B2Bマーケティングを成功に導くための秘訣は、成約(コンバージョン)につながる小さなステップを確実に踏んでもらうことである。
そこでは、B2Cマーケティングの場合の「売れる手法」が、必ずしも通用するとは限らない。
では、どんなステップをつくることがB2Bには効果的なのだろうか? そこで今回は、B2Bマーケティングを成功に導くための5つのステップをご紹介する。
B2Bマーケティングが回り出す5つのステップ
1.ターゲット像を明確にし、戦略を練る
B2Bマーケティングは、どれだけターゲット像を明確にできているかによって戦略も変わる。ターゲットが明確になっていれば、彼らの好みそうなWebサイトのキャッチフレーズや見せ方、さらには、コンテンツの内容まで練ることができる。
ターゲット像がどうしても見えないという場合は、これまでの購入者像を洗い出してみよう。
「これまで自社の商品やサービスを購入してくれた人は、どんな人が多かったのか?」を明確にすることで、すでに、ある程度セグメントされた顧客像が浮かび上がってくるはずだ。
2.ブランド力を高め、信頼できる企業を目指す
B2BマーケティングとB2Cマーケティングの大きく異なる点は、購入者が、個人単位なのか会社単位なのかということである。
個人であれば、「キャンペーンで安くなっていたから買う」など、衝動買いをするケースもあるだろう。しかし、会社となれば、購入が決まるまでのスパンも値段が高額になるほど時間がかかる。そのため、「値段が安かったから衝動買いをした」というようなケースは少ない。
B2Bの購買担当者に購入を決断させるためは、それを後押しする何かが必要となる。
そのための切り札として、これまでの実績を提示したり、以下で述べるようなコンテンツマーケティングを強化したりして、信頼性をアピールしよう。
3.コンテンツマーケティングを強化し、リストを集める
一方的な押し売りだけでは、B2Bマーケティングは機能しにくい。お客様が問い合わせをしたくなるようなインバウンドマーケティングを実施し、頼られる企業を目指そう。
そのためには、まず、コンテンツマーケティングの強化である。知識を惜しみなく全面に出すことで、自社のアピールにつながる。そこから自社に興味を持ってもらい、資料をダウンロードするところからステップを踏んでもらおう。
ダウンロードできる資料では、会社名や名前・電話番号などの情報入力は省き、メールだけで登録できるようにすれば、気軽な気持ちでダウンロードできるものである。できるだけ敷居を低くすることで、メールリストが取得しやすくなるものだ。
4.メルマガを配信しながら、アポイントへつなげる
取得したメールアドレスへ定期的にメールマガジンを送りながら、無料コンサルティングという名のもと、自社の商品やサービスの魅力を伝えるためのオファーを用意しよう。「無料」であれば、相手先の担当者が上司に確認することなく、単独の判断で依頼しやすいからだ。
一度依頼を受けたら、あとは営業担当者の腕の見せどころだ。相手のニーズを聞き出し、その悩みに答えられるような提案をすることが大切となる。
B2Bの営業は、スピード勝負とも言われている。素早い行動力で成約をつかみ取ろう。
5.最大限のおもてなしで、リピーターを増やす
顧客となってくれた企業に対しては、最大限のおもてなしで、顧客満足度の強化を目指したい。商品やサービスのフォローアップが充実しているほど、次もリピートしてくれる可能性が高くなる。
また、満足度の高い商品は、他の人にも勧めたくなるものだ。口コミでの売上アップを目指すためにも、新規顧客同様に既存顧客を大切にしていこう。
B2Bマーケティングの仕掛けをつくろう
B2Bマーケティングを成功に導くためには、今回ご紹介した5つのステップをうまく踏んでもらうことが大切である。
対象となるターゲットに向けて綿密に練られた戦略は、全てのネジが噛み合えば、うまく回り出すものである。まずは、そのための仕掛けを設置していこう。