BtoBコンテンツマーケティングの成功方程式|6つの事例で解説

コンテンツマーケティング

顧客が購入前に長い時間をかけて情報収集を行うBtoB商材のマーケティングには、Web上にコンテンツを蓄積するコンテンツマーケティングが最適だ。

実際、アメリカではBtoBビジネスを行う企業の9割以上がなんらかの形でコンテンツマーケティングを取り入れている。

しかし、その効果を最大限に引き出し、成果を実感できている企業はまだまだ多くはない。ここでは、BtoBのコンテンツマーケティング成功に必要な戦略のポイントをまとめ、実践企業の事例を紐解いてみよう。

BtoBにとってWeb上のコンテンツ拡充は必須

インターネット環境の向上とWeb上のコンテンツの充実にともない、顧客の情報収集力は格段に高まっている。

実際に、BtoBビジネスにおいて買い手側はその意思決定プロセスの57%を営業担当との接触前に済ませているという。(参考:『ハーバードビジネスレビュー』 July-August 2012)

事前の下調べや競合比較をすべて終え、「じゃあ具体的な提案をください」という段階になってはじめて営業担当に声がかかる、ということだ。そしてその「事前の下調べ」のほとんどはWeb上で行われている。

営業担当が「ご機嫌伺い」に顧客と接触して課題を聞き出し、解決策を提案する従来の営業スタイルはもはや過去のものになりつつある。

事前のWebリサーチを前提としてWeb上に適切なコンテンツを準備しておかなければ「検討の候補にも挙げてもらえない」可能性があるのだ。

常に競合と比較されるBtoBビジネスにおいて、「検討候補に入れてもらえない」ことは致命的だ。Web上のコンテンツ拡充は急務と言える。

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(1,400社のBtoB企業を対象とした購買担当者に対する調査|Corporate Executive Board社)

BtoB企業はコンテンツマーケティングで成果を上げやすい

  • 高価格で

  • 検討期間が長く

  • ロジカルな意思決定が行われる

このBtoB取引における特徴がそのまま、コンテンツマーケティングとの相性の良さをあらわしている。

BtoBの顧客は長い時間をかけて多くの情報をWeb上で集め、選択肢を比較した上でもっとも合理的な選択肢を選んで購買に至る(もちろん、人と人や会社間の関係性なども作用するが)。

言い換えれば、見込み顧客が知りたいと思う情報、稟議に説得力を持たせるために必要とする情報を正しく理解し、正しいタイミングで提供できれば、購買プロセスを進んでくれる可能性が高まる、ということだ。

Content Marketing Institute の調査によれば、実際にアメリカのBtoB企業の9割以上は、なんらかの形でコンテンツマーケティングに取り組んでいる。

しかし、同調査によればそれらのBtoB企業のうち、充分な成果を実感しているのは44%にとどまるという。

なぜか?

その多くはマーケティングによる潜在顧客集客(認知獲得)→リード獲得→リード育成→営業によるクロージングという一連のマーケティングプロセス全体の戦略設計ができていないことに起因する。

▼BtoBとBtoCのマーケティング戦略の違いについては以下の記事もぜひ読んでいただきたい

顧客の違いは手法の違い。BtoBとBtoCの相違点と効果的なマーケティング

CTAバナー_はじめてのBtoBマーケティング、何から取り組むべきか?.jpg

BtoBコンテンツマーケティングのカギを握るコンテンツ戦略設計

BtoB企業のコンテンツマーケティングには、基本となる型が存在する。もちろん業種や商材に応じて提供するコンテンツは異なってくるが、マーケティングにて認知獲得〜リード創出〜リード育成までのプロセスを実施し、ニーズの顕在化した見込み顧客から順に営業部門に渡していく。

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  1. オウンドメディアに記事コンテンツを蓄積して集客経路を確立(認知獲得)

  2. 記事コンテンツからebook、資料請求などの中間コンバージョンへ誘導(リード獲得)

  3. メール、セミナーなど複数の打ち手でニーズを育成(リード育成)

  4. 営業活動

Web上で購買が完結するEコマースや、個人の意思決定によって購買が行われる一般消費者向け商材(BtoC)と異なり、BtoBのコンテンツマーケティングでは営業担当者がより効率的に営業活動をするために「ニーズを育てる」コンテンツ戦略が基本となる。

この中でもオウンドメディアが主にカバーするのが「認知獲得」から「リード獲得」までの役割だ。

ここからは、コンテンツマーケティングを巧みに取り入れているBtoBビジネスの6社の取り組みを分析し、「認知獲得」から「リード獲得」にいたるまでの戦略を探ってみよう。

関連資料:オウンドメディアの戦略設計から効果測定・改善までのサイクル

1.Live Commerce(株式会社デジタルスタジオ)

海外向けにECビジネスを行う際に必要となる、多言語対応ECサイトを構築するためのプラットフォームを提供する株式会社デジタルスタジオのオウンドメディア「Live Commerce」では、ECサイト運営者向けのコンテンツが配信されている。

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(参考:http://www.live-commerce.com/ecommerce-blog/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

国内外のEC関連ニュースや最新トレンドをはじめ、ECサイトのデザイン、スマホ対応など、EC事業者やこれからECに取り組みたいと思っている読者が気になるようなノウハウをブログ記事で提供することで見込み客を集客している。

コンテンツ例)

  • 「ECサイトのユーザビリティ10の心得」

  • 「ECユーザーはパソコンからスマホへ移行するのか?」

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

海外ブランディング専門家のコラムで、見込み客に海外展開のメリットの理解を促進。また、海外展開のときに使える補助金制度を紹介する記事などで、サービス利用のバリアを取り除く。

コンテンツ例)

  • 「海外で売れる日本製品のまとめ」

  • 「『製造業の海外展開』:海外販売を新規スタートする意義」

  • 「最新情報〜JICAの中小企業海外展開支援について」

・リード獲得ポイント

メルマガ、資料請求、無料体験版、eBookなどのCTAを設置している。またオンラインセミナーを頻繁に開催し、遠方地の見込み顧客とのコミュニケーションポイントも作っている。

コンテンツ例)

  • 「中小企業が"世界に顧客を持つ”夢を叶える」(無料ダウンロード資料)

  • 「Google AdWords初心者向け導入セミナー<海外検索サイトからの新規開拓手法>」(オンラインセミナー)

  • 「Live Commerceによる海外販売・越境ECの導入セミナー<海外向けECサイト成功の法則とは>」(オンラインセミナー)

・真似したいポイント

社員が専門家としてコラムを執筆することで、自社の持っている豊富なノウハウや仕事における信頼性のアピールに成功している。

もしも、社員の専門知識が商材の訴求ポイントであるならば、社員ブログをコンテンツにして顧客の育成にいかしうるだろう。

2. バーコード講座(株式会社キーエンス)

自動車、半導体、電子・電気機器、通信、機械、化学、薬品、食品と幅広い分野の製造業において、20万社以上の企業に測定機器、解析機器などを提供する株式会社キーエンス。

彼らが運営する「バーコード講座」では、バーコードの原理や選び方を紹介するコンテンツがそろっている。

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(参考:http://www.keyence.co.jp/barcode/special/codereader/lecture/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

バーコードを探している人が、バーコードのしくみを理解し、商品に合ったタイプのバーコードの選定に役立つ情報が提供されている。バーコードの導入を検討中の顧客との接点を作り出している。

コンテンツ例)

  • 「バーコードのしくみ」

  • 「バーコードリーダの技術と正しい使い方」

  • 「QRコードとは?」

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

専門的なコンテンツのなかでは企業が培ってきた技術力が自然にアピールされており、製品の品質の高さの訴求につながっている。

コンテンツ例)

  • 「2次元バーコードの歴史」

  • 「白黒を認識する原理」

  • 「赤色照明で赤もしくは青の対象物に照明を当てた場合の反射光」

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・リード獲得ポイント

カタログや技術資料、マニュアル等を含めた無料ダウンロード資料の総数はなんと38,000点にのぼる。ほかにも、相談窓口の設置、登録ユーザー限定サービス、無料テスト機貸し出しサービスなどのCTAが設けられている。

コンテンツ例)

  • 「バーコードの教科書!よくわかるバーコードの基本 Vol.1〜5」(無料ダウンロード資料)

  • 「2次元コードの教科書!よくわかる2次元コードの基本 Vol.1〜5」(無料ダウンロード資料)

  • バーコード読み取り検証依頼 (無料相談)

・真似したいポイント

記事コンテンツや無料ダウンロード資料のなかには、専門性が高い教科書的なものもあり、バーコードを導入したいだけの企業にとっては必ずしも必要ではない情報もある。

また、広く潜在層にリーチするというよりも比較的ニーズが顕在化してきた層をターゲットとしている様子がうかがえる。

そうした高度に専門的な資料から、バーコードの技術の奥深さや、内部の開発者のものづくりへの情熱が垣間見える。製品開発の裏にある歴史と研究成果のコンテンツ化が、自社製品の魅力のアピールに役立っている好例といえる。

3. CustomerSuccess(株式会社セールスフォース・ドットコム)

世界最大のCRM(顧客関係管理)ソフトウェアのベンダーである株式会社セールスフォース・ドットコムのオウンドメディア「CustomerSuccess」では、企業のマーケティング、営業活動を支援する実用的な情報やトレンド情報が配信されている。

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(参考:http://www.salesforce.com/jp/socialenterprise/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

メディアの大カテゴリーは「トレンド・イノベーション」「マーケティング」「営業戦略」「カスタマーサービス」「パートナーエコシステム」の5つ。

"ビッグデータ”や”IoT”、”地方創生”といった旬の話題を盛り込み、ビジネスの新領域への関心が高い人(特に営業・マーケティング関連)の関心を引く記事コンテンツを展開している。

コンテンツ例)

  • 「リアル店舗に付加価値をつける、IoTと顧客管理のコンビネーション」

  • 「地方創生、持続可能なまちづくりのヒント」

  • 「ビッグデータから顧客の空気を読む」

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

営業戦略・マーケティング、カスタマーサービスをテーマとし、営業担当者やマーケティング担当者の顧客管理や営業力向上への課題意識が醸成されるような記事コンテンツが蓄積されている。

コンテンツ例)

  • 「成功企業だけが持つ!営業マネジメント7つの力」

  • 「売上予測は次のステージへ リアルタイムビジネスツールへの転換」

  • 「ソーシャル時代の勝てる営業スタイル」

・リード獲得ポイント

無料トライアル、デモ、動画、無料ダウンロード資料、ニュースレター、イベント、セミナーなど多彩。過去記事を無料ダウンロード資料として活用するなどの工夫が見られる。

コンテンツ例)

  • 「5分で読める『営業力”底上げ”法』シリーズ 社員が変われば組織が変わる!全社員の営業力を一気にアップさせるには?」(無料ダウンロード資料)

  • 「営業力を高める130のヒント」(無料ダウンロード資料)

  • 「”売れる仕組み”を構築する!営業支援(SFA)ツール活用の5つのポイント」(Webセミナー)

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ダウンロード資料の例

・真似したいポイント

無料で読めるニュース系のコンテンツと、CTAとなるダウンロードコンテンツ、動画コンテンツが混在したメディアとなっており、顧客のエクスペリエンスを損なわないよう配慮されていることが伺える。

また、コンテンツの執筆に業界の著名人や専門家を起用するなど、魅力的な読み物を取り揃えているのも特徴だ。さらにそれぞれの記事コンテンツからリード獲得ポイント(資料ダウンロードなど)への誘導が非常に巧み。

各記事の想定読者や内容に応じて誘導先を最適化させている。(この手法はすべてのコンテンツに同一のCTAを用意するよりもCVRが高まることが多い)

4. MFクラウド 公式ブログ(株式会社マネーフォワード)

消費者向けの家計簿アプリや、個人事業主や中小企業、フリーランサー向けの各種会計ソフトを提供する株式会社マネーフォワードは、「MFクラウド 公式ブログ」で、会計に関する実用的な情報を提供している。

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(参考:https://biz.moneyforward.com/blog/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

税金・会計関連の疑問を解決する情報を提供するコンテンツで、会計で課題を抱えている企業の会計の担当者や、個人事業主をサイトに呼び込んでいる。

コンテンツ例)

  • 「定款の認証を初めての方でもスムーズに進める手順まとめ」

  • 「企画系クリエイター必読!アイデアが泉のように湧きあがる発想術&ツール30選」

  • 「個人事業税が課せられる業種と基礎知識」

  • 「【ファーストガンダム世代必見】アムロ・シャア・ブライトなど5人の登場人物に学ぶチームマネジメント術」

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

同ブログのメイン読者は会計知識を必要とする経理担当者や個人事業主。彼らはすでになんらかの会計ソフトを利用しており、同社製品である「MFクラウド会計」の基本的な提供価値については理解している。

そこで記事コンテンツは上記の認知獲得系に絞り、ツールの無料トライアルへと一気に誘導している。

数少ないニーズ育成系としては、従来のパッケージ型の会計ソフトに対して「MFクラウド会計」のようなクラウド型ソリューションの優位性を訴求する下記コンテンツなどが見られた。

コンテンツ例)

  • 「社内連絡から会計まで!中小企業の業務効率化クラウドサービス6選」

・リード獲得ポイント

右サイドバーバナーおよび記事下バナーからの無料トライアル、無料ダウンロード資料への誘導

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・真似したいポイント

「損益計算書」、「青色申告」、「出納簿」、「寄付金控除」といったSEOキーワードを含んだコンテンツは、自社の製品が解決できる課題を持っている顧客にアプローチするために大いに役立ちうる。

これらのノウハウ系コンテンツは顧客がまさに課題を抱えているベストなタイミングで顧客と接点が持てるため、良質なリードの獲得が見込める。

集客モデル上、無料トライアル登録後の定着化にも力を入れているものと思われる。

5. SEO HACKS 公式ブログ(ヴォラーレ株式会社)

企業向けのWebコンサルティング事業を展開するヴォラーレ株式会社は、SEOの基礎知識を学べるオウンドメディアを展開する。

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(参考:http://www.seohacks.net/blog/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

新人Web担当者の疑問を解決するSEOの基礎知識、用語集、Q&Aなどのコンテンツを豊富に提供することでWebマーケティング担当者をはじめとする潜在顧客との接点を多数創出している。

また、品質の高いコンテンツを常時発信することでSEOの専門会社としてのブランディングも確立している。

コンテンツ例)

  • 「Google アナリティクスの導入手順と初期設定方法」

  • 「サブドメインとサブディレクトリの違い・使い分け」

  • SEO用語集

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

SEOの知識とノウハウを記事やセミナーでアピールし、Web担当者に対して自社のサービスの理解を促している。

コンテンツ例)

  • 「アクセス数を3倍に改善したSEO成功事例 トラフィック改善の為のSEO内部設計セミナー」

  • 「SEO対策Q&A:SEO会社って何を基準に比較・選定したら良いんですか?」

  • 「2015年、確実に成果を出すためのSEOの方程式」

・リード獲得ポイント

無料ダウンロード資料、無料動画、セミナー、メルマガなど。

コンテンツ例)

  • 「アクセス数を3倍に改善したSEO成功事例 トラフィック改善の為のSEO内部設計セミナー」 (セミナー)

  • 「新任Web担当者向け SEOの基本的な考えと取り組み方を学ぶセミナー」(セミナー)

  • 「無料SEO・ペナルティ資料」 (無料ダウンロード資料)

・真似したいポイント

「Webマーケティング担当者」は近年になって確立された役職なため、未経験者は多い。彼らはWebや書籍で基礎情報をかき集めている状況だ。

さらに、検索エンジンのアルゴリズムは頻繁にアップデートされているため、常に新しい情報が必要とされている領域でもある。顧客の課題に常に答え続けて顧客との接触ポイントを作ることは、コンテンツマーケティングにおける基本のひとつである。

また、オウンドメディア上の施策ではないが同社の定期配信しているメールマガジンがすごい。

自社メディアの更新情報のみならずWebマーケティング関連ニュースのキュレーションなどは、とても丁寧に作り込まれておりWebマーケティングに関わる人であれば非常に役に立つ内容だ。

6. ガイアックス ソーシャルメディアラボ(株式会社ガイアックス)

企業のソーシャルメディアの構築・運営・監視をサポートする株式会社ガイアックスは、「ガイアックス ソーシャルメディアラボ」で、ソーシャルメディアマーケティングのノウハウを提供する。

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(参考:http://gaiax-socialmedialab.jp/

コンテンツ戦略

・認知獲得系コンテンツ

各種ソーシャルメディアのマーケティングにおける活用法や、ソーシャルメディアの未来を考えるビジネスハック系の記事など、SNS運用担当者が気になる情報を発信し、接点を創出している。

コンテンツ例)

  • 「Instagram完全後略マニュアル!誰も教えてくれなかったFacebookとの違いとフィード・アカウント検索の仕組み。」

  • 「【要チェック】サマータイム終了に伴いFacebookの予約投稿がちゃんと投稿されない可能性があります。」

  • 「10代はソーシャルメディアをこう使っている!大人たちが知らないナウでヤングなコミュニティと、意外なSNSの使い方。」

・興味喚起/ニーズ育成系コンテンツ

オフィシャルのFacebookページ、Twitter、Google+を運用している。Facebookでは約38,000人のフォロワーを獲得(2015/8/28現在)。

SNSを通じて、顧客との接点を途切れさせず、また、ターゲットに継続的に情報を届ける仕組みが構築されている。

コンテンツ例)

  • 「キーワードは『自己実現』!ソーシャルメディアを活用して『マーケティング4.0』を成功させた企業事例」

  • 「『Twitterのエンゲージメント率』とは?Facebookのエンゲージメント率との違いを徹底解説」

  • 「Twitterの声を拾うだけでは終わらない!マーケティングと炎上対策に使えるソーシャルリスニングのススメ」

・リード獲得ポイント

SNSでのイベント告知、記事更新告知など。各サービスのサービスサイトでは、資料請求、オンラインデモ、講演、イベント、パブリシティなどのCTAが設けられている。

コンテンツ例)

  • 「Pinterest社員による アカウント運用まるごと解説!」(共催セミナー)

  • 「スマホアプリ各国ユーザー対応教本」(無料ダウンロード資料)

  • 「乗り遅れるな!スマホ対応で参考になるBtoBサイト31選」(無料ダウンロード資料)

・真似したいポイント

自社のサービスでもあるSNS運用を効果的に活用している。マーケティング担当者、Web担当者などをあらかじめ接点を構築し、そこから新サービスリリース告知やセミナーの案内を流すことで、ターゲットに効果的に情報を届けている。

まとめ

以上、コンテンツマーケティングを導入しているBtoB企業6社の取り組みを紹介した。前述したように、BtoB企業におけるコンテンツマーケティングの基本的な流れは

  1. オウンドメディアに記事コンテンツを蓄積して集客経路を確立(認知獲得)

  2. 記事コンテンツからebook、資料請求などの中間コンバージョンへ誘導(リード獲得)

  3. メール、セミナーなど複数の打ち手でニーズを育成(リード育成)

  4. 営業活動

である。このプロセスの入口である1.認知獲得から2.リード獲得に至るまでの導線を各社オウンドメディア上でそれぞれに工夫して仕組み化していることが見て取れたのではないだろうか。

コンテンツを活用し、自社ソリューションが解決しうる課題を抱えている潜在顧客や、自社製品に関心を持っている見込み顧客を集客、ニーズを顕在化させることで営業は効率的に営業活動を実施できるというわけだ。

大きな流れは上記の通りだが、商材によってWebでの顧客の行動も、コンテンツによってアピールする内容も異なるため、それぞれの企業の商材に適したコンテンツ戦略が必要だ。

基本を参考にしつつ、自社に最適なコンテンツ戦略を確立することがBtoBコンテンツマーケティングの成功には不可欠といえるだろう。

BtoBマーケティングの基本的な概念に関しては、「はじめてのBtoBマーケティング、何から取り組むべきか?」で詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてみてほしい。

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