メルマガ配信はB2Bマーケティングの切り札!運用の効果と注意点

メールマーケティング(メルマガ)

Webマーケティングの世界において、最も歴史の古い施策の一つともいえるメルマガ。あなたもきっとこれまでに無数のメルマガを受け取っていることでしょう。しかし、ここ数年ではメルマガの役割や仕組みも変わってきているように感じます。メルマガは、その効果や有用性から、今やB2Bマーケティングにおける最重要施策の一つといっても過言ではありません。

なぜ今、「メルマガ」なのか? この記事では、B2Bマーケティングにおけるメルマガの役割から、効果を最大化するためにおさえておきたいポイント、KPIの設計の仕方、ちょっとしたコツまで、メルマガ施策を成功させるためのノウハウを紹介します

B2Bマーケティングにおけるメルマガの3つの役割

旧来のメルマガといえば、「メルマガ会員様限定のお得な情報をお届けします!」といったような、特定の読者に限定的な情報や特典を提供するためのものとして配信されるのが一般的でした。しかし、昨今、特にB2Bマーケティングにおいてはその役割が変化してきています。以下、順番に見ていきましょう。

役割①:見込み顧客に対してのリードナーチャリング

メルマガを配信するためには、当然ですが、配信先のメールアドレスが必要です。あなたが顧客(見込み顧客)のメールアドレスを知っているということは、その顧客と過去に何かしらの接点があったはずです。過去のやり取りを有効な商談につなげるためには、その見込み顧客の育成(リードナーチャリング)が鍵となります。

そして、リードナーチャリングを効果的に進めるためには、特定のユーザーに対して最適な情報継続的に提供する必要があります。

・最適な情報(=コンテンツ):メルマガの“ネタ”となる重要な要素です。なお、メルマガは発信側が伝えたい情報を顧客に届ける施策ではありますが、逆に「顧客が知りたい情報は何か?」を知るためにも使うことができます。例えば、タイトルや内容を変更することで、開封されやすいタイトルやクリックされやすいコンテンツを見極めるとともに、開封やクリックにつながりづらい書き方を知ることができるのです。
メルマガを配信する対象をセグメントした場合は、そのセグメント対象者の多くの方が興味を持つタイトルやコンテンツで配信する必要があります。届けたい相手に最適な情報を提供できているか、効果検証をしながら改善をしていきましょう。


・継続的に(=配信回数):広告や郵送DMと比べて、メルマガは比較的低コストで配信できます。そのため、自社サービスの理解を徐々に深めてもらえるよう、特定の顧客に対して複数回のメルマガを配信することも可能です。また、メルマガの特長として、配信する時期や時間を自由にコントロールできるということ、ステップメールのように顧客のアクションに応じて自動的に継続配信できることが挙げられます。
やみくもにメルマガを連発するのではなく、適切なタイミングで配信することで顧客の検討フェーズをすすめたり、理解を深めてもらったりすることが大切です。

目的②:重要なコンテンツを狙った相手へ確実に届ける

メルマガは狙ったターゲットに対して最適なコンテンツを届けることができます。過去にオウンドメディアに掲載されたコンテンツや、サービス詳細ページなど、あなたのサイトにとって重要なコンテンツ(≒顧客にとって有用と思われるコンテンツ)を選び、それを見てもらうためにメルマガを活用しましょう。

eBookやホワイトペーパーはメルマガでも届ける

リード獲得や、リードナーチャリングのための最も効果的な施策の一つにダウンロードコンテンツ(eBookやホワイトペーパー)があります。

しかし、潜在顧客にとってどんなに有用な情報が掲載されていようとも、そのコンテンツの存在を知ってもらえない限りはダウンロードという結果は発生しません。そして、あなたのサイトに訪れる訪問者のほとんどは、あなたのサイトにどんなコンテンツがあるのかを知らないのです。

顧客にとって有用なコンテンツはメルマガを配信することで積極的に届けてあげましょう。

導入事例やインタビュー形式のコンテンツにもメルマガが効果的

B2Bマーケティングにおいて、「導入事例」というコンテンツは正に鉄板コンテンツといえるでしょう。また、社内外のインフルエンサーに自社サービスの魅力を語ってもらうようなインタビュー形式のコンテンツも人気コンテンツの一つです。

しかし、これらのコンテンツは一般的にSEO対策をすることが難しく、検索からの流入が少ないコンテンツとなってしまいます。これらのコンテンツもメルマガを配信することで、タイムリーにかつターゲットを絞って届けることができます。

期限の設けられたセミナーやイベント情報もメルマガで届ける

セミナーやイベントは多くの場合、開催場所・内容・日時が決まっているものです。セミナーの開催が決まり、開催概要をイベントページに掲載したら、次にやらなくてはならないのは集客です。

サイトに掲載したまま見つけてもらうのを待つか、もしくはセミナーに興味がありそうなターゲットに能動的に案内をするか。

どちらの方が効率的に集客できるかは議論の余地がないでしょう。

短期間で集客しなくてはならないセミナーやイベントはメルマガを使って積極的に案内を出しましょう。


もしあなたの会社がコンテンツマーケティングに本格的に取り組んでいれば、様々なコンテンツがサイト上に蓄えられているはずです。SEO対策を行ったり、サイト内の回遊性を上げたりといった施策によって、読者に自分でコンテンツにたどり着いてもらうことも大切ですが、同時にメルマガによって企業側から読者に働きかけることで、コンテンツを最大限に有効活用できるのです。

役割③:既存顧客に対してのリテンション     

既存顧客との関係を維持する活動のことをリテンションといいます。まずは、マーケティング施策において、なぜ既存顧客にも積極的にアプローチするべきなのかを理解しましょう。

CRMにおける1:5の法則を知っていますか?

1:5の法則とは、『新規顧客を獲得し販売するためのコストは、既存顧客に販売するコストの5倍かかる』という法則です。新規顧客の獲得のためには、マーケティング費用のように目に見えるものだけではなく、営業部隊の人件費や提案のために費やす時間など様々なコストがかかります。一方、既存顧客の維持(リテンション)に力を注ぐことで、比較的低コストで且つ継続的なビジネスチャンスを得られるということをこの法則は示唆しています。

CRMには5:25の法則も存在する

5:25の法則とは、『既存顧客の離反を5%改善することで、利益が25%改善される』というものです。こちらも1:5の法則と同様に、既存顧客の維持や離反防止の重要性を示す法則といえます。

 せっかく顧客となってくれたのに、「何か用事があったら顧客の方から連絡してくれるだろう」と放っておいたら、ある日突然契約を解消されてしまう……。そんな事態が、非常にもったいないことであることがこれでおわかりいただけたかと思います。

そのような事態を防ぐためのリテンション、さらには追加購入(アップセル・クロスセル)のためにも、メルマガは活用することができます。割引やキャンペーンなどプロモーションの案内を届けたり、新製品・サービスの情報を先行して伝えたりすることで、既存顧客をつなぎとめましょう。

メルマガの効果を最大化させるには「改善」が大事

メルマガ施策を始める際の心理的なハードルとして、「継続的に運用できるか?」「どんなコンテンツを配信すればいいのか?」「本当に効果はあるのか?」といったところが挙げられるかと思います。

しかし、運用方法とコンテンツをしっかりと設計することで効果を上げ続けることは可能です。

メルマガ運用はPDCAの塊。意思を持ったチャレンジで都度改善

「試しに一回メルマガを配信したけれど、あまり効果がなかったからやめた」という声を聞くことがあります。
しかし、メルマガは他の施策(リスティング広告やコンテンツ制作のアウトソースなど)と比較して、費用も時間もかかりません。逆にいえば、タイトルを変えてみたり、コンテンツを変えてみたり、送信時間帯を変えてみたり……様々なトライ&エラーを手軽に繰り返すことができるのです。
たった1回のメルマガ送信だけで施策評価するのではなく、継続的なチャレンジを重ねることで、効率的で効果的な方法を編み出すことができます。

コンテンツにはフロー型とストック型の2種類あることを理解しよう

ここで一つ質問します。過去に受信したメルマガを後になって読み返した経験はありますか? 多くの方は、「No」と答えるでしょう。

メルマガは1通1通に意味があり、その役目や賞味期間は刹那的なものといえます。

メルマガという仕組みで配信されたコンテンツは「フロー型コンテンツ」であり、一方で記事コンテンツのように長期的に検索されるようなコンテンツは「ストック型コンテンツ」と分けられます。 

  ・ストック型コンテンツ:時間が経っても価値が劣化しないコンテンツ

  ・フロー型コンテンツ:時間とともに価値や役割が変化するコンテンツ

では、フロー型のコンテンツに求められる役割は何でしょうか? それは、適切なタイミングで適切なコンテンツを届けることです。催事カレンダーや52週カレンダーのような時節を意識した内容でも良いですし、ターゲット企業が来期に向けて予算を組み立てる時期に自社製品を提案するようなメルマガでも良いかもしれません。

また、メルマガに掲載するコンテンツというのは、メルマガ本文のみを指すわけではありません。前述のように、自社サイトに掲載されているブログ記事や、eBook、セミナーの案内、サービス紹介ページも立派なメルマガコンテンツです。

サイトに掲載されているストック型コンテンツをメルマガに掲載することでフロー化し、内容に変化をつけることで継続的にメルマガを配信することができるのです。

必ずしも、業界に特化した専門的な内容を、メルマガ用に一生懸命書かなくてはいけない、というわけではないことはご理解いただけたでしょうか?

「効果がある」かどうかは効果検証する指標(KPI)と目標を決めてから

メルマガの効果とはどのようなことでしょうか? 開封率? クリック率? サイトへの送客数?
メルマガの目的や役割によって、“効果”は様々に定義することができます。効果が上がるかどうかを心配する前に、まずはメルマガの目的や役割を整理し、その目的を達成するために必要なKPIを設定しましょう。

メルマガ施策における一般的なKPI

B2Bマーケティングのメルマガ施策においては、eBookのダウンロードや、セミナーへの申し込み、期間限定キャンペーンへの問い合わせなどの数が目標として設定されることが多く、その目標達成のために、「メール開封数(率)」「メール内リンクのクリック数(率)」といった、関与度を測るための指標がKPIとして設定されることが多いようです。
また、メルマガを各種マーケティング施策の一部であると解釈するのであれば、「新規メルマガ会員増加数」や「配信総数」といった、コミュニケーション総数を測るための指標もKPIとなりえます。

このように、メルマガ施策におけるKPIは、その目的や役割によって様々ですが、KPIを設定するポイントとしては、「計測可能」であり「行動や施策による改善の余地」があり、「増減することで目標に影響する」指標である必要があります。

効果検証とトライ&エラー

目標とKPIが設定されると、ようやく効果測定をすることが可能となり、「効果があったorなかった」という議論や判断を進めることができるようになります。

メルマガを配信する際は、メール配信システムを使うことになりますが、そこで最低限計記録しなくてはならいのは、

  • 配信日時・曜日
  • 配信数
  • 配信成功数
  • 配信失敗数(エラー数)
  • メール開封数 or
  • メール内リンクのクリック数or
  • オプトアウト数(配信停止クリック)
  • CV数 or 率 (eBookのダウンロード数やセミナーの申し込み数)

あたりでしょう。

メール配信を繰り返し行いながら、これらの指標を向上させることがメルマガ施策の成果につながります。そしてその際には、例えば配信日時を変更してみる、メールタイトルを工夫してみる、メール内リンクをテキストからバナーに変えてみる などの様々なトライをしながら、質を上げていくことが重要です。

メールという手段は、普段から仕事やプライベートでもコミュニケーションとして利用されるごく一般的なものです。メルマガだからといって、極度に慎重になったり難しい仕掛けを考えたりする必要はありません。

また、送信先であるユーザーからのレスポンスが「開封」や「クリック率」といった形ですぐに数値として把握できることもメルマガ施策の特徴です。

まずはユーザーとのコミュニケーションを楽しむくらいの気持ちで運用を開始してみてはいかがでしょうか?

 

メルマガの効果をさらに高める6つのコツ

では、実際にメルマガの効果を高めるためにはどのような取り組みをすればよいのでしょうか? 

開封数・開封率を上げる

タイトルを工夫する

例:【無料セミナー】 『〇〇でお困りの方へ』 のように、タイトルで“お得感”や“自分事感”を出す。

送信者名をつける

例:イノーバ山野 のように送信者の“人感”を出す。

メルマガ配信のタイミングを工夫する

例:午前中・昼・夕方など配信時間を変えたり、曜日を変えたりして開封されやすいタイミングを見つける。

 

クリック数・率を上げる

リード文(最初の数行)を工夫する

例:共感、発見、驚き、得、専門性など、読者が先を読みたくなる1文から始める。

CTA(バナーやリンク)の位置や種類を変える

例:HTMLメールであれば、eBookの表紙画像を表示させたり、上段・中段・下段など位置を変えてみたりする。

画像とボタンをセットで配置する

例:リンク先コンテンツのイメージ画像をメルマガに表示させ、画像直下に「クリック」「詳しくはこちら」のようなボタンを配置する。

 

他にもメルマガの効果を高めるテクニックは無数にあります。メルマガは自分自身でPDCAを回しやすい施策なので、継続して配信することで自分なりの成功法則を見つけてみてください。

 

メルマガを運用するなら知っておきたい 最低限のルールと注意点

メルマガの運用は手軽で簡単なものです。しかし、個人情報を預かり、多数のユーザーに一斉に配信するものなので、そこにはルールや注意点も存在します。

特定電子メール法という迷惑メールに関する法律がある

耳馴染みのない方も多いと思いますが、この「特定電子メール送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法」)は必ず守らなければなりません。一言でいうと、一方的かつ継続的に送られてくる迷惑メールや、送信を了承する同意もしていない相手から送られてくるメールを罰する法律です。

従来、郵送のダイレクトメールは、住所の番地までわからないと発送できず、また郵送料というコストがかかることで、大量の発送には歯止めがかかっていました。しかし電子メールは、名前や住所がわからなくても、メールアドレスさえあれば情報を伝えることができます。しかも、郵送料に比べればはるかにコストは低く、昼夜や休日を問わず、機械的に大量に発送することも可能です。

送付する側からすればメリットが大きい電子メールの仕組み。しかし、受け手側からすると、「迷惑メール」と感じることも増え、社会的な問題にまで発展しました。その結果、法律でガイドラインを明文化し、罰則を設けることとなったのです。

送信量や頻度に関して、「大量」というのは、解釈する側で異なることがあり、違法と適法の線引きが難しいところがあります。そこに「同意した者に対してのみ送信が認められる」という明瞭な規定が平成20年の改正で加わりました。これを「オプトイン規制」といいます。ご自分でも経験したことのある方が多いと思いますが、「メールの配信を希望しますか?」という文言が、メールアドレスを登録する際に聞かれます。それがオプトイン規制に準拠した対応なのです。

メルマガ配信の際の注意点

承諾を得ずに安易にメールを送信(オプトアウトメール)してしまい、その相手方から訴えられてしまってからでは手遅れです。「特定電子メール法」の罰則規定によると、総務大臣及び消費者庁長官は「送信者に対しメールの送信方法の改善に関し必要な措置をとるよう命ずることができる」他、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人の場合は、行為者を罰するほか、法人に対して3000万円以下の罰金)」を命ずることができます。「知らなかった」や「うっかり」「悪気はなかった」では、すまされないのです。

そこでメルマガ配信をする際には、送信する側は最低限この「特定電子メール法」に従った仕様で活動をしなければなりません。

事前に送信の承諾を得る(オプトイン規制に適合)他、送信者の義務として、次の項目を表示していなければなりません。

  1. メール本文に、送信者などの氏名又は名称
  2. メール本文に、受信拒否の通知を受けるための電子メールアドレス又はURL
  3. 受信拒否の通知先の直前又は直後に、受信拒否の通知ができる旨
  4. 任意の場所に、送信者などの住所
  5. 任意の場所に、苦情・問合せなどを受け付けることができる電話番号、電子メールアドレス又はURL

もちろん、表示されていればいいというわけではなく、偽った名前や架空の名称等での送信は、法律違反になります。

参考までに「オプトイン規制」の対象外となるアドレスについても触れておきましょう。会社のホームページや資料等に記されている「info」で始まる問合わせ用のメールアドレスの他、営業マンの会社の個人メールアドレスなどは、「オプトイン規制」の対象外となるというものです。ただし、それらのアドレスでも「送信を拒否する」という表示がされている場合、オプトイン規制の対象となります。

「info」などのアドレスは、問合わせや依頼のコミュニケーションのためのものです。そのアドレスに、一方的にメルマガを送るとなると、受信する側はどのような印象を持つでしょうか。

忘れてはならないのは、この法律に準拠していない情報発信は、訴えられるリスクのほか、イメージや信頼を著しく損なう危険性があるということでしょう。

メルマガ施策成功のカギはMAとの連携にあり

このように、メルマガ施策はいくつかの注意点はあるものの、手軽でコストもかからず、様々なチャレンジを繰り返せる効果的な施策といえます。

そして、その効果をさらに向上させるための秘訣は、MA(マーケティングオートメーション)との連携です。 

MA(マーケティングオートメーション)に関しては、こちらの記事をご覧ください。

マーケティングオートメーションとは何か?機能と導入のメリット :: 株式会社イノーバ

こちらの記事にもある通り、MAを使うことで、顧客管理やメール配信対象のセグメントだけではなく、メール配信対象者に対してスコアリングを施したり、見込みリードに対してステップメールを送信したりすることで、仮説とデータに基づいた効果的なリードナーチャリングが可能となります。

 イノーバでは、「コンテンツの追加・更新を容易にするCMS」と「メール配信機能付きMA」、「施策の効果を可視化する分析機能」が一体になったオールインワンツールCloudCMO」をご提供しています。「別々のツールを使い分けるのは煩雑だと感じる」「本来のマーケティング業務に集中したい」と思われる方は、ぜひイノーバのCloud CMOの活用を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

まとめ

メルマガは決して万能な施策ではありませんが、B2Bマーケティングにおいてはやらない理由はないといっても過言ではないほど重要な施策です。運用面やコンテンツ、効果検証においての不安はあるかもしれませんが、まずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

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