として解説すると共に、資金運用や老後資金貯蓄のノウハウなどを紹介しています。カテゴリーとして「初心者向けコンテンツ」や「女性向けコンテンツ」の他、「公務員向けコンテンツ」などユニークなものが揃っているのも特徴です。
SMBC日興証券株式会社/ 日興フロッギー
SMBC日興証券は、三井住友フィナンシャルグループの証券会社です。同社が運営する「日興フロッギー」は、投資を学んで、体験し、資産形成をサポートする情報を発信するオウンドメディア。SMBC日興証券に入金して実際に株を買うまでの手順説明や、投資に関わるあらゆる情報を発信しています。特に「格言で学ぶ投資のオキテ」や「株主優待をもらおう」など、今までは敷居の高かった株式投資を身近に感じられるようなコンテンツを多く掲載しています。
海外BtoC事例
Reynolds
田舎のゴルフ教室が満員御礼に! eBookや動画でレッスンを仮想体験
広告予算が少なく、マーケティング担当者もいない小規模なゴルフ場の担当者キング氏は「プッシュ型からプル型へのシフト」を説くあるマーケティング書籍を読み、ブログやeBook、動画での情報発信に取り組みました。その効果は驚くべきもので、導入後9ヶ月でWebサイトのトラフィックは50倍となり、ゴルフスクールへの問い合わせ・申し込みを大幅に増やす成功をおさめました。
【成果】Webサイトの訪問者数 50倍、獲得した被リンク 4,191リンク
River Pools & Spa
リーマンショックで受注が1/3に激減した企業が顧客志向の情報で過去最高の売上を達成
個人住宅向けのプールの設計・施工を行う企業。リーマンショックを機に、TVCMやリスティング広告の運用を10分の1に縮小し、見込み顧客にとって価値の高いブログや動画の制作にシフトしました。ユーザーの体験談や競合他社の特徴など、見込み顧客が知りたい情報を真摯に掲載することで、リーマンショック前のピークを超える売上を達成できました。
【成果】検索連動型広告の費用 50%減、ブログを30p以上読んだ顧客の成約率 80%
mint
質の高いブログ記事を通じて無名のベンチャーが難度の高い金融分野で信用を獲得
個人資産の管理サービスを提供するベンチャー企業。フルタイムの編集スタッフと多くのフリーライターを雇い、若い世代をターゲットに資産管理に関連した質の高いブログ記事を発信。これによって多くの見込み顧客の信頼を勝ち取り、2年間で200万人のユーザーを獲得、この分野でトップ企業になりました。
【成果】利用者数 200万人、業界でトップ企業に成長
Red Bull
「翼をさずける」エナジードリンクで有名なRed Bullですが、実はオウンドメディアの成功事例としても有名です。
運営するメディアでは、自社についてではなくスポーツ打ち込む若者をフィーチャー。彼ら一人ひとりを詳細に描き出したコンテンツを発信することで、オーディエンスに響くメディアに仕上がっています。オウンドメディア運用の一つの理想といえるでしょう。
Target / A Bullseye View
Target社は、ウォルマートに次いで米国のディスカウント業界2位の企業。同社の運営するオンラインマガジンは「事実を見せろ、売るな」をコンセプトに、ユーザーにとって役立つサービスを発信しています。
トップページの下部では、写真のブックマークに特化したサービスであるPinterestを一面に並べているものの、売り込まれるという印象はなく、ユーザーを楽しませるという姿勢が伺えます。
Colby University / COLBY MAGAZINE
コルビー大学は、メイン州にあるリベラルアーツを学べる大学です。
同大学はメインのWebサイトとは別に「COLBY MAGAZINE」を運営しており、主に生徒や教授による生の声を読者に届けています。全米でも比較的早い段階にマイノリティや女子生徒を受け入れた歴史がありますが、多くの記事からはリベラルな雰囲気をうかがうことができます。
受験生の増加はもちろんのこと、在校生や卒業生の愛校心やつながりの強化にも役立つため、大学にとってとても意義のあるメディアといえるでしょう。
Halstead Property
HALSTEAD PROPERTは、ニューヨークの不動産企業です。同社の運営するブログでは、物件情報だけにとどまらず、どのような生活が送れるかを読者がイメージできるようなコンテンツを多く発信しています。
たとえば、実際に犬を飼って住むことが想像できるような記事や、物件に住んだ際に体験できる季節のイベント(ハロウィンなど)に関する記事などが提供されています。
これらは見込み顧客に興味関心をもってもらい、購買意欲を促進することのできる効果的なコンテンツであり、有効なオウンドメディアといえます。
Douglas Elliman / ELLIMAN MAGAZINE
こちらも同じくニューヨークの不動産企業であるDouglas Ellimanは、「ELLIMAN MAGAZINE」というオンラインマガジンを発行し、世界のインテリアのトレンド情報を発信しています。
Four Seasons Hotels & Resorts / Four Seasons Magazine
フォーシーズンズホテルではオンラインマガジンである「Four Seasons Magazine」を発行。カテゴリーが、「DISCOVER」「TASTE」「THRIVE」「KIDS & FAMILY」「BEST OF」「LOCAL SECRETS」「NEWSLETTER」で分けられており、旅行に行く人はもちろん、多くの人が読み物として楽しめる構成となっています。
一方で売り上げにつなげるための工夫も。たとえば「TASTE(食)」のカテゴリでは「ヨーロッパとアジアのミシュラン認定のシェフ特集」や「ビーチで食事するべき場所10選」など、読者の興味を惹きやすいコンテンツを発信していますが、細部にはツアーやホテルを予約するためのCTAをさりげなく挿入しています。
Como Hotels & Resorts / COMO Blog
Como Hotels & Resortsが運営するブログは、ほかのホテルと同様に地域のイベントなどのローカルな情報を発信するだけでなく、自宅でも使えるような情報を多く提供しているところがユニークです。
たとえば健康についてのコンテンツとしてヨガのやり方やストレスマネジメントのコツを、食についてのコンテンツとして料理やカクテルのレシピを発信しています。
まとめ
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