コンテンツマーケティングでの成功を目指すために

はじめまして!株式会社イノーバのCEO 宗像淳です。

私は海外で急速に普及しつつある 「コンテンツマーケティング」 「インバウンドマーケティング」とよばれる手法で、「人と人をつなぐマーケティングのインフラを作りたい」と考え、コンテンツマーケティング専門の「イノーバ」を立ち上げました。現在では 120社以上の企業様のコンテンツマーケティング支援をしています。

このサイトでは 「コンテンツマーケティングとは?」を初めて知りたい方のための基礎知識をまとめました。

目次

  1. コンテンツマーケティングとは何か?
  2. 「なぜコンテンツマーケティングなのか?」8つの理由
  3. コンテンツマーケティングの国内事例 5サイト
  4. コンテンツマーケティングの海外事例 5サイト
  5. コンテンツマーケティングを実践するための5つのステップ

1. コンテンツマーケティングとは何か?

「コンテンツ」で共感を得る「マーケティング」

コンテンツマーケティングとは、見込み客をウェブサイトに引き付け、資料請求や商品やサービスの申込みを行ってもらうマーケティングの手法です。

見込み客を引き付けるために、ブログ、ポッドキャスト、動画、オンラインセミナー、PDF形式の小冊子、ホワイトペーパーなど、顧客が読みたくなるコンテンツを作成していくことが重要です。このように、コンテンツが重要な役割を果たすことから、コンテンツマーケティングと呼ばれています。

コンテンツマーケティングでよく制作するコンテンツの種類

集めた見込み客との関係を育成する -インバウンドマーケティング

コンテンツマーケティングのもう1つの特徴は「インバウンド」「プル型」であることです。

  • アウトバウンドマーケティング(プッシュ型) … ダイレクトメールやTV CMなど、企業の都合で情報を送る
  • インバウンドマーケティング(プル型) … ブログなど、ユーザが必要なときに情報を見つけてもらう

サイトに来たユーザのメールアドレスを取得し、商品を購入してもらう過程でも、「ユーザが必要なタイミングで必要な情報(コンテンツ)を提供する」ことで自然にカスタマー・ロイヤルカスタマーに関係を育成する手法です。

2. 「なぜコンテンツマーケティングなのか?」8つの理由

では、なぜ今、コンテンツマーケティングなのでしょうか?
コンテンツマーケティングの効果にはどのようなものがあるのでしょうか?

ユーザは広告を中心としたこれまでのマーケティングを無視するようになった今、コンテンツマーケティングが有効な手法である理由を説明します。

  • 広告宣伝費を抑えられる
  • オピニオンリーダーになれる
  • 顧客に嫌われない
  • 顧客とのコミュニケーションが生まれる
  • 顧客のロイヤリティを高められる
  • ターゲットが絞り込みやすくなる
  • 情報を自然に拡散できる
  • 良いコンテンツはインターネットで話題になり、シェアされて広まっていく

1. 広告宣伝費を抑えられる

コンテンツマーケティングは投資対効果が高いです。 マスメディアに広告費を支払って宣伝する代わりに、 自社メディアで自ら情報を発信することで、費用を圧倒的に低く抑えられるためです。

2. オピニオンリーダーになれる

業界動向に詳しく、専門知識も豊富。信頼が厚い人の意見は業界の新潮流をつくります。 こうした影響力のある存在を「オピニオンリーダー」と呼びます。 コンテンツマーケティングを続けることは自らをオピニオンリーダーに成長させることができます。

3. 顧客に嫌われない

従来の広告宣伝では、人々の関心を得るために 情報を一方的に送り付ける方法が主流でした。 しかし、日常生活に割り込む広告宣伝は、もはや多くの人が耳をふさぐようになっています。

4. 顧客とのコミュニケーションが生まれる

一方的に届ける宣伝的なメッセージでは、顧客とのコミュニケーションは生まれません。 必要とする情報を顧客自らが見つける環境を整えることが コミュニケーションの活性化につながります。

5. 顧客のロイヤリティを高められる

好きなブランドの商品であれば、生活者はそれを繰り返し購入します。 ほかのブランドが類似商品を安価に発売したとしても、目移りすることなく好みのブランドを購入し続けます。

6. ターゲットが絞り込みやすくなる

コンテンツマーケティングは、顧客のロイヤリティ(忠誠度)を向上する効果も高いです。 TVなどを通じて圧倒的多数の人に情報を届ければ、中には商品を購入してくれる人がいるでしょうが、 この方法では広告宣伝費が膨らむばかりです。 コンテンツマーケティングでは、最初から興味や関心の高い人だけに絞って情報を届けます。

7. 情報を自然に拡散できる

商品を売るためだけのコンテンツは広まらず、埋もれていきます。 ソーシャルメディアによって、人から人へと伝わっていく口コミの力は圧倒的に拡大しました。

8. 良いコンテンツはインターネットで話題になり、シェアされて広まっていく。

顧客の反応が検証しやすくなります。 マスメディアを使った広告ではターゲットを絞り込めないと同時に、 広告接触後の行動について追跡調査ができません。 コンテンツマーケティングでは、ウェブサイトのアクセス解析などで効果を定量的に検証できます。


「ユーザが必要なタイミングで見つけてもらう」「押し付けない」コンテンツマーケティングの魅力と効果が理解できたでしょうか。次は、実際の事例を解説します。

3. コンテンツマーケティングの国内事例 5サイト

「ユーザが必要なタイミングで見つけてもらう」コンテンツマーケティングに取り組んでいる日本企業の先進事例5サイトを紹介します。

コンテンツマーケティングを実践し効果を出していくためには、他社の事例を研究することが最も役に立ちます。「自分の会社だったら、どんなことができるだろうか?」考えながら読んでください。

1. オーマイグラス

オウンドメディアで業界の常識を覆す
売れないはずのメガネ通販を拡大

メガネのインターネット通販(EC)という新しい市場を切り拓いたパイオニア。オンラインで「メガネをテーマにしたライフスタイル誌」を創刊、 記事を読むために訪問した利用者に自然な形でECサイトの存在に気づいてもらい商品を手にとってもらう工夫をちりばめています。

メガネスタイルマガジンOMG PRESS

http://www.ohmyglasses.jp/blog/

【成果】

OMG Press 月間読者数 170,000人, ECサイト訪問者 320,000人

2. デジタルスタジオ

営業担当者ゼロの無名ベンチャーが
新規顧客を開拓

海外向けのEC構築プラットフォームを提供。まだ認知度が低いサービスの見込み顧客を「ECサイト運営のノウハウ」や「トレンド」などの記事で集客、メルマガ購読、サービス試用へつながる仕組みを構築しています。コンテンツマーケティングによって広告への依存度が下がり、CPA(顧客獲得単価)が格段に改善しました。

Live Commerce 海外販売ブログ

http://www.live-commerce.com/ecommerce-blog/

【成果】

ユニークユーザ数 2.5倍, 問い合わせ数 1.5倍, 新規顧客のブログ経由率 50%

3. イルミナ

オンラインセミナーで集客とブランド力を向上
高額の遺伝子解析装置の売上アップ

遺伝子解析装置で世界トップのシェアを持つメーカー。ターゲットとなる大学や企業の研究者が関心を持つ最先端のセミナーをオンラインで開催、高い専門性を求めるユーザとの関係を構築しています。セミナーの動画や資料がアーカイブとして蓄積することで、さらなる来訪者増、販売促進につながっています。

イルミナ ウェビナー

http://www.illuminakk.co.jp/events/webinar_japan/webinar.ilmn

【成果】

イベント参加者数 2倍, Webからの問い合わせ増

4. NEC

「まだ課題が明確になっていない」顧客との接点として
経営・IT・歴史をテーマにしたビジネスメディアを運営

「WISDOM」は幅広い製品を持つNECが製品の情報が必要なユーザしか接点がない課題をクリアし、将来の顧客になり得るユーザとのコミュニケーションを目的として開設したビジネスポータル。多岐にわたるトピックの中でも、歴史からビジネスのヒントを学ぶ「歴史の変革者たち」や、「米国発、ITトレンド」が人気シリーズになっています。

WISDOM - ヒトをつなぐ。ビジネスがつながる。

https://www.blwisdom.com/

【成果】

メールマガジン購読者数 70万人, メディア換算効果 数億円

5. クールミント

リスティングやFB広告で売れなかった商品が
優れた記事から売れる

こだわりの育児用品を販売するECサイト。海外で最先端の人気商品をいち早く販売しても、従来型の広告では売れず、コンテンツマーケティングを始めました。週3本のペースで、育児中のパパやママが思わず読みたくなる記事を掲載しています。その結果、売上だけでなく、注目のECサイトとして育児雑誌やファッション雑誌でも取り上げられることが増え、自社のブランドを確立しています。

babytopia (株式会社クールミント運営)

http://www.babytopia.jp/

【成果】

ユニークユーザ数 10倍, ページビュー 4倍


企業の課題に応じたコンテンツマーケティングの活用のイメージがつかめましたか。
「自分の会社なら、こんなコンテンツが作れそう」というアイディアも思いついたのではないでしょうか。
次は、さらに海外の事例を紹介します。

4. コンテンツマーケティングの海外事例 5サイト

「ユーザが必要なタイミングで見つけてもらう」コンテンツマーケティングが理解できる実際の取り組みを、海外事例5サイトを通じて解説します。

特に注目してほしいのは、コンテンツマーケティングは「資本力ではなく、アイディアの勝負」だということ。
他社が見逃している顧客にとって役立つ情報を発信できれば、その分野でトップを目指すことも夢ではありません。

1. レイノルズ・ゴルフアカデミー

田舎のゴルフ教室が満員御礼に!
Eブックや動画でレッスンを仮想体験

広告予算が少なく、マーケティング担当者もいない小規模なゴルフ場の担当者キング氏は、「プッシュ型からプル型へのシフト」を説くあるマーケティング書籍を読み、ブログやEブック、動画での情報発信に取り組みました。その効果は驚くべきもので、導入後9ヶ月でサイトのトラフィックは50倍、ゴルフスクールへの問い合わせ・申し込みを大幅に増やす成功をおさめました。

レイノルズ・ゴルフアカデミー

http://reynoldsgolfacademy.com/

【成果】

Webサイトの訪問者数 50倍 , 獲得した被リンク 4,191 link

2. リバプール&スパ

リーマンショックで受注が1/3に激減した会社が
顧客志向の情報で過去最高の販売を達成

個人住宅向けのプールの設計・施工を行う会社。リーマンショックを機に、増大するTVCMやリスティング広告を10分の1に縮小、顧客にとって価値の高いブログや動画の制作にシフトしました。利用者の体験談や競合他社の特徴など、ユーザが知りたい情報を真摯に掲載していくことで、リーマンショック前のピークを超える売上を達成できました。

リバプール&スパ

http://www.riverpoolsandspas.com/

【成果】

検索連動型広告の費用 50%減, ブログを30p以上読んだ顧客の成約率 8割

3. ハブスポット

自ら提唱するインバウンドマーケティングを実践
自社の成功事例で有効性を証明

コンテンツマーケティングとほぼ同義であるインバウンドマーケティングと実践のためのインラインサービスを提供する会社。ブログやホワイトペーパー、ウェビナーなどによって、創業から2年で月間訪問者数は30万人を超えるサイトに成長しました。

ハブスポット

http://www.hubspot.com/

【成果】

顧客 1,400社, リードのうちWeb経由の割合 75%

4. ミント

質の高いブログを通じて難度の高い金融分野で
無名のベンチャーが信用を獲得

個人資産の管理サービスを提供するベンチャー。フルタイムの編集スタッフと多くのフリーライターを雇い、若い世代をターゲットに資産管理に関連した質の高い記事を発信しました。これによって多くのユーザの信用を勝ち取り、2年間で200万人の利用者を獲得、この分野でトップ企業になりました。

ミント

http://www.mint.com/

【成果】

利用者数 2,000,000人, 業界でトップ企業に成長

5. SAP

自社製品を宣伝せず経営者の疑問を解決する記事で
新規の見込み客を獲得

世界第4位のBtoBソフトウェア企業。2012年、中小企業を中心に多くの顧客を取り逃がしているデータに直面した同社はビジネスブログを開始、経営者やビジネスパーソンが興味を持つ記事を配信しました。外部専門家のリソースを活用することで1日あたり18本の記事を更新、開始2ヶ月でブログの立ち上げ費用の6倍を売り上げました。

SAP

http://blogs.sap.com/innovation/

【成果】

月間PV 400,000PV, 開始2ヶ月で立ち上げ費用の6倍の売上


コンテンツマーケティングでは使える予算が小さい会社でも顧客視点に立ったアイディア次第で大きな成果を得られることが理解できましたでしょうか。次に、実際にコンテンツマーケティングを実践する方法を説明します。

5. コンテンツマーケティングを実践するための5つのステップ

「コンテンツマーケティングを始めたい!」方のために、実践のための5つのステップをお伝えします。

コンテンツマーケティングの実践では大きく5つのステップを踏むことが基本です。

コンテンツマーケティングの運用で最も大事なことは、「継続」と「リアルタイム性」です。たとえブログを書いても、三日坊主では、読者は何度も訪れないでしょう。コンテンツマーケティングの運用プロセスを回し続けるには適切な人材の確保が不可欠で、できるだけチーム体制を築くことが望ましいです。

米国の調査によれば、米国でコンテンツマーケティングを実施している企業は、「業務すべてを内製」「内製と外注を併用」がおおよそ半々という結果がでています。

[1] ゴールの設定

コンテンツマーケティングを成功に導くために大切な最初のステップは、適切なゴールの設定です。これにあわせて戦略的にコンテンツを用意する必要があります。ゴールの例をいくつか紹介します。

【ゴール設定の例】

  1. ブランド認知度の向上
  2. リードの獲得、リードナーチャリング
  3. エンゲージメントの増加
  4. 既存顧客のロイヤリティを高める
  5. オピニオンリーダーになる

[2] ペルソナ設計 (ターゲット設計)

コンテンツマーケティングでは、想定する読者の立場に立ってコンテンツを企画・制作しなければ、価値のある情報を提供できません。

想定する読者像はコンテンツマーケティングチームの中で「ペルソナ」として明確に共有されている必要があります。これによって読者の関心や興味にあったコンテンツの準備につなげやすくなります。

この後にコンテンツを作成したときに、それに対して、そのペルソナがどのように反応するかを常に意識することで、ターゲットにあった効果の高いコンテンツを制作することができます。

[3] コンテンツ設計

顧客のペルソナ設計ができたら、それに合わせてコンテンツを用意します。

コンテンツ設計の考え方はさまざまありますが、ここでは例としてカナダのマーケティング支援会社パワードバイサーチが提唱する、顧客の購買ステージを「認知」、「評価」、「購入」の3フェーズに分けて必要なコンテンツを整理する方法を紹介します。

[4] エディトリアルカレンダーの作成と運用

コンテンツマーケティングでは長期的な取り組みがなにより重要ですが、ブログの開始後しばらくして更新が止まってしまう残念な例も少なくありません。コンテンツの更新で挫折しないためには、コンテンツの公開スケジュールを月ごとにまとめた「エディトリアルカレンダー」を用意し、計画的に取り組むことが重要です。

エディトリアルカレンダーは下記から無料ダウンロードできます。

[5] KPIの測定

最初の[1]で設定したゴールの達成度をコンテンツマーケティングのKPIで評価します。これからの数値を分析・改善していくことで、より成果を高めていくことができます。

コンテンツマーケティングを評価するKPIと調査方法には図のようなものがあります。

コンテンツマーケティングの概要が理解でき、実践へのやる気が湧いてきましたでしょうか? コンテンツマーケティングは「予算」や「知名度」がなくても始めることができ、ユーザの役に立つ情報を発信することで確実に成果が得られるマーケティング手法です。できる範囲からでかまいませんので、ぜひ今日から明日から実践してみてください!

また下記の書籍「商品を売るな ―コンテンツマーケティングで"見つけてもらう"仕組みをつくる」ではより詳しく説明していますので興味を持った方はぜひお読みください!

「【試し読み】商品を売るな ―コンテンツマーケティングで"見つけてもらう"仕組みをつくる」 https://innova-jp.com/library/uruna-sample-pdf

この記事の著者

宗像 淳

(株)イノーバ代表。東大文学部卒。富士通に勤務後、ペンシルバニア大学ウォートンスクールにてMBAを取得。楽天、トーチライトにて、ECやソーシャルメディアの事業の立上げを経験。イノーバでは、コンテンツマーケティングのサービス提供と、海外の最新マーケティングノウハウを紹介中。

  • 【著書】「商品を売るな ーコンテンツマーケティングで"見つけてもらう"仕組みをつくる」(Amazon)
  • 【講演】MarkeZine Day 2014「120社の現場から学んだコンテンツマーケティング成功の秘訣(レポート)」ほか多数