Skip to content
イノーバマーケティングチーム2024/02/02 15:24:051 min read

今振り返るWELQ騒動とは?Googleを怒らせたDeNA

WELQ騒動とは、DeNAが運営していたキュレーションメディアが著作権侵害や不正確な情報発信等の問題により、大きな批判を浴び閉鎖されることになった事件です。この騒動は、情報発信の責任と正確性について考えるきっかけとなった事件として、多くの人々の関心を集めました。

すべての情報にいえることですが、特に健康、行政、金融などは、情報の質が非常に重要とされるトピックです。この事件はYMYLYour Money or Your Life)コンテンツの転換点となり、SEO変革のきっかけになりました。

Googleの検索結果表示システムは、信頼できる情報源から高品質な情報を表示するように設計されています。しかし、このような事件が発生してしまいました。Googleは、YMYLコンテンツに関しては、より厳格な評価基準を設けるようになり、この変化がSEO業界にも大きな影響を与えました。

本記事では、この事件がもたらした影響や教訓について、あらためて考えてみます。

WELQ騒動とは

WELQとは、日本の大手インターネット企業・DeNAが運営していた健康・医療情報サイトのことです。2016年に、WELQに掲載されていた記事の一部に著作権侵害や不正確な情報発信等の問題があることが発覚、一連のWELQ騒動を引き起こしました。

運営元のDeNAの規模や信頼性から、多くの記事が上位表示される可能性がありましたが、実際は著作権侵害があり、情報元のサイトが別に存在していることがあったのです。また、不正確な情報や常識外れの記事もあったようです。

情報元サイトの執筆者や真剣に記事を閲覧していたユーザーは、大きな憤りを感じたことでしょう。

当時のDeNAは、WELQを含めた10のメディアを運営していましたが、すべて閉鎖されました。20161129日にWELQの全記事が非公開となり、125日には10媒体の全記事が非公開となりました。

このWELQ騒動により、DeNAは大きな批判を浴びました。DeNAはこの事を重く受け止め、127日に謝罪会見を実施しました。あわせて、当時の代表取締役社長兼CEOの報酬減額を発表し、第三者委員会を設置しました。

当時のニュース記事を読むと、不適切なマニュアルの存在やクラウドソーシングでの発注に原因があるとする見解が示されています。

WELQ騒動がYMYLの転換点

WELQ騒動は、YMYLの転換点となり、今日に至っています。当事者のDeNAを見ても、かつてのキュレーションメディアと現在のメディアを比べると大きな違いを感じます。

DeNA は健康・医療情報サイトの事業から撤退したわけではありません。その後、新しい形で再開しました。WELQ騒動により、DeNAは不正確な情報発信についての問題意識を強め、健康・医療情報サイトの運営に関する方針を見直すことになりました。

その結果DeNAは、より正確かつ信頼性の高い情報を提供するために、医師や専門家と協力し情報提供を行っています。

YMYLとは

YMYLとは、Googleが設定した評価基準のひとつです。YMYLの対象は、医療や金融、法律などユーザーの生活に直接影響を与えるような情報です。信頼性や正確性、専門性などの要素が重視されます。

特に、医療や金融などの分野では、誤った情報を提供してしまうと重大な影響を与える恐れがあります。誤った情報が検索結果に表示されることは、Googleの信頼性の低下にもつながります。

一方で、SEOの観点からは、YMYLページに対する評価が高いほど、サイトの評価が高まることが予想されます。検索結果の上位に表示される可能性が高くなるため、コンテンツ制作者にとってはSEO対策としても重要な要素となるでしょう。

これが行き過ぎると、記事作成者に無理強いすることになり、著作権侵害などの原因になりかねません。

関連記事:表示順位にも影響あり、Googleがガイドラインで定めるYMYLとは?

WELQ騒動の背景

WELQ騒動は、多くの人々の関心を集めました。これには、インターネット上で発信される情報への不信感の高まりが背景にあったのかもしれません。

DeNAは、クラウドソーシングや外部パートナーに発注し、記事を大量に作成することを優先していたのでしょうか。健康・医療情報などは、専門性や正確性が求められます。記者会見などで内情が明るみになりましたが、低単価の執筆料で発注していたので、著作権侵害や不正確な情報発信等につながったとも取れます。

また、編集部が存在しないなど最終的なチェックを行う体制にも問題があったようです。責任を負う立場の人間がチェックせずに、インターネット上に公開してしまうのはリスク管理に問題があったのではないでしょうか。

当時、インターネット上での健康・医療情報の提供は急速に拡大していたようです。その中には信頼性の低い情報や誤った情報が多く含まれていました。また、そのような情報を提供するウェブサイトには広告収入があり、それによって収益を得る企業も多く存在していました。

WELQもそのひとつであり、医療情報を提供するサイトとしては大きな規模でしたが、一部に誤った情報が含まれていたことが問題となりました。加えて、WELQの記事の一部には著作権侵害があったことが明らかになり、これによってDeNAは法的な問題に直面することになりました。

WELQ騒動がSEO変革のきっかけに

WELQ騒動は、SEOに関する規制の強化を促すきっかけになった事件です。Googleは、YMYLコンテンツに関しては、より厳格な評価基準を設けるようになりました。この変化がSEO業界にも大きな影響を与えました。

問題意識が高まった結果、SEOや広告収入による収益の追求だけでなく、正確性や信頼性を重視する必要があることが示されました。

Googleは「Quality Rater Guidelines(品質評価ガイドライン)」を公開し、ユーザーニーズの変化を把握するごとに変更を加えています。WELQ騒動の前年の2015年にも、ガイドラインを更新していました。

品質評価ガイドラインは、Googleの検索結果を表示する指針です。医療情報を含む「YMYL」と呼ばれる分野においては、品質と正確性が重要視されことが示されています。WELQ騒動は、Googleの検索結果に対する評価において、問題点を明確にした事件といえます。

厳格な評価基準が設けられてことで、品質と正確性の高いコンテンツが検索エンジン上で優先的に表示されるようになりました。Google2018年に「Medic Update」と呼ばれるアルゴリズムの大幅な改定を行い、医療情報を含むYMYL分野における品質の高いコンテンツの表示を重視する方針を打ち出しました。

WELQ騒動は、SEOにおける品質評価の変化のきっかけのひとつとなりました。そして、健康・医療情報に関するコンテンツの品質と正確性に対する取り組みが強化されることとなりました。

関連記事:SEO(検索エンジン最適化)とは? 概念から対策方法のまとめ

キュレーションメディアやバイラルメディア全体のあり方

WELQ騒動は、キュレーションメディアやバイラルメディアのあり方についても問いかけるきっかけになった事件であるといえます。情報の収集・配信・拡散を主な目的とするメディアについては、そのあり方についてさまざまな意見があります。

まず、情報収集においては「発信元の確認」「事実の確認」など、正確性や品質を重視する姿勢が必要です。そして、情報の配信や拡散においても、誤った情報や偏った情報を拡散することがないように配慮する必要があります。これは、倫理的な観点からも、メディアの社会的責任といえるでしょう。

一方で、情報の速報性やエンターテインメント性などの側面で評価することも重要です。特にバイラルメディアにおいては、独自のコンテンツやユーモアを取り入れることで、読者の興味を引き付けることが求められます。

以上のように、キュレーションメディアやバイラルメディアは、上記の両方を併せ持つことが求められます。これによって、読者に有益な情報を提供することができるでしょう。

WELQ騒動がネット社会にもたらした少なからぬ影響

WELQ騒動は、記事の一部に著作権侵害や不正確な情報発信があったことで、大きな騒動となり社会問題として取り上げられました。日本の大手インターネット企業が運営しているウェブサイトにおいて、このような事件が起きたことに驚いた方が多かったようです。

インターネット閲覧者は、運営者に対する信頼があったので掲載されている情報を参考にしていました。扱っていた情報は、健康・医療分野です。情報元や情報を検索していた方々の憤りを想像できます。

WELQの杜撰な運営体制や低単価での発注などが明るみになったため、大きな批判を浴び閉鎖されることになりました。この事件をきっかけに、インターネットとの付き合い方に変化が起きたことは確かでしょう。

avatar

イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。

関連記事