コンテンツも一方通行の時代はもう終わり!顧客とコミュニケートするためのインタラクティブコンテンツとは

コンテンツマーケティング

近年のマーケティングでもっともホットなキーワードといえるのが「コンテンツ」ではないでしょうか。特に「コンテンツマーケティング」という言葉は2012年ごろから流行りだし、2018年現在では主要なマーケティング手法として定着しています。

これまでは「顧客にとって有益な情報を提供すること」が良いとされていました。しかし、現在は単に「良いコンテンツ」をつくるだけでは十分とは言えなくなくなってきています。

そこで今回は、ターゲットとの双方向のやり取りを実現することができると期待されている「インタラクティブコンテンツ」を紹介します。

インタラクティブコンテンツとは?

インタラクティブコンテンツとは、その名の通り(潜在)顧客と「双方向」にやり取りをするコンテンツのことです。質問に答えて最適商品をおすすめしてくれるコンテンツや、ユーザのクリックによってディテールを展開する動画、アパレル企業が提供する着せ替えコンテンツなどもこれに含まれます。

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ユーキャンのサイトでは、性格診断によってあなたにぴったりな習い事を教えてくれます。

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ホンダが提供する3Dビュー。好きな角度から車の詳細をチェックできるだけでなく、アクセサリのオンオフも可能。

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人気ブランドWEGOの商品を使ってコーディネートをさまざまに試せるコンテンツ(写真は「WEGO着せ替え」アプリ)。

なぜインタラクティブコンテンツが注目されているのか?

従来のマーケティングでは、テレビや雑誌のマス広告、あるいはダイレクトメールといった手法で顧客にアプローチしていました。ひと昔前の消費者にとって、メディアから得る情報の量は限られていました。テレビやラジオ、雑誌などの媒体によって与えられた情報の中から自分にとって重要なものを取捨選択していたわけです。

しかし、インターネットやブロードバンド環境の普及によって、普通の人でも得られる情報の量はそれまでとは比較にならないレベルになった近年では、もはや一方的に情報提供で消費者の興味を喚起することは難しくなってきました。そのため、ターゲットとなるユーザが自ら起こしたアクションに対して企業側も情報を提供するという双方向でのやり取りが注目されています。

これに加えて、近年ではスマートフォンが普及したことで、消費者は日常的に「欲しい情報に瞬時に」アクセスしています。そんな中で、興味があるかどうかもわからない商品情報が企業から提供されたとしても、積極的に見ようとするでしょうか。答えはもちろん、ノー。このため、企業としても消費者から情報を探しにきてもらって情報提供をする必要があるのです。なお、この図式はBtoCだけではなく、BtoBにも当てはまります。

インバウンドマーケティングとコンテンツ

上述したような「消費者に自社を見つけてもらう」考え方をインバウンドマーケティングと呼びます。(同様の手法としては「コンテンツマーケティング」などがあります。) これはマス広告のような従来型の手法をアウトバウンド(外に向かう)マーケティングとした対義語で、情報を探して自ら企業側にやってくることを「インバウンド(内に向かう)」としているのです。

インバウンドマーケティングで重要になってくるのが、コンテンツです。消費者は自ら欲しい情報を探して企業が提供するメディアに接するので、そこで最適な情報を提供する必要があります。当然のことですが、「顧客が欲しい情報」は自社が提供したい情報ではない、という点は注意しましょう。そのうえで、顧客が購買までのプロセスでどこにいるのかを明確化し、的確なコンテンツを提供していくことが必要です。コンテンツの種類にはさまざまなものがありますが、インタラクティブな要素を加えることで、顧客がコンテンツに飽きることなく、提供されている情報をよりしっかりと受け取ってくれることにつながります。

どんなインタラクティブコンテンツをつくればいいの?

そんなインタラクティブコンテンツを作る際には、どのようなものが考えられるでしょうか。インタラクティブコンテンツの目的の1つは、顧客をより長時間コンテンツに集中させることにあります。このため、多くの場合インタラクティブコンテンツには「Fun(楽しい)」要素が盛り込まれています。もっともわかりやすいのが簡単なクイズ形式のコンテンツ。たとえば、「1日の消費カロリーのうち基礎代謝で消費する割合は?」といった形でユーザの興味を引きやすいコンテンツは多く作られています。また、特に海外の旅行代理店のWebサイトでは、「ぴったりの休暇先を見つけよう」のようなタイトルでのインタラクティブコンテンツもよく見られます。これは、一番重視するものを雰囲気・予算・手軽さ、行き先を国内・海外などの選択肢から選ぶことで旅行先とそれに合ったプランを表示するというものです。他にも、視聴者の選択や入力によってストーリーが分岐するようなインタラクティブ動画も典型的な形です。

活用できるツール

こうしたコンテンツを制作するためのツールもさまざまに提供されています。一例がAdobe Edge Animate。HTML5やJavaScriptによるインタラクティブコンテンツの制作を無償で支援してくれるツールです。他にも、PDFにインタラクティブなアクションを加えることのできるFlippingBookのようなソフトウェアもあります。

インタラクティブコンテンツを活用した事例

インタラクティブコンテンツを多数提供していることで知られるのが、科学や歴史、文化を取り扱う雑誌のナショナルジオグラフィックです。同紙は紙面だけではなくWeb上でも非常に質の高いコンテンツを提供することで知られており、Webサイトでは「トラヤヌスの記念柱」に描かれている絵が詳細にいたるまで公開されています。このコンテンツはインタラクティブ性を備えており、ユーザが見たい部分を自分で自由に選ぶことができます。解説部分もわかりやすくまとめられていますが、やはり最大のポイントは自由にスクロールやクリックを繰り返してレリーフを閲覧できるところでしょう。

こうしたユーザが自由に楽しくコンテンツを利用できることはインタラクティブコンテンツ のもっとも重要なポイントです。アメリカの雑誌「Better Homes & Gardens」が提供する、We上で自分の好みに草花を配置することで庭を計画するコンテンツも「自由で楽しい」ものとして人気を博しました。

これら2つの事例はかなり凝ったものでしたが、タイムラインをクリックさせるといった比較的シンプルなインタラクティブコンテンツも十分効果が狙えます。例えば、ブルースの神様B.B.キングの人生をわかりやすく解説したその名も「The Life Of B.B. King: An Interactive Timeline」。長い人生の物語なので、実際の情報量としては一定量があるものの、タイムラインをクリックして見たい部分だけを表示させるといったインタラクティブ性を提供することによって、読者の興味を持続させることに成功しているといえるでしょう。

一方通行ではもう届かない

ユーザに継続的に情報を提供していれば「見てくれる」時代は終わり、ユーザの興味を正しく喚起しニーズを掘り起こしていくマーケティングが求められるようになっています。インタラクティブコンテンツを活用して、顧客に楽しませるマーケティングを目指しましょう。

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