冠婚葬祭業のホームページリニューアルで意識すべき、来訪者の“ある共通点”とは?

ホームページ制作

ひと口にホームページ(Webサイト)のリニューアルといっても、押さえるべきポイントは、業種や掲載すべき情報、ターゲットとするユーザーなどによって大きく変わります。ウェディングや葬儀といった冠婚葬祭業のホームページをリニューアルする際には、どのようなことに留意する必要があるのでしょうか。そのポイントを紹介します。

冠婚葬祭業のホームページを見るのは、どんなユーザー?

ホームページのリニューアルについて考えるにあたり、まずはターゲットとなるユーザー像を探ってみましょう。

いうまでもないことですが、冠婚葬祭業者にとって自社のホームページを最も見てもらいたいユーザーは、そのサービスを利用しようと考えている人々です。ウェディング業であれば結婚の予定があるカップル、葬儀業であれば身内の不幸に見舞われた人がメインになります。

これらのユーザーに共通しているのは、いずれ確実にサービスを利用するということ。他業種の場合、まだ興味・関心段階にいて、そのサービスを利用するかどうかの意思を固めないままホームページを訪れるユーザーも少なくありません。一方で、冠婚葬祭業のホームページにアクセスするユーザーの多くは、そのサービスを利用すること自体はすでに決定事項になっており、あとはどの業者に依頼するかを検討するためにホームページを見ています。

当然ながら、ホームページをリニューアルする際はこのユーザー像を踏まえたうえで方向性を決めていくことになります。つまり、すでにいずれかの業者のサービスを利用するつもりでいるユーザーに対し、数ある選択肢のなかから自社を選んでもらう仕掛けを組み込むことが、効果的なホームページリニューアルのポイントといえるでしょう。

冠婚葬祭業ホームページリニューアル_1

ユーザーの新しい購買行動を踏まえ、リニューアルの目的を設定する

では、冠婚葬祭業のホームページに訪れるユーザーの決断を後押しするのは、どのような情報でしょうか。それを考えるにあたり、近年大きく変化しているユーザーの購買行動がヒントになりそうです。

例えば葬儀業の場合、旧来は不幸があった際に業者を探すケースが多く、「葬儀 文京区」などのキーワードでネット検索するユーザーを確実に流入させ、短時間で意思決定につなげるようなホームページが効果的と考えられていました。

それ自体はいまも変わりません。ただ、近年は人々の考え方が多様化し、生前から本人や家族が望む葬儀の形を話し合って決めていくケースも増えています。いますぐに対応可能な業者を、時間のないなかで探すというよりは、自分たちの望むサービスを実現してくれる業者を、時間をかけてじっくりと検討するというユーザーが増えてくると考えられます。

こうした動向を踏まえると、単純に施設の紹介や費用などの情報を提供するだけでなく、ユーザーの求める多様なサービスを提供できるかどうか、そして、それをいかにホームページでアピールできるかがポイントになるでしょう。こうしたサービスの多様性や企画力などが求められることは、ニーズが細分化する傾向にあるウェディング業においても共通します。

冠婚葬祭業ホームページリニューアル_2

リニューアルの目的を設定するうえで、このようなユーザーの購買行動の変化をしっかりと踏まえておく必要があることはいうまでもありません。現状のホームページでサービスの多様性や企画力などがアピールできていない場合は、それが伝わるようなコンテンツを新たに設けることで、コンバージョン(ここではブライダルフェアや式場内覧会への申し込みや、パンフレットの請求など)につなげられる可能性があります。

また、KPI(Key Performance Indicator:主要パフォーマンス指標)を設定する場合も、単純にPV(Page View:ページ閲覧数)を目標とするのではなく、資料請求数やサイト内の滞在時間、動画再生数など、より自社の強みやサービス内容を伝えられる指標に注力するべきでしょう。

これらの要件を満たすホームページのスタイルとしては、近年話題のオウンドメディア型が有効です。リニューアルを検討する際には、オウンドメディア型も視野に入れることをおすすめします。

リニューアルの方向性にあわせ、サイトマップを構成する

ホームページリニューアルの方向性や目的が定まったら、次はそれをサイトマップ(コンテンツ)に落とし込んでいきましょう。具体的には、以下のようなポイントを参考にしてみてください。

トップページ

冠婚葬祭業では一連の購買行動がホームページ内だけで全て完結するわけではないため、トップページに掲載するべき情報はそれほど多くありません。そのため、情報を詰め込むよりは、コピーやイメージなどにスペースを大きく使い、自社の強みがひと目で認識できるようなもののほうが望ましいでしょう。

コンテンツ

同じ商品を大量に販売するタイプのECサイトとは異なり、基本的にユーザーごとにサービスをカスタマイズする必要がある冠婚葬祭業のホームページでは、ユーザーが実際に利用することになるサービスやそこから得られる体験を、ホームページ上で模擬的にイメージできるコンテンツを掲載する必要があります。例えば「モデルケース」や「お客さまの声」「見積もり例」などがコンテンツとして掲載されていれば、選択肢から自社が落ちてしまうリスクはぐっと低くなるのではないでしょうか。

SEO対策やWeb広告、ランディングページはどうする?

検索サイトからの流入を増やすうえで欠かせないSEO(検索エンジン最適化)対策。もちろん、冠婚葬祭業のホームページにおいてもその重要性に変わりはありません。

ただ、前述したようにホームページを訪れるユーザーのほとんどがすでにサービスの利用を決定済みで、自分たちの望む式を実現してくれる業者を探す傾向にあることを踏まえると、ビッグワードよりはスモールワードを狙ったSEO対策が有効と考えられます。この場合も「チャペル 森の中」「葬儀 オリジナル葬」などのように、自社の持っている強みがあれば、それを意識したキーワードを対策候補に入れるとよいでしょう。このほか、冠婚葬祭では業者を選定する際に地域限定で探すユーザーが多いため、地域名をキーワードに含めたSEO対策は非常に重要です。

また、Web広告を出稿したり、その着地先のランディングページを制作したりする場合も、ユーザーに対してそれ単体で意思決定を促すというよりは、問い合わせ件数を増やす目的で制作するほうがより有効と考えられます。ウェディング業のページなら「森の中のチャペルで結婚式があげられる」、葬儀業なら「音楽葬やオリジナル葬にも対応」などのように、自社の強みがひと目でわかるものであればベターでしょう。

デザインも欠かせない要素!その方向性は?

ホームページのリニューアルにおいては、デザイン(意匠設計)も重要な要素です。ただ、ウェディング業、葬儀業いずれの場合もホームページ内では購買行動が完結しないことを考えると、使いやすいユーザーインタフェース(UI)や斬新なユーザー体験(UX)を提供するデザインよりも、情報がわかりやすいシンプルなデザインのものがよいでしょう。ユーザーにひと目で自社の特長を理解してもらうという意味では、イメージやコピーを多用するのもひとつの方法です。

売上アップのために、ホームページと連携して使えるツールはある?

接客ツールや自動レコメンドなど、ホームページ上でユーザーに購買を促すのに使える便利なツールは数多くあります。しかし、結婚式・披露宴や葬儀はリピートを促すタイプのサービスではないため、あまりシステムとして有効なものは多くないのが現状です。

ただ、顧客のリードを管理したり、メール配信機能(メールマガジンやステップメール)からさまざまなオプションを提案することでアップセルを狙ったりするCRMは有効なツールのひとつといえます。ユーザーの趣味嗜好や検討段階を把握することで、より適切なサービスを提供につなげることが可能です。ただし、葬儀業の場合はそもそもサービスの利用が望ましいことではないため、その運用は慎重に行う必要があります。

リニューアルの方向性は、ターゲットによって異なる

ホームページのリニューアルを行ううえでは、ホームページそのものだけでなく、集客手段としてのWeb広告やランディングページ、SEO対策など、考慮すべき領域は多岐にわたります。ただ、いずれも掲載すべき情報やユーザー像は業種によって大きく変わるため、ユーザーの求める情報を理解したうえで取り組むことが重要です。リニューアルを考えている人は、まずはターゲットユーザーの行動に近年どのような変化が起きているのかを把握することからはじめてみてはいかがでしょうか。

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