「カスタマージャーニー」とは?顧客行動を可視化してマーケティング戦略に活かす

コンテンツマーケティング

「カスタマージャーニー」、直訳すると「顧客の旅」。

これは、あらゆるマーケティング施策を実践する際に欠かせない顧客の行動や思考を把握するための重要な考え方です。ここでは、カスタマージャーニーと、マーケティング施策を実施する際に役立つツール、「カスタマージャーニーマップ」についてご紹介します。 

(すぐに使えるカスタマージャーニーマップのテンプレートのダウンロードは
記事の最後から!)

目次

「カスタマージャーニー」とは?

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知り、最終的に購買するまでの、カスタマーの「行動」、「思考」、「感情」などのプロセスです。いわゆるフレームワークです。

特に、図示化したものを「カスタマージャーニーマップ」といいます。

 customer-journey_2.png

点ではなく、線でカスタマーの動きを見る

顧客行動を把握する際、「商品を買ってくれた」、「バナーを踏んでくれた」などの目に見えるリアクションだけで満足してはいられません。顧客はそのアクションの前後、背後にもさまざまな思考や感情、課題を持っています。どのタイミングで、どのような情報を顧客に提供するべきなのかなどをつかむためには、カスタマージャーニーの考え方が役に立ちます。

「カスタマージャーニーマップ」は顧客の行動と思考を図式化したもの

カスタマージャーニーマップは、顧客の購買行動の流れに沿って、顧客の「行動」、「思考」、「感情」を明確にしてプロットしたものです。マップ化することで顧客の行動の全体像が俯瞰できます。

顧客の行動を目に見えるカタチに落とし込み、どうすればペルソナの体験(カスタマーエクスペリエンス)が向上するか、ということに主眼を置いて使用されます。

カスタマージャーニーマップを作っておくメリット

ここからは、カスタマージャーニーマップを社内で作っておくメリットをご紹介します。

社内で共通認識が持てる

カスタマージャーニーマップを用意する最大のメリットは、チームの共通認識を作れることです。

文字だけの情報でなく図式化されていることで、複数の人が短時間に、直感的に理解できます。マーケターはもちろんのこと、すべての社員にとって、自分たちの顧客について理解しやすくなります。

施策の運用がスムーズになる

特に、チームでマーケティング施策を運用している場合には、チームワークをスムーズにするためにも、図式化しておくと便利です。指示出しをより明確にしたり、上司へ施策について説明したりする際にも役に立ちます。

顧客目線で施策が打てる

具体的な施策を考えるには、数字の認識だけでは不十分です。カスタマージャーニーマップを制作するという作業自体が、顧客目線でものを見ることの実践となります。

また、ペルソナが何を考えているのか、どのような情報が求められているのか、闇雲に予想しているだけでは、施策の判断も遅れてしまいます。

カスタマージャーニーマップがあれば、顧客行動の仮説を共有しながら、どのチャネルを選ぶべきか優先順位をつけながら判断できます。

コンテンツ企画、制作の羅針盤になる

また、コンテンツを作る際、どうしても担当者ごとの主観は入り、内容にズレが生じてしまう、という問題もありました。

カスタマージャーニーマップがあれば、「どの段階の顧客の、どの課題を解決する」という、コンテンツが果たすべき目的や、ペルソナ像がより明確になります。

コンテンツを作る際に、まさに地図のように、自分たちが迷わないように活用できると思います。

企業によって異なるカスタマージャーニーの中身

企業や商材、あるいはペルソナによって、カスタマージャーニーの中身は異なります。 

たとえば、その企業の顧客の「無関心」状態について考えてみましょう。

イノーバで言えば、「コンテンツマーケティングの必要性を感じていない」もしくは「そもそもコンテンツマーケティングを知らない」が「無関心」の状態となります。

ただ、必要な項目は膨大な量があるわけではありません。たとえば下記のカスタマージャーニーのサンプルを見てください。ここに記載されている項目は、大抵の企業でも必要なものかと思います。

 customer-journey_3.png 

特にBtoB企業であれば、ある程度モデルは共通しています。あとは商材にあわせて中身を変えればいいでしょう。売り切りの商品であれば継続はありませんし、サポートビジネスがメインであれば継続利用のステップを細かく区切るなどですね。

7ステップで完成!カスタマージャーニーマップの正しい作り方

カスタマージャーニーを作るには、事業者の目線ではなく、ペルソナの目線から考えなければなりません。ペルソナの視点に立ち、認知から購買までの体験を可視化することが大切です。

そのため、マーケターだけでは作れません。実際にお客さんと話をしている営業マンの意見や、経営層の意見もなども踏まえて作ります。

もっとも、マーケティング担当者、営業、経営陣が3~4人集まれば、1日で仕上げることも可能です。必要な人材を集めて、集中して取り組むことをオススメします。

制作手順は以下のとおりです。

ステップ1. ペルソナの設定

最初にペルソナを設定します。

ペルソナの設定は、ターゲット顧客である特定の1人を深掘りするものですが、カスタマージャーニーの作成時には、感情の変化についても落とし込みましょう。また、ペルソナを設定する際には、どういう人なのかを細かく考えるだけでなく、どういう業務上のゴールがあるかなども平行して検討しておきます。

ペルソナが決まれば、その商品やサービスを購入する際に使う情報集種手段、つまりチャネルが見えてきます。

ステップ2. ペルソナの行動や感情、疑問を探る

ペルソナを設定したら、次はペルソナの感情や疑問、情報ニーズを探っていきます。ターゲット層にインタビューすると、より正確にペルソナの状況を設定できます。社内だけでペルソナを作るときは、自分から見たペルソナの様子を描写するのでなく、ペルソナに「なりきる」ことが大切です。

ペルソナの行動や感情、疑問、情報ニーズを探っていくと「じゃあこのチャネルがないとダメだよね」と気づくことも多いです。そのような場合には、修正しても構いません。

ペルソナについて考えると、購買に近い部分にばかりフォーカスしがちですが、カスタマージャーニーの場合は、初期の段階から考えていくのです。そこがただのペルソナワークと違います。

ステップ3. チャネルとタッチポイントの設定

次に、チャネルとタッチポイントを設定します。 

チャネルは媒体、タッチポイントはその媒体上にある具体的なコンテンツのことです。

たとえば、チャネルが検索エンジンの場合、タッチポイントは自然検索の結果やリスティング広告です。同じようにチャネルをFacebookとすると、タッチポイントは投稿や広告となります。

順番としては、チャネルからタッチポイントを考えてもいいですし、タッチポイントからチャネルを割り出しても構いません。たくさんあげられるのが望ましいですが、自分たちができることから優先順位をつけて考えたほうが現実的です。

いずれにしても、ペルソナが情報収集をするものを過不足なく集めることが大切です。あくまでも、どうすればペルソナに接触できるかを、ペルソナ目線で考えましょう。

ステップ4. コンテンツに必要な要素や方向性を決める

次に、コンテンツのニーズを考えていきます。

それぞれのコンテンツごとに必要な要素や方向性は異なるので、各マーケティング施策の違いも加味しつつ、検討してみましょう。

ただし、ここではコンテンツのタイトルまでは考えません。あくまでも要素にとどめておきます。抽象的にしておくのがポイントです。

ステップ5. コンテンツの目的を決める

必要な要素や目的を決めたら、次にコンテンツの目的を考えていきます。

次のステージに動いてもらうために、どのようなコンテンツが必要になるのかを明らかにするのです。たとえば、無関心な人に関心を持ってもらうために、リードを増やすためのコンテンツ、などですね。

目的が決まっていないと、内容にブレが生じてしまう恐れがあります。何のためにコンテンツを作るのかを、いま一度。考えてみましょう。

ステップ6. コンテンツアプローチの図を作成する

次に、目的とニーズの間を埋めるためにどのチャネルが必要なのかということを、図で表します。

図にすることで、何が足りないのかがわかるようになります。また、どこに力を入れるべきかについても明らかになるのです。

イノーバでは、オンラインとオフラインにわけ、自分たちがコントロールできる部分とできない部分を明らかにしています。オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディア、外部メディア、オフラインというように区分しています。

ステップ7. KPIの落としこみとマッピング

最後に、KPIを落としこんでマッピングすれば完成です。

カスタマージャーニーはマッピングしなくても使えますが、アイコンなどがあれば、パッと見ただけで簡単に理解できるようになります。

KPIはカスタマージャーニーを作る際の前提になるものですが、もし決まっていないのであれば、この段階で決めてしまっても構いません。

カスタマージャーニーを作る際の注意点

あくまでペルソナ目線で考える

カスタマージャーニーを作ると、導線に無理があるなどの欠陥が見えてきます。注意してほしいのは、自分たちがこう動いてほしいと考えるとおりに無理矢理マッピングしていないか、ということです。

「ブログ読んだら問い合わせしてほしい」という気持ちはわかりますが、ペルソナにとって自然な導線とは言えません。やはり、ペルソナのニーズにあったチャネルを提供しなければ顧客は動いてくれないのです。

マーケターは、「こうしたらこうするはず」というように、どうしても自分目線で考えてしまいがちです。「このステージのブログを読んでくれているから、このレベルのE-BOOKを案内すれば自然だ」というように、ペルソナ目線でイメージできるといいかと思います。そうした意味でも、できれば営業マンや経営層の人も含め複数名で作ることをおすすめします。 

お客様にヒアリングしてみる

できることなら、実際に買ってくれた人に「どうやってうちのことを探しましたか?」や「そのときこんな情報がほしかったというのはありますか?」と、ヒアリングしてみましょう。導線の作り方などは、WEBマーケティングに取り組んでいるサイトが参考になります。 

大切なのは、自分たちができていないところを見つけるつもりで作ること。それがわかると、社内で作るのか、それとも外注するのか、あるいはシステムを導入するべきなのかが判断できるようになります。

たとえば、「システムを入れなきゃ」とか「とりあえず広告を入れよう」と思っていたとしても、本当にそれが必要なのかと検討するには、カスタマージャーニーが役立ちます。コンテンツマーケティング戦略を考える際のスタートポイントとして、大いに活用しましょう。

最初から完璧を求めず、定期的に改善していく

実作業としては、丸一日あればカスタマージャーニーを作れます。あとからいくらでもブラッシュアップできるので、まず作ることが大切です。

カスタマージャーニーが完成すると、営業マンにヒアリングしようとか、お客さんにヒアリングしようとか、ここが足りていないとか、足りないことが明らかになります。最初から完璧なものを作ろうとする必要はありません。完成したら終わりではなく、定期的な改善が前提となりますので、気楽に取り組んでみましょう。

改善の周期は、短くても3ヶ月に1回ほどが目安となります。コンテンツを出してから効果測定するまで、特にチャネルごとの分析は2~3ヶ月ほどかかるためです。たとえば、リスティング広告がうまくパフォーマンスを発揮したかどうかは、1ヶ月では判断できませんよね。

マーケットが動いている業界であれば、ペルソナの質が変わることもあるので、ペルソナも含めて修正する必要がありますし、チャネルについても、ソーシャルメディアのように新しいものがでてくる可能性もあります。

日頃からカスタマージャーニーも意識しながら一つ一つの施策を実行していく姿勢が大切です。

               

あなたのカスタマーの行動を可視化してみましょう!

▼カスタマージャーニーマップのテンプレートのダウンロードはこちらから▼

library_ec05_01.jpg