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イノーバマーケティングチーム2024/03/08 8:16:531 min read

バイヤージャーニーとは?カスタマージャーニーとの違い、メリットや4つの段階、設定方法を解説

カスタマージャーニーとともに耳にするバイヤージャーニー。一体どのような意味を持つのか、またカスタマージャーニーとの違いは何か、わからないときはありませんか?しかしバイヤージャーニーは、BtoBマーケティングを進めるうえで重要となるものなのです。

ここではバイヤージャーニーについて、概要やカスタマージャーニーとの違い、作成によって得られるメリットや4つの段階、設定方法などを解説します。

バイヤージャーニーとは

バイヤージャーニーとは、BtoBでの見込み客がたどる「認知・興味関心・比較・検討・購買」といった一連の流れのことです。

カスタマージャーニーとの違い

カスタマージャーニーとは、「認知・リサーチ・比較・検討・購買・アフターフォロー」といった、ユーザーがひとつのブランドを体験する過程を「旅」にたとえた言葉です。バイヤージャーニーとの違いは、下記のようになります。

    • バイヤージャーニー:基本は「BtoBでの見込み客」がたどる「認知から購買まで」の流れを指す

    • カスタマージャーニー:「BtoBでの見込み客」に限らない。また購買より先にある「アフターフォロー」といった概念も含まれる

つまりバイヤージャーニーとカスタマージャーニーには、「BtoBかどうか」そして「購買より先のフェーズまで含むかどうか」といった違いがあるのです。ただしなかには、バイヤージャーニーとカスタマージャーニーを「同じ意味」として使う場合もありますので、覚えておくとよいでしょう。

バイヤージャーニーを作成すると得られるメリット

バイヤージャーニーを作成すると、どのようなメリットを得られるのでしょう。それぞれについて見ていきます。

役立つコンテンツを作成できる

バイヤージャーニーには必ず、「解決したいと思っている課題」があります。バイヤージャーニーの作成によってその課題が明らかになるため、解決に役立つコンテンツの種類が何かわかるのです。コンテンツの種類がわかれば、提供に向けてコンテンツ作成を進めていけるでしょう。

またPDCAを回して最適化していくのも可能です。

顧客をより深く理解できる

バイヤージャーニーを作成する過程で、「バイヤーがどのような人物で、どのような過程や状況を経ていくのか」が見える化されます。それにより、顧客をより深く理解できるようになるのです。

担当者間の認識がブレない

マーケティング担当者といっても、ひとりではなく複数存在する場合も多いです。担当者間で認識がズレてしまったら、業務にかかった時間やお金を無駄にしてしまうでしょう。しかしバイヤージャーニーの設定によって、担当者間の認識が「顧客視点」で統一されます。よって業務効率化も進むうえ、成果も出やすくなるのです。

情報を整理できる

バイヤージャーニーを設定する過程で、「フェーズ別に必要な情報は何か」を整理できます。それにより、「どのようなタッチポイント(後述)を設定すればよいのか」「必要なマーケティング施策は何か」がわかるのです。

バイヤージャーニーが辿る4つの段階

バイヤージャーニーはそもそも、どのような段階を辿るのでしょうか。

    1. 認知

    1. 興味・関心

    1. 比較・検討

    1. 購買

バイヤージャーニーの4段階から見ていきます。

認知

問題そのものや理由などをバイヤーが認知するフェーズのこと。具体的には、下記のような点を認知します。

    • 今自社にどのような問題があるのか

    • どうしてその問題が起こっているのか

    • 誰に対して問題が起こっているのか

興味・関心

課題の解決方法にバイヤーが興味や関心を持つフェーズのこと。具体的には、下記のような点に興味関心を持ちます。

    • 課題を解決できる商品やサービスが存在するか

    • その商品やサービスは一体どのようなものか

    • どのような商品やサービスなら課題を解決できるのか

比較・検討

興味関心で洗い出した商品・サービスのいくつかを比較・検討するフェーズのこと。たとえば、下記のような点から比較・検討を進めます。

    • 効果・メリット

    • コスト(初期・運用)

    • 使い勝手

    • アフターケアやサポートの有無と種類

購買

商品・サービスを購買するフェーズのこと。このとき気をつけたいのが、「バイヤージャーニーは基本、BtoBの見込み客」である点。よってひとりではなく、「複数によって決定がなされる」場合も多いのです。決裁担当者が複数存在する可能性を、考慮しておかなくてはなりません。

バイヤージャーニーの設定方法

バイヤージャーニーはどのように設定するのでしょう。その方法について見ていきます。

バイヤーペルソナを設定する

まずバイヤーペルソナを設定します。その際カギとなるのは「どのような項目を使ってペルソナを設定していくか」。前述のとおり、バイヤーペルソナはBtoBでの見込み客です。よってそれに合わせて項目を設定しなければなりません。たとえば下記のような項目です。

    • 個人の基本属性:BtoBマーケティングをつうじて     「実際にアプローチしたい人物」の性別や年齢、職種や役職、年収など

    • 職務情報:「その個人がどのような職務にかかわっているのか」。たとえば職務内容やそのゴール、普段抱えている業務課題や追っているKPI、購買プロセス上の役割など

    • 定性情報:ペルソナが持つ個人の内面。たとえば性格や興味・関心事、プライベートでの悩みやよくある購入の動機など

    • 情報収集の傾向:「どういったチャネルから情報収集しているのか」

詳細は「ペルソナ設定に必要な項目や情報とは? 網羅的に解説」を参照ください。

4つの段階それぞれでバイヤーペルソナに必要な情報を整理する

バイヤーペルソナに必要な情報とは、「バイヤーペルソナがその段階で考えること」。4つの段階を例に見ると、下記のようになります。

認知

    • どのような問題があり、何を解決したいと思ったのか

    • どうして商品・サービスの利用を考えるに至ったのか

興味関心

    • 興味関心を持った際、最初に何をしたのか

    • 得た情報で最も気になったのは何か

    • ほかに調べた情報は何か

比較・検討

    • どういった点から比較・検討したのか

    • 比較・検討から外したものは何で、どのような理由なのか

    • 外すに至った理由が重視された背景にあるのは何か

    • 最終的な決め手は何か

購買

    • 承認から決裁までのフローと担当者は

    • どのような合意を得られたのか

4つの段階別に関与する人物を書き出す

最後に4つの段階別に、関与する人物を書き出します。

認知

    • 一般社員

    • 担当者

興味関心

    • 一般社員

    • 担当者

比較・検討

    • 担当者

    • 担当者の上司(承認者)

    • 経理部長(決裁者)

購買

    • 担当者の上司(承認者)

    • 経理部長(決裁者)

4つの段階別にバイヤーの情報収集源となるタッチポイントを書き出す

タッチポイントとは、バイヤーが商品・サービスと接触する地点のこと。認知、ブランディング、継続、下記のように3つの役割を持ち、オンラインとオフラインでさまざまあります。

またタッチポイントで発信するメッセージが、一貫していなくてはなりません。一貫したメッセージを発信できていれば、実際のバイヤーの心もつかみやすくなるからです。

詳細は「【事例つき】BtoBでもカギとなるタッチポイントと設定に役立つカスタマージャーニーマップ」を参照ください。

バイヤーは、タッチポイントから自社の商品・サービスに接触します。また同時にタッチポイントから情報を得るのです。では前述した4つの段階をもとに、必要だと考えられるタッチポイントを見ていきましょう。

認知

    • 検索エンジン

    • SNS

    • CM

    • 広告

興味関心

    • 検索エンジン

    • Webメディア

    • Webサイト

    • CM

    • 広告

    • 展示会

比較・検討

    • 動画コンテンツ

    • ウェビナー

    • ダウンロード型コンテンツ

    • ECサイト

購買

    • ECサイト

    • 実店舗

    • セミナー

上記はあくまで例であり、バイヤーペルソナによってタッチポイントは変わります。

バイヤージャーニーの作成では「ユーザーインタビュー」も活用しよう

ユーザーインタビューとは、既存の顧客に「どのようなときに購買をするのか」「使ってみて良かった点は」などを尋ねること。バイヤーペルソナの作成に必要な定性情報を集めるときにも、役立ちます。こうして実際の声をもとにバイヤーペルソナを作成していけば、骨太なバイヤージャーニーを設定できるでしょう。

バイヤージャーニーはBtoBマーケティングに欠かせない

前述のとおり、バイヤージャーニーとは、BtoBでの見込み客がたどる「認知・興味関心・比較・検討・購買」といった一連の流れのこと。このバイヤージャーニーを作成し、カスタマージャーニーマップのように図や絵などで可視化すると、「顧客が今どの段階にいるのか」「どのような施策を取ればよいのか」わかります。

同時に、施策一つひとつの見直しや改善も進むでしょう。それにより、BtoBマーケティングの成功率も高まります。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。