IKEA or DEATHが話題に!IKEAのコンテンツマーケティング

マーケティングオートメーション

ikea-content-marketing_1.jpg 
先月、ある企業広告用のゲームコンテンツがWeb上で一気に広まった。あなたは既に体験済みだろうか?

そのゲームとは、お馴染み世界最大手の家具メーカー・IKEAの「IKEA or DEATH」のことだ。


これは、スウェーデン語風の響きを持っているという共通点をアイデアの出発点にして、IKEAの商品名かヘヴィメタルのバンド名かを2択で選ばせるという、シンプルだがとてもユニークなクイズゲームだ。

ikea-content-marketing_2.png

出典:IKEA or DEATH

圧倒的な拡散力を誇ったシンプルなコンテンツ

 筆者は普段ヘヴィメタル聴くことはないため正答率はさっぱりだったが、そのアイデアの奇抜さだけで十分に楽しむことができた。

 このコンテンツはリリースから約20時間という驚くべきスピードで一気に世界中に広まり、結果的にFacebookで60万以上の「いいね!」を得るなど大きな話題となった。

 もちろん、コンテンツ自体はシンプルなため何度も遊びたくなるというわけでもないのだが、IKEAらしいシンプルで秀逸なアイデアとデザインに、こぞってシェアしたくなる極めてバイラルなコンテンツだったように思う。

 このゲームはアメリカ・ピッツバーグにあるGATESMAN+DAVEという広告会社が開発したものだが、その裏側が同社のHPで動画付きで紹介されている。英語版のみとなるが、興味を持った方は是非お読みいただきたい。

その中で、当初からランチの暇つぶし程度に、そして1週間ほどのWeb上でのバズを狙って制作したと紹介されているが、このキャンペーンの狙いが明確に分かるエピソードだ。

元来、活発なIKEAのマーケティング戦略

 さて、そんなIKEAは、そのビジネスモデルが多くのメディアで分析がなされるなど、大成功を収めている企業の1つだが、マーケティングの分野でも優秀な事例が取りざたされることが多い。

 例えば、IKEAがアメリカに進出した1980年代、家具を長く使うアメリカの生活文化に苦しんだそうなのだが、その状況を一変させるために打ったTV広告は今でも有名だ。(→IKEA CM LIGHT-STAND

また近年は、分厚いカタログ戦略や街中のモノを生かした展示広告など4マス広告以外でも特色のあるマーケティング戦略を取っている。

よりビジュアルに特化したコンテンツマーケティングへ

 マーケティング部門の予算のうち、70%をコンテンツ制作に当てているというデータがある。この数字は、IKEAのコンテンツマーケティングへの力の入れようを物語ったものといえよう。

(※コンテンツマーケティングのメリットについては、こちらのページをご覧いただきたい。)

また最近は、コンテンツマーケティングの中でも、ビジュアルに特化したコンテンツに重点を置く傾向を読み取れる最新動向があるので2つご紹介したい。

・YouTubeプレイリスト “How To Build”

 IKEAのアメリカ事業部が運営しているYouTubeチャンネル“IKEA USA”に、最近“How To Build”というプレイリストが開設された。これは、IKEAの人気家具の組み立て方をデモンストレーションする動画がアップロードされている。

 その他には、IKEAの動画広告を紹介する“View Our Ads”や、部屋のコーディネートのアイデアを紹介するデザイン“Get Design & Style Tips”などのプレイリストがあり、ビデオ・マーケティングとして、かなり充実しているのではないだろうか。

ikea-content-marketing_3.png

出典:IKEA USA

・フォトシェアリングWebサイト “Share Space”

 
 こちらのサイトは、ユーザーが自室のコーディネート写真をアップロードしたり、スペースの有効活用するためのアイデアをディスカッションしたりするためのプラットフォームだ。ユーザーの自発的な発信を促すための仕掛けであり、上手く行けばユーザーとのエンゲージメントを増やし、ブランドへの愛着が高まることとなるだろう。

ikea-content-marketing_4.pngShare Space

出典:IKEA Share Space

まとめ

 いかがだっただろうか。IKEAは、店内にカフェラウンジスペースを設置するなど、仮にその日は家具を購入しなくても、ゆったりと時間を過ごせる店舗づくりを進めたことで人気が出たのは有名な話だ。

 そうした購入に直結しないところでの顧客との関係づくりの哲学が、一連のコンテンツ・マーケティング施策にも発揮されているのではないだろうか。効果測定が難しい面もあるが、コンテンツ・マーケティングが担っている役割は本来 そういうものであることを今一度確認しておきたい。

Photo:Some rights reserved by Howard Dickins, flickr