読まれるメールにはコツがある!今日からできるメルマガ開封率アップの方法

メールマーケティング(メルマガ)

BtoBマーケティングといえば、最近ではSNSが連想されますが、実は古くからあるメルマガは今でも多くの企業に活用されています。メルマガはあまり手間をかけずに多数の顧客にリーチできる効率的な手法ですが、運用にあたってはさまざまな指標を見ながら調整していくことが求められます。今回はその指標のなかでも代表的な開封率をメインに、メルマガを改善する方法について考えていきます。

メルマガは使い勝手の良いツール

メルマガは長い歴史のある手法のため、何となく古臭いイメージを持っている人もいるかもしれません。ただ、実際には今でも現役バリバリ。メルラボが行った調査によると、「企業からのお知らせをどのように受け取っていますか?」という質問に対して、すべての回答者(100%)がメールと答えています。その他のツールとしてもっとも高いLINEの34.6%と比べても、3倍に近い差があることがわかります。

メールマガジンに関する意識調査.png

出展:「メールマガジンに関する意識調査2020」(メルラボ)

このように今でも多くの企業がメルマガを使っている理由は、何といっても使い勝手が良いこと。基本的にメルマガは同一内容を一斉配信するものですが、これは最小限の工数で多数の顧客との接点を作れるということを意味しています。また、配信に関しては専用のツールを使った方が良いとはいえ、基本的にはメールなので作成するにあたっての特別なスキルを新たに身につける必要もありません。

つまり、極端に言うと担当者が1人いれば今日からでも多くの顧客に直接アプローチできる、非常にコストパフォーマンスの良い手法がメルマガなのです。

自社のメルマガはスルーされている!?

一方で注意しておきたいのが、すでに多くの企業が長年実践している手法であるという事実。つまり、受信者側で受け取るメールの数はすでに飽和状態といえるのです。企業からのメルマガを受け取ってもいくつかは開封せずに削除している、という人も案外多いのではないでしょうか。

こうした状況から、内容が顧客にとって有益なものでなければ簡単にスルーされてしまいます。たとえば、内容が自社の商品紹介に終始していると読み手は押し売りのように感じてしまうかもしれません。この場合には次回のメルマガは開封されない可能性が高まり、講読を解除されることも考えられます。

多くのメールを受け取っている顧客に自社のメールを読んでもらうためには工夫が必要です。メルマガは顧客目線に立って、「役立つ情報」を伝えることが第一と心がけましょう。

開封率の重要性

それでは、自社のメルマガが実際に読まれているかどうか、どのように知るのでしょうか。その指標となるのが「開封率」。読まれるということは読者にとって有益な情報を提供できていると考えることもできるため、メルマガを実施するうえで開封率は非常に重要な指標となります。

メルマガ配信専用のツールを利用していれば問題ありませんが、通常のメーラーだけで配信を行なっていると開封率がわからないかもしれません。開封率はメルマガを効果的に運用していくための基本的な指標のため、ツールを使って必ず可視化できるようにしましょう。

開封率は「開封数/有効配信数」という式で計算できます。有効配信数はすべての配信数から配信に失敗したメールの数を引いた数字です。算出した開封率が低いようであれば、内容について改善が必要と判断できるでしょう。メルマガは顧客の反応を見ながら調整していくことが肝心なので、この開封率を細かくチェックしていくとよりよいメルマガ運用が可能になります。何を高い低いとするかという基準値は業界によっても異なるため、後ほど見ていきます。

その他にも欠かせないメルマガのKPI

  • 到達率

到達率は配信したメルマガが顧客の受信ボックスに「正しく届いたこと」を示す指標です。迷惑メールフォルダに振り分けられたり、プロバイダにブロックされたりすると到達率が低下します。スパムと認識されないために、送信ドメインの認証やエラーメールを防ぐなどの対策が必要です。

  • クリック率

これは開封だけではなく、メルマガに含まれたコンテンツを読者がどれだけクリックしたかを示す指標です。メルマガを読んだ先の行動を喚起できた結果がクリックとなるため、「クリック数/開封数」で計算しましょう。レイアウトを改善したりCTAボタンを設置したりすることでクリック率は改善可能なので、ぜひ取り組んでみたいところです。

  • CVR(コンバージョン率)

クリックされたコンテンツからさらに先の成約(資料請求や購入)がどれぐらいあったかを示す指標。「コンバージョン数/クリック数」で計算できます。これはメルマガだけではなく、Webマーケティングの担当者にはお馴染みの指標ではないでしょうか。メルマガを実施する目的のひとつはCV促進にあるので、CVRの可視化とタイムリーな分析は非常に大切です。

開封率の調べ方

ここまでで開封率やその他の指標の重要性について述べてきましたが、具体的に調べる方法を確認しておきましょう。

Googleアナリティクス

Googleが提供する、Webサイトに関するさまざまな指標を解析することができるツールです。無料でありながら多機能で、Webマーケティングで広く使われています。このツールを使ってメルマガの開封率を調べることが可能です。

配信したメールの開封率をGoogleアナリティクスで表示させるために必要なのは、イベントの設定。具体的には、HTMLメール中に測定用の画像を埋め込み、その画像に対してパラメータ付きURLを設置します。このURLはGoogleアナリティクスの「Hit Builder」を利用して簡単に生成することが可能です。以下のような記述となるでしょう(……は設定したパラメータの記述)。

<img src="http://www.google-analytics.com/collect? .......................................... ">

この測定用画像をイベントと認識することで、Googleアナリティクス上で配信後に開封率を確認することができます。

メール配信ツール

メルマガ運用だけに特化するのであれば、メルマガ配信専用ツールを活用できます。GoogleアナリティクスのようなHTMLに関する知識がなくとも、簡単に開封率をチェックできることも魅力です。

有料のものから無料のものまで多くのツールが提供されていますが、自社がメルマガで特に実現したい点を明らかにしたうえで選ぶと良いでしょう。分析機能に関しては、開封率だけではなく先にも挙げたような重要指標について可視化・レポート作成できるものがほとんど。加えて、複雑なシナリオを設定したステップメールの作成・配信や、デザイン性に優れたテンプレートを利用するといったメルマガ運用全般に関する支援となるでしょう。また、開封率アップのためにも欠かせない配信リストを効率的に管理していくためにも有効なツールだと言えます。

マーケティングオートメーション(MA)ツール

メルマガもデジタルマーケティングの施策の1つのため、MAツールの機能を利用して開封率の分析をすることも可能です。分析機能に優れているだけではなく、MAツールを活用した場合は他の施策との連携が1つのプラットフォーム上で管理できるというメリットが大きいでしょう。展示会で獲得したリードへのメール配信、結果のレポーティング、CVRの分析、といった一連の流れをシームレスに行うことが可能なため、体系的なマーケティング施策におけるメルマガの位置付けを常に明確に把握できます。こうした機能は、イノーバの提供するCloud CMOでもご利用いただけます。

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業界や配信先によっても違うメルマガの開封率

さて、そんなメルマガを始めてみると気になるのが「他社と比べるとうちのメルマガの開封率は良いのだろうか……?」という点です。メルマガの開封率は業種によっても変わってくる傾向があり、できるだけ自社が属する業界での平均値をベンチマークとすると良いでしょう。

業界別のデータはさまざまな企業によって調査・公開されています。たとえば、米国のマーケティング企業Constant Contactが自社で配信する毎月20億通のものメルマガから業種を公開している企業に関して分析したデータ(2020年)によれば、全業種の平均開封率は16.22%。業種別には、もっとも高い開封率が宗教団体(28.43%)、次に初等・中等教育関係(27.13%)、行政機関・サービス(25.19%)、育児サービス(24.45%)と続きます。一般的なビジネスの分野では、動物関連(20.06%)、会計(19.63%)がもっとも開封率が高い分野となっており、逆にWebデベロッパーのようなテクノロジー関連が9.65%ともっとも低くなっています。

また、開封率は配信先リストによっても異なります。たとえば、既存顧客のみに絞ってお役立ち情報を送るのか、展示会で大量に獲得したまだ接点を作れていない潜在顧客に対して自社の紹介的な内容のメールを送るのか、当然開封率は変わってくるでしょう。前者の方が高く、後者の方が低くなります。

開封率の高いメルマガを目指すのであれば、一定のセグメンテーションを行った配信先リストを作成し、ターゲットごとに内容を変えていくことが考えられるでしょう。メール配信ツール大手のmailchimpによる、セグメンテーションに基づくメルマガ配信は開封率が14%高いというデータも見受けられます。ただし、このセグメント配信は当然ながら複数のコンテンツを作成する必要があるので、手間がかかる手法ではあります。

開封率アップのために今日からできること

最後に、開封率アップのためにできることをいくつかご紹介しましょう。

テクニカルなトラブルを防ぐ

これは内容やセグメンテーションといった、メルマガそのものとは無関係の要因による開封率低下を防ぐ意味があります。

先にも触れたように、プロバイダからのブロックや迷惑メールフォルダへの振り分けといった問題は解決可能です。配信リストを常に最新の状態に保ったり送信ドメインの認証を確認したりしておきましょう。

あるいは、適切な差出人名が設定されていないこともテクニカルな問題にカテゴリーしても良いでしょう。受け取った顧客が一瞬で自社のメルマガであるとわかるように設定しておきましょう。ディフォルトの担当者名のまま配信しており、メルマガと認識されていないこともあり得ます。

なお、もっとも基本的なことですが、開封率のチェックはHTMLメールでのみ可能で、テキストメールではできません。

タイトルと内容を見直す

当然のことながら、メルマガそのものについても見直していきましょう。まずは、タイトル。メルマガが読まれるかどうかはタイトルによってほぼ決まると言ってよいでしょう。たとえば、このようなメールを受け取ったらどうでしょうか。

  「多くの人が知っていそうで実はまだやっていないメールを配信する方法について」

正直、何を伝えようとしているのかピンと来ず、開封しないのではないでしょうか? それでは、こちらはどうでしょう。

  「メルマガの開封率が30%アップした!効果のある配信頻度とは」

これはあくまで例ですが、上記のようにKWや数字を意識するだけで具体性が増し、「メルマガの配信頻度によって開封率が上がる」という内容であることが分かるようになります。

加えて、「タイトル倒れ」にならず、中身も顧客目線に立ったお客立ち情報をしっかりと盛り込むことが重要です。特に、自社商品の売り込みがメインになってしまって顧客の興味を置き去りにしているケースでは、開封率はなかなか上がらないでしょう。

結果を分析し施策を調整する

開封率という結果からその背景を分析し、改善を重ねていくことが開封率のアップにつながります。前回よりも開封率が高かった場合には何を変えたのか、細かくチェックしていきます。タイトルや内容、対象とする配信リスト、あるいは先に挙げたようなテクニカルな問題についても留意しておきたいところです。

なお、自社顧客にとってもっとも開封率の上がる時間帯を見つけるために、最初のうちは調整が必要ですが、軌道に乗ってきたらスケジュールを決めてしまいましょう。うまくいけば、「水曜日のお昼には必ずxx社のメルマガがあるんだよね」という形で覚えてもらうこともできます。

開封率のタイムリーな分析でより効果的なメルマガ運用を

メルマガは手間をかけずに実施できる有効なマーケティング施策です。ただし、効果を高めていくためにはある程度のノウハウが求められるため、開封率のような指標をタイムリーに可視化・分析して改善を積み重ねていきましょう。意外と地道な作業になるかもしれませんが、顧客にダイレクトに届くメルマガは成功すると自社のファンを生み出す可能性を秘めています。

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参考: