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イノーバマーケティングチーム2024/03/16 20:12:325 min read

WordPressサイトのセキュリティ対策完全ガイド|攻撃手口と防衛テクニック

はじめに:なぜWordPressのセキュリティ対策が必須なのか

WordPressは世界でもっとも利用されているCMSであり、そのシェアは43%にも及びます。しかし、その人気ゆえにハッカーから狙われやすいのも事実。WordPress関連の脆弱性は2022年だけでも1300件以上発見されており、狙われるリスクは増す一方です。

出典:WordPress Vulnerability Statistics

 

セキュリティ対策を疎かにすれば、Webサイトが改ざんされたり、大切な個人情報が流出したりといった危険に晒されます。最悪の場合、ビジネスの信頼を失いかねません。サイバー攻撃の脅威が高まる中、WordPressの安全性を高めることは運営者の責務と言えるでしょう。

 

本記事の目的

本記事では、WordPressサイトを狙う攻撃の手口や、ハッキング被害の実例、セキュリティリスクの診断方法などを解説。その上で、初心者でも実践できる効果的なセキュリティ対策の数々を具体的に紹介します。

 

記事を通じて、WordPressの脆弱性を突かれないための知識とスキルを習得できるはずです。ぜひ最後までお読みいただき、安全でスキのないサイト運営の一助としてください。

 

 

目次

  1. WordPressサイトがハッキングされやすい4つの理由
  2. WordPressサイトへの7大攻撃手法と対策
  3. ハッキング被害に遭ったサイトの5つの症状と対処法
  4. 初心者でもできる!WordPressセキュリティリスクの診断方法
  5. 今すぐ実践したい10のセキュリティ対策テクニック
  6. 防衛力が高いおすすめセキュリティプラグイン5選
  7. 押さえておきたい有名サイトのハッキング被害例
  8. サイト運営者必見!最新のセキュリティ対策トレンド

 

WordPressサイトがハッキングされやすい4つの理由

WordPressがハッキングの的になりやすいのはなぜでしょうか。その理由は大きく以下の4つが考えられます。

 

1-1. 世界的なシェアNo.1 CMS

冒頭で触れた通り、WordPressは世界シェアNo.1CMSです。利用サイト数が多いということは、狙われる確率も自然と高くなります。人気ゆえのリスクと言えるでしょう。

 wordpressセキュリティ_グラフ1-1

【出典】 WordPress accounted for 90 percent of all hacked CMS sites in 2018

※Sucuri社の発表したデータからグラフを作成。6位以下は製品名と構成比率を割愛

 

1-2. オープンソースゆえの脆弱性の存在

WordPressはオープンソースで開発されています。ソースコードが公開されているため、悪意ある者がプログラムの隙を突こうと日夜研究しているのです。

 

開発者コミュニティの努力により脆弱性は日々修正されていますが、攻撃者側も新たな脆弱性を発見すべく分析を続けているのが実情です。セキュリティホールが見つかれば、即座に悪用されるおそれがあります。

 

1-3. ユーザー層の守秘意識の低さ

WordPressは初心者でも扱いやすいのが特長ですが、一方でセキュリティリテラシーの低いユーザーも多いのが実情です。安易なパスワードの使い回しなどが攻撃を招くことも。

 

加えて、せっかくの警告を無視して古いバージョンを使い続けるユーザーもいるようです。脆弱性情報が公知になっているにも関わらず対策を怠れば、格好のターゲットになってしまうでしょう。

 

1-4. 標的にされるメリットが大きい

WordPressは有名企業のサイトにも数多く採用されています。機密情報や顧客情報を守るために手厚いセキュリティ対策がなされているため、突破できれば得るものが大きいのです。

 

特に大手サイトを標的にした場合、盗み出せる情報の価値が高いことに加え、メディアで大々的に報じられることによるハッカーとしての名声の獲得も狙えます。リスクの高さゆえに、手の込んだ攻撃に見舞われるのです。


コーヒーブレイクコラム:宗像が物申す!「WordPressのセキュリティ - オープンソースが投げかける課題」

宗像淳

WordPressのセキュリティを語る上で避けては通れないのが、オープンソースとクローズドソースの問題です。システムの設計思想の違いが、セキュリティ対策のあり方にも大きな影響を及ぼすからです。

 

ご存知の通り、WordPressはオープンソースのCMSです。つまりソースコードが公開され、誰でも自由に利用・改変できるシステムであるということ。それ自体は利便性の高さなどメリットも多いのですが、セキュリティの観点からは一つの課題が浮かび上がります。

 

それは、基本的にサポートが自己責任になるという点です。専門の対応窓口こそ設けられているものの、基本的には利用者側でトラブルに対処しなければならない。脆弱性への対応も、原則として自前で行う必要があるのです。

 

一方でWordPressサイトの発注者、つまりクライアント側は、セキュリティ対策をサイト制作会社に丸投げするケースが多いのが実情です。自社に専門知識がないため、頼れるのは制作会社しかないと考えるわけです。

 

ところが、多くのサイト制作会社にも、セキュリティのスペシャリストは不在です。デザインやコーディングのプロはいても、セキュリティエンジニアを抱えている制作会社は稀。結局、セキュリティ対策が手薄になってしまうのです。

 

オープンソースであるが故の「自己責任」と、発注者と制作会社間の「責任の押し付け合い」。この二つの問題が絡み合い、WordPressサイトのセキュリティは宙ぶらりんの状態に陥っているのです。

 

クローズドソースのCMSであれば、ベンダーが一定の責任を持ってセキュリティ対応にあたります。対応の遅さなど不満は残るにせよ、駆け込み寺は用意されているわけです。

 

対するWordPressは、セキュリティホールが見つかっても、基本的には利用者側での対処が求められます。腕利きの開発者コミュニティに助けられる面はありますが、オープンソースゆえのリスクと隣り合わせなのは確かです。

 

とは言え、だからといってWordPressを避けるべきということではありません。今やウェブの約4割を占めるほど普及した技術を、セキュリティリスクだけで敬遠するのは現実的ではないでしょう。

 

大切なのは、オープンソースのメリットを活かしつつ、デメリットへの備えを怠らないこと。自己責任の範囲を見極め、その上で発注者と制作会社が協力して対策を講じる体制づくりが肝要だと言えます。

 

サイト制作会社は、セキュリティの重要性を改めて認識し、専門性を高める努力が求められます。セキュリティエンジニアの育成や外部機関との連携など、できることから一歩ずつ対策を積み重ねていく必要があるでしょう。

 

加えて発注者側にも、セキュリティへの理解と協力が不可欠です。制作会社まかせにせず、自社でもリスクを学び、対策の選択肢を共に探っていく姿勢が大切になります。

 

オープンソースの功罪を理解した上で、発注者と制作会社が車の両輪となってセキュリティ向上に取り組む。WordPressの安全な活用には、そうした意識の共有が何より重要なのです。

 

サイト制作の業界に蔓延する「セキュリティ軽視」の風潮を変えるのは容易なことではありません。しかしウェブの重要性が増す中、それは避けては通れない課題のはずです。

 

オープンソースのメリットを損なわずに、いかにリスクに備えるか。一朝一夕には解決しない難題ですが、諦めるわけにはいきません。

 

発注者と制作会社の協働。そこから生まれる知恵の共有こそが、WordPressセキュリティの未来を拓く鍵となるでしょう。性善説に頼った丸投げは、もはや通用しない時代なのです。


 

WordPressサイトへの7大攻撃手法と対策

続いて、WordPressサイトがハッキングされる代表的なパターンを確認しておきましょう。攻撃者の手口を知ることで、的確な防衛策を打つことができます。

 

2-1. 不正ログイン(パスワード攻撃)

もっともオーソドックスな手法が、推測されやすい脆弱なパスワードを総当たりで突く不正ログイン。数字や英字のみの短いパスワードやよくある単語の組み合わせは、自動プログラムを使えばいとも簡単に突破されてしまいます。

対策は難解なパスワードの設定と定期的な変更、二段階認証の導入などが挙げられます。「ほかのサービスと同じでも大丈夫」といった甘い考えは捨て、WordPressサイトにはサイト専用の複雑なパスワードを設定すべきでしょう。

 

2-2. 既知の脆弱性を狙った攻撃

プラグインやテーマ、WordPressコアに内在する脆弱性を狙うパターンも多いもの。WordPressはオープンソースであるため、日々膨大な数の脆弱性情報がWeb上で公開されています。

公表済みの脆弱性をついた攻撃は自動化も容易なため、古いバージョンのプラグインなどを使い続けるサイトは格好の的となります。細心の注意を払ってバージョンアップを行うことが重要です。

 

2-2-1. プラグインの脆弱性

WordPressの機能拡張に欠かせないプラグインですが、プログラムの不備に起因する脆弱性が多数発見されています。中にはプラグインの仕様上、悪用のハードルが低い脆弱性もあるため、見過ごせません。

 

2-2-2. テーマの脆弱性

サイトのデザインを司るテーマにも同様の問題があります。見た目のカスタマイズに夢中になるあまり、テーマのセキュリティ面をないがしろにするのは危険です。信頼できる配布元から入手し、 version 変更などを怠らないことが肝心。

 

2-2-3. WordPressコアの脆弱性

WordPressの根幹をなすコアファイル群にも脆弱性が発見されることがあります。こうしたコアの脆弱性は、放置すればWordPressを使う全サイトに影響が及ぶため、開発者らによって迅速な修正が行われます。

ユーザー側もバージョンアップ情報を小まめにウォッチし、アップデート作業を率先して行うことが求められます。面倒がって後回しにするのは論外です。

 

2-2-4. REST APIXMLRPCの脆弱性

WordPress 4.7からデフォルト搭載されているREST APIや、外部サービス連携のために使われるXMLRPCにもセキュリティホールが見つかっています。設定ミスによる情報漏洩などが懸念されるため、不要な機能は無効化するなどの配慮が必要です。

 

2-3. マルウェア・ウイルス感染

改ざんの際にマルウェアやウイルスを仕込まれる事例も後を絶ちません。感染に気づかぬままサイトの閲覧者に被害が及ぶおそれもあります。

ウイルス対策ソフトの導入はもちろん、信頼できないソースからのダウンロードを避けたり、怪しげなメールの添付ファイルを安易に開かないよう注意が肝要。日頃のセキュリティ意識の高さが問われます。

 

2-4. DDoS攻撃

大量のトラフィックを送りつけサーバーをダウンさせるDDoS攻撃。国内のサイトでも被害が増えており、サービス続行不能に追い込まれる危険性をはらんでいます。

急激なアクセス増加を検知し、自動でトラフィックを遮断するなどの対策が必要です。サーバー強化やネットワーク冗長化など、インフラ面の備えも重要になります。

 

2-5. XSS(クロスサイトスクリプティング)

サイトに悪質なスクリプトを埋め込み、クッキーなどの情報を抜き取るXSS。動的なページを生成するサイトで発生しやすいとされます。

対策の基本は、ユーザー入力データをエスケープ処理してHTMLタグなどをそのまま出力させないこと。またHTTPヘッダーでXSSフィルターを有効化するなど、多層防御の考え方が重要です。

 

2-6. SQLインジェクション

データベースと連携したシステムの隙をついて、不正なSQL文を注入し情報を盗み出す攻撃。検索フォームやログインフォームなど、ユーザーからの入力を受け付ける箇所が狙われやすい。

SQLインジェクション対策の要は、受け取った値をプレースホルダで置き換えるなどして、SQL文に直接埋め込まれないようにすること。エスケープ漏れなどの人的ミスを防ぐには、フレームワークの利用も有効です。

 

2-7. ファイルインクルージョン

外部のファイルを読み込む際、意図しないファイルまで実行されてしまう脆弱性。ローカル・リモート、どちらのファイルが対象になるかで、LFIRFIなどと呼ばれます。

原因はプログラムの設計ミスにあることが多く、根本的な対策にはソースコードレベルでの改修が必要です。特にファイル名をユーザー入力に依存しているケースでは注意が必要。 アップロードされたファイルは厳重に管理し、意図しない形で実行されないよう細心の注意を払いましょう。

 

ハッキング被害に遭ったサイトの5つの症状と対処法

それでは実際に、WordPressサイトがハッキングされるとどのような症状が現れるのでしょうか。代表的な被害のパターンと、その対処法を解説します。

 

3-1. Webサイト改ざん

もっとも多いのがサイトの改ざん被害。ページが書き換えられたり、意図しないコンテンツが挿入されたりします。政治的・思想的なメッセージやハッカー自身の宣伝文句など、往々にして不適切な内容であることが多いもの。

被害に気づいたら、即座に原因究明に乗り出しましょう。犯行声明の有無を確認したり、問題のページのソースコードを精査したりすることで、手がかりをつかむことができるはず。早期発見と速やかな復旧が肝要です。

 

3-2. 個人情報・機密情報の漏洩

サイトのデータベースから個人情報や機密情報が盗み出されるケースも。ハッカーに悪用されれば、なりすまし犯罪や不正送金などの二次被害につながりかねません。

情報流出の影響範囲を見定め、該当する本人や関係各所に速やかに連絡を取ることが大切です。加えて原因の究明と今後の再発防止策を講じ、事後のフォローを徹底することも重要。サイト運営者側の管理責任が厳しく問われる事態と言えるでしょう。

 

3-3. SEOスパム行為の踏み台

ハッキングされたサイトが、スパムサイトへの導線に利用されることも。アフィリエイトリンクを仕込まれたり、ブラックハットSEO業者の被リンクツールとして悪用されたりといった具合です。

スパムサイトへの誘導によって検索エンジンからペナルティを受ける可能性があるため、油断は禁物。被害に気づいたら直ちにスパムリンクの削除に動き、状況に応じてサーチコンソールなどで事情を説明する必要があります。

 

3-4. C&Cサーバ化(他サイトへの攻撃の中継地点に)

ハッキングの被害は自サイトだけでは収まりません。制御用のマルウェアを埋め込まれ、知らぬ間に他サイトへのサイバー攻撃に加担させられるおそれもあるのです。

C&C(コマンド&コントロール)サーバーと呼ばれるそうしたマルウェア感染サイトは、外部からの遠隔操作で、DDoS攻撃の踏み台にされたりボットネットの一員に組み込まれたりします。自社の管理下にないサーバーを経由して犯罪行為に荷担させられるリスクは、看過できません。

 

3-5. ランサムウェア化(身代金要求)

近年猛威を振るうランサムウェア。ハッキング被害の中でも最悪のケースが、このランサムウェア感染によるサイトの身代金要求事件です。

攻撃者にデータを暗号化されてアクセス不能になり、「身代金を払わなければデータを永久に奪う」などと脅迫されるのがお決まりのパターン。法外な金銭要求に屈して支払えば、それを資金源にさらなる犯罪が助長されるだけ。可能な限り冷静に対処したいものです。

日頃からシステムやデータのバックアップを取っておくことが、ランサムウェア被害を最小限に抑える秘訣と言えるでしょう。有事の際は警察などに相談し、組織的な対応を検討することも肝心です。

 

初心者でもできる!WordPressセキュリティリスクの診断方法

自サイトのセキュリティ状況を客観的に把握するには、各種の診断ツールを活用するのが有効です。初心者でも直感的に使えるおすすめの方法をご紹介しましょう。

 

4-1. オンラインスキャンツールを使う

Webブラウザ上で手軽に脆弱性チェックができるオンラインツールは、非常に有用です。以下の2つは信頼と実績のあるサービスです。

 

4-1-1. WPScan

WordPress専用の脆弱性スキャナー。APIを使えば自動化も可能で、プラグインやテーマに潜む問題点も洗い出してくれます。専門的な知識がなくてもサイトのセキュリティホールをリストアップできるのが魅力。

 

4-1-2. Sucuri SiteCheck

もう一つのオンラインスキャンサービスが、Sucuri 社の提供するSiteCheck。サイトのマルウェア感染や改ざんのチェック、既知の脆弱性の検出などが可能です。

ブラックリストへの掲載状況やウェブサーバーの設定ミスなども確認できるため、総合的なセキュリティチェックを行えます。Twitterアカウントでログインするだけで利用開始できる手軽さも魅力的。

 

4-2. セキュリティ診断プラグインを使う

WordPress管理画面から使えるセキュリティプラグインも便利です。プラグインをインストールするだけで、自サイトに潜むリスクを総点検できます。

 

4-2-1. GravityScan

SiteGuard社のセキュリティ診断プラグインが「GravityScan」。ワンクリックでサイトのファイルやデータベースを隈なくチェックしてくれます。改ざんの痕跡や、ウイルス感染の疑いなども検出可能。

不審なコードが見つかれば、その部分を強調表示してくれるので原因の特定もしやすいでしょう。

 

4-2-2. Wordfence

定番のセキュリティプラグインとして知られるWordfence。リアルタイムで脅威をブロックする防御機能に加え、セキュリティ診断機能も備えています。既知の脆弱性からマルウェア感染、不審なトラフィックまで、幅広くチェックできるのが特徴。

スキャン結果はダッシュボードに詳細にレポートされるので、専門知識がなくても状況を把握しやすいのが嬉しいポイントです。

 

4-3. 脆弱性が見つかったら?対処法

診断ツールでセキュリティホールが発見されたら、迅速な対処が肝心です。深刻度の高い脆弱性から優先的に、穴を塞ぐ作業を進めましょう。

具体的には、脆弱性の原因箇所(プラグインやテーマなど)の特定と、該当箇所の修正やパッチ適用などが対処の基本。自分での修正が難しい場合は、専門家やプラグイン開発者に修正を依頼するなどの選択肢もあります。

見つかった脆弱性はすみやかに対処することが鉄則ですが、あわてて性急に対応するのは禁物。Webサイト全体への影響などを見極めつつ、テストを重ねて慎重に作業を進めることが肝要と言えるでしょう。

 

今すぐ実践したい10のセキュリティ対策テクニック

ここからは、管理者が導入すべきセキュリティ対策の定番をピックアップ。10の具体策を実行することで、サイトの防御力は格段に高まるはずです。

 

5-1. 常に最新版のWordPressを使う

旧バージョンの脆弱性をつかれぬよう、常に最新のWordPressを使用するのが鉄則中の鉄則。アップデートの習慣化が何より大切です。

管理画面に表示されるバージョンアップの通知を見逃さないこと。忙しさにかまけて後回しにするのは厳禁です。面倒がらずに、こまめなバージョンアップを心がけましょう。

 

5-2. 定期的にアップデート・パッチ適用する

WordPress本体だけでなく、プラグインやテーマのアップデート・パッチ適用も怠りなく。サイトを常に最新の状態に保つことが肝心です。

 

5-2-1. WordPressコアのアップデート

前項でも触れたように、WordPress本体(コア)は常に最新版を使うのが原則。バージョンアップ作業は慎重に進め、不具合が生じた際は切り分けを行いつつ、原因の特定と修正を急ぎましょう。

 

5-2-2. プラグイン/テーマのアップデート

インストールしているプラグインやテーマも例外ではありません。それぞれの開発者から提供されるアップデートには、脆弱性を修正するセキュリティパッチが含まれていることが多いため、見逃さないようにしたいもの。

ただしプラグインのアップデートは、WordPressコアのそれとは異なり、自動化されないケースも。管理画面のお知らせを小まめにチェックする習慣が大切になるでしょう。

 

5-3. 強固なパスワードポリシーを設ける

推測されづらい強力なパスワードの設定は必須。定期的な変更と二要素認証の利用も検討したいところ。

 

5-3-1. 十分な長さと複雑さ

手っ取り早く策定できることから、つい短くシンプルなパスワードを選びがちです。しかしそれでは外部からの解析にもろいのです。

英数字に加え記号も織り交ぜ、できるだけ長く複雑なパスワードを設定することが理想。最低8文字以上、できれば16文字以上を適用しましょう。

 

5-3-2. 定期的な変更

一度設定したパスワードを際限なく使い続けるのも危険。3ヶ月程度の周期で定期的にパスワードを変更するのが望ましいとされます。

同一のパスワードを繰り返し使うのは避けたいもの。過去に設定した履歴と重複しないよう配慮しましょう。

 

5-3-3. 二要素認証の利用

ログイン情報を盗まれたときのダメージを最小限に抑えられるのが、二要素認証の導入。パスワードに加えてワンタイムコードの入力を要求することで、不正アクセスのリスクを大きく低減できます。

人気の二要素認証プラグインに「Google Authenticator」などがありますので、ぜひ導入を検討してみてください。

 

5-4. 不要なプラグイン/テーマは削除する

使っていないプラグインやテーマはサイトの脆弱性の温床に。思い切って削除するのが賢明です。

不要と判断したプラグインやテーマは、無効化するだけでなく、サーバーから完全に削除するのがセオリー。「もしかしたらまた使うかも」などと先延ばしにするのは危険です。

プラグインを減らすことで、管理の手間も省けるというメリットも。最小限の構成でサイトを運用することを目指しましょう。

 

5-5. 信頼できるプラグイン/テーマを見極める

無名の開発者によるプラグインには、品質や安全性に不安が付きまといます。ダウンロード数が多く、評判の良いものを選ぶのが無難でしょう。

商用利用可能なプラグイン選びに迷ったら、有料版を使うのもひとつの手。サポートの手厚さなど、保守運用面での安心感が期待できます。

一部の悪意あるプラグインには、バックドアが仕込まれている可能性も。管理画面への不正ログインなど、重大なインシデントを招く危険性を秘めています。 怪しいプラグインに手を出さぬよう、慎重な選定が肝要です。

 

5-6. ファイルやディレクトリのパーミッション設定を見直す

サーバー上のファイルやフォルダーには、それぞれ適切なアクセス権限(パーミッション)を設定する必要があります。重要なファイルは読み取り専用にするなど、必要最小限の権限にとどめるのが原則。

例えばWordPressのコアファイル(「wp-admin」「wp-includes」ディレクトリなど)は、PHPスクリプトから書き込まれることがないため、書き込み権限は不要。これらのパーミッションは「644」に設定しましょう。

逆にプラグインやテーマ、アップロード済みのメディアファイルは、書き込み権限を適切に与える必要があります。用途に応じて「755」や「775」などのパーミッションを割り振るようにしましょう。

 

5-7. WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)を設置する

Webサイト専用のファイアウォールとして注目を集めるのがWAF WordPressに特化したWAFを導入し、既知の脆弱性を狙う攻撃をシャットアウトできます。

代表的なものにModSecurityWP fail2banなどがあります。HTTPトラフィックを監視し、ルールベースで悪意あるリクエストを遮断する仕組み。効果的な防御策として一考の価値ありです。

基本的にApacheNginxなどのWebサーバーと連携させて使うため、サーバーへのアクセス権が必要。レンタルサーバー利用の際は制限に注意が必要です。

 

5-8. SSL/HTTPSで通信を暗号化する

SSL証明書を導入しサイトの通信を暗号化することで、第三者に傍受されるリスクを低減。ネットワーク上の盗聴やなりすまし攻撃などを防ぐことができます。

最近ではSSL証明書の無料発行サービス「Let's Encrypt」の普及により、導入のハードルは大きく下がりました。常時HTTPS化によるSEO効果も期待できます。

ユーザーのプライバシーを守るだけでなく、サイトの信頼性を高める意味でもSSL化は必須。できるだけ早期の対応が望まれます。

 

5-9. 定期的なバックアップを欠かさない

サイトのデータやコンテンツを定期的にバックアップしておけば、万一ハッキング被害に遭っても安心。最悪の事態を想定し、日頃からバックアップを欠かさないことが大切です。

 

オススメなのが自動バックアッププラグインの利用。「UpdraftPlus」「BackWPup」など、人気の製品が数多くリリースされています。これらを使えば、定期的にサイトデータをバックアップし、クラウドストレージなどに保存できます。手動でのバックアップも忘れずに。WordPressの管理画面から「ツール」「エクスポート」を選択すれば、サイトのコンテンツを簡単にエクスポートできるので、こまめな実行を心がけましょう。

 

バックアップはサーバーとは別の場所に保管するのが鉄則。クラウドストレージや外付けハードディスクの利用がおすすめです。

 

5-10. セキュリティ監査を習慣化する

サイトのセキュリティ状況を定期的に監査し、脆弱性の早期発見に努めることも重要。リスクの芽を早い段階で摘み取ることで、被害の拡大を防げます。

前述のセキュリティ診断ツールを活用するのはもちろん、目視でのチェックも欠かせません。ファイルの更新日時や、身に覚えのないユーザーアカウントの有無などもこまめに確認。地道な作業の積み重ねが大切です。

 

インシデント発生時の対応手順を整えておくことも忘れずに。緊急時の連絡体制や、復旧の優先順位など、あらかじめ取り決めておくことで、いざというときの混乱を最小限に抑えられるはずです。

 

防衛力が高いおすすめセキュリティプラグイン5選

手軽に使えて防御力の高いセキュリティプラグインをご紹介。機能や使い勝手から厳選した5つの製品は、どれもWordPressユーザーに人気のアイテムです。

 

6-1. Wordfence Security

200万以上のサイトで使われる定番中の定番。リアルタイムの脅威検知とブロック、二要素認証など、充実のセキュリティ機能を誇ります。

マルウェアスキャンやファイアウォールはもちろん、レピュテーションチェック(評価の低いIPアドレスからのアクセス制限)なども可能。ダッシュボードから各種設定を一元管理できる使い勝手の良さも魅力です。

 

6-2. iThemes Security

初心者にも使いやすいシンプルなインターフェースが魅力。ワンクリックで30項目以上のセキュリティ対策を一括設定できる手軽さが売りです。

バージョン管理、ファイル変更の検知、悪意あるIPのブロックなど、幅広い機能をカバー。本格的なサイト防衛を目指すなら頼れる相棒と言えるでしょう。

 

6-3. Sucuri Security

セキュリティ企業の開発による、実績あるプラグイン。改ざんの検知と防止、マルウェア除去など、ラインナップの充実ぶりは折り紙つきです。

最新の脅威情報を収集・反映した、ブラックリスト型WAFが特長。既知の攻撃パターンを自動検知してブロックするなど、確かな防御力を発揮します。

 

6-4. All In One WP Security & Firewall

初心者向けとは言え本格派。ユーザー登録なしで30種類以上のセキュリティ対策を即座に導入できます。

基本的な対策からWAFの機能まで、オールインワンでカバー。メニュー画面が日本語対応しているのもポイントです。

 

6-5. Jetpack

セキュリティだけでなくサイト全般の管理・運用に役立つマルチツール。人気の秘密は、ダウンタイム監視や自動バックアップなどの充実ぶり。

無料版でもブルートフォース攻撃対策などの基本的なセキュリティ機能を備えており、手軽に防御力アップが図れます。有料プランではさらに手厚い保護が期待できるでしょう。

 

押さえておきたい有名サイトのハッキング被害例

ここでは過去に発生した有名サイトへのハッキング事件を振り返ります。対岸の火事とせず、他山の石としたいものです。

 

7-1. パナマ文書流出事件

世界的な法律事務所の機密文書が大量流出した事件。サイトのCMSDrupal)の脆弱性が原因と見られています。

企業の税金逃れなどの実態が白日の下にさらされ、各国で大きな波紋を呼びました。セキュリティ対策の甘さが招いた情報流出の怖さを物語る事例と言えるでしょう。

Outdated and Vulnerable WordPress and Drupal Versions May Have Contributed to the Panama Papers Breach

Mossack Fonseca Breach – WordPress Revolution Slider Plugin Possible Cause

 

7-2. eBayの個人情報流出

世界最大級のオークションサイトで14500万人分の個人情報が流出。従業員のパスワードを不正入手した攻撃者の犯行でした。

二次被害防止のため同社はユーザーにパスワードの変更を要請。企業規模の大きさゆえ対応に追われ、サービスへの信頼低下は免れませんでした。

eBay Suffers Massive Security Breach, All Users Must Change Their Passwords

 

7-3. Uber乗っ取り事件

配車アプリ大手Uberのシステムを元従業員が乗っ取った事件。内部犯行とあって防御は難しかったものの、アクセス管理などに不備があったのは確か。

ツイッターを通じて顧客にメッセージを送るなど、ハッカーの意のままに操られた同社。セキュリティ意識の低さが招いた人災と言わざるを得ません。

What Caused the Uber Data Breach in 2022?

 

サイト運営者必見!最新のセキュリティ対策トレンド

最後に、押さえておきたいセキュリティ対策の最新動向をダイジェスト。日進月歩するサイバー攻撃に対抗するためのヒントが満載です。

 

8-1. 最新のWordPressセキュリティ動向

バージョン毎の脆弱性情報から目が離せません。公式サイトやセキュリティ専門メディアのウォッチがおすすめ。

kasperskey daily (English)

kasperskey daily (日本語)

 

8-2. ハッカーの手口の変化

攻撃者の狙いや戦術は常に変化しています。最新のサイバー犯罪事情にアンテナを張っておきたいもの。

例えば最近は、サプライチェーン攻撃と呼ばれる手口が注目を集めています。セキュリティホールのあるシステムやサービスを踏み台に、より大きな標的を狙う巧妙な手口です。

 

8-3. ゼロデイ攻撃への備え

発見されたての脆弱性をつく、対策の難しい攻撃への備えも重要になってきました。パッチが提供される前に悪用されるケースもあり、注意が必要です。

事前の防御態勢の構築が肝心。WAFなどを活用し、未知の脅威への耐性を高めておくことが求められます。

 

8-4. セキュリティ対策自動化の重要性

攻撃が自動化・高度化される中、防御側もセキュリティ対策の自動化が不可欠に。AIを活用した次世代型のソリューションにも注目が集まっています。

監視や検知、通報など、人手に頼っていた作業の自動化が加速しそうです。最新動向を追いつつ、自社に合った形で取り入れていくことが肝要でしょう。

 

8-5. 専門家によるセキュリティ監査の必要性

高度化する脅威への対抗には、セキュリティのプロの助言が欠かせません。専門的な監査で課題を洗い出し、最適解を見出していく重要性が増しています。

自社に専任の担当者を置けない場合は、外部の専門機関を頼るのも手。網羅的にリスクを診断してもらえるので、対策漏れのない安心感が得られるはずです。

 


コーヒーブレイクコラム:宗像が物申す!「コラム2: DX時代のウェブサイトセキュリティ - 社内システムとの連携で重要度が増す」

宗像淳-1

デジタルトランスフォーメーション(DX)が叫ばれる昨今、ウェブサイトの役割は大きく変化しつつあります。かつてはシンプルな情報発信の場に過ぎなかったサイトが、今や社内の基幹システムと深く連携する重要なインターフェースへと進化を遂げているのです。この変化に伴い、ウェブサイトのセキュリティ対策の重要性も飛躍的に高まっています。サイトが社内システムとつながることで、万が一の侵入の際の被害も甚大なものとなりかねません。単なる表示の改ざんで済む時代は終わったのです。

 

過去を振り返れば、ウェブサイトへのハッキングと言えば、コンテンツの書き換えが主流でした。不適切なメッセージを掲載されるなど、一時的な公開の場での面目は失われるものの、その被害は比較的軽微なものにとどまっていたと言えるでしょう。

 

しかし、DXの潮流とともにサイトの役割が拡張される中、リスクのレベルは段違いに上がってきました。サイトを通じて社内ネットワークへ侵入され、顧客情報や機密データが盗み出されるといった事態も現実味を帯びてきているのです。ウェブサイトは、もはや単体で完結するシステムではありません。基幹システムとのAPI連携によりデータをやり取りし、ビジネスの中枢を担う存在へと変貌を遂げつつあります。セキュリティ上の弱点は、そのままバックエンドへの脅威につながってしまうのです。

 

こうした状況下で、ウェブサイトの堅牢化は待ったなしの課題と言えます。従来の感覚で対策を怠れば、思わぬ箇所から企業の根幹を揺るがしかねません。

 

DX時代のセキュリティ対策には、ウェブサイトと社内システムを一体のものと捉える視点が欠かせません。サイトの防御を固めることが、そのままシステム全体の安全につながるのです。

 

データの入口であるウェブサイトを、いかに強固な砦として守り抜くか。それは、DX時代の企業にとって避けて通れない命題なのです。

 

単に表向きの顔を守るだけでなく、連携する内部システムへの影響も考慮に入れたセキュリティ対策が求められます。ウェブサイトの脆弱性診断や監視体制の強化など、内と外を包括的に守る備えを整えることが肝要でしょう。また社内の関係部門を巻き込み、統合的なセキュリティポリシーを策定することも重要です。ウェブサイトを管理する部署と、内部システムを所管する部署が連携し、一丸となって取り組む体制づくりが急がれます。

 

DXの波はとどまるところを知りません。変革の中で生じる新たなリスクに目を向け、ウェブサイトのセキュリティを多角的に見直していく必要があるのです。

他人事と思わず、我がこととして向き合う。DX時代の企業ほど、ウェブサイトの防衛に細心の注意を払わねばなりません。安全な変革を支えるのは、時代に即した柔軟なセキュリティ戦略なのです。

 

おわりに:WordPressセキュリティ対策のまとめ

ここまでの内容をおさらいしておきましょう。WordPressの人気の高さゆえのリスク、攻撃の手口や被害の実態、具体的な対策方法などを俯瞰してきました。

大切なのは、セキュリティの必要性を認識し、具体的な行動に移すこと。机上の空論に終わらせず、地道に一つひとつ実践していくことが何より重要です。

最新動向にも目を配りつつ、息の長い取り組みを続けることが求められます。油断せず手綱を緩めず、WordPressの安全運用に努めていきたいものです。

 

ハッキング防衛にスキのないサイト運営を

100%の安全は望めないのがサイバーセキュリティの常。それでも備えを怠れば、必ず付け入る隙を狙われるでしょう。

本記事で得た知見を武器に、隙だらけのサイト運営は今日で卒業。強固な防御を固め、安心して本業に打ち込める環境を整えていただければと思います。

 

イノーバのWebサイトセキュリティサービスのご案内

記事の締めくくりに、お知らせです。イノーバではWordPressサイトのセキュリティ対策に役立つサービスをご用意しています。

脆弱性診断から不正アクセス対策、緊急時の駆けつけ対応まで、ワンストップでサポート。加えて最新のセキュリティ情報も逐一提供いたします。

セキュリティ対策に不安のある方、リスクから解放されて安心して運営に専念されたい方は、ぜひ一度お問い合わせください。

プロの目線からサイトの防衛態勢を点検し、ピンポイントで課題解決のお手伝いをいたします。個別の事情にも柔軟にお応えできるはずです。

WordPressの安全運用を通じて、お客様のビジネスの発展に貢献できれば幸いです。ご相談だけでも大歓迎ですので、お気軽にご連絡ください。

 

Wordpressについてもっと知りたい方はこちらの記事をどうぞ

- CMSとしてのWordPressの実力は?

- WordPressなどのCMSで企業サイトを構築するメリットやコスト、注意点

- ワードプレスは本当におすすめ?自社のホームページに適したCMSとは

 

FAQ

Q1: WordPressはなぜハッキングの対象になりやすいのですか?

A1: WordPressは世界中で最も利用されているCMSであり、オープンソースであるため、脆弱性が発見されやすいのです。また、管理画面のURLが決まっているなど、ソフトウェアの作りがパターン化されているため、高度な技術を持たないハッカーにも攻撃されやすい構造になっています。

Q2: WordPressに対する代表的なハッキング被害にはどのようなものがありますか?

A2: 不正アクセスによる管理者権限の乗っ取り、サイト・コンテンツの改ざん、企業情報や個人情報の漏洩、DDoS攻撃によるサイトのダウンなどが代表的な被害事例として挙げられます。

Q3: WordPressサイトのセキュリティ診断にはどのような方法がありますか?

A3: Wordfence Securityプラグインを使ったセキュリティスキャン、WPdoctorやWPScan.comを使った脆弱性のチェックなどの方法があります。セキュリティ診断を行うことで、サイトの脆弱性を把握することができます。

Q4: WordPressのセキュリティ対策として、今すぐ行うべき設定にはどのようなものがありますか?

A4: WordPressを最新バージョンに更新する、管理者アカウントのユーザー名とパスワードを強化する、セキュリティ強化プラグインを活用する、不要なプラグインを削除する、wp-config.phpへのアクセスを制御する、定期的なバックアップを実施するなどの設定が重要です。

Q5: WordPressのセキュリティ強化におすすめのプラグインを教えてください。

A5: SiteGuard WP Plugin、All in One WP Security & Firewall、Backup Guard、IP Geo Block、Akismetなどがおすすめのセキュリティ強化プラグインです。これらのプラグインを活用することで、WordPressサイトのセキュリティレベルを高めることができます。

Q6: WordPressサイトのバックアップはどのくらいの頻度で行うべきですか?

A6: 最低でも週に1回は定期的にバックアップを取ることをおすすめします。また、WordPressのバージョンアップやプラグインの導入など、サイトに変更を加える際にも、事前にバックアップを取っておくことが重要です。

Q7: WordPressのセキュリティ対策を怠るとどのようなリスクがありますか?

A7: セキュリティ対策を怠ると、サイトのハッキングやデータの流出など、深刻な被害に遭うリスクがあります。特に企業の情報や個人情報の漏洩は、信用の失墜や補償問題につながる可能性があるため、セキュリティ対策は必須です。

Q8: WordPressのセキュリティ対策は誰が担当すべきですか?

A8: WordPressサイトの運営者や管理者が主体となってセキュリティ対策を行うべきです。ただし、専門的な知識が必要な場合は、セキュリティの専門家に相談することをおすすめします。

 

WordPress管理画面のセキュリティ設定チェックリスト】

WordPressを最新バージョンにアップデートしている

□ 管理画面のログインURLをデフォルトから変更している

□ 推測されにくい強固なパスワードを設定している

□ 管理者アカウントのユーザー名を「admin」から変更している

□ 不要なプラグインやテーマを削除している

□ プラグインやテーマを最新版にアップデートしている

□ 信頼できるプラグイン/テーマのみをインストールしている

□ ファイルやディレクトリの適切なパーミッション設定を行っている

SSL/HTTPSによる通信の暗号化を行っている

 

【ハッキングの兆候と対処法 FAQ

Q. Webサイトの表示が遅くなったり、繋がりにくくなった場合は要注意?
A. ハッキングによるサーバー負荷の増大が原因の可能性があります。速やかにセキュリティ診断を行い、不審なファイルの有無などを確認しましょう。

 

Q. 身に覚えのない新規ユーザーアカウントが追加されていたら?
A. 攻撃者によって不正アカウントが作られた可能性大。早急にそのアカウントを停止し、パスワードの変更とセキュリティ強化対策の実施を。

 

Q. 検索結果で自サイトの説明文が改ざんされていたら何が起きている?
A. SEOスパムハッキングの被害に遭っている疑いが濃厚です。サイトの表示内容や裏側のソースコードをチェックし、スパムリンクなどの挿入痕跡を探りましょう。

 

【セキュリティ関連用語集】

WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール):Webサイトへの悪意ある通信をブロックするセキュリティシステムのこと。

XSS(クロスサイトスクリプティング):サイトに悪質なスクリプトを埋め込み情報を盗み出す攻撃のこと。

SQLインジェクション:データベースと連携したサイトの隙をついて不正なSQL文を注入し、情報を盗み出す攻撃のこと。

 

 
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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。