Skip to content
Close
宗像 淳 / イノーバCEO2026/03/16 15:39:52< 1 min read

ベンチャー企業の生産性を2倍にする方法

※この記事は、過去の人気記事を再編集して公開したものです。 

 

大企業とは違う環境にあこがれて、ベンチャー企業を目指す人は多いだろう。

しかし、ベンチャーは一般に思われている程、格好いいものではない。ベンチャーが、一番大変なのは仕事がとにかく沢山ある事だ。やってもやっても終わらないのである。大企業の時のようにのんびり、ゆったり、仕事をしている暇は無いのである。

大企業の仕事の仕方に反発して、ベンチャーを立ち上げたというダン・シャピロ氏が、GeekWireに興味深い記事を投稿しているので紹介したい。起業を検討中の人、もしくは、起業中の人には、大変参考になると思う。

 

あなたのベンチャー企業の生産性を2倍にする方法

大企業とは違う仕事がしたい

ダンが、友人とオンテラ社(携帯電話の関連サービスを提供するベンチャー企業)を立ち上げた時、彼らは大企業とは違ったやり方をしようと話しあった。

そして、社員それぞれが、会社の経営に影響を持つ「顔の見える組織」を作ろうと決めた。何かを決定する時には、社員が集まって話し合いをして決める事にしたのだ。

 

話し合いが増えると仕事は進まなくなる

しかし、ダンによればこれが大失敗だったという。話し合いを重視した事で、仕事の進み方が極めて遅くなった。一見、チームとして機能しているように見えるが、生産性が低くなっていたのだ。

オフィスの賃貸契約から製品モックアップのデザインにいたるまで、全ての事に全員で取り組んだ私たちは、1人の仕事をこなすために2、3人を割いていた。チームでの意志決定のほうが20%、もしかしたら50%は正しい意志決定が出来るという簡単な算数だった。

しかし1人で出来ることに全社で取り組むことで会社全体として取り組める仕事は減ってしまった

 

結局、仲違いする羽目に

さらに悪い事が起きた。それは重要な問題で意見が分かれるようになり、意思決定にさらに時間がかかるようになったというのである。

そして徐々に物事が難しくなっていった。プラットフォームの選択で私がチャールズに反対し、チャールズはブライアンとぎくしゃくしはじめ、外部からの資金調達に失敗した。そして唐突に、意志決定は2?3人を要するだけでなく、さらに長時間を要するようになった。

何でも話しあって決めるというのは、一見正しいように思えるが、話し合いで意見を一致させるには、ものすごく時間がかかる。また、お互いが相手の意見を批判する事で、感情的な対立にまでなりかねない。

 

結局、お互いを信用するのが重要

ダンのチームは、途中で間違いに気付いた。そして、話し合いで決めるという方針を撤回し、それぞれの担当分野は各自が責任を持って意思決定をする事にしたという。

ダンによれば、創業メンバーは、お互いに相手を専門し、それぞれを信用する事が大事だと言う。

CEOは必ず資金調達を成功させてくれるし、CTOは正しいテクノロジーを選択してくれる。そして営業担当副社長は必ずやそれをちゃんと組み合わせてくれるに違いないという信頼だ。

Ontela社は、なんとかこの試練を切り抜けた。互いを信頼すること、口出しを我慢すること、そして他人の問題ではなく自分の問題に時間を割くことを学んだ。

この教訓だけは生涯忘れないだろう。スタートアップにおいては、他人の仕事をする代わりにただ自分の仕事に集中するだけで、生産性を倍にして競合他社をしのぐ事が出来、ということだ。

 

まとめ

どうだろう?参考になっただろうか?

全員で一つの事に取り組むのは、小学生のサッカーみたいなものだ。みんながボールにさわるので、やっている本人達は満足度が高いかもしれないけれど、とてもプロフェッショナルとは言えない。各自のポジションを決めて役割分担をするのがベンチャーの成功の近道である。
もし、あなたが起業中だとしたら、各自の役割分担が決まっているかどうか、話し合いが多すぎないかどうかを振り返った方がいいだろう。話し合いが多いのは、明らかにレッドサインだからだ。

出典:Geekwire
Dan Shapiro氏はSparkbuy社とOntela社の元CEOであり、現在はGoogle社に勤務している。

avatar

宗像 淳 / イノーバCEO

福島県立安積高校、東京大学文学部卒業。ペンシルバニア大学ウォートン校MBA(マーケティング専攻)。

1998年に富士通に入社し、北米ビジネスにおけるオペレーション構築や価格戦略、子会社の経営管理等の広汎な業務を経験。MBA留学後、楽天で物流事業、ネクスパス(現トーチライト、博報堂DYグループ)でソーシャルメディアマーケティング事業の立ち上げを担当。ネクスパスでは、事業開発部長として米国のベンチャー企業との提携を主導した。

2011年、マーケティング支援会社である株式会社イノーバを設立、代表取締役に就任。日本におけるコンテンツマーケティング/BtoBマーケティングの第一人者として、15年以上にわたり5000社以上の経営課題やマーケティング・営業課題を分析し、幅広い業界で企業の事業成長に貢献。「事業を伸ばすには実行力が重要であり、実行力とは組織・人である」という哲学で、人にこだわった支援会社づくりに取り組んでいる。

2026年2月、最新刊『いちばんやさしいAI時代のコンテンツマーケティングの教本』(インプレス)を上梓。著書に『商品を売るな コンテンツマーケティングで「見つけてもらう」仕組みを作る』(日経BP社)、『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』(インプレス)。
最新刊 旧作1 旧作2