アウトバウンドとは?インバウンドとの違いや、手法・取り入れ方のコツまで解説

BtoBマーケティング

法人営業(BtoB)またはマーケティングにおいて、新規顧客の開拓(リードジェネレーション)や見込み客の育成(リードナーチャリング)は重要です。そのなかで押さえておかなければならない要素の1つが、インバウンドやアウトバウンドの考え方。

アウトバウンドは、企業から顧客に直接アプローチする手法を指しており、インバウンドはその逆です。近年では、顧客のコミュニケーション(情報収集)手法が多様化していることから、アウトバウンドよりもインバウンドが注目されています。

「アウトバウンドは過去の手法」と言われることもありますが、果たしてアウトバウンドは今や時代遅れで、もう効果はないのでしょうか。本記事では、アウトバウンドとインバウンドの違い、具体的な施策事例、効率的な活用方法について紹介します。

BtoBビジネスにおけるアウトバウンドの意味とは

観光業界においては「インバウンド」の方がなじみがあるかと思いますが、「アウトバウンド」は日本から海外へ出る「海外旅行」を指します。これはアウトバウンドが「内から外に出る」という意味を持つためです。

BtoBビジネスにおいては、「企業から顧客へ」のイメージで、企業が見込み客に対して直接アプローチするマーケティング手法のことを指しています。

BtoBビジネスにおけるアウトバウンドとインバウンドの違い・特徴

アウトバウンドとは、企業から顧客へアプローチする手法のことでした。対してインバウンドは、顧客から企業にアプローチすることを指しています。

アウトバウンドとインバウンドの施策は様々なので一概に比較できるわけではありませんが、ここではそれぞれどのような特徴(違い)があるのか大まかに解説します。

アウトバウンド施策は、即効性はあるが、コストに依存しやすく効果が及ぶ期間が短い。インバウンド施策はその逆で、即効性はないがコスト依存しにくく効果が及ぶ期間が長いといった傾向が見られます。

 

 

インバウンド

アウトバウンド

即効性

ない

ある

効果が及ぶ期間

長期

短期

コスト

依存しにくい

依存しやすい

 

例えば、後述するインバウンド施策の代表例であるWebサイトは、集客効果が出るまでに時間がかかります。しかしイニシャルコストさえ払ってしまい、一度効果が出始めれば、その後顧客が能動的にサイトを訪問することによって長期にわたり集客効果を持続できます。

一方でアウトバウンド施策の代表例であるマス広告は、実行による即効性はあるものの、効果期間は掲載期間のピンポイントとなります。長期間利用していくには継続的に十分な予算を確保していく必要があり、コストに依存しやすいといえます。

企業のマーケティング/営業責任者にとって、即効性を求めるのであればアウトバウンド施策に重点を置き、長期的にはインバウンド施策に重点を置きたいと考えることが自然な流れでしょう。

これらの違いと特徴を押さえながら、自社商材や業界、状況に合った施策を選び、配分するべきだといえます。

BtoBビジネスにおけるインバウンド施策とアウトバウンド施策

以降では、実際にどのようなものがインバウンド施策なのか、アウトバウンド施策なのかを紹介します。

インバウンド施策1:Webサイト

インバウンド施策の代表格とも言えるものが、Webサイトです。

SEO対策(検索エンジン最適化:Search Engine Optimization)を実施し、検索エンジン経由でWebサイト流入を図ります。

具体的には、自社がターゲットとする見込み客のニーズにマッチするコンテンツを、Webサイトで提供します。このような手法をコンテンツマーケティングと呼んでいます。

コンテンツが蓄積するまでは多くの労力と期間を費やさなければなりません。しかし、一度コンテンツが蓄積されれば、それぞれのコンテンツが集客源として機能します。そのため、長期的に見れば費用対効果が非常に高いメリットがあります。

インバウンド施策2:SNS

SNSを活用したインバウンド施策とは、おもに企業がSNSアカウントを運用し、SNSユーザーからの認知や興味を獲得する活動です。

それだけでなく、SNSを活用した広告配信、SNSキャンペーン、インフルエンサーマーケティングといった手法にも応用できます。

インバウンド施策3:ホワイトペーパー

WebサイトやSNSなどのチャネルを使って、ホワイトペーパーを提供する施策です。

ホワイトペーパーをダウンロードするためのフォームには、一般的に次のような入力項目が設定されます。その結果、ホワイトペーパーをダウンロードした見込み客の情報を獲得できるのです。

●        名前

●        メールアドレス

●        連絡先電話番号

●        会社名

●        役職

多くのBtoBバイヤーが、リサーチ時にホワイトペーパーを参照するという調査結果があるように、BtoBにおいては非常に重要なインバウンド施策の1つです。

参照:B2B Enterprise Content Marketing:2013 Benchmarks, Budgets, and Trends – North America|ONTENT MARKETING INSTITUTE

関連記事:【基本】顧客を引き込むホワイトペーパーの書き方6つのポイント

インバウンド施策4:インサイドセールス

インサイドセールスとは、電話やメールなどの手段を用いて見込み客と継続的かつ良好な関係性を構築するものです。ポイントは「売り込まない営業」です。

具体的には、見込み客が上記のホワイトペーパーをダウンロードしたタイミングなどで架電をおこない、見込み客のニーズをヒアリングしながら追加のコンテンツを提供したりします。そのため、見込み客と長期的に良好な関係性を構築しやすいといったメリットがあります。

 

アウトバウンド施策1:飛び込み営業

アウトバウンド施策の代表格とも言えるのが、飛び込み営業です。飛び込み営業は、その名のとおり、アポなしで客先に訪問し営業をおこないます。

見込み客と直接対面するため、うまくいけば継続的に取引のある良質顧客を獲得できますが、そもそも話を聞いてもらえないことが多々あります。また、アポを取らずに客先へ訪問するため、訪問先からの印象は良くありません。

アウトバウンド施策2:テレアポ/テレマーケティング

テレアポは、おもに電話や電子メールを使って見込み客または既存顧客とコミュニケーションをとる手法です。一般的なテレアポの目的は、商談のアポを獲得し、営業担当者に引き継ぐことです。

コールリストをもとに1件ずつ架電していきますが、なかにはまったく話を聞いてもらえないケースもあります。そのためテレアポでは、事前に良質なリストを獲得することが重要なポイントとなります。

アウトバウンド施策3:プレスリリース

広報やプロモーション施策の代表格とも言えるプレスリリースも、アウトバウンド施策の1つです。

そもそもプレスリリースは、報道機関への情報提供のことを指します。プレスは報道機関を意味し、リリースは情報提供を意味しています。

自社のプレスリリースが大手メディアに取り扱われることで、大きなプロモーション効果が得られますが、必ずしも大手メディアに掲載されるわけではありません。

アウトバウンド施策4:セールスレター/ダイレクトメール(DM)

セールスレターは、商品案内やカタログを送付して自社商品もしくはサービスを認知してもらう手法です。

また、ダイレクトメールは個人宛てに直接送る印刷物や電子メールを指しており、セールスレターも個人宛てに直接送るのであれば、ダイレクトメールの1つになります。BtoBにおいては企業担当者に直接送付するものです。

セールスレターに対して時代遅れのイメージを持つ人も少なくありません。しかし一方で、大手企業もセールスレターを活用しています。その例の1つが、大手自動車メーカーであるBMWです。BMWは、個人宛てに電子メールと郵送物の2つの方法でセールスレターを送付しています。

セールスレターは、受け取った側は特別感を感じることもあり、現在でも有効なアプローチ方法の1つと言えます。

アウトバウンド施策5:マス広告/ネット広告

テレビや雑誌などのマスメディアに広告を出す。またはインターネット広告を出すことも企業から顧客へアプローチする手法であり、代表的なアウトバウンド施策だといえます。

電通が発表した「2019年 日本の広告費」によると、インターネット広告費は2兆円を超え、テレビメディア広告費を抜きました。このことからわかるように、広告市場において、インターネット広告は大きな成長を見せており、広告媒体として重要な位置付けになっています。

インバウンド手法であるWebサイトでのコンテンツマーケティングでは、成果が出るまでに時間がかかることは前述しました。そこでネット広告を利用すれば、強制的に検索結果の上部に表示されます。

アウトバウンドとインバウンドの違いを理解し、自社に合った施策をバランスよく取り入れる

アウトバウンドとは、企業から見込み客にアプローチする手法です。対してインバウンドは、見込み客から企業にアプローチすることを指しています。しかし本記事で紹介した内容は、企業の戦略として「アウトバウンド施策を選ぶのか」または「インバウンド施策を選ぶのか」というわけではありません。

企業としては、インバウンドマーケティング、自らアプローチしなくても集客できる状態が理想的です。しかし、現実的には目先の見込み客を刈り取りながら利益を上げなければいけないことでしょう。そのため、自社商材や状況に合わせてアウトバウンドとインバウンドをバランスよく取り入れ、活用するべきなのです。