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イノーバマーケティングチーム2024/02/04 18:17:156 min read

CMSの選び方:選定・導入の成功・失敗事例から学ぶ教訓 - 専門家が解説するCMS導入のコツとは

CMSとは?基本的な機能と導入メリット

CMSの定義と役割

CMS(Content Management System)とは、Webサイトのコンテンツを管理するためのシステムです。Webサイトを構成する文章や画像、動画などのコンテンツを一元的に管理し、編集・更新作業を容易にする役割を果たします。

例えば、企業のコーポレートサイトを考えてみましょう。製品情報、会社概要、ニュースリリースなど、多岐にわたるコンテンツがあります。これらを全てHTMLファイルで管理していては、更新作業に多大な手間と時間がかかってしまいます。CMSを導入することで、専門知識がなくてもブラウザ上からコンテンツの編集・更新が行えるようになるのです。

CMSを導入するメリット

CMSを導入することで、以下のようなメリットが得られます。

更新作業の効率化

CMSを使えば、HTMLやCSSなどの専門知識がなくても、誰でも簡単にWebサイトの更新作業を行うことができます。直感的に操作できるエディタが用意されているため、文章の編集やレイアウトの調整も容易です。

また、CMSによっては、スマートフォンアプリで更新作業ができるものもあります。外出先からでも手軽にコンテンツの修正が可能なので、リアルタイム性が求められるニュース記事などを扱うメディアサイトなどには特に便利な機能と言えるでしょう。

複数ユーザーでの共同作業

CMSには、複数人で共同作業を行うための便利な機能が備わっています。ユーザーアカウントを発行し、権限を設定することで、各担当者が自分の役割に応じた作業に専念できます。

例えば、あるコンテンツ制作チームでは、ライターがコンテンツを作成し、エディターがレビュー・校正を行い、デザイナーがイメージ画像を挿入する、といった役割分担がされているとします。CMSを活用すれば、バージョン管理システムによってコンテンツの変更履歴を追跡できるので、常に最新の状態を把握しながら作業を進められます。

また、承認フローを設定しておけば、コンテンツの公開前にチェックを行うことも可能です。ヒューマンエラーによる誤った情報発信を防ぐことができるでしょう。

デザインの一貫性維持

Webサイト全体で、デザインの一貫性を保つことは非常に重要です。統一感のないサイトでは、ユーザビリティが損なわれるだけでなく、ブランドイメージにもマイナスの影響を与えかねません。

CMSでは、テンプレートと呼ばれるデザインひな形を用意することで、ページ間の統一感を保つことができます。ヘッダーやフッター、メインコンテンツエリアのレイアウトをあらかじめ設定しておけば、コンテンツ製作者は文章や画像を流し込むだけで、美しいページを作成できるのです。

また、スタイルシートを一括管理できるので、サイト全体のデザインを一箇所で変更することも可能です。Webサイトのリニューアル時に、デザインの修正を一気に行えるのは大きなメリットと言えるでしょう。

セキュリティの向上

Webサイトのセキュリティを守ることは、運営者にとって重要な責務です。CMSには、セキュリティ対策のための様々な機能が用意されています。

例えば、WordPressには、ログインページのURLを変更したり、ログイン試行回数を制限したりすることで、ブルートフォース攻撃を防ぐ機能があります。また、定期的なバックアップ機能を備えているので、万が一サイトが改ざんされた場合でも、すぐに復旧することができます。

さらに、CMSを最新バージョンに保つことも重要です。古いバージョンにはセキュリティホールが存在している可能性があるため、常に最新の状態を維持しておく必要があります。多くのCMSでは、ワンクリックでアップデートできる仕組みが用意されています。

オープンソースのCMSについては、日々世界中の開発者によってセキュリティチェックが行われているため、個人で対策するよりも安全性が高いと言えるでしょう。

CMSの種類と特徴

CMSには、大きく分けて以下の5種類があります。

オープンソース型CMS

オープンソース型CMSとは、ソースコードが公開され、誰でも自由に利用・改変できるCMSのことを指します。代表的なものとして、以下のようなものがあります。

WordPress

特徴
  • 世界的に最もシェアの高いCMS
  • 豊富なテーマとプラグインで高い拡張性
  • 初心者にも使いやすい直感的な管理画面
メリット
  • 無料で利用できる
  • 大規模なコミュニティによるサポートが充実
  • レスポンシブデザインにも対応
デメリット
  • プラグインやテーマの組み合わせによっては、動作が重くなることがある
  • カスタマイズには専門的な知識が必要
  • セキュリティ対策が必須

WordPressは、オープンソース型CMSの中で最も人気のあるソフトウェアです。2003年にリリースされて以降、世界中のWebサイトの3分の1以上で利用されていると言われています。ブログサイトの構築に適しているイメージがありますが、プラグインを活用することで、コーポレートサイトや EC サイトなど、様々なサイト構築が可能です。

例えば、企業のコーポレートサイトをWordPressで構築するケースを考えてみましょう。「Corporate」というテーマを使えば、品格あるデザインのサイトを簡単に作ることができます。トップページ、会社概要、製品情報、お知らせ、お問い合わせフォームなどの基本ページを用意し、各ページの文章と画像を挿入していけばサイトの完成です。

また、「WooCommerce」というプラグインを使えば、本格的なECサイトを構築することも可能です。商品の登録、カート機能、決済機能など、ネットショップに必要な機能が一通り揃っています。テーマを適切に選べば、プロが制作したようなクオリティの高いショッピングサイトをオープンすることができるでしょう。

Drupal

Drupalは高機能でセキュリティにも優れたCMSですが、独自の専門用語が多く、習得に時間がかかるのがネックです。大規模で複雑なサイト構築に向いていますが、初心者にはハードルが高い印象があります。

Joomla!

Joomla!はWordPressよりもカスタマイズ性が高いのが特徴です。プログラミングの知識がある方にとっては、理想のサイトを構築しやすいでしょう。拡張機能の数も豊富です。

concrete5

concrete5の最大の魅力は、編集画面の使いやすさです。サイトの表示画面上で直接編集ができるため、直感的な操作が可能です。ユーザー管理機能にも優れており、シンプルなサイト構築に適しています。

商用(プロプライエタリ)CMS

特定の企業が開発し、ライセンス販売しているCMSを「商用CMS」と呼びます。機能やサポート体制が充実している一方で、導入コストが高額になる傾向があります。代表例としては以下のようなものがあります。

Sitecore

多言語サイトの構築に定評のあるCMSです。Web サイトのパーソナライズ機能が充実しており、マーケティングツールとの連携にも優れています。大規模なサイトを50サイト以上構築した実績を持つなど、エンタープライズ領域での利用に適しています。

Adobe Experience Manager

Adobeが提供するCMSで、同社のデザインツールとの親和性が高いのが特徴です。多言語・多サイト管理機能に加え、A/Bテストやパーソナライゼーション機能も備えており、デジタルマーケティングに活用できます。

Contentful

フロントエンドとバックエンドを分離し、APIを通じてコンテンツを配信するヘッドレスアーキテクチャを採用したCMSです。開発者にとって使いやすいだけでなく、コンテンツ製作者にとってもわかりやすい管理画面が用意されています。

Shopify

ECサイト構築に特化したCMSで、初心者でも簡単にネットショップを開設できます。決済システムや在庫管理機能などがあらかじめ用意されているので、短期間でのサイト立ち上げが可能です。

国産CMS

日本国内で開発されたCMSには、以下のようなものがあります。海外製のCMSに比べて、日本語でのサポートが手厚いのが魅力ですね。

a-blog cms

ブログ構築に特化した国産CMSで、個人ユーザーから企業ユーザーまで幅広く支持されています。表示速度が速く、SEO対策にも優れていると評価されています。

BiND for WebLiFE

ホームページ制作会社の「ミクシィ」が開発したCMSで、Web制作のノウハウが詰め込まれています。高いデザイン性が特徴で、マーケティング機能も充実。企業サイトの構築に最適です。

NOREN

政府機関や自治体など、公共性の高いサイト構築に定評のあるCMS。アクセシビリティに配慮したデザインが可能で、セキュリティ面での信頼性も高いです。文字サイズの変更や音声読み上げなど、ユーザビリティにも優れています。

クラウド型CMS

クラウド型CMSは、CMS自体がクラウド上で提供されるタイプのサービスです。サーバー構築や運用の手間が省け、コストを抑えてサイト制作ができるのがメリットです。

WordPress.com

オープンソース版のWordPressとは別に、WordPress.comという名前でクラウド型のサービスも提供されています。無料プランから有料プランまで用意されており、サーバーの知識がなくてもブログサイトを開設できます。

Wix

初心者向けのWebサイトビルダーですが、CMSとしての機能も備えています。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、プロフェッショナルなデザインのサイトが作れます。

Squarespace

デザインテンプレートが豊富で、スタイリッシュなサイト制作に適したサービスです。ブログ機能、ECサイト構築機能、メールマーケティング機能など、必要な機能が一通りそろっています。

各種CMSの比較表
CMS名 タイプ 初期費用 ランニングコスト 難易度 カスタマイズ性
WordPress オープンソース 無料
Drupal オープンソース 無料
Sitecore 商用
Adobe Experience Manager 商用
a-blog cms 国産 無料
Wix クラウド

自社に適したCMSを選ぶための7つのステップ

CMSの種類や特徴について理解したところで、いよいよ自社に最適なCMSを選定していきましょう。ここでは、7つのステップに分けて解説します。

Step 1: Webサイトの目的と要件を明確にする

まずは、CMSを導入するWebサイトの目的を明確にしましょう。コーポレートサイトなのか、ECサイトなのか、それともブログメディアなのか。サイトの種類によって、求められる機能やデザインは異なります。

サイトの種類と規模

コーポレートサイトであれば、会社情報や製品・サービス情報の掲載が主な目的となるでしょう。数十ページ程度の規模であれば、比較的シンプルな構成で済みますが、グローバル企業のサイトともなれば、多言語対応や地域ごとのコンテンツ出し分けが必要になります。

ECサイトの場合は、商品の登録・管理機能や、決済・配送システムとの連携が重要です。商品数が多くなれば、検索機能や絞り込み機能の充実度も問われるでしょう。

ブログメディアでは、記事の投稿・管理機能が主眼になります。カテゴリやタグ付け、コメント管理、SNSシェア機能など、読者を引きつける工夫が必要不可欠です。

必要な機能のリストアップ

サイトの目的が定まったら、具体的に必要な機能をリストアップしていきましょう。管理画面からの投稿機能、メディア管理機能、ユーザー管理機能、SEO対策機能など、サイト運営に必要不可欠な機能は抑えておきたいところです。

加えて、問い合わせフォームや予約管理機能、会員ログイン機能など、サイトの種類によって必要になる機能もあるでしょう。これらの機能が標準で備わっているかどうか、プラグインやモジュールで追加できるかどうかを確認しておくことが重要です。

予算と体制の確認

CMS導入には、初期費用とランニングコストがかかります。予算の上限を決めておくとともに、月々のメンテナンス費用も見積もっておきましょう。

また、サイト運営のための体制づくりも欠かせません。コンテンツの更新頻度や更新者の人数、スキルレベルなどを考慮し、運用ルールを作成しておくと良いでしょう。

例えば、週に1回の頻度で新しいブログ記事をアップする予定であれば、ライターとエディター、デザイナーのチームを編成し、締め切りを設定。レビューと承認のフローを回す必要があります。こうした一連の作業を円滑に行うためのCMS選定が求められるわけです。

Step 2: 自社に必要なCMSの機能を整理する

次に、先ほどリストアップした機能を、CMSの機能カテゴリーに当てはめて整理していきます。

コンテンツ管理機能

コンテンツ管理機能は、CMSの中核を成す機能です。記事や固定ページの投稿、カテゴリやタグの設定、メディアファイルのアップロードと管理などが含まれます。

ブログメディアを運営するのであれば、投稿記事の下書き保存や予約投稿、アイキャッチ画像の設定など、記事を効率的に管理するための機能が重要になるでしょう。

コーポレートサイトではお知らせ記事の掲載頻度が高くなるため、過去の記事を時系列でまとめたアーカイブページを自動生成する機能があると便利です。

ユーザー管理機能

Webサイトを複数人で運営する場合、ユーザーごとに権限を設定できる機能が必要です。役割に応じて、投稿者、編集者、管理者などのユーザーレベルを割り当てられると良いでしょう。

また、サイトの規模が大きくなると、ユーザーをグループ化して管理する機能も重宝します。部署ごとや役割ごとにグループを作成し、グループ単位で権限を設定できれば、ユーザー管理の手間を減らせます。

デザイン・テンプレート機能

サイトのデザインを司るのが、デザイン・テンプレート機能です。

CSSを自由に編集できるテンプレートエンジンを備えているCMSであれば、オリジナルのデザインを適用できます。ただし、CSSのカスタマイズには専門的な知識が必要なので、Webデザイナーとの協力体制が不可欠です。

一方、編集の自由度は低いものの、最初から洗練されたデザインテンプレートが用意されているCMSもあります。サイトのデザインにそれほどこだわりがないのであれば、こうしたCMSを選ぶのも一つの手です。

拡張機能・連携機能

CMSの標準機能だけでは物足りない場合、プラグインやモジュールを使って機能を拡張できるかどうかがポイントになります。

例えば、会員制サイトを作るのであれば、会員登録フォームやログイン機能が必要です。ECサイトを作る場合は、ショッピングカート機能や決済モジュールが必須でしょう。

これらの機能を自前で開発するとなると、かなりの工数がかかってしまいます。拡張性の高いCMSを選べば、サードパーティ製のプラグインを組み合わせるだけで、欲しい機能を素早く追加できるのです。

また、グーグルアナリティクスなどのアクセス解析ツールや、CRMなどの社内システムとの連携機能にも目を向けましょう。APIを使ったシームレスなデータ連携ができれば、業務の効率化が期待できます。

Step 3: 自社の技術リソースを確認する

CMSを導入・運用していくには、それなりの技術リソースが必要です。自社にどの程度の人的リソースがあるのか、見極めておきましょう。

自社の開発体制

社内にWebエンジニアやデザイナーがいるのであれば、カスタマイズ性の高いCMSを選ぶことができます。オープンソースのCMSであれば、ソースコードをゼロから書き換えることも可能です。

しかし、そうした技術者が社内にいない場合は、なるべくカスタマイズの必要がなく、導入が簡単なCMSを選ぶ方が賢明です。HTMLやCSSの知識がなくても更新できる、直感的な操作性を備えたCMSがおすすめです。

外部リソースの活用

自社リソースが不足している場合は、外部のリソースを活用するのも一つの手です。Web制作会社やフリーランスのエンジニア、デザイナーに協力を仰ぐことで、自社に最適化されたCMSを導入できる可能性があります。

ただし、外部リソースを使う場合は、コストとのバランスを考えることが重要です。制作会社に丸投げしてしまうと、膨大な費用がかかってしまうかもしれません。自社でできる範囲を見極めつつ、適切にアウトソーシングしていくことが求められます。

Step 4: 運用・保守の体制を検討する

CMSの導入後は、安定的に運用・保守していく体制づくりが重要です。

社内での運用体制

記事の更新頻度や更新者の人数など、サイト運営の体制を整えておきましょう。CMSの管理画面の使い方をマスターした担当者を育成し、社内で知見を共有できる仕組みを作ることが理想的です。

また、セキュリティ面の運用ルールも欠かせません。定期的なバックアップの取得や、アップデートの適用など、サイトを安全に保つための施策を講じる必要があるでしょう。

ベンダーサポートの必要性

CMS自体の不具合や、機能面での疑問が生じたときに頼れるのが、各CMSベンダーのサポート体制です。オープンソースのCMSであれば、コミュニティでの情報交換が頼りになるでしょう。

商用CMSの場合は、サポート窓口の充実度が選定の判断材料になります。特に、海外製のCMSを利用する場合は、日本語でのサポート体制があるかどうかを必ず確認しておきましょう。

例えば、WordPressには、企業向けの有償サポートサービス「WordPress VIP」があります。月額数十万円から利用できる本格的なサービスで、24時間365日のサポートを受けられます。大規模サイトの運営であれば、こうしたサポートサービスの導入も視野に入れると良いでしょう。

Step 5: セキュリティ対策の要件を確認する

Webサイトのセキュリティを確保することは、運営者の重要な責務です。CMSのセキュリティ対策については、十分に検討しておく必要があります。

自社のセキュリティポリシー

まずは、自社のセキュリティポリシーを確認しましょう。個人情報の取り扱いや、データの暗号化、ネットワークのセキュリティなど、守るべき項目を洗い出します。

その上で、CMSに求めるセキュリティ要件を整理します。例えば、ログイン画面での二要素認証の導入や、不正ログインの自動検知、アクセス制御など、具体的な機能を列挙していきます。

CMSのセキュリティ機能

CMSごとに、標準で備わっているセキュリティ機能は異なります。候補となるCMSがどのようなセキュリティ機能を持っているのか、比較・検討しましょう。

オープンソースのCMSであれば、コミュニティによって脆弱性の報告と修正が活発に行われているケースが多いです。一方、商用CMSの場合は、ベンダー独自のセキュリティ対策が施されていることがあります。いずれにせよ、セキュリティは妥協できない重要な要素ですので、慎重に見極めていきたいものです。

SSLの必要性

Webサイトを公開する際は、SSL証明書を導入し、通信の暗号化を行うことが必須です。これにより、利用者の個人情報や機密情報を守ることができます。

CMSの中には、SSL証明書の導入をサポートしていないものもあります。SSL対応は必須の要件として、CMS選定の判断材料に加えましょう。

Step 6: 予算とコストを比較検討する

CMS導入には、様々なコストがかかります。導入前に、トータルコストを見積もっておくことが重要です。

初期費用

まず、CMSの導入費用を確認しましょう。オープンソースのCMSであれば、ソフトウェア自体は無料で利用できます。しかし、サーバーへのインストールや設定、デザインのカスタマイズなどを行う場合は、それなりの費用が発生します。

商用CMSの場合は、ライセンス費用が必要になります。ライセンスの種類によって金額は異なりますが、数十万円から数百万円の初期費用がかかるケースもあります。

加えて、CMSの導入作業を依頼する場合は、制作会社やフリーランスへの制作費も必要です。テンプレートの選定やカスタマイズ、コンテンツの移行など、一連の作業を見積もりに含めておきましょう。

ランニングコスト

サイトの公開後は、サーバーのレンタル費用や、ドメイン名の維持費用などが継続的にかかります。claris

また、SSLサーバー証明書の更新費用や、CMSのバージョンアップに伴う費用なども計上しておく必要があります。

オープンソースのCMSを使う場合、これらのランニングコストを抑えることができます。月額数千円程度のレンタルサーバーを利用すれば、それほど高額な費用はかかりません。

一方、商用CMSの場合は、ベンダーによるサポートサービスの利用料が発生します。料金体系はベンダーによって様々ですが、月額数万円から数十万円の費用がかかるケースが多いようです。

メンテナンス・アップデート費用

CMSを常に最新の状態に保つためには、定期的なメンテナンスとアップデートが必要不可欠です。特に、セキュリティ面の更新は欠かせません。

メンテナンス作業を社内で行う場合は、作業時間を人件費に換算してコストを見積もります。外部に委託する場合は、月々の委託費用を計上しましょう。

また、CMSのメジャーバージョンアップには、それなりの工数がかかります。プラグインとの互換性をチェックしたり、新機能の習得に時間を割いたりと、人的リソースが必要になるのです。

例えば、WordPress 5系へのバージョンアップでは、新しいエディタ「Gutenberg」の導入が必須になりました。これによって、執筆環境が大きく変わるため、コンテンツ制作者への教育が必要になったというケースもありました。こうした教育コストも見落とさないようにしたいものです。

CMS別の料金比較
CMS名 初期費用 ランニングコスト メンテナンス費用
WordPress 無料 3,000円~/月 運用による
Drupal 無料 10,000円~/月 運用による
Sitecore 100万円~ 30万円~/月 別途見積り
Adobe Experience Manager 200万円~ 50万円~/月 別途見積り
Movable Type 30万円~ 3万円~/月 別途見積り
a-blog cms 無料 3,000円~/月 運用による

 

Step 7: 実際にCMSを試して使いやすさを確認する

CMS選定の最終段階では、実際に使ってみて操作性を確かめることが重要です。

デモ・トライアル版の利用

多くのCMSでは、デモ版やトライアル版が提供されています。これらを利用して、実際の管理画面の使い心地をチェックしてみましょう。

デモ版の場合は、ある程度コンテンツが入った状態で利用できるので、記事の編集や投稿のしやすさを確認できます。カスタマイズの自由度が高いCMSの場合は、デザインテンプレートの変更なども試せるでしょう。

トライアル版では、より実践に近い形でCMSを利用できます。サーバーにインストールして、実際のサイト構築を試すことができるのです。サイトの構成やコンテンツ量を想定した上で、本番環境に近い状態を再現してみるのがおすすめです。

管理画面のユーザビリティチェック

CMSの管理画面は、サイト運営者にとって最も重要な機能です。記事の投稿や下書き保存、プレビュー表示など、日常的に使う機能の使い勝手をしっかりとチェックしておきたいものです。

具体的には、以下のような点に注目します。

  • 直感的に操作できるか
  • 記事の投稿フローがスムーズか
  • メディアファイルのアップロードが簡単か
  • カテゴリやタグの設定が適切か
  • プレビュー画面での表示崩れはないか

加えて、モバイル端末からの操作もチェックしておくと良いでしょう。外出先からの緊急対応などを考えると、スマートフォンでも快適に操作できることが望まれます。

また、サイトの更新頻度が高い場合は、マルチユーザーでの同時編集がしやすいかどうかも確認しておきたいポイントです。複数人で同じ記事を編集する際に、競合が発生しないような仕組みになっているかを見極めましょう。

CMSの選定フロー

図版: CMSの選定フロー

CMS選定の勘所 - 失敗しないための心構え

CMS選定は、Webサイト運営の成否を左右する重要な意思決定です。しかし、CMSの知識や経験が十分でない場合、選定に失敗してしまうリスクがあります。

例えば、機能面ばかりを重視するあまり、運用面での使いやすさを見落としてしまう失敗パターンがあります。CMSの管理画面が複雑すぎて、更新作業に時間がかかってしまっては元も子もありません。

また、予算面で安易な判断をすることも避けたいところです。初期費用が安いからという理由で導入したCMSが、セキュリティ面で脆弱性を抱えていたというケースもあります。長期的な視点を持って、トータルコストを見極める必要があるでしょう。

CMSの選定は、決して簡単な作業ではありません。しかし、自社のニーズを適切に把握し、各CMSの特性を見極める努力を怠らなければ、必ず最適な選択ができるはずです。十分な情報収集と、慎重な検討を心がけましょう。

CMS導入の成功事例

ここでは、CMS導入の成功事例をご紹介します。

事例1: 大手メーカーのグローバルサイト刷新

ある大手メーカーでは、世界30カ国以上でビジネスを展開しており、各国のWebサイトを個別に運営していました。サイトのデザインやコンテンツにばらつきが出てしまい、ブランドイメージを統一できていないことが課題でした。

そこで、SiteCore を導入し、グローバルサイトの全面刷新を行いました。各国の言語に対応したテンプレートを用意し、統一感のあるデザインを適用。コンテンツ管理機能を活用して、本社から一括して記事の配信ができるようになりました。

また、SiteCore の持つ多言語対応機能により、効率的な翻訳フローを実現。現地法人の担当者が、翻訳作業を円滑に進められるようになったのです。

CMSの導入によって、グローバルブランドとしての一体感を醸成し、マーケティング効果の向上につなげることができました。

事例2: 中堅企業のコーポレートサイトとECサイトの統合

ある中堅企業では、コーポレートサイトとECサイトを別々のシステムで運用していました。そのため、サイト間の情報の一貫性が取れておらず、顧客に混乱を招いていました。

この課題を解決するため、Drupal をベースに、コーポレートサイトとECサイトを統合することにしました。Drupalのモジュールを活用することで、商品情報をコーポレートサイトとECサイトで共有。在庫状況や価格変更などの情報を、リアルタイムで反映できるようになったのです。

また、Drupalのユーザー管理機能を使って、会員データをサイト間で連携。ユーザーはシングルサインオンで、スムーズにサイト間を移動できるようになりました。

コーポレートサイトとECサイトの情報を一元化したことで、顧客の利便性が向上。結果として、ECサイトの売上が20%向上するという成果につながりました。

CMS導入プロジェクトの教訓 - プロマネの視点から

CMS導入プロジェクトでは、様々な問題が発生します。プロジェクトを成功に導くためには、綿密な計画と適切なリスク管理が欠かせません。プロジェクトマネージャーの視点から、いくつかの教訓をご紹介します。

まず重要なのが、要件定義の徹底です。CMS選定の前に、サイトの目的や必要な機能を明確にしておかなければなりません。関係者へのヒアリングを通じて、隠れた要件を掘り起こすことが肝要です。要件定義が曖昧なまま開発を進めると、手戻りが発生し、コストと納期がかさむことになります。

次に、テスト工程を軽視しないことです。CMSの設定ミスや、プラグインの不具合などは、本番環境で発覚するケースが少なくありません。公開前の入念なテストを行い、品質を担保することが重要です。特に、セキュリティ面のテストは念入りに行いたいものです。

最後に、教育とサポート体制の充実も欠かせません。CMS導入後も、継続的に社内ユーザーの教育を行い、運用ノウハウを蓄積していく必要があります。また、障害発生時の対応フローを整備し、緊急時に備えておくことも大切です。

CMS導入は、一過性のプロジェクトではありません。長期的な視点を持ち、継続的な改善を積み重ねていくことが、成功への近道だと言えるでしょう。

CMS選定・導入をサポートする専門家の活用

CMS選定から導入、運用まで、一連のプロセスを円滑に進めるためには、専門家の助言を仰ぐのが得策です。ここでは、CMS選定・導入のサポートサービスについて解説します。

CMS選定支援サービス

CMS選定支援サービスでは、自社に最適なCMSを選ぶためのコンサルティングを行います。豊富な導入実績を持つ専門家が、自社の要件をヒアリングし、最適なCMSを推奨してくれます。

レンダリングサービス

CMSの候補を比較検討する際には、実際の画面イメージを確認したいものです。レンダリングサービスでは、各CMSを使ったデモサイトを制作し、イメージを具体化します。

自社のコンテンツを実際のCMSに流し込み、管理画面の使い勝手やフロントエンドの表示を確認できるので、選定の判断材料として役立ちます。デザインやレイアウトのカスタマイズも可能なので、自社サイトのイメージにぴったり合ったCMSを見つけられるでしょう。

CMS選定コンサルティング

CMS選定コンサルティングでは、要件定義から選定基準の策定、候補の比較評価まで、選定プロセス全体をサポートします。コンサルタントが自社の課題や目的をヒアリングし、最適なCMSを選定するための基準を提示してくれます。

各CMSのメリット・デメリットを整理し、自社に合ったCMSを客観的に評価。コストや納期、リスクなども考慮しながら、最終的な選定をサポートしてくれるのです。

特に、複数のステークホルダーが関わる大規模なプロジェクトでは、CMSの選定が難航するケースがあります。そのような場合でも、経験豊富なコンサルタントがプロジェクトをリードすることで、スムーズな意思決定が可能になります。

 

CMS導入支援サービス

CMS導入支援サービスでは、選定したCMSを実際に導入・構築する作業を支援します。テンプレートのカスタマイズやプラグインの開発など、専門的な実装作業をサポートしてくれます。

要件定義

CMS導入の第一歩は、サイトの要件定義です。サイトの目的や必要な機能、コンテンツ構成などを明確化し、CMSに求める要件をまとめます。

この工程では、サイトの運用イメージを具体化するためのワークショップを行うことが多いです。ユーザーの視点に立ち、理想的なサイト体験を描き出すことが重要です。専門家のファシリテーションによって、関係者の合意形成を図ることができるでしょう。

設計・実装

要件定義が終われば、いよいよCMSの設計・実装フェーズです。HTML/CSSの実装、サーバーの設定、CMSのインストールなど、様々な作業が発生します。

この工程では、専門的な技術スキルが求められます。CMSの設定ミスや、プラグインの競合など、トラブルのリスクも潜んでいます。経験豊富なエンジニアがプロジェクトを牽引し、品質を担保しながら開発を進めていく必要があります。

また、開発スケジュールの管理も重要なポイントです。計画通りに進まない場合は、早めに対策を打つなど、柔軟な姿勢が求められます。専門家の助言を受けながら、プロジェクトをコントロールしていきましょう。

コンテンツ移行

既存サイトからのコンテンツ移行は、CMS導入プロジェクトの山場と言えるでしょう。膨大な量のページやデータを、CMSの管理画面から再構築するのは容易なことではありません。

この工程では、移行スクリプトの開発など、専門的な作業が発生します。コンテンツの構造化や、メタデータの設計など、SEOを考慮した移行作業が求められます。

大規模なプロジェクトでは、コンテンツ移行だけで数ヶ月の期間を要することもあります。綿密な計画と、関係者の協力体制が欠かせません。移行のプロセスを適切にマネジメントし、品質を確保しながら、効率的に進めていくことが肝要です。

 

自社PR: イノーバのCMS選定・導入支援サービス

イノーバは、CMS選定・導入の支援サービスを提供しています。B2B企業のWebマーケティングを数多く手がけてきた私たちは、貴社のCMS導入プロジェクトを全面的にサポートします。

B2B企業に特化したCMS選定ノウハウ

イノーバでは、特にB2B企業のCMS導入を得意としています。製造業や IT サービス、コンサルティングファームなど、様々な業種のお客様のプロジェクトを手がけてきました。

B2B企業に特有の課題や要件を熟知しているからこそ、最適なCMSの選定が可能です。自社に合ったCMSを見つけ出し、競合優位性を発揮するサイトを構築するお手伝いをいたします。

多数の導入実績に基づくベストプラクティス提案

イノーバは、国内外の様々なCMSを活用したサイト制作の実績があります。オープンソースのCMSはもちろん、Sitecore、Adobe Experience Managerなどの大規模CMSも数多く導入してきました。

その経験を活かし、お客様の要件に合わせたベストプラクティスをご提案します。サイト構築のノウハウを詰め込んだテンプレートや、独自開発のプラグインなどを活用し、品質と生産性を両立するサイト制作を実現します。

デジタルマーケティングの視点からの支援

私たちは、CMS導入をゴールとは考えていません。導入後も、お客様のデジタルマーケティング活動を継続的に支援していくことを重視しています。

サイトの目的達成に向けて、アクセス解析や SEO 対策、コンテンツマーケティングなど、様々な施策を提案・実行します。CMS活用の次の一手を、マーケティングの専門家としてお客様と一緒に考えていくことを約束します。

まとめ: CMSの賢明な選び方

ここまで、CMS選定・導入の手順やポイントについて解説してきました。最後に、重要なポイントを振り返っておきましょう。

明確な目的と要件の設定が肝要

CMSの選定は、サイトの目的や要件を明確にすることから始まります。自社のビジネスゴールを達成するために、どのようなサイトが必要なのかを具体化しておくことが大切です。

自社に適した機能と拡張性を備えたCMSを

サイトの目的に合わせて、必要十分な機能を備えたCMSを選びましょう。加えて、将来の拡張性も視野に入れておくことが重要です。ビジネスの成長に合わせて、サイトも柔軟に進化させられるCMSが理想的です。

運用体制とセキュリティ対策の確認を怠らずに

CMS導入後の運用体制づくりも欠かせません。サイトの更新や保守に必要な人的リソースを確保し、セキュリティ対策も万全にしておく必要があります。

専門家の知見を活用し、賢明な選択を

CMS選定・導入は、組織の重要な意思決定です。最適な選択を行うためにも、専門家の知見を活用しましょう。経験豊富なコンサルタントやエンジニアと協力し、プロジェクトを成功に導いてください。

CMSは、Webサイト運営に欠かせないツールです。自社に合ったCMSを賢明に選び、活用することで、ビジネスの成長を加速させられるはずです。ぜひ、本記事を参考に、CMS選定・導入プロジェクトにお役立てください。


FAQ

CMSを導入するデメリットにはどのようなものがある?

CMSを導入すると、カスタマイズの自由度が制限される場合があります。特に、オープンソースのCMSでは、プラグインやテーマの組み合わせによっては、思うようなデザインや機能が実現できないこともあるでしょう。

また、CMSの機能が豊富すぎると、管理画面が複雑になり、使いこなすのが難しくなるケースもあります。サイト運営者の習熟度に合わせて、適切なCMSを選ぶ必要があります。

ヘッドレスCMSとは何か?どのようなメリット・デメリットがある?

ヘッドレスCMSとは、コンテンツの管理機能とWebサイトの表示機能を分離したアーキテクチャのCMSを指します。APIを通じてコンテンツを配信するため、フロントエンドの自由度が高いのが特徴です。

ヘッドレスCMSのメリットとしては、フロントエンドの技術選択の幅が広がることや、サイトのパフォーマンスが向上することが挙げられます。一方で、コンテンツ編集者にとっては、プレビュー機能の使い勝手が悪くなるなどのデメリットもあります。

オープンソース型CMSと商用CMSの違いは?

オープンソース型CMSは、ソースコードが公開されており、無料で利用できるのが特徴です。コミュニティによる活発な開発が行われているため、多様なプラグインやテーマが利用可能です。ただし、セキュリティ対策などは自己責任で行う必要があります。

一方、商用CMSは、ベンダーが提供するサポートが充実しているのが強みです。セキュリティ対策やバージョンアップなども、ベンダーが対応してくれます。ただし、ライセンス費用などのコストがかかるのがデメリットと言えるでしょう。

多言語サイト対応に適したCMSにはどのようなものがある?

Drupal は、多言語サイトの構築に適したCMSとして知られています。豊富な言語パッケージを持ち、UIの言語切り替えや、コンテンツの翻訳ワークフローなどをサポートしています。

Sitecore や Adobe Experience Managerのような商用CMSでも、多言語対応の機能が充実しています。ただし、これらのCMSは導入コストが高額になる傾向があります。

会員制サイトの構築に適したCMSは?

会員制サイトを構築する場合は、ユーザー管理機能の充実したCMSを選ぶ必要があります。Drupal や Joomla! は、ロールベースのアクセス制御など、柔軟なユーザー管理機能を備えています。

また、EC-CUBE やMagentoのようなEコマース系のCMSでも、会員管理機能を使って、会員制サイトを構築できます。ただし、会員管理に特化したCMSと比べると、機能面では物足りなさを感じるかもしれません。

EC機能を備えたCMSにはどのようなものがある?

EC-CUBE は、日本製のオープンソースEコマースプラットフォームです。商品管理や受注管理、決済機能など、ネットショップ運営に必要な機能が一通りそろっています。

また、Magento や Shopify のような海外製のEコマースプラットフォームも有名です。豊富なテンプレートやアドオンが提供されており、高機能なネットショップを短期間で構築できます。

CMSの脆弱性対策で気をつけるべきポイントは?

オープンソースのCMSを使う場合は、定期的にセキュリティアップデートを適用することが重要です。プラグインやテーマにも脆弱性が発見されることがあるため、それらのアップデートにも気を配りましょう。

また、サーバーのセキュリティ設定にも注意が必要です。最新のPHPバージョンを使用し、不要なモジュールは無効化しておくなどの対策が有効です。

CMSのカスタマイズで発生しやすいトラブルには何がある?

オープンソースのCMSをカスタマイズする場合、バージョンアップとの互換性に注意が必要です。プラグインやテーマの改変を行っていると、本体のバージョンアップによって動作しなくなることがあります。

また、プラグイン同士の競合によって、予期せぬ動作不良が発生するケースもあります。カスタマイズを行う際は、十分にテストを行い、問題がないことを確認してから本番環境に適用しましょう。

CMSとMAツール(マーケティングオートメーション)の連携方法は?

多くのCMSでは、APIを介してMAツールとのデータ連携が可能です。例えば、WordPressの場合、Hubspot や Marketo などのMAツールと連携するプラグインが提供されています。

MAツールとの連携により、サイト上の行動データを取得し、よりパーソナライズされたコンテンツを配信できるようになります。マーケティング活動の自動化や効率化にも役立つでしょう。

CMSのバージョンアップ時の注意点は?

CMSのバージョンアップは、セキュリティ対策や新機能の追加などのメリットがある一方で、様々な注意点があります。

まず、バージョンアップによって、既存のカスタマイズやプラグインが動作しなくなる可能性があります。事前に互換性を十分にチェックし、必要であれば修正を行っておく必要があります。

また、バージョンアップ作業によって、サイトが一時的に停止する場合があります。運用への影響を最小限に抑えるため、メンテナンス時間を事前にアナウンスしたり、バックアップを取得したりしておくことが重要です。

CMS移行時によくある問題点とその対処法は?

CMS移行では、コンテンツの移行漏れや、URLの変更によるSEO対策の悪化などの問題が発生しやすいです。

移行漏れを防ぐためには、移行前のコンテンツを洗い出し、移行計画を綿密に立てることが肝心です。また、URLの変更が必要な場合は、301リダイレクトを設定し、検索エンジンに適切に伝える必要があります。

移行作業では、予期せぬトラブルが発生しやすいため、十分な試験期間を設けることも大切です。段階的に移行を進め、問題があれば早めに対処するようにしましょう。

CMS導入における失敗事例にはどのようなものがある?

CMS導入プロジェクトの失敗事例としては、要件定義の不足によるコストの高騰や、スケジュールの遅延などが挙げられます。

例えば、オープンソースのCMSを採用したものの、カスタマイズが想定以上に複雑になり、開発コストが膨らんでしまったケースがあります。事前の要件定義が不十分だったために、手戻りが発生し、プロジェクトが頓挫してしまったのです。

また、社内の利用部門を巻き込んだ運用体制が整備されていないために、導入後に十分な活用ができないケースもあります。CMSを導入すれば業務が改善されると考えるのは早計です。日々の運用を支えるためのルール作りや、組織の意識改革も必要不可欠だと言えるでしょう。

 

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- CMSの主な機能とは?Webコンテンツ作成やマーケティングに役立つ機能を紹介

- CMSでホームページを制作するメリットとは?種類やシェア率の高いCMSを紹介

 

沿って効率的に構築作業を進めることが重要です。

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イノーバマーケティングチーム

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