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イノーバマーケティングチーム2024/02/05 13:44:402 min read

あなたのサイトの直帰率、平均より高い?低い?

「この直帰率って高すぎるんだろうか?」――それを知る基準となるのが、「直帰率の平均」です。今回は、業界ごと、サイト(ページ)の種類ごと、チャネルごとの直帰率の平均をご紹介します。まずは「直帰率とは何か」を簡単にまとめたので、併せてチェックしてみてください。

イノーバでは、伴走型マーケティング支援サービスを提供しております。関心がございましたら、ご覧ください。

直帰率を下げるための6つのポイント

 

直帰率とは?

ウェブサイトの「直帰率」とは、ユーザーがサイトを訪れたとき、最初にたどり着いたページだけを見てそのサイトを去ってしまった割合のことです。「そのページの直帰数÷そのページから始まったセッション数×100」という計算方法で導き出されます。直帰率の計算では、「そのページで始まったセッションだけが計算の対象になる」点がポイントです。

※「セッション」とは、ユーザーがサイトを訪れてから離脱するまでの間に行う一連の行動のこと。あるユーザーがサイトを訪れてから離脱するまでを1セッションとカウント。

※「離脱」とは、サイト訪問者が次の段階(ページ)に進まずに、他サイトに移動して退出したり、そのページを出口としてブラウザを閉じたりすること。

あなたのサイトの直帰率_平均より高い低い_画像1.jpg

離脱率

「直帰率」と似たものに「離脱率」があります。これは、そのページが開かれた回数のうち、どのくらいの割合で「離脱」されたかを表すもので、「そのページの離脱数÷そのページのPV数×100」という計算になります。「離脱率」を計算する際には、ユーザーがそのサイト内で何番目にそのページを訪れたかにかかわらず、そのページから離脱した割合を導き出します。

計算例

簡単な計算例をあげてみます。

X、Yという2ページから成るサイトで、次のようなセッションがあったとします。(他にはセッションがないと仮定)

  • 月曜日:Yページ>離脱
  • 火曜日:Yページ>Xページ>離脱
  • 水曜日:Xページ>Yページ>離脱
  • 木曜日:Yページ>離脱

この場合、離脱率と直帰率は、それぞれ以下のとおりとなります。

離脱率:

  • Xページ:50%(Xページを含むセッションが2回、そのうちXページからの離脱は1回)
  • Yページ:75%(Yページを含むセッションが4回、そのうちYページからの離脱が3回)

直帰率:

  • Xページ:0%(Xページを最初に見た後、そのままXページから離脱したセッションがないので。)
  • Yページ:約66.7%(Yページで始まったセッションが3回、そのうちYページからの離脱が2回)
 

Googleアナリティクスで直帰率をチェック

直帰率は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールでチェックすることができます。ここでは、個々のページごとの直帰率をGoogleアナリティクスで確認する方法を簡単に説明します。

  1. Googleアナリティクスのレポート画面を開きます。
  2. 左側にあるメニューから「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」と進み、すべてのページのデータを表示します。
  3. ページごとのデータ一覧の右のほうに、「直帰率」が表示されます。
 

直帰率の高さについての考え方

必ずしも「直帰率が高い」=「ユーザーがそのページに満足していない」ということではありません。例えば、価格表が掲載されたページでは、直帰率が高くなる可能性があります。価格を知るだけの目的で訪れたユーザーは、そのページの情報を得れば用が足りるので、他のページを閲覧することなく、すぐにサイトから離れるからです。また、ヘルプぺージであれば、ユーザーがその1ページを見ただけで知りたい情報を全て得られれば、必然的に直帰率は高くなるでしょう。逆に、そのページだけでは求めている情報を得られずサイト内をうろうろと移動するようでは、ヘルプページの説明が不十分であったり、サイトの構成がよくなかったりする可能性もあります。

一方、サイトの入り口となるページやコンバージョンにつながるページなどで直帰率が高い場合は、問題となります。何が原因かをチェックし、回遊率をアップさせるための対策を講じなくてはなりません。といっても、どのくらいの直帰率をページ改善の目安とすべきかについては、ページやチャネルの種類、業界によって異なります。それぞれの平均を参考に、自社サイトでの直帰率の目標を立てるとよいでしょう。ここでは、それぞれのカテゴリーごとの直帰率の平均をご紹介します。

業界ごとの直帰率の平均

金融サービス 53%

病院・ヘルスケア 54.96%

医療機器・医薬品 55.33%

不動産 57.47%

コンピューターソフトウェア 60.76%

ヘルス・フィットネス関連 63%

ITおよび関連サービス 64.21%

経営コンサルティング 67.49%

(出典:BRAFTON 2017 CONTENT MARKETING BENCHMARK REPORT)
 

サイト(ページ)の種類ごとの直帰率の平均

EC、リテール 20~45%

B2B 25~55%

リードジェネレーション 30~55%

ランディングページ 60~90%

辞書サイト、ブログ、ポータルサイト 65~90%

(出典:https://conversionxl.com/guides/bounce-rate/benchmarks/
 

チャネルごとの直帰率の平均

バナー広告 56.50%

ソーシャルメディア 54%

直接の訪問(direct) 49.90%

リスティング広告 44.10%

オーガニック検索 43.60%

他サイトのリンク 37.50%

Eメール 35.20%

(出典:https://conversionxl.com/guides/bounce-rate/benchmarks/
 
チャネルごとの直帰率は、Googleアナリティクスの[チャネル] レポートで確認できます。[チャネル] レポートで特定のチャネルに問題がないかをチェックし、少数のチャネルの直帰率のみが高い場合は、そのチャネルに使用している広告などに問題があるかもしれません。さらに、参照元とメディアのペアごとの直帰率をチェックすることで、特定の参照元のみに問題がないかなど、より細かい分析を行うことが可能です。以下のような手順でこれらの直帰率を確認することができます。

チャネルグループごとに直帰率を確認する方法

  1. Googleアナリティクスのレポート画面を開きます。
  2. 左側にあるメニューから「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」の順にクリックします。
  3. 流入別のデータが表示されます。「行動」の項目の中に「直帰率」のデータがあります。
  4. Googleアナリティクスのレポート画面を開きます。
  5. 左側にあるメニューから「集客」→「すべてのトラフィック」→「参照元/メディア」の順にクリックします。
  6. 参照元とメディアのペアごとのデータが表示されます。「行動」の項目の中に「直帰率」のデータがあります。

参照元とメディアのペアごとに直帰率を確認する方法

※参照元/メディアの欄には、「yahoo / organic」といった形で表示されます。この場合、「メディア」というのは、流入元の種類のことで、「参照元」とは、流入元が具体的にどこかを表します。例えば、「yahoo / organic」と表示されている場合は、yahoo検索の検索結果をクリックして訪れたユーザーということになります。

直帰率を下げるためには

直帰率が目標値より高くなってしまっているときには、以下のような点を確認し、直帰率を下げるさげるための対策を講じる必要があるでしょう。

業界の平均より高い場合

複数の競合サイトをチェックし、それらのサイトと自社サイトをさまざまな面から比較します。

第一印象はどうでしょうか? あなたのサイトは、競合サイトに比べて目を引く画像やイラスト、キャッチコピーが含まれているでしょうか。また、「面白い」「きれい」「癒される」「洗練されている」「信頼できそう」など、なんらかの感情が湧き起こるデザインになっていますか? 直帰率が高いうえに平均滞在時間が短い場合は、ユーザーを第一印象で惹きつけられなかった可能性があります。インパクトのあるページになっているか、信頼性の高いサイトに見えるかといったことを、ユーザーの目で厳しくチェックしていく必要があるでしょう。

提供しているコンテンツはどうでしょうか? 競合とほぼ同じ内容の商品・サービスを提供している企業であれば、競合と同程度に充実した内容のコンテンツを提供できているでしょうか。あるいは、競合とは一線を画した商品・サービスを提供しているのであれば、その違いがコンテンツ内にはっきりと示されていますか?

このような点を1つひとつ見直し、改善していきます。

サイト(ページ)の種類の平均より高い場合

サイト(ページ)の性質に合った機能やコンテンツを提供しているかを確認していきます。

ECサイトなら、消費者の目線で見て、書かれている内容が信頼できそうか、購入の手続きが面倒に見えないかといったことをチェックします。他のECサイトと比べて魅力的な画像が使われているか、文章はわかりやすいかなどもポイントとなります。ただし、いくら魅力的な画像や動画を使いたくても、ロード時間が長くなるのはNGです。「スムーズに買い物ができる」という機能性は保てるようにします。

ランディングページであれば、次に見てもらいたいページへの誘導がうまくできているか、ユーザーが見たいページをすぐに探せるようになっているかといった点をチェックしていきます。検索ボックスを分かりやすい位置に配置することもポイントとなります。

チャネルの平均より高い場合

先ほども少し触れたとおり、少数のチャネルの直帰率のみが高い場合は、そのチャネルに使用している広告などに問題がある可能性があります。広告に使われている画像、コピーなどをチェックし、サイトのコンテンツに対して適切なものになっているかを確認していきます。
 

直帰率の改善策まとめ

上で述べた点も含めて、直帰率を下げるためのポイントを以下にまとめます。こうした改善を加えることで、サイトの回遊率を上げ、コンバージョンアップを狙うことが可能になってきます。

キーワードを見直す

ユーザーの検索キーワードをGoogleサーチコンソールなどで確認します。もしサイトの内容と関連性があまりないキーワードが使われているようなら、キーワードを見直す必要があります。サイトを訪れたユーザーが、「自分が思っていた内容とは違う……」と気づいてすぐに去ってしまっている可能性があるからです。

広告を見直す

紛らわしい広告が入っていないかもチェックします。「フィットネス用品の販売サイトなのに、健康食品の販売サイトと勘違いされている」といったことが検索キーワード等から判明した場合は、広告に使用されている画像やキャッチコピーなどを見直します。

コンテンツの質のアップ

直帰率の高いページのコンテンツを全体的に見直します。内容が競合サイトと比べて魅力的か、差別化されているか、また、文章が長すぎないか、読みやすいかなどは大きなポイントです。内容が深くても、文章が長すぎたり、文字が小さすぎたりすると、途中で読むのが嫌になってしまうかもしれません。ただ、どのくらいの長さの文章が適当か、どの程度の深さの内容にしたらよいかは、業界や業種によっても異なるため、同業他社や似た業界のサイトなどを参考にしましょう。

ビジュアルも大切な要素です。改善しようとしているページには、ユーザーを惹きつける魅力的な画像やイラストなどが含まれているか、適度にカラーを使うなどして飽きが来ないデザインになっているかといった点を見直していきます。

参考:イノーバのコンテンツ制作はこちら

配置を見直す

CTAボタンなどの位置が分かりにくいと離脱しやすいので、目立たせる工夫が必要です。また、知りたいことがどこに書かれているか一目でわからないと、それを探すことをすぐにあきらめるユーザーも出てきます。会社の概要はどこにあるのか、期間限定のセール商品を見るにはどこをクリックすればよいのか、といったことが一目見ただけでパッとわかるような明瞭さが必要です。

読み込み時間を短くする

サイトの第一印象を強めるために、イラストに動きを入れたり、解像度が高めの画像を多く使ったりすると、ページ全体が表示されるまでに時間がかかります。その間に他サイトへ移るユーザーが出てくるでしょう。ブランディングの一環としてビジュアル面を強化することは大切ですが、ユーザーからすると、「そこまで凝ったデザインは求めていない」という場合もあります。「インパクトのあるデザイン」と「閲覧スピード」のバランスをうまくとるようにします。

モバイル最適化

スマートフォンやタブレットでのサイト閲覧が多くなった今、モバイル最適化は重要なポイント。ユーザーは、「モバイルでは見にくかったから、パソコンで同じページを見よう」とは、なかなか考えてくれないものです。少しでもイライラを感じたら、モバイルで見やすいサイトにすぐに移動してしまうでしょう。最初にアクセスしてくれたときに確実にユーザーを惹きつけるために、モバイル対応は欠かせません。

あなたのサイトの直帰率_平均より高い低い_画像2.jpg

まとめ

直帰率の平均を知ることで、サイト運営の目標を立てやすくなります。もちろん、同じ業界でもサービス内容が異なったり、サイトの性質が他社とは違ったりする場合もあるので、平均値は「目安」とし、さまざまな要素を加味しながら自社サイトでの目標を別途に立ててみてください。

イノーバでは、伴走型マーケティング支援サービスを提供しております。「戦略策定・計画立案」から、「伴走支援」、各種コンテンツの「コンテンツ制作」まで幅広く、かつ中長期に渡ってご支援いたします。ご興味がございましたら、ご活用ください。

直帰率を下げるための6つのポイント

 

これからBtoBのWebサイトを構築しようと考えている方、あるいは既存のBtoBサイトのリニューアルやテコ入れをお考えの方は以下記事も併せてご覧ください。
BtoBサイト完全マニュアル―戦略から制作、運用まで、成果を生むWeb制作

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