無料で使えるものから商用CMSまで!おすすめのCMS 22種類の特徴を徹底比較!

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今や事業や情報発信には欠かせないWebサイトですが、更新の少ないサイトは無い方がマシだ、と言われるほど更新頻度が重要視されます。以前は、AdobeのGoLiveやDreamweaverといったオーサリングツールがWebサイト構築ツールの主流でしたが、現在ではCMSと呼ばれるコンテンツ管理システムでWebサイトの構築や管理を行うのが一般的です。CMSは無料で利用できるものから商用(有料)のものまで数多くリリースされていますが、効率的にサイト管理をしていくためにはどのツールを選べばよいのでしょうか?今回は無料のものから商用のものまで、22種類のCMSの特徴を整理・比較してみました。
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CMSとは
CMS(Content Management System)とは、Webサイトの構築に必要なデザインやレイアウト情報、テキストや画像といったコンテンツを一元的に管理するシステムを言います。冒頭でも書いたように、以前はオーサリングツールというソフトウェアを使ってHTMLやCSSなどのファイルを編集していましたが、現在ではWebの専門知識が無くても扱いやすいCMSでのサイト管理が一般的になりつつあります。CMSは大きく分けてオープンソースCMSと商用CMSがあり、サイト運営の目的と管理者の技術レベルに応じて使い分けていく必要があります。
関連記事:CMSとは何か? 導入のメリットや選定で押さえるべきポイントとは
上場企業で使われているCMSのシェア
データプライバシー・コンサルティングなどのサービスを提供する株式会社DataSignが2020年に行った「上場企業CMS調査」によると、日本の上場企業(3,680社の公式企業サイト等を調査)で使われているCMSのシェアは以下の通りでした。
【出典】 DataSign Report 上場企業 CMS調査 2020年9月版
※同社の発表したデータから上位10製品を抜粋
※同社の発表したデータ上位10製品から構成比のグラフを作成。6位以下はCMSの名称と構成比率を割愛
上場企業のサイトで圧倒的なシェアを誇るのは、オープンソースCMSのWordPress。世界でも60%以上のシェアを持っているので、当然の結果かも知れません。WordPressは入門書や解説書が多く、管理者自らが行う作業の多いオープンソースCMSの中では、その扱いやすさで人気を博しています。反面、使っているサイトが多いことからハッキングのターゲットにもなりやすく、確実なセキュリティ対策の欠かせないCMSでもあります。2位の「Sharewith」、3位の「Movaple Type」、5位の「Blue Monkey」は有料の商用CMSでありながら人気の高いCMS。その特徴は以下で解説していきます。
CMS 22種類の特徴を比較
CMSには大きく分けてオープンソースCMSと商用CMSがありますが、両者の違いをここで確認しておきましょう。
オープンソースCMSはソースコードや仕様が公開されており、基本的に誰でも無料で使うことができるCMSです。その反面、サーバへのインストールやプラグインの組み込みなどは自分で行う必要があり、Webサイト構築の知識が少なからず必要になります。このような技術サポートなどを込みで有償サービスを行っている会社もあります。
商用CMSはシステム開発会社が開発し、有償で提供されるCMSです。オープンソースCMSと違い、インストールからサイト構築、運用支援まで手厚いサポートを受けられるのが特徴です。費用は安価なクラウド型からオンプレミス型までさまざまですが、商用CMSであれオープンソースCMSであれ、CMSの選択はWebサイトの目的に合った機能を持っているかどうかが選び方のポイントです。
以下、種類別におすすめの著名なCMSについて紹介・比較していきます。
オープンソースCMS
世界トップシェアのオープンソースCMSです。プラグインやテンプレートも多く、Web知識のあまりない管理者でも容易にサイト構築・運営が可能です。その他にもさまざまなツールがWordPressと連携できるようになっており、拡張性の高さも人気となっています。ただしトップシェアである反面、ハッキングのターゲットとなりやすいので、セキュリティ対策には注意が必要です。
関連記事:WordPressは一番狙われるCMS!?絶対に行うべきセキュリティ対策とおすすめプラグイン5選
中規模から大規模のサイト構築・運営に向くと言われるCMSです。Drupal(ドルーパル)は専門的な知識を必要とする場合もありますが、モジュールによる高い拡張性、SEO対策、詳細なカスタマイズ機能や多言語対応など、商用のCMSに匹敵する機能を実装しています。
管理画面がシンプルで使いやすく、サイトのメニュー作成や追加を簡単にできるのがJoomla!(ジュームラ)の特徴です。またカスタマイズ性も高いので複雑な構造のサイトを構築することも可能。中規模から大規模なサイト構築・管理まで幅広く使えるCMSです。
機能ブロックをページ内に自由に配置して、直感的にWebデザインを進められるのがconcrete5の特徴です。スライダー・フォームなども標準で実装されているので自由度の高いサイト構築が可能ですが、日本語のドキュメントが少ないため、使いこなすためには英文の資料を解読する必要があります。
プログラム本体やプラグインは基本的に無料、開発元(株式会社Brassica)のサポートを受ける場合のみ有償というのがSoy CMSの特徴です(有償ライセンスもあり)。シンプルで使いやすい構造となっているので、小規模な企業や店舗などでの運用に向いたCMSです。
Netlify CMSは、静的Webサイト(HTMLファイルで作成された、毎回同じものが表示されるWebページ)のホスティングサービス「Netlify」で使用できるCMSです。導入が簡単で、画像のアップロードもドラッグ&ドロップでできるなど、管理者に優しいUIが特徴です。
Pico CMSは公式サイトに「Stupidly Simple & Blazing Fast」と自ら掲載するほど、シンプルで操作性の速いCMSです。データベースを使用せず、ファイルだけでWebサイトを構築していくのが特徴です。ただし管理画面がなく、最低限の機能が使えればよい、という人向けの割り切ったCMSでもあります。
EC(electronic commerce:電子商取引)サイト構築・管理に特化したCMSです。ECの基本的な機能はもちろん、ポイント機能や定期購入機能などを無料で使えることが大きな特徴です。別途、月額費用がかかるクラウド型の商用版も用意されています。
商用CMS
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Sharewith (クラウド型)
コーポレートサイトの運営に必要とされる機能をワンパッケージにし、定額制のクラウドサービスとして提供しているのがSharewithの特徴です。サイバー攻撃に対する対策や運用に関わるサポートサービスも標準サービスとして含まれています。
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Movable Type (クラウド型、パッケージ型)
クラウド型とパッケージ型が用意されている、国産の商用CMSです。サイトの規模やデータ量に応じていくつかのプランを選べることや、サーバに負担をかけないWeb更新手法が特徴で、大規模なコーポーレートサイトなどにも対応可能です。
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Blue Monkey (クラウド型)
「中小企業にちょうどいい法人向け国産CMS」というのがBlue Monkeyの開発ポリシーです。使いやすい簡単な操作性と、サイトの規模に応じたリーズナブルな料金が特徴です。また高いセキュリティ水準と万全のサポート体制も高評価で、1,600社以上への導入実績を持っています。
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NOREN (パッケージ型)
NORENは2002年の発売以来、750社を超える企業で使われているCMSです。現在では導入企業の87%が自社でサイト運営を行っているほど、シンプルで使いやすい機能が特徴です。運用開始後にはトレーニングも用意され、手厚いサポートも高評価となっています。
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RCMS (クラウド型、パッケージ型)
セキュリティ対策に力を入れている商用CMSがRCMSです。サイトの脆弱性診断や自動のセキュリティアップデートがサポートとして提供されるので、会員サイトやECサイトなど個人情報を扱うようなサイト運営に適したCMSと言えるでしょう。
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a-blog cms (パッケージ型)
サイト構築時にPHPの専門知識が不要、開発者の負荷低減と管理者の更新しやすさを追求したCMSがa-blog cmsです。開発元(有限会社 アップルップル)によるサポート体制も充実していますが、長期的なサイト運営のために、サイト構築時には制作会社を紹介しているのも特徴です。
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はてなブログMedia (クラウド型)
人気ブログプラットホームを運営する、株式会社はてなが提供するCMSです。はてなブログで人気となっている機能をそのまま移行しているので、記事ライティングに便利な機能が満載されておりオウンドメディア運営に適したCMSとなっています。
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EC-CUBE (クラウド型)
オープンソースのEC-CUBEをベースに開発されている商用CMSです。初期費用は無料で月額費用がかかる形態になっていますが、セキュリティ対策やサーバ管理はベンダー側が行ってくれます。トラブルがおこると直接事業に関係するECサイトであれば、商用CMSも選択肢になることでしょう。
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CS-Cart (クラウド型、パッケージ型)
好きなサーバにインストールできるパッケージ型と、サーバプランが一緒になったクラウド型が用意されているECに特化した商用CMSです。クーポン機能やポイント機能、会員ランク機能なども揃っていますが、一番の魅力は多言語対応(27ヶ国語)。為替レート変換機能もあるので、海外向けのECにも対応可能です。
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CREAM (クラウド型、パッケージ型)
オウンドメディアを運営する際に便利な機能を搭載しているのが、CREAMの特徴です。予約投稿機能や記事の承認機能、記事作成時に便利な文字カウント機能など、オウンドメディア運営で必要とされる機能が多く網羅されています。またSEO対策に強いことも、CREAMの特徴です。
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MTCMS (クラウド型、パッケージ型)
クラウド型とパッケージ型が提供されていますが、クラウド型はAmazon Web Services(AWS)のサーバ上に構築されるので、セキュリティ対策とサーバ管理には定評があります。安定したサーバでサイト運営を行いたい場合などには最適なCMSでしょう。また多言語対応、翻訳機能なども実装しています。
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ALAYA (クラウド型、パッケージ型)
簡単な操作性とセキュリティ管理機能、情報管理統制機能で、官公庁などにも導入実績のあるCMSです。他にも、利用禁止語の辞書登録による検出機能、リンク切れの検出・通知機能など、サイト全体の品質管理機能を充実させています。
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Jimdo (クラウド型)
Jimdo(ジンドゥ)はドイツ発祥のクラウド型CMSですが、日本ではKDDIの関連会社が運営しているので日本語対応は問題ありません。サイト構築は、デザインテンプレートを選び、マウスで要素をドラッグ&ドロップしていく直感的なもので、Web構築のスキルが無い方でも簡単にサイトを構築できます。無料プランと有料プランが用意されているので、試用感覚で運用を開始することができます。
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HeartCore? (パッケージ型)
Webサイトの運営管理に必要な機能がひとまとめになっているのが、HeartCoreの特徴です。SNSやECサイトなどへの連携が容易にできるほか、SEOへの対策機能、翻訳エンジン(170ヶ国語)なども実装しています。
まとめ
今回はおすすめのCMSをご紹介してきましたが、今後も新しいCMSが登場してくることでしょう。多くのCMSから最適なものを選ぶには、Webサイトの目的に合った機能を持つCMSかどうかを判断することが大切です。一度構築してしまったWebサイトのCMSを変更するのは、容易なことではありません。CMSの導入にあたっては、あらかじめ必要とする機能を整理した上で適切なCMSを選びましょう。
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