BtoB企業サイトの導線計画―押えておくべき10のポイント―

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ホームページはあるのだけど集客が思うように伸びない、そもそも知名度がないので訪問客が少ない、もしくは、せっかく訪問してもらっても滞留時間が短く見込み顧客にまで繋がらない……などの悩みをお持ちのマーケターの方も多いのではないでしょうか。

実は、課題解決の糸口は、「Webサイトの導線設計」にあります。

往々にしてWeb制作においては、配色やレイアウトなどのデザイン面の工夫に重きが置かれるケースが少なくありません。デザインは、確かにWebサイト構築における重要な要素の1つです。

しかし、いかに見栄えが豪華でも間取りの悪い家には住みにくいというのと同じで、訪問者が必要な情報にスムーズにたどり着くことができなければ、良いWebサイトとは言えません。

この記事では、BtoB企業サイトにおける導線設計について、押さえておくべき10のポイントを紹介します 。

1. 導線設計の重要性を理解する

Webサイトの導線設計とは、訪問者をコンバージョン(製品購入やサービス導入、お問い合わせ、資料請求、メルマガ登録、セミナー申し込みなど)に導くための道筋を設計することです。

情報が氾濫する現代において、何がどこにあるのかさっぱりわからない迷宮のようなWebサイトは、訪問者にあっという間に愛想をつかされてしまいます。とりわけ、初回訪問から案件化までに比較的長い時間がかかり、意思決定に関わる人が多いとされるBtoB企業のWebサイトにおいては、シンプルかつ綿密なサイト内の導線設計が非常に重要なポイントとなります。

サイトを訪れたユーザーを目的のページへと誘導するためのルートを描き、描いたルートに沿って適切にコンテンツを配置することで、効率の良いWebサイトを構築することができます。

2. Webサイトの目的を明確にする

導線設計を行う際には、まずそのWebサイトの「目的」を明確にしておくことが重要です。
そのWebサイトの目的は何で、どうすればその目的を達成できるのかを明確にしておかなければ、適切な導線設計を行うことはできません。

BtoB企業のWebサイトにおいては、「自社の製品やサービスの顧客となりうる見込み顧客(リード)情報を獲得する」という目的となることが多いです。資料請求、見積り依頼、問い合わせ、メールマガジンへの登録、ホワイトペーパーのダウンロードなどの「コンタクトポイント」を設け、リードとのつながりを作るといった手法が一般に用いられます。

このような場合、Webサイトへ集客したユーザーをコンタクトポイントとなるページへいかに効率よく誘導するかを考えることが、そのまま導線設計の要となります。

3. 訪問者の行動から導線設計に落とし込む

次に重要なポイントとなるのは、Webサイトを訪れる訪問者のイメージを明確にし、訪問者が取りうる行動を想定したうえで、それを導線設計に落とし込むということです。

一般に企業のWebサイトを訪れるのは、その企業の製品やサービスに関心を持つ人だといえますが、訪問者の立場や案件の成熟度などによって、求めている情報は異なります。サイトを訪れる訪問者のパターンを可能な限り細かく分析し、パターンごとに取りうる行動から導線を設計することで、コンバージョンに繋がりやすいサイトを構築することができます。

製品・サービスの購入に至るまでの行動ルートを洗い出すために、カスタマージャーニーマップを作るのも有効です。

カスタマージャーニーマップの例

参考:

4.  訪問者のパターン別にストーリーを設定する

前項でも触れたように、一口にサイト訪問者といっても実際には一人ひとりの置かれている状況、目的や役割は異なります。そして、各自が置かれた状況によって、サイト内で取る行動は異なるのが普通です。例えば、初めてサイトを訪れた新規訪問者と何度も訪問しているリピーターとでは、求めるものも動くルートも異なることは想像に難くないでしょう。また、情報収集段階の訪問者とすぐにでも営業担当者と連絡を取りたいと考えている訪問者に対して、まったく同じ道案内をするのも、ナンセンスな話です。

サイト訪問者のパターン別に「どのような経路でサイトを訪れ、どのページを経由して最終的にどんな行動をとるか」のストーリーをあらかじめ設定し、ストーリーに沿って訪問者になったつもりで導線設計を行うことで、訪問者にとって分かりやすいナビゲーションを提供することができます。

5. Webサイト内のナビゲーションについて理解する

ここまでは全体的な導線設計について説明してきましたが、ここからは導線設計に従って訪問者を案内するためのテクニックについてお話します。

サイト内のナビゲーション

Webサイトを構築する際には、何がどこにあるのかを訪問者に伝えるために、さまざまなナビゲーションを設置します。

サイト内ナビゲーションには、サイトのトップに配置するグローバルナビ、ページの左端や右端に設置するサイドメニュー、ページの下部に設置するフッターメニュー、個々のページの上部などに置くパンくずリスト*など様々なパーツがあります。訪問者を的確に目的の場所へと導くためにどのパーツにどのような役割を持たせるべきか、基本となる導線設計を踏まえて仔細に検討することが重要です。

*パンくずリストとは、訪問者が今Webサイトのどの位置にいるのかを視覚的に分かりやすくするために、ページ上部にWebページを階層順にリストアップしてリンクを設置したリストのこと。

6. トップページに「標識」を置く

訪問者はサイトを訪れてからわずか3秒で、そのサイトが自分にとって有益かどうかを判断すると言われています。このため、「トップページにはサイトの特徴が一目で分かるような情報を置く」というのが、Webデザインのひとつのセオリーとなっています。

しかし、仮に「有益だ」と判断してくれたとしても、次にどう動くべきか(どのページへ移動すべきか)が分からなければ、そこで離脱されてしまう恐れも多分にあります。

訪問者が次に取るべき行動が直感的に分かるような「標識」――例えば、グラフィカルなメニューや目立つリンクボタンなど――をトップページに置いておくことで、このような状況を回避することができます。

7.トップページへ戻る道は常に用意する

昨今ではごく当たり前のこととして定着してきているようですが、サイト内のすべてのページに、トップページへ戻るためのリンクを用意しておきましょう。

これは、単純に見えて意外に重要なポイントです。

訪問者がうっかりサイト内で道に迷ってしまっても、スタート地点に戻るルートさえあれば、もう一度初めからやりなおすことができるからです。

通常はトップページの左上あたりに「トップ」ボタンを設置したり、サイト上部のメイン画像やロゴなどからトップページへのリンクを貼ったりして、ワンクリックでトップページへと戻れるルートを設置します。

8. 複数のWebサイトをうまく連動させる

昨今のコンテンツマーケティングへの関心の高まりを受け、BtoB企業サイトにおいてもリード獲得を目的とした企業ブログなどのコンテンツサイトを併設するケースが増えてきています。

サイト間の導線設計

製品のセールスサイトとは別にこうしたコンテンツサイトを運営する場合、各サイト内の導線設計とあわせて、サイト間で訪問者をどのように回遊させるかを考えておくことが大切です。

個々のWebサイトにどのような役割を持たせるかはWebマーケティング全体に関わる事項として検討すべき内容ですが、例えば、コンテンツサイトで幅広いリードを集め、ホワイトペーパーのダウンロードなどを通じてリードのコンタクト情報を入手し、関係性を構築しつつ、時期を見てセールスサイトへ誘導する……といった流れが考えられます。

9.  広告とランディングページはワンセットと考える

Webサイトの数が増加し、一昔前のようにシンプルなSEO(検索エンジン最適化)で簡単に上位表示が狙えるような時代ではなくなった今、見込み顧客を効率よくサイトへ誘導するためには、広告の活用が必須となってきています。特に、Google Adwordsのようなリスティング広告は、BtoB企業サイトへの集客ソースとして有望です。

リスティング広告を配信する際には、広告の内容とランディングページ(広告をクリックしてはじめに表示されるページ)との連携を意識することが大切です。広告の内容とランディングページの内容の間にかい離があると、せっかくコストをかけて集客した見込み顧客が直帰してしまいかねません。

例えば、「業界最安値のWeb制作はこちら!」という広告文をクリックして表示されたページに「ハイグレードな高級Webデザインをご提供します」と書かれていたら、訪問者はそこで離脱してしまうでしょう。

10. トライ&エラーで繰り返し改善する

導線は一度設計したらそれで終わりではありません。むしろ、Webサイト制作時の導線設計が100%完璧に機能することの方が、珍しいといってもよいでしょう。

あらゆるマーケティング施策と同様に、導線設計もトライ&エラーで改善を繰り返していくべきものです。

アクセスログやアンケート結果などの情報を収集・分析し、分析結果をもとに仮説を立て、実施結果を検証するというPDCAサイクル(Plan:計画、Do:行動、Check:評価、Act:改善の繰り返しで品質を向上させる方法)を回しながら、よりよい成果を目指して改善を重ねていくことが大切です。

最後に……迷ったら訪問者の立場で考えてみる

以上、導線設計におけるポイントをいくつか紹介してきましたが、導線設計において何よりも大切なのは、「サイト訪問者の立場に立って考える」ということです。

すべての戦略やテクニックは、サイト内で訪問者を適切におもてなしするための「道具」にすぎません。

導線設計を行ううえで何らかの迷いが生じたら、ひとまず訪問者の気持ちに立ち返り、あるべき姿を考えましょう。

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