コンテンツマーケティングのメリット・デメリットとは?

コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、顧客に価値ある情報をインターネット上で発信するマーケティング手法です。顧客に見つけてもらう「プル型」の手法として、世界的に流行しました。日本では2014年ごろから注目が高まり、現在では多くの企業で取り入れられています。
国内でも十分に浸透したコンテンツマーケティングですが、そのテクニックは日々更新が必要です。
主な理由は、ユーザーの検索行動が変化したことや、検索エンジンの評価基準がコンテンツ重視に推移したことにあります。ほかにもさまざまな変化に対応するために、弊社には今もなお多くの相談が寄せられています。
本日は、改めてコンテンツマーケティングのメリット、デメリットについておさらいしたいと思います。
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コンテンツマーケティングのメリットとは?
コンテンツマーケティングの主なメリットは6つあります。順番に解説していきましょう。
1.導入時のハードルが低い
コンテンツマーケティングは施策導入・運用にかかるコストが、Web広告と比べて低い傾向にあります。そのため、実行に移しやすいと言えるでしょう。
オウンドメディアとしてサイトを構築する場合に必要なコストは、一部サーバー構築費用やドメイン取得費用、初期の開発費用だけです。SNSやブログプラットフォームなどを使ってWeb上へコンテンツを投稿する場合は、無料で始めることもできます。
2.コンテンツは資産として蓄積する
コンテンツとWeb広告は、どちらも検索クエリと関連がありますが、効果を発揮する期間に違いがあります。ユーザーニーズを満たした質の高いコンテンツや、ロングテールキーワードでの流入があるコンテンツは、半永久的に価値を発揮し続けることが可能です。こうした特徴から、コンテンツはストック型と分類されています。
一方で、Web広告のように短期的なアクセスを期待するものは、フロー型です。コンテンツはWeb広告と比較しても、検索クエリに対して持続的な効果が発揮できるため、資産として役立つでしょう。
3.集客効率が高い
自社製品やサービスの潜在顧客を引きつける情報を発信し、自社のファンを増やしていくことで、購買へと繋げていくのがコンテンツマーケティング。
企業側から売り込みをかけるのではなく、ユーザーが自発的に情報を収集し、顧客へと成長していくため、集客効率が高いのが大きな特徴と言えます。
また、そもそも製品やサービスに興味がないユーザーには、コンテンツが届かない(情報収集しない)ため、将来的に顧客となる可能性の高いユーザー層を、ピンポイントで狙えるのもメリットの1つと言えます。
4.SNSとの相性抜群
コンテンツマーケティングは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)と抜群の相性を誇ります。ブログ記事や動画として公開されたコンテンツは、役立つもの、質のいいものであればあるほど、ユーザーによってTwitterやFacebookなどで拡散されていきます。その結果、いわゆる“バズ”を生み出すことに成功すれば、想像以上のクチコミ効果を上げることも不可能ではありません。
このようにしてWeb上の各所に拡散したコンテンツは、長期にわたってあなたのWebサイトにアクセスをもたらしてくれます。
5.ソートリーダーシップをとれる
自身の専門分野に関する情報を発信しつづけ、サイト上のコンテンツ量が増えることで、いつしか「あのサイトを見れば必要な情報が見つかる」というポジションを確立することにつながります。
いわゆる「ソートリーダーシップ戦略」ですが、特に中小企業にとっては、新規のお客さまからの信用を得ることにも繋がり、ブランディング効果抜群です。弊社でも、事業の本格立ち上げ以前からブログによって情報発信を続けたことで、事業立ち上げ期のお客さまに恵まれました。
6.外注しやすい
コンテンツマーケティングは運用し続けることで、はじめて成果が出てくるものです。内製する場合は時間も労力もかかるため、専門会社に外注することは賢い選択でしょう。現在、様々な企業がコンテンツマーケティング支援サービスを提供していて、会社ごとに得意分野は異なります。コンテンツの制作が得意な会社、戦略設計などのコンサルティングが得意な会社、コンサルティングから運用まで一貫して対応できる会社などです。種類が豊富なため、自社のニーズに合った外注先も見つかりやすいでしょう。
コンテンツマーケティングのデメリットとは?
メリットの多いコンテンツマーケティングですが、簡単に成果が得られるわけではありません。成果が出るまでに中期的な時間が必要ですので、あらかじめデメリットも把握してから取り組みましょう。
コンテンツを継続的に発信する必要がある
コンテンツマーケティングを成功に導くためには、ユーザーに支持される良質なコンテンツを、継続的に発信する必要があります。
そもそもユーザーは、どのようなコンテンツを求めているのかを把握し、トレンドにも常にアンテナを張り続ける必要があります。その上で、ユーザーに忘れられないよう、高い頻度で(理想をいえば毎日)コンテンツを発信し続けることが望ましいとされています。
他の業務と兼任している担当者の場合、これこそが最も高いハードルといえるでしょう。
継続していくためには、効率的にコンテンツを生み出し、コンテンツ制作を続けられるような社内の体制作りが不可欠であり、コンテンツマーケティング=マラソン、ともいわれる所以です。
すぐに成果が見えない
コンテンツマーケティングは、顧客とのエンゲージメントを高めることに主眼が置かれた施策です。
製品やサービスに関連する情報を発信し続け、アクセスを集めることができても、それがすぐにコンバージョンにつながるとは限りません。
また、どのくらいの期間続ければ、どのくらいの効果が上がるという、ROI(投資対効果)を予測しにくい面があることも否めません。
これらの理由から、コンテンツマーケティングは、担当者が熱心でも“上司や経営者を説得しにくく”、導入にいたらない、というケースも散見されます。
さらに“もったいない”ケースが、運用の手間やすぐに成果が見えないことから、開始数ヶ月でコンテンツの発信を止めてしまうケースです。コンテンツ増加によるサイトへのアクセス増は、3ヶ月〜半年以上の継続ののち見えてくることが多く、そこには忍耐が必要となります。
コンテンツ制作に時間が必要
コンテンツマーケティングでは、やみくもにコンテンツを作って公開しても成果は出ません。ファン獲得につなげるには、顧客にとって価値のある情報を発信し続けることが大切です。
価値あるコンテンツを作るために必要な工程は多岐にわたります。ターゲット設定やKGI・KPI設定などの戦略を立ててから、コンテンツ制作に入らなければなりません。必要な工程すべてに取り組むためには、多大な時間が必要です。
けっこうな手間がかかる
コンテンツマーケティングは、初期費用を最小限に抑えるために、社員が本業と兼任してはじめるケースが少なくありません。ですが、コンテンツマーケティングで成果を出すためにはコンテンツを定期的に公開して、効果を分析し、コンテンツを改善するという流れを積み重ねることが必要です。
また、コンテンツの種類はSEO記事だけではありません。動画やウェビナー、ホワイトペーパー、SNSなどもコンテンツに含まれます。扱うコンテンツの種類が増えるほど、どんどん手間が膨らんでいくでしょう。
継続的にコンテンツマーケティングに取り組むために
コンテンツマーケティングは継続的に取り組んではじめて成功に導くことが可能です。ここでは、継続するためのコツを紹介します。
継続的にコンテンツマーケティングに取り組むために
コンテンツマーケティングは継続的に取り組んではじめて成功に導くことが可能です。ここでは、継続するためのコツを紹介します。
目標管理
コンテンツマーケティングを成功させるためには、KPIの設定が重要です。KPIの進捗を参考にしながら運用することで、コンテンツマーケティングに明確な意図を持って取り組めるでしょう。他のマーケティング手法と比較する際にも費用対効果や投資対効果の判断がしやすくなり、社内の理解を得やすくなります。
イノーバには、KPI設定の豊富なノウハウがあります。『コンテンツマーケティング効果測定・KPI管理シート』の資料にまとめていますので、ぜひご覧ください
現実的な座組で取り組む
コストを意識しすぎると、自社ですべてのコンテンツを作ろうという判断になりがちです。しかし、質の高いコンテンツを継続的に作るには、制作スキルやSEOの知見も必要となります。また、コンテンツマーケティングは成果を出すまで1年~の長期戦となることを覚悟しなければなりません。外部のライターや動画制作会社なども含め、プロに頼れば自社で制作するよりも早く成果を出すことができます。長期的に見てコストを削減できる場合もあるでしょう。
戦略的に取り組む
コンテンツマーケティングを継続するには、戦略的に分析・改善を行うことが重要です。当初設定した目的・目標・戦略に照らし合わせて効果分析を行い、期待する結果が出なかった場合は原因を分析します。
一つひとつ確認し、原因は施策か、施策に至るプロセスか、プロセスの背後にある戦略か、戦略の前提となる目標設定かなどの特定が必要です。改善を行う際は優先順位をつけ、戦略的にアプローチすることで改善速度が上がります。
メリット・デメリットを把握し、Webマーケティング施策の最適化を
残念ながら、万能のマーケティング手法は存在しません。
他のマーケティング手法と同じようにコンテンツマーケティングにも、メリット・デメリットが存在します。コンテンツマーケティングで「できること」と「できないこと」を正しく理解し、目標とKPIの設定を適切に行うことで、ソーシャルや広告施策との相乗効果を生み、ビジネスの目的達成に役立てていただきたいと思います。
イノーバでは、伴走型マーケティング支援サービスを提供しております。イノーバが持つ経験と知見のすべてを注ぎ、クライアント様の「集客」から「リード創出」「リード育成」のプロセスをすべてサポートいたしますので、よろしければご覧ください。コンテンツマーケティングに関しましても、お困りごとがございましたら是非ご相談ください。
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