美容院や整体院のホームページリニューアルは「顧客ニーズ」と「Web集客」の2軸で考える

オウンドメディア

美容院・美容室・ヘアサロン・ネイル/エステサロンや、整体院・マッサージ店・もみほぐし店など、美容・健康系サービス事業者のホームページは、消費者に訴求する商材が無形のサービスであり、その結果としてユーザーが得られる“体験”になります。そのため、同じ消費者向けでも、物理的な形のある「モノ」を販売する小売・流通業のホームページとは異なるポイントを押さえること必要です。

美容・健康領域のホームページリニューアルでは、目的をどのように設定し、構造やコンテンツをどのように決めればよいのでしょうか。

本稿ではホームページのリニューアルに際して押さえておきたいポイントを、「顧客がホームページに求める情報ニーズ」と、「Web上で見込み顧客に流入してもらうための集客策」の2つの視点で考えていきます。

美容・健康領域のホームページを見るユーザーが求めていること

ホームページリニューアルの方向性を決めるうえで、ターゲットユーザーの理解は欠かせません。美容院や整体院などのホームページを閲覧するのは、どのようなユーザーなのでしょうか。

一般的にこうした美容・健康系サービスのホームページを訪れるのは、そのサービスの利用を検討している人です。美容系のサービスでも健康系のサービスでも、施術の特徴や対応するスタッフ(施術者やカウンセラー)のスキル、料金体系や場所、営業時間帯、クーポンやキャンペーンといったお得情報の有無を確認し、利用するかどうかを決めるためにページを開いているケースがほとんどです。また、人によっては店舗の空間や設備などファシリティの洗練度や雰囲気をチェックしているかもしれません。

ここで留意しておきたいのは、これらのユーザーはたとえホームページを見ていても、まだあなたの顧客と決まったわけではないということ。美容・健康領域のサービスはひとつの地域にいくつもの事業者が複数の店舗を展開しており、ユーザーはそのなかから自分のニーズに合った選択肢を絞り込んでいる途中にすぎません。

そのため、ホームページをリニューアルする際にも、施術の特徴やファシリティの洗練度などユーザーの求める情報をしっかりと訴求し、取り込んでいくことが重要なポイントになります。

ただ、ホームページリニューアルに無限の予算をつぎ込めるわけではありません。自社の既存ホームページとともに、競合する事業者や店舗のホームページも分析し、既存ホームページの課題を最小限のコストで解決できるようなリニューアルを計画し、実施する必要があります。

美容院整体院ホームページリニューアル

ホームページリニューアルの目的と方向性、どのように設定する?

当然のことながら、ホームページリニューアルの目的と方向性は、前述のユーザー像を踏まえたうえで決定していくことになります。ホームページを閲覧しているユーザーはまだ「検討段階」のため、「施術の特徴」「施術者の紹介・スキル」「料金体系」「アクセス情報」といった、検討に必要な材料はできる限りていねいに伝えられるよう、サイト構成を工夫したほうがよいでしょう。

また、美容・健康領域のホームページを閲覧するユーザーは、自分の外見を変えたり、体調を改善したりするといった目的を持っているため、来院することで「自分がどのように変わるか」を端的にアピールすることが重要です。そのため「治療例・施術例の紹介」「お客さまの声」といったコンテンツは、他業種のホームページ以上に訴求につながるでしょう。

ただし、美容・健康領域のサービスは、さまざまな消費者向けサービスのなかでも特に、消費者保護の観点からホームページに掲載する情報や表現方法について十分な配慮と法令遵守が求められています。自社サービスに関連する法令(たとえば「薬事法」、「医療法」、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」など)に加えて、業界によっては自主基準を設けている場合がありますので、それらを認識し、対応するようにしましょう。

たとえば、一般社団法人日本エステティック振興協議会(同会のホームページ)は「エステティック業統一自主基準」を定めており、そのなかで規定される「誘引、販売に関する遵守事項」はホームページやブログなどWeb上の記載も対象になると考えられます。

美容院整体院ホームページリニューアル_2

このほか、美容・健康領域のサービスをWeb上で探しているユーザーは、通勤経路や自宅の近くなど、生活圏内にある店舗に絞って探しているケースが多いため、そうしたユーザーをホームページできちんと受けとめるための工夫も不可欠です。

具体的には、サービス内容を表す主要キーワードと地域名称を組み合わせた複合キーワードにおいて、検索エンジンの上位に表示されるようなSEO(検索エンジン最適化)対策が必要となります。たとえばGoogleの場合、キーワードによっては検索結果ページの最上部に当該地域の地図が表示され、その地図上に検索キーワードに合致する事業者が掲示される仕組みです。こうしたページへの上位表示は「ローカルSEO」などと呼ばれています。ホームページリニューアル時にGoogleマップからの流入数をKPIのひとつとして設定し、その改善に向けた取り組みを進めれば、コンバージョン促進(来店予約など)につなげられるでしょう。

リニューアルの方向性にあわせ、サイトマップを構成する

リニューアルの方向性や重視するポイントが定まったら、次はそれを具体的なコンテンツやサイトマップに落とし込んでいきましょう。ページごとに、それぞれポイントをまとめてみました。

1. トップページ

美容・健康領域のホームページでは、施術の特徴や院内のファシリティ紹介、治療例・施術例の紹介など、説明項目が多くなりがち。そのため、コンテンツの階層を整理し、ユーザーが求める情報へアクセスしやすい構造にすることが望ましいと考えられます。

ただ、来院者がリラックスできるサービスや空間・雰囲気づくりなど、院内のファシリティに力を入れている場合は、写真を大きく使用したイメージ重視のページにすることで、来院者を集める効果も期待できるでしょう。

2. 予約システム

ホームページ上で来院予約できるシステムを導入することで、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、受付スタッフの負担を軽減する効果も見込めます。リニューアルの際にまとめて導入できないか、ぜひ検討してみましょう。

特に、限られた人数のスタッフで店舗を運営している場合、受付専任者を置くことが難しく、来院者への施術を中断して予約電話に応対する必要が生じてしまいます。ユーザー体験を損ねることにもつながるので、Web予約システムによってその頻度を減らすアプローチは有効です。

予約専用のページは「スタッフ紹介」や「施術の特徴」といったほかのメニューと並列するのもよいですが、サービス内容を把握しているリピート顧客のユーザービリティを高める意味でも、トップページから直接予約ページへアクセスできる動線を用意しておきたいところですね。

3. コンテンツ

購入する商品が目に見える「モノ」ではない美容・健康領域のホームページでは、サービス利用後にどのように自分が変わるかをイメージさせ、またそれをどのようにして実現するかを納得してもらえるコンテンツが重要です。

具体的には、前述のとおり「施設や設備の紹介」「施術例の紹介」「お客さまの声」といったコンテンツが不可欠。また、施術者の人柄や信頼性を重視するユーザーも多いため「スタッフ紹介」も重要なコンテンツになると考えられます。ただし、先に述べたとおり、内容と表現については法令・業界基準の規定に従う必要がありますので注意してください。

Web集客の手法はどう考える?

美容・健康サービスのWeb集客では、リクルートが運営する「ホットペッパービューティー」など、検索・予約サイトに広告掲載することが有力です。ただし、広告掲載したからといって確実に送客を受けられるわけではなく、そうした集客プラットフォーム上でユーザーから支持を受けるための工夫や、競合他店を上回るお得なクーポンの発行、好位置に表示するためのオプション広告料金などが必要になります。

また、リスティング広告(検索連動広告)も集客効果がありますが、やはり広告費を継続的に投下しなければなりません(リスティング広告について詳しくはこちらの記事をご参照ください:リスティング広告の基礎知識とはじめ方)。

そこで、広告ではなくSEO対策により、自社ホームページに直接、見込み顧客を流入させる取り組みが、美容・健康領域の業界でも活発化しています。「着付け 美容院」「交通事故 整体院」などのように、自分たちの強みをアピールできるようなワードがある場合、その効果はさらに期待できるでしょう。

また、前述のように、美容・健康サービスを探すユーザーは店舗への通いやすさを重視するため、地域名をキーワードにしたSEO対策も効果があると考えられます。

ホームページはどのようなデザインにするべき?

ホームページにおいてデザインはもちろん重要な要素ですが、美容院や整体院などのサービスはいずれの場合も購買行動がWebだけでは完結しないため、ユーザーが納得して来店できるよう、見た目だけでなくサービス内容の説明にも比重を置くことが重要です。そういった意味では、独特のユーザー・インタフェース(UI)やユーザー体験(UX)をホームページ上で提供する必要性は高くありません。それよりも、情報の構造がはっきりしたシンプルでわかりやすいデザインがよいでしょう。

売上向上のためには、どんなシステムが有効?

メール配信システム(メルマガ)や自動レコメンドなど、オンラインコミュニケーションを介してユーザーに購買を促せるツールが存在しており、ホームページリニューアルを機に導入を検討するのも有効です。

ただ、美容・健康領域の場合は、Webで購買が完結する物販サイトとは異なり、あくまでも再来店促進や、より付加価値の高い(したがって料金も高い)サービスの利用を促進するのが狙いとなります。具体的には、顧客との関係を維持し、定期的な来店や上位サービス利用のきっかけになるコンテンツを、あらかじめ設定したシナリオに沿って自動的にメールやSNSで配信できるシステムが有効です。

まとめ――美容・健康領域のホームページリニューアルのポイントは?

美容・健康領域のホームページリニューアルで重要なのは、ユーザーにサービス利用後の「自分の変化」を想起させるつくりにすること。そのためには、施術の特徴や、治療例・施術例、料金体系などをしっかりと訴求することが必要です。また、せっかくリニューアルするホームページも、きちんとターゲット顧客を集客する工夫をあわせて打たなければ、投資が無駄になってしまいます。

ホームページをリニューアルする際には、こうしたポイントをしっかりと押さえ、ユーザーの要望に応えつつ、自社ビジネスの目標達成に貢献できるホームページを目指していきましょう。

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