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イノーバマーケティングチーム2017/08/16 17:10:001 min read

トライアンドエラーとは?/ビジネスシーンでの問題解決にもオススメの手法!

「トライアンドエラー」という言葉は、問題解決の手法や学習プロセスを表す言葉として幅広く使われています。ビジネスシーンでも、よく耳にしますが、今回の記事では、その意味やビジネスでの活用方法について詳しく説明します。

トライアンドエラーとは

トライアンドエラーは、「試みること(try)」と「失敗すること(error)」を繰り返しながらも、絶えず結果を反省し、軌道修正しながら、何回も前向きに取り組むことにより、最終的には成果を生み出そうとしていくアプローチで、学習や問題解決、ビジネス等様々な分野で活用されています。

例えば、技術の習得や科学的に実証されていない分野、方法論やノウハウが確立されていない分野、確立していても状況に合わせて工夫しながら効果をあげたり、独自性や個性を活かしたりできる領域、原因がどこにあるのかさえはっきりとしていない状況での問題解決等に向いているといえます。

料理のレシピーで絶品のメニューは、このトライアンドエラーの繰り返しで生まれてきていることが少なくないといえますし、優れた音楽家も、トライアンドエラーにより心地よい響きの和声を生み出しています。

この記事では、トライアンドエラーという言葉の由来や意味を振り返るとともに、ビジネスにおいて、どうしても解決できない難題に直面されていらっしゃる皆様や、事業への取り組みでこれまでにない新機軸を模索されていらっしゃる方々にトライアンドエラーの精神や流儀をどのようにビジネスの現場に活かしたら効果的なのか、その活用シーンや着眼点をご紹介させていただければと思います。

「トライアンドエラー」の類義語

トライアンドエラーは、本記事で重視する反省やフィードバックを含んだ方法論という側面に加え、取り組みへの不屈の精神や見通しが不確かでも、とにかくやってみようという気持ちをあらわす前向きな表現としてビジネスシーンで良く使われているトレンディーな言葉という印象があります。似たようなニュアンスを持つ言葉は比較的多いかと思います。

例えば、トライアンドエラーに意味的に最も近い言葉としては、「試行錯誤」がありますが、それ以外にも「暗中模索」、「悪戦苦闘」、「七転び八起き」等の類義語があり、これらは慣用句としても比較的よく使われているため、お馴染みですね。

また、企業の製品開発のフェーズでよく使われている「プロトタイピング」は方法論として、良く知られていますが、ものづくりに関わるトライアンドエラー的な取り組みとして、重要であるため別項で詳述します。

「トライアンドエラー」は和製英語

トライアンドエラー(try and error)は、本来あるべき英語の正確な表現としては「trial and error」というべきところです。おそらくはtrialよりもtryの方が日本人にとって馴染みやすいためか、またtrialは裁判等別の意味でも使われているためストレートに伝わりにくいためか、わかりやすいtryの方を用いて、日本人の感性に合わせて簡略化してできた言葉だと思われます。ネイティブスピーカーからは動詞と名詞を同列に扱っている点も文法的に違和感がありそうで、通じにくい和製英語の一つと認識すべきでしょう。

この種の和製英語は、他にも散見され、一部、逆輸入されたり、日本をよく知る外国人には通じたりするものもあるかと思いますが、以下のような例があります(括弧内の方がネイティブな表現になります)。

  • サラリーマン(office worker)
  • ノートPC(laptop computer)
  • スマホ=スマートフォン(mobile phone)
  • ナイター(night game)

トライアンドエラーの類似表現「プロトタイピング」

トライアンドエラーは、広範囲の問題解決や技術の習得、予測不可能な分野における試行錯誤による取り組みに対して一般的に使われている言葉といえますが、プロトタイピングの方は、製品やサービスの開発において、試作品を作り、反応を見ながら改良を重ねていくという有効で確立された手法をあらわす言葉といえます。例えば、ソフトウェア開発の分野では、基本設計、機能設計、詳細設計、コーディングのような段階を追って開発していく伝統的なアプローチの欠点を補い、試作品に対してユーザーの反応からニーズを察知しながら早期に製品開発を進める画期的な手法として脚光を浴びて、多くの企業で活用されてきました。

トライアンドエラーは、ものづくりの分野では、方法論として、比較的普及しているプロトタイピングの形を取ることも多いといえるでしょう。

ウェブマーケティングにおけるプロトタイピングの実践

ウェブサイトのデザインは変更が比較的に容易で、ユーザーの反応をすぐに観察することができます。このため、ウェブ上でのマーケティングはトライアンドエラーのサイクルを素早く回すことが可能であり、プロトタイピングに適しているといえます。

ウェブマーケティングよるプロトタイピングでは、ウェブサイトのデザインパターンをいくつか試作しA/Bテストにより、有効なデザインを見つけることで、CVR(コンバージョン率)を向上させたり、UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上を狙ったりする取り組みが先進企業で進んでいます。

ユーザーや潜在顧客の振る舞いやCVR、購入や成約等、幅広いデータの活用やA/Bテストによる検証などによる、入力フォームの改善やランディングページの最適化も含めて、さまざまな継続的な改善が可能です。

トライアンドエラーの中でも、プロトタイピングは、実効性のある手法として当然のように使われている分野といえるかもしれません。

より幅広いトライアンドエラーという観点では、異なるトピックや異なるチャネルやコンテンツ、ソーシャルメディアの活用候補を用意して、配信のタイミング等も併せて試行錯誤でこれらの最適な組み合わせを模索していくことが、コンテンツマーケティング戦略における重要な取り組みといえます。

PDCAサイクルを回すとは?

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)を意味しますが、このループを適切な頻度で繰り返すことで改善を効率的に進めることが可能になります。

PDCAサイクルは、トライアンドエラーとよく似た考え方ですが、計画し実施した結果に対して評価と改善を行うプロセスを明確化したトライアンドエラーの具体的な方法論とも考えられます。プロトタイピングでは、このPDCAサイクルを速く回すための、有効な手段となります。

トライアンドエラーの効果的な使い方

ただ単に試行と失敗を繰り返せば自動的に成功にたどりつけるものではありません。トライアンドエラーは、適切なステップを踏んで進めなければ効果は望めないでしょう。

ここでは、広範囲の問題に関してトライアンドエラーを効果的に活用していくために心掛けるべきポイントをご紹介します。

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トライアンドエラーのステップ

トライアンドエラーは適用分野が広いため、手法も様々あると思われますが、基本的なステップとしては下記のようなアプローチが考えられます。

  1. 問題の定義
    ここでは、何をどうしたいのかを把握します。できれば、正確に言語化、さらには数値化していく方が望ましいです。
  2. 解決案の策定
    これまでの延長線上のやり方に理論や直感も含めて、できれば複数の解決案を作成します。要因の分析と同時に、これまでの方法や今後、取ろうとしている改善策と起こる結果との間の因果関係で仮説を立てることが有効な場合もあるかと考えられます。
  3. 実行
    解決案の中で成算の持てそうな解決策を選択し、実行に移します。ここでは、結果を充分に観察し、記録を残すことも重要です。
  4. 評価
    結果を評価し、成功した点、反省点を洗い出すと同時に、良かった部分を今後も継続し、悪かった点の改善をはかります。

4.の評価の段階でなされる結果のフィードバックをへて、最初に戻ります。もちろん、ここで大成功ということでしたら、このまま3.の実行を継続することになるかもしれませんが、そうでなければ、1.の問題の定義や2.の解決案も策定に戻ることになります。

欠かすことのできないトライアンドエラーのフィードバック

やったら、やりっぱなしではなく、適切なタイミングで、フィードバックを入れながら、軌道修正したり、その路線が無理筋と判断した場合は、別の改善案に取り組むなど次のステップに進んだりすることが重要です。

フィードバックは、自分たちが今回の取り組みでどれだけ目標に近づいたのかを評価したり、うまくいかなかった場合、何が問題だったのかを理解し、次の試行に役立てたりするために、とても重要なプロセスといえるでしょう。

結果はできる限り数値化

この種の試行錯誤による取り組みでありがちな「やや増加・減少した」のような曖昧な表現では、改善に向けた施策による成果が見えにくいという問題があります。

このような問題を解決するには、例えば、CVR(コンバージョン率)向上が目標であれば、「CVRが15%増加した」のように数値化することで、改善経過がわかりやすくなります。

前向きな姿勢で捉える

発明王として有名なエジソンの「失敗は成功の母」はあまりにも有名です。

たとえ失敗したとしても、その原因を把握し、それに対処することは、それだけ成功へ近づくことができます。このように失敗さえも次の成功の糧として前向きに捉える姿勢が大切ではないでしょうか?

ビジネスシーンで大いに役立つトライアンドエラー

商品やサービスの開発、営業・マーケティング、社内体制などビジネスのあらゆる局面で失敗はつきものでありますが、それをどう活かすかがビジネスの成否の鍵を握るといっても過言ではありません。また、新しいアイディアを試すことは、企業の革新と成長の原動力にもなります。

競争分析とリスク評価にトライアンドエラーを活用

市場への進出や新規事業や新製品の展開など、新たな取り組みは、大きなリスクを伴いますが、ここでもトライアンドエラーの戦略が役に立ちそうです。

新商品や新規事業で不可避に起こりうるリスクを抑えるためには、あらかじめ競争分析やリスク評価を行う必要があります。

例えば、特定の地域や一部の製品等の狭い範囲内でトライアンドエラーを実施し、そこでの取り組みの結果から競合分析やリスク評価をしながら改善を重ねて、問題がない場合は、全国的に展開するような方策も有効と思われます。

ビジネス戦略の試行と修正に活用

新たな市場への進出や新規事業・製品の取り組みでは、初期の戦略が必ずしも成功するわけではありませんので、トライアンドエラーでの戦略の試行と修正が必要になってきます。

そして、このようなトライアンドエラーによる取り組みでは、試行の結果から学び、それを次のアクションに反映させることで、戦略を洗練させ最終的な成功につなげることができます。

例えば、肝油を手掛けていた理研ビタミン株式会社(以下、「リケン」)は、同じ海産物ということでわかめの商品化に取り組むことにしました。最初に、生のわかめを商品化しようとしましたが、夏を越すと軟化してしまい味噌汁の中で溶けてしまうという現象に見舞われ、失敗に終わりました。しかし、その失敗に学び、この弱点を補うべく、お茶の乾燥機を活用した乾燥わかめの商品化に成功しました。

次に、わかめサラダの商品化を試みました。これは成功しませんでしたが、添付のノンオイルドレッシングが好評だったため、こちらの商品化で成功し、「ノンオイル青じそドレッシング」等のヒット商品が生み出さました。

リケンの例では、やみくもに挑戦し続けたのではなく、社内での実験結果を記録すると同時に、原材料に関する知識、設備、経験、技術の有無やコスト、販売価格、流通等の観点で適合性を検討した上で、事業化に踏み切るなど、事前の検討や実行後のフィードバックを含めて確固たる方針に則り、トライアンドエラーを行ったことが最終的な成功につながったことが見て取れます。

問題解決にトライアンドエラーを役立てる

トライアンドエラーは未知の問題に遭遇した場合にその解決を図るために有効な方法論といえます。前述のように問題の把握、定義から入り、要因の分析、可能ならば仮説を立ててから、改善案を実施していきます。

そこで、うまくいかなかった場合には、その原因を探りつつ軌道修正をすることで、問題の解決に近づくことができるでしょう。

顧客フィードバックの活用

トライアンドエラーの考え方は、顧客から受けたフィードバックの活用は、トライアンドエラーの考え方に基づく製品の改良や改善に欠かせない要素です。クレームはもちろんのこと、アンケートや、SNS、ウェブ上の製品への評価等を絶えずモニタリングして、意識的に、製品の改善に反映するための体制を作っていくことをおすすめします。

トライアンドエラーで製品開発サイクルを短縮

前述のプロトタイピングの項で説明したように、製品開発においては、早期に試作品を作ってユーザーの反応やフィードバックを検証しながら改善することで、製品の完成を早められます。

また、最近では、バーチャルリアリティの技術も活用しながら、仮想空間でバーチャルな試作品を提供し、顧客のフィードバックを蓄積しながら、開発を進めていくことも行われるようになってきています。このように製品開発サイクルを短縮することで、市場の変化への迅速な対応が可能になり、企業の競争力を高めることができます。

反省に基づいた挑戦を大切に

トライアンドエラーは、失敗をおそれずに挑戦していく精神をベースにしています。しかし、ただやみくも何かに挑戦し続ければ、成功に辿り着くというものでもありません。失敗から学び、何が良くて何がいけなかったかを十分に分析して理解し、軌道修正しつつ挑戦を繰り返していく反省に基づいた挑戦を大切にしなくてはなりません。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。

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