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イノーバマーケティングチーム2024/03/27 18:31:476 min read

【2024年最新】CRMツール12選を徹底比較!選び方のポイントも解説

はじめに

急速にデジタル化が進む現代のビジネス環境において、顧客との良好な関係を築き、的確にニーズを捉えることは企業の成長と競争力強化に不可欠です。そのための有効な手段として注目されているのが、CRMCustomer Relationship Management)ツールです。CRMツールを活用することで、顧客情報を一元管理し、効果的なコミュニケーションやマーケティング施策の立案・実行が可能となります。

 

しかし、CRMツールは機能や特徴が多岐にわたり、自社に最適な製品を選定するのは容易ではありません。そこで本記事では、国内市場でおすすめのCRMツール23選を、その特長や強みに焦点を当てて詳しく比較・解説します。また、CRMツール選定の際に押さえておくべきポイントや、導入によるメリットについても触れていきます。

 

本記事が、読者の皆様にとって最適なCRMツール選びの一助となれば幸いです。それでは早速、CRMの基礎知識から見ていきましょう。

 

CRMの基礎知識

CRMとは?顧客関係管理の重要性

CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客との関係性を管理・強化するための戦略やプロセス、テクノロジーの総称です。CRMを実践することで、顧客の行動や嗜好を深く理解し、それぞれに適したアプローチを通じて顧客満足度や顧客ロイヤルティの向上を図ります。

 

現在の企業を取り巻く環境は、デジタル化の進展やグローバル競争の激化により大きく変化しています。このような状況下で差別化を図り、持続的な成長を実現するには、顧客を単なる「売上の源泉」としてではなく、長期的な関係を築くべき「パートナー」と捉える視点が欠かせません。つまり、顧客との関係性をいかに構築・維持・強化できるかが、ビジネスの成否を分ける鍵となるのです。

 

CRMツールの役割と機能

CRMを効果的に実践するためには、営業・マーケティング・カスタマーサポートといった顧客接点を担う部門間での情報共有と連携が重要です。そのための強力な武器となるのがCRMツールです。CRMツールの主な役割と機能は以下の通りです。

 

顧客情報の一元管理

CRMツールは、顧客の属性情報や行動履歴、コミュニケーション記録など、様々な顧客データを一元的に管理します。これにより、営業担当者は顧客の全体像を把握しやすくなり、的確なアプローチが可能になります。

 

コミュニケーション履歴の管理

顧客とのやり取りの記録(電話、メール、対面での会話内容など)をCRMツールで一元管理することで、担当者が変わっても円滑な引き継ぎが可能です。これにより、一貫性のある顧客対応が実現します。

 

営業プロセスの可視化と自動化

商談の進捗状況や営業タスクの管理、アポイント調整など、営業プロセスに関わる情報をCRMツールで一元化・可視化することで、営業活動の効率化と最適化を図れます。

 

データ分析による顧客理解の深化

CRMツールに蓄積された顧客データを分析することで、顧客セグメントごとの特性や行動パターンを把握し、マーケティング施策や商品開発に生かせます。

 

マーケティングオートメーションとの連携

CRMツールとマーケティングオートメーション(MA)ツールを連携させることで、見込み客の育成から顧客化、そしてリピート購入の促進まで、一気通貫でカバーできます。

 

以上のように、CRMツールは顧客との良好な関係構築に欠かせない機能を幅広く提供します。それでは次に、CRMツール導入によってもたらされる具体的なメリットを見ていきましょう。

 

CRMツール導入のメリット

顧客満足度の向上と離反防止

CRMツールを活用することで、一人ひとりの顧客に合わせたパーソナライズされた対応が可能になります。的確なタイミングで最適なアプローチを行うことで、顧客満足度の向上につながります。また、顧客の課題や不満をいち早く察知し、適切にフォローすることで、顧客離反のリスクを未然に防げます。

 

営業生産性の向上と売上拡大

CRMツールによって営業プロセスが可視化・自動化されれば、営業担当者は顧客との関係構築により注力できます。商談成約率の向上や、クロスセル・アップセルの機会創出など、営業活動の生産性向上と売上拡大が期待できます。

 

マーケティング施策の最適化と効果測定

CRMツールから得られる顧客の行動データやライフサイクルに関する情報を分析し、マーケティング施策の最適化に生かせます。潜在顧客の発掘やナーチャリング施策の改善など、PDCAサイクルを高速で回すことでマーケティングROIの向上が見込めます。

 

部門間連携の強化とコミュニケーションロスの削減

営業・マーケ・カスタマーサクセスなど、顧客接点に関わる部門間でデータや顧客情報を共有することで、全社的な顧客対応品質の向上と業務効率化が図れます。部門間の壁を越えたシームレスな連携により、顧客に対する「One Face」な対応が可能となります。

 

意思決定の迅速化とデータドリブンな経営

CRMツールから得られるデータやインサイトは、経営判断や事業戦略の策定にも生かせます。顧客の声や市場の変化を迅速に捉えて経営にフィードバックすることで、スピーディかつ的確な経営判断を下せるようになり、変化の激しい市場環境下での競争力強化につながるでしょう。

 

CRMツールの選定ポイントと比較

数多くのCRMツールの中から自社に最適なものを選ぶために、どのような視点を持つべきでしょうか。ここでは、CRMツール選定の際に押さえるべき5つのポイントを解説します。

 

自社のニーズと課題の明確化

CRMツールの選定に当たっては、まず自社の課題やニーズを明確にすることが重要です。営業の生産性向上が目的なのか、マーケティング活動の最適化が目的なのか、それとも顧客サポートの充実が目的なのか。課題認識を具体化し、達成すべきゴールを設定しましょう。

 

機能の充実度と使いやすさ

必要な機能が揃っているか

自社の課題解決に必要な機能が揃っているかを確認します。例えば、営業支援に重点を置くなら商談管理やリードスコアリング機能の充実度を、マーケティング重視ならキャンペーン管理やMA連携機能を重視します。

 

ユーザーインターフェースの直感的さ

せっかく高機能なCRMツールを導入しても、現場で使いこなせなければ意味がありません。直感的に操作でき、必要な情報にすぐアクセスできるUIを備えているかがポイントです。

 

モバイル対応の有無

外回りの営業担当者にとって、スマートフォンやタブレットでCRMツールが使えることは重要です。いつでもどこでも顧客情報にアクセスできるモバイル対応は必須の機能と言えるでしょう。

 

カスタマイズの柔軟性

自社の業務フローに合わせてCRMツールをカスタマイズできる柔軟性も大切です。無理にCRMツールの使い方に自社の業務プロセスを合わせるのではなく、ツールを自社の業務に適応させることが理想的です。

 

導入コストとROIの検討

初期費用と月額料金の比較

CRMツールの導入コストは、初期費用と月額料金に分けて検討します。自社の予算に合わせて、中長期的な視点でコストパフォーマンスの高い製品を選びましょう。

 

ユーザー数と料金プラン

ユーザー数に応じた柔軟な料金プランを提供しているかも重要なポイントです。事業の拡大に伴ってユーザー数が増えた場合に、コストが肥大化しないよう注意が必要です。

 

追加機能やサポートの費用

初期費用や月額料金以外に、追加機能やサポートにかかる費用も事前に確認しておきましょう。オプション機能の利用や、手厚いサポートを受けるために別途費用が発生する場合があります。

 

投資対効果の試算

CRMツールは単なるコスト要因ではなく、業務効率化や売上拡大につながる投資と捉えるべきです。導入による定性的・定量的な効果を試算し、投資対効果(ROI)を検討することが重要です。

 

システム連携と拡張性

既存システムとのデータ連携

自社で既に導入済みの業務システムとCRMツールがスムーズに連携できるかを確認しましょう。データ連携や同期が円滑に行えることで、業務効率化や情報活用が促進されます。

 

他ツールとのシームレスな統合

MAツールやERPシステム、コールセンターシステムなど、他のツールとAPIを介してシームレスに連携・統合できることも重要なポイントです。ツール間のデータ連携による相乗効果が期待できます。

 

APIの公開状況とカスタマイズ性

自社で独自の機能を開発したい場合に備えて、CRMツールのAPIが公開されているかを確認します。APIを活用してのカスタマイズや、他システムとの柔軟な連携が可能かどうかがポイントとなります。

 

サードパーティ製アプリとの連携

CRMツールのエコシステムを形成するサードパーティ製アプリとの連携状況も見逃せません。多様なアプリとの連携により、CRMツールの機能を拡張できる可能性を秘めています。

 

サポート体制と安定性

導入支援の充実度

CRMツールを円滑に導入するには、ベンダー側の手厚い導入支援が欠かせません。導入前のコンサルティングから、データ移行、カスタマイズ、ユーザートレーニングまで、手厚いサポートが提供されるかを確認しましょう。

 

トレーニングとドキュメントの整備状況

ユーザー向けのトレーニングプログラムやマニュアル、オンラインヘルプなどが充実しているかも重要なポイントです。ユーザーの習熟度を高め、CRMツールを有効活用するための土台作りが求められます。

 

サポート対応の迅速性と品質

導入後の運用段階で、トラブルやユーザーからの問い合わせに迅速かつ的確に対応してくれるサポート体制も重視したいところです。サポート品質の高さが、円滑な運用を左右すると言っても過言ではありません。

 

システムの可用性とセキュリティ対策

CRMツールを業務の基幹システムとして安定稼働させるには、高い可用性と堅牢なセキュリティ対策が不可欠です。データセンターの信頼性、バックアップ体制、暗号化などのセキュリティ機能の充実度をチェックしておきましょう。

 

以上の5つの視点を総合的に判断し、自社に最もフィットするCRMツールを選定することが重要です。次項からは、国内市場でおすすめのCRMツール23選を具体的に比較・解説していきます。

 

おすすめCRMツール12

Salesforce Sales Cloud

圧倒的なシェアと豊富な実績

言わずと知れたCRMツールの世界的リーダーが「Salesforce Sales Cloud」です。グローバル市場でトップシェアを誇り、日本国内でも多くの企業に導入されています。大企業からスタートアップまで、幅広い業種・規模の企業に対応可能な汎用性の高さが特徴です。

 

柔軟なカスタマイズとアプリ連携

Salesforceの最大の強みは、高い拡張性とカスタマイズ性にあります。AIを活用した営業活動の自動化など、多彩なアプリケーションとの連携により、自社の業務プロセスに合わせた最適なCRM環境を構築できます。また、アプリケーションマーケットプレイス「AppExchange」では、多様な業界・業務に特化したアプリが提供されており、必要な機能を柔軟に拡張可能です。

 

MAも含めた統合ソリューション

Salesforceは、Sales Cloudに加えて、マーケティングオートメーション(MA)ツールの「Marketing Cloud」、カスタマーサービスツールの「Service Cloud」など、マーケティングから営業、サポートまでカバーする総合的なソリューションラインナップを誇ります。これにより、顧客とのエンゲージメントを包括的に管理・最適化できます。

 

大企業向けの高機能版とSMB向けのスターター版

Salesforceでは、大企業向けの高機能版に加えて、中堅・中小企業(SMB)向けのSalesforce Starter (下記参照)も提供しています。限定的な機能に絞ることでコストを抑えつつ、シンプルで使いやすいインターフェースを実現。SMBでもハードルなくSalesforceの導入を検討できます。

 

HubSpot CRM

無料プランから始められる手軽さ

HubSpot CRM」の大きな特徴は、基本的な機能が無料で利用できる点です。リード管理や営業パイプラインの可視化、メール送信などの機能を、無料で利用可能。導入へのハードルが低く、CRMをまずは気軽に試してみたい企業に適しています。

 

マーケティングオートメーションとのシームレスな連携

HubSpotは元来、インバウンドマーケティングのためのMAツールとして高い評価を獲得してきました。そのHubSpotならではの強みが、MAツール「HubSpot Marketing Hub」とのシームレスな連携です。リードの獲得からナーチャリング、顧客化までの一連のプロセスを効率的に管理できます。

 

充実したサポートとナレッジベース

HubSpotでは、ユーザー向けの充実したサポートリソースを用意しています。オンラインのナレッジベースやコミュニティフォーラムには、製品の使い方から業務のヒントまで、豊富な情報が蓄積。困ったときに頼れるサポート体制が整っています。

 

海外展開も見据えたグローバル対応力

HubSpotは、世界120か国以上、15万社超の企業に導入されているグローバルカンパニーです。海外拠点とのデータ連携や、多言語でのユーザーインターフェースなど、グローバルビジネスを展開する企業のニーズにも応えられる製品力を有しています。

 

Zoho CRM

SFA〜カスタマーサポートまでカバーする統合型CRM

Zoho CRM」は、営業支援(SFA)からマーケティング、カスタマーサポート、ソーシャルメディア統合まで、幅広い機能を網羅したオールインワンのCRMツールです。1つのプラットフォームで、顧客との関わりを包括的にカバーできるのが強みと言えるでしょう。

 

AI機能による高度な予測分析

Zoho CRMでは、人工知能(AI)を活用した高度な予測分析機能を提供しています。リードスコアリングや商談の成約確度予測、クロスセル/アップセルの提案など、AIの知見を営業活動の最適化に役立てられます。

 

多彩なZohoアプリ群との連携

Zohoは、CRM以外にも「Zoho Books」(会計ソフト)、「Zoho Projects」(プロジェクト管理ツール)など、ビジネスに必要な様々なアプリケーションを開発・提供しています。それらのアプリ群とAPIを介して柔軟に連携できるのもZoho CRMの魅力です。

 

グローバル市場での実績と日本市場対応

Zoho CRMは、世界180か国、25万社超が導入しているグローバルなCRMベンダーとして知られています。グローバル市場での高い評価と実績を持つ一方で、日本市場にも注力。日本語UIの改善や日本でのサポート体制の強化、国内データセンター対応など、日本企業の利用にも適した環境が整っています。

 

Microsoft Dynamics 365 Sales

Officeアプリとのシームレスな連携

Microsoft Dynamics 365 Sales」は、言わずと知れたMicrosoftCRMソリューションです。最大の特徴は、Microsoft Officeアプリケーションとのシームレスな連携です。 OutlookExcelTeamsなどのアプリと深く統合されているので、普段使い慣れたOfficeアプリ上でもCRMの機能を活用できます。

 

AIを活用したインサイト提供

Dynamics 365 SalesではAIを活用し、営業活動に役立つインサイトを提供します。顧客データや商談データを自動分析し、有望な案件や注力すべき顧客を提案。営業のプロセス改善に役立つインテリジェントな提案が得られます。

 

SNS・チャットボットとの統合による顧客接点拡大

Dynamics 365 Salesでは、XFacebookなどのSNSとの統合や、チャットボットとの連携など、デジタル時代の顧客接点にも柔軟に対応。SNS上の顧客の声を営業活動に活かしたり、AIチャットボットで問い合わせ対応を自動化したりと、新たな顧客エンゲージメントの可能性を切り拓くことができます。

 

グローバルでの導入実績と信頼性

Microsoftという世界最大級のIT企業が提供するDynamics 365は、グローバル市場で数多くの導入実績を誇ります。大規模なグローバル展開にも耐えうるスケーラビリティと、Microsoftブランドに裏打ちされた安心感・信頼性は、同ツールの大きなアドバンテージと言えるでしょう。

 

kintone

ノーコードでの高いカスタマイズ性

サイボウズの「kintone」は、コードを書くことなく、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でCRMシステムを構築できるのが特徴です。営業プロセスや顧客情報の管理方法など、自社の業務フローに合わせて自由にカスタマイズ。柔軟性の高さが魅力と言えます。

 

社内の他システムとの柔軟な連携

kintoneでは、APIを介した他システムとの連携が容易です。例えば、メールソフトやグループウェア、会計ソフトなど、社内の様々なシステムとkintone上の顧客データを連携させることで、業務プロセス全体の効率化・自動化が図れます。

 

モバイル対応の使いやすさ

外出先でも、スマートフォンやタブレットでkintoneにアクセスし、直感的な操作で顧客情報の参照や入力が可能。営業担当者の機動力を支える、使いやすいモバイルインターフェースを備えています。

 

幅広い業種・規模での国内導入実績

kintoneは、大手企業からスモールビジネスまで、幅広い業種・規模の企業で数多くの導入実績を誇ります。CRMに限らず、日報作成やワークフロー管理など、様々な業務でkintoneが活用されており、企業の業務効率化に貢献しています。

 

Salesforce Starter

初期コストを抑えたスモールスタート

Salesforce Starter (Salesforce Essentials)」は、Salesforceのエントリープランとして提供されているCRMツールです。必要最小限の機能に絞ることでライセンス費用を抑え、初期コストの負担が少ない点が中小企業に適しています。

 

売上予測や商談管理などの基本機能に絞った使いやすさ

Salesforce Starterでは、リード管理や商談管理、売上予測など、営業活動に不可欠な基本機能を厳選して提供。シンプルで直感的な操作性を実現しており、CRM導入が初めての企業でも使いやすいインターフェースとなっています。

 

成長に合わせたSalesforceへのスムーズな移行

Salesforce Starterから、より高機能なエディションへの移行がスムーズに行えるのも大きなメリットです。事業の拡大に伴ってCRMへの要求が高度化した場合も、データを引き継いだ上で上位エディションに移行できるため、将来を見据えた選択肢となります。

 

安心の国内サポート体制

グローバル企業であるSalesforceですが、日本市場でのサポート体制も万全です。日本語での問い合わせ対応や、専任のカスタマーサクセスチームによる手厚いサポートが受けられるため、日本の中小企業でも安心して利用できます。

 

Synergy!

CRMMA・サポート管理の統合で顧客の行動を可視化

Synergy!」は、顧客管理(CRM)、マーケティング支援(MA)、サポート管理の3つの機能を統合的に提供するクラウド型ツールです。リードの獲得から、問い合わせ対応、販促活動まで、顧客の一連のアクションを可視化し、最適な対応を行える環境を構築できます。

 

集客から既存顧客維持までを一気通貫でフォロー

集客(広告)から、既存顧客の維持(CRM)まで、1つのシステムでPDCAサイクルを回せるのも大きな利点。導入企業のマーケティング活動を、トータルに支援できる体制が整っています。

 

低コストかつスピーディな導入

初期費用を抑えたシンプルな料金体系で、気軽に導入を始められるのがSynergy!の魅力の1つ。最短1週間でのスピーディな立ち上げを支援する導入パッケージも用意されており、早期のシステム活用が可能です。

 

業種特化型のテンプレート提供とサポート

不動産、人材紹介、学習塾、士業など、様々な業種に特化したCRM活用のテンプレートを提供しているのもSynergy!の特徴です。自社のビジネスモデルに合った設定ができるので、導入後のオペレーションもスムーズ。業種特性を理解したサポート体制も、安心して利用できるポイントと言えます。

 

Sansan

法人向け名刺管理No.1 の実績と企業情報との組み合わせ

Sansan」は法人向け名刺管理サービスとして国内トップシェアを誇り、業界・業種を問わず9,000社の利用実績があります。100万件以上の企業情報が標準搭載されており、企業のホームページ情報や役職者情報、有価証券報告書などが集約されています。接点情報と組み合わせて検索することで、その企業とのつながりの濃さや、直近やりとりをした同僚を瞬時に確認できます。

 

リアルタイムな人的ネットワークの可視化

SansanはWeb上で名刺交換を行うことができ、クラウド上の名刺データベースを通じて人と人とのつながりをリアルタイムに可視化。自社の営業担当者と顧客企業の意思決定者とのリレーションなど、ビジネスにおける人脈の全体像を俯瞰できます。

 

マーケティングや営業施策へのデータ活用サポート

Sansanは名刺管理サービスの域を超えて、マーケティングオートメーション(MA)ツールや営業支援(SFA)ツールとしての側面も持ち合わせています。大量の名刺データを分析し、リードの見込み度合いを可視化したり、担当者へ最適なアプローチの提案を行ったりと、データドリブンなマーケティング・営業活動を支援します。

 

大企業に強い営業インサイドセールス支援機能

SansanはBtoB領域、とりわけ大企業へのインサイドセールスに強みを発揮します。多数の企業で利用されている名刺交換データベースを介して、自社の見込み客となりうる企業・担当者を効率的に抽出。コールドコールの精度を高め、アポイント獲得につなげることができます。

 

Liny

LINE公式アカウントの運用支援に特化

Liny」は、対話型のLINE公式アカウント機能の運用・管理に特化したツールです。ユーザーとの1:1のコミュニケーションを通じて関係性を築くLINEマーケティングを、Linyが支援。セグメント配信やリマインド配信、行動分析など、マーケターに役立つ機能が盛りだくさんです。

 

セグメント配信やリマインド配信などの実用的な機能

LINEならではのプッシュ通知を活用し、友だちユーザーの属性や行動履歴に応じたセグメント配信が可能。また、購入や資料請求などの特定のアクションを行ったユーザーに対し、最適なタイミングでリマインド配信を行うこともできます。

 

LINEならではの友だち顧客との親密な関係構築

LINEは単なる販促チャネルではなく、友だちユーザーとの双方向のコミュニケーションを通じて信頼関係を築ける場。Linyを活用することで、一人ひとりのユーザーに寄り添った"パーソナルな関係性"を構築し、ファン化・リピーター化を促進できます。

 

手厚いサポートと2000以上の導入実績

Linyは国内3500社以上の企業に導入された実績があり、様々な業界の事例やノウハウが蓄積されています。チャットサポートやオンラインセミナーなど、手厚いサポート体制も整備。LINE活用の入門から運用の改善まで、手厚くバックアップしてくれるでしょう。

 

eセールスマネージャーRemix Cloud

h4:現場の声を反映した高い使いやすさ

eセールスマネージャーRemix Cloud」は、5,500社を超える導入企業からのフィードバックを元に改善を重ねてきたツールです。営業の現場目線に立った機能設計と、シンプルで直感的な操作性。まさに営業担当者にとって"使いやすさ"を追求したCRMと言えます。

 

営業報告から資料作成までの一元管理による効率化

日報の入力、訪問先の地図表示、資料の作成・共有など、営業活動に必要なあらゆる機能をeセールスマネージャーRemix Cloud内で完結できます。一元管理によって、煩雑な営業事務作業を大幅に効率化。営業担当者は、顧客との向き合う時間を増やすことができるのです。

 

メンバー間の情報共有の円滑化

リアルタイムの商談状況の共有や、過去の訪問記録の参照など、営業チーム内での情報共有がスムーズに行えるのもeセールスマネージャーRemix Cloudの魅力。チャットやファイル共有機能も備わっているため、メンバー間のコミュニケーションロスを防ぎ、営業活動の連携を促します。

 

95%以上の高い継続率と定着支援

eセールスマネージャーRemix Cloudは、国内のCRMツールの中でも突出して高い95%以上の継続率を誇ります。専任スタッフによる運用相談など、手厚い定着支援も継続率の高さに一役買っていると言えるでしょう。アフターフォローの充実度は、CRM選定の大きなポイントとなります。

 

 

MOTENASU

ネット × リアルの顧客接点をデータで統合

MOTENASU」は、実店舗とEC、モバイルアプリなど、あらゆるチャネルでの顧客接点をデータで統合管理できるマーケティングプラットフォームです。ネットとリアル、双方の行動データを掛け合わせることで、顧客一人ひとりに合わせたO2O (One to One)マーケティングを実現します。

 

店舗スタッフとのリアルタイムな情報連携

店舗スタッフ向けのアプリと連動することで、来店客情報や接客記録などをリアルタイムでCRMへ反映。ネット上の行動履歴と合わせて、店頭での適切な対応や販売機会の創出につなげることができます。

 

O2Oマーケティングの自動化

オンラインとオフラインの様々なデータを組み合わせ、顧客セグメントごとの最適な施策を自動で立案・実行するのがMOTENASUの強みです。例えば店舗での購買履歴とウェブ閲覧履歴を掛け合わせ、パーソナライズされたおすすめ商品をメールやLINEで配信。One to Oneマーケティングの自動化を支援します。

 

ECサイト・店舗向けの実践的機能を網羅

ポイント管理、レコメンド表示、LINEメッセージ配信、プッシュ通知など、MOTENASUECサイト運営と店舗販売に必要な施策を幅広くカバー。コンバージョン向上や離脱防止、LTVの最大化など、EC・店舗ビジネスの成長に欠かせない機能が揃っています。

 

GEOCRM.com

営業向け地図ナビゲーション機能

GEOCRM.com」は、営業担当者の訪問先のルートを最適化するナビゲーション機能に特化したモバイルアプリです。地図上に顧客情報を可視化し、最適な訪問ルートを自動提案。移動時間の短縮と燃料費の削減につなげます。

 

Googleマップとの連携による最適ルート案内

GoogleマップのAPIと連携し、リアルタイムの渋滞情報などを考慮した上でベストな訪問ルートを提案。カーナビのように目的地までの道順をわかりやすく案内してくれるので、初めての訪問先でも迷うことなくたどり着けます。

 

営業日報・画像等のデータ登録の効率化

スマホの音声入力機能と連動し、移動中の車内で簡単に営業日報を作成可能。訪問先での商談中に撮影した写真なども、その場で登録しておけるので、帰社後の面倒な事務作業が一気に減らせます。

 

初心者でも使いやすいシンプルな設計

必要最小限の機能に絞り込んだシンプルな設計が、GEOCRM.comの魅力。ITリテラシーがあまり高くない営業担当者でもすぐに使いこなせるよう、徹底的に操作性を突き詰めた点が光ります。

 

CRMツールの導入プロセスと成功のポイント

自社に最適なCRMツールを選んだら、いよいよ導入に向けた準備が始まります。CRMツール導入を成功させるためには、綿密な計画と適切なプロセス管理が欠かせません。ここでは、スムーズな導入と定着のポイントを見ていきます。

 

CRMツール導入の流れ

一般的なCRMツール導入の流れは以下の通りです。

 

目的と要件定義

導入の目的を明確化し、実現したい業務要件を具体的に落とし込む。

 

予算とスケジュールの策定

ツール導入にかかるコストを見積もり、予算を確保。導入スケジュールも並行して策定する。

 

ベンダー選定と比較検討

目的や要件に合致するベンダーをリストアップし、機能や価格、サポート体制などを比較検討。デモンストレーションなども活用してツールの使用感を確かめる。

 

運用ルールの設計と体制構築

導入後の運用ルールを設計し、関連部門の役割分担を明確化。管理体制を構築する。

 

データ移行とシステム連携

既存の顧客データをCRMツールに移行。他システムとの連携も必要に応じて実施する。

 

ユーザートレーニングと教育

エンドユーザーへの操作トレーニングを実施。運用ルールの周知徹底も行う。

 

本番稼働とフォローアップ

実際の業務でのCRMツール活用を開始。導入後も継続的にフォローアップを行い、定着度合いを確認する。

 

CRMツール導入の成功ポイント

CRMツール導入を成功に導くためのポイントは以下の通りです。

 

経営層のコミットメントと全社的な意識改革

CRM導入を単なるツールの入れ替えと捉えるのではなく、全社的な業務改革の一環と位置づける。経営層自らがCRM活用の重要性を社内に発信し、組織全体の意識改革を促すことが肝要です。

 

現場の要望を反映したシステム設計

ツールありきではなく、実際にCRMを使う現場の要望を丁寧にすくい上げ、それを反映したシステム設計を心がける。現場の営業担当者やカスタマーサポートの意見を積極的に取り入れることで、使い勝手の良いCRM環境を構築できます。

 

データ品質の維持と活用方法の明確化

CRMの価値を最大限引き出すには、顧客データの品質を高く保つことが重要。データ入力ルールを設けてメンテナンスを徹底する一方、蓄積したデータを営業やマーケティングにどう活かすかの方針を明確にしておくことが求められます。

 

変化に対応できる柔軟な運用体制

CRMツールを導入したら終わりではありません。ビジネス環境の変化や新たなニーズの出現に合わせ、システムも柔軟に進化させていく必要があります。継続的な改善を前提とした運用体制を整えることが、CRMの価値を維持・向上するカギとなるでしょう。

 

CRMツール導入の失敗事例と教訓

一方で、CRMツールの導入が必ずしもうまくいくとは限りません。失敗事例から学ぶべき教訓もあります。

 

曖昧な目的設定と期待値のミスマッチ

「なんとなくCRMを導入しないと」という漠然とした動機では、十分な効果は得られません。目的や期待値を具体化せずに導入し、現場での使い勝手の悪さが発覚したというケースもあります。

 

現場の巻き込み不足とトップダウンの弊害

経営層の一存で導入を決めてしまい、現場の営業担当者の意見を聞かずに稼働させたために、結局は使われないツールに終わったという事例も。現場を軽視したトップダウン的な進め方は、かえって定着を妨げます。

 

システムの過度な複雑化とカスタマイズ

自社の業務フローに合わせるあまり、必要以上にシステムをカスタマイズしすぎてしまったがゆえに、現場で使いこなせなくなったというケースも見られます。適度なカスタマイズに留めることも肝心です。

 

データ移行の失敗と運用の形骸化

既存データの移行が不十分だったり、人的リソースの不足からデータのメンテナンスが疎かになったりすると、せっかく導入したCRMも形骸化してしまいます。データ基盤の整備と、継続的な運用体制の確立が重要だと言えます。

 

教訓:明確なビジョンと柔軟な姿勢の重要性

失敗事例から得られる教訓は、CRM導入には明確なビジョンと柔軟な姿勢の両方が求められるということ。ゴールを見据えつつ、現場の声に耳を傾け、試行錯誤を重ねながら理想的なCRMの在り方を追求していく。そうした真摯な取り組みの積み重ねが、CRM成功の鍵を握っているのです。

 

CRMツールを活用した顧客戦略の立案と実践

CRMツールを導入・運用していく過程で、自ずと見えてくるのが顧客戦略の在り方です。CRMを起点として、顧客との向き合い方や、具体的な施策を練り上げていきます。ここでは、CRMツールを活用した顧客戦略の立案と実践のポイントを確認しましょう。

 

カスタマージャーニーの把握と可視化

顧客戦略の出発点となるのが、カスタマージャーニー(顧客の行動プロセス)の把握と可視化です。CRMに蓄積された顧客データを分析することで、顧客が辿る一連の行動やタッチポイントを時系列で捉えられます。

 

ペルソナの設定とジャーニーマップの作成

まず取り組むべきは、自社の商品・サービスを購入する顧客像(ペルソナ)を具体的に定義すること。そのペルソナがたどるであろうカスタマージャーニーを、「認知」「興味・関心」「購入検討」「購入」「アフターフォロー」などのフェーズに分けてマッピングします。

 

各接点での顧客体験の把握と課題抽出

ジャーニーマップに沿って、各フェーズでの顧客の行動や心理を分析。顧客にとってのポジティブな体験、ネガティブな体験は何かを明らかにしていきます。同時に、自社の対応における課題や改善点も洗い出します。

 

理想の顧客体験の設計とギャップの解消

把握した現状の顧客体験を元に、あるべき姿=理想の顧客体験を設計します。現状とのギャップを埋めるために、各接点で打つべき施策を具体化。例えば、初期の認知フェーズでの不足はプロモーションで、 検討フェーズでの不安は手厚いサポートでカバーする、といった具合です。

 

データ分析とセグメンテーション

CRMに集まる顧客データは、分析を加えることで様々なインサイトを導き出せます。中でも重要なのが、セグメンテーション=顧客をグループ分けし、特性に合わせたアプローチを設計することです。

 

顧客データの統合と管理基盤の整備

セグメンテーションの前提となるのが、社内に散在する顧客データを一元化し、信頼性の高い管理基盤を整備することです。システム間のデータ連携を進め、顧客情報の網羅性と鮮度を高めていきます。

 

RFM分析等を用いた顧客セグメンテーション

購買履歴データを基点に、RFM分析(Recency:最終購入日、Frequency:購入頻度、Monetary:購入金額)などの手法を用いて顧客をセグメント化。例えば「定期的に高額購入する優良顧客」「最近購入していない休眠顧客」など、特徴的なグループを抽出します。

 

セグメント別のアプローチ手法の設計

抽出したセグメントごとに、最適なマーケティング施策を立案するのがポイントです。優良顧客にはよりパーソナライズされたおすすめ商品の提示を、休眠顧客には再購入を促すリアクティベーション施策を、といった具合に施策を設計し、CRMツールを通じて自動実行していく仕組みを整えます。

 

効果検証とPDCAサイクルの実践

セグメント別施策の効果は、販売データの変化などから検証していきます。仮説と検証を繰り返しながら、PDCAサイクルを高速で回していく。こうした一連のプロセスを通じて、CRMツールを起点とするデータドリブンな顧客戦略が実践できるのです。

 

チャネル横断での一貫した顧客対応

CRMツールには、顧客接点の多様化・複雑化に対応し、あらゆるチャネルでシームレスかつ一貫したカスタマーエクスペリエンスを提供する役割も期待されます。

 

オムニチャネル化の推進とシームレスな顧客体験の提供

電話・メール・チャット・SNS・対面など、多岐にわたる顧客接点をシームレスにつなぎ、一気通貫の顧客体験を実現するのがオムニチャネル戦略です。CRMツールを中核に据え、チャネル間のデータ連携と顧客対応の引き継ぎをスムーズに行える環境を整備します。

 

チャネル間での情報連携と対応品質の平準化

例えば、チャットでの問い合わせ内容を電話オペレーターが即座に把握できる、といった具合に、チャネルを越えた対応履歴の共有を徹底。これにより、「担当者が代わると一から説明し直さないといけない」といった顧客の不満を解消し、対応品質の平準化を図ります。

 

セルフサービスの拡充と効果的な誘導

チャネルの多様化に伴い、FAQやチャットボットなどを活用したセルフサービス(自助型の顧客サポート)の拡充も欠かせません。よくある問い合わせは自動応答で完結させつつ、複雑な案件は適切なタイミングでオペレーターへ誘導する。こうした使い分けにより、顧客満足度と対応効率の両立を目指します。

 

カスタマーサクセス:顧客の成功支援

CRMは、単なる「顧客管理」ツールから、「顧客の成功を支援する」ツールへと進化を遂げつつあります。カスタマーサクセスの考え方を採り入れ、顧客のゴール達成に向けて寄り添い、支援することが求められるのです。

 

顧客の目標達成に向けた伴走型支援

商品・サービスの提供だけでなく、顧客の抱える課題に向き合い、ゴール達成に向けて伴走する。それがカスタマーサクセスの本質です。顧客の声に丁寧に耳を傾け、課題解決に向けた提案やアドバイスを通じて、信頼関係を構築していきます。

 

製品の活用提案と定着化施策の実施

自社の製品・サービスが顧客にとって真に価値あるものとなるよう、効果的な活用方法の提案と、定着化に向けた支援を展開。利用状況を定期的にモニタリングし、適切なタイミングで使い方のアドバイスやトレーニングを実施します。

 

顧客離れリスクの早期発見と介入

解約や他社への乗り換えが予兆される顧客を早期に検知し、適切なケアを施すことも重要な取り組みです。CRMツールを活用して、利用頻度の低下や問い合わせの増加など、顧客離れの兆候をいち早くキャッチ。それらの顧客に能動的に働きかけ、課題解決に取り組みます。

 

アップセルやクロスセルの機会創出

顧客との強固なリレーションシップは、追加購入(アップセル)や関連商品の購入(クロスセル)など、新たな販売機会の創出にもつながります。顧客のニーズに合わせて的確な商品・サービスを提案できるのは、日頃から顧客に寄り添い、信頼を獲得しているからこそ。カスタマーサクセス活動を通じて、顧客のLTV(ライフタイムバリュー)の最大化を目指していきます。

 

CRMツールの最新トレンドと今後の展望

CRMツールの世界では、AI(人工知能)やビッグデータ解析など、新たなテクノロジーを取り入れた革新が進んでいます。ここでは、CRMの最新トレンドと、今後のさらなる進化の方向性を展望します。

 

AI・機械学習の活用による高度化

CRMツールは、AI・機械学習の積極的な導入により、これまで以上にインテリジェントな顧客対応を可能にしつつあります。膨大な顧客データを自動分析し、個々の顧客の行動を予測するなど、AIのパワーを顧客エンゲージメントに活用する動きが加速しています。

 

予測モデルによるリードスコアリングの精度向上

見込み客の購入確度を自動で評価するリードスコアリングにおいて、AIを活用した高度な予測モデルの構築が進んでいます。過去の膨大な顧客データから、購入に至る行動パターンを機械学習によって自動的に抽出。リードの優先順位づけの精度を高め、効率的な営業活動を支援します。

 

顧客離れリスクの予兆検知と最適アクションの提示

解約や他社への乗り換えが予兆される顧客を、AIの予測モデルでいち早く検知する取り組みも進展。さらに、顧客離れ防止のための最適なアクションまでをAIが提案するようになりつつあります。過去の施策の効果データから、ケースバイケースのベストアクションを導き出すことで、カスタマーサクセス業務の高度化を支援するのです。

 

音声認識やテキストマイニングによる顧客理解の深化

コールセンターでの通話音声や、チャットでのテキストデータなど、従来は分析が難しかった非定型データの活用も、AI技術の発展により可能になりつつあります。音声認識による通話内容の自動文字起こしと、テキストマイニングによる顧客の感情分析などを通じて、これまで以上に顧客の声に耳を傾け、深く理解することができるようになるでしょう。

 

AI営業アシスタントによる業務効率化

商談のスケジューリングから、商品説明、見積作成、契約書の作成まで、営業活動に付随する定型的なタスクの多くを、AI営業アシスタントに任せられるようになります。人間の営業担当者は、AIがサポートした上で、よりクリエイティブな提案活動に注力する。そんな人間とAIの協働による新しい営業スタイルが普及していくと考えられます。

 

オープンAPIによるシームレスな連携

企業のマーケティング・営業・カスタマーサポートには、CRMツール以外にも多様なシステムが利用されるのが一般的です。それらのシステム間でのデータ連携をスムーズに行うためのキーテクノロジーとして、オープンAPIの活用が進んでいます。

 

SaaSプラットフォームとの柔軟なデータ連携

Salesforce、HubSpotなど、多くの主要CRMベンダーがオープンAPIを公開し、自社プラットフォームとの連携を促進しています。これにより、マーケティングオートメーション(MA)などの関連ツールとのシームレスなデータ連携が容易になり、一気通貫のデータ活用基盤の構築が加速します。

 

ベストオブブリードによる機能拡張

CRMツールに必ずしもすべての機能を求めるのではなく、他の優れた専門ツールと柔軟に組み合わせる「ベストオブブリード」のアプローチも浸透しつつあります。例えば、CRMと連携するセールスエンゲージメントツールを別途導入し、インサイドセールスの生産性を高める、といった具合です。

 

開発コストの削減と迅速な機能追加

オープンAPIを介することで、自社開発の手間とコストを大幅に削減しつつ、必要な機能をタイムリーに追加できるのも大きな利点です。ユーザー企業も、自社に最適な機能を自在に取捨選択し、俊敏にCRM環境を進化させていけるようになります。

 

CX(カスタマーエクスペリエンス)の強化

CXとは、顧客が企業とのあらゆる接点で得る体験の総体のこと。CRMは、CXのあらゆる局面に関与する重要な基盤として、さらなる進化が求められています。

 

エンゲージメントを高めるコミュニケーションの自動化

オンラインチャットや音声チャネルを通じた顧客とのリアルタイムなコミュニケーションを支援するCRM機能が強化されつつあります。過去の行動履歴に基づいたパーソナライズされたメッセージの自動配信など、エンゲージメントを高めるコミュニケーション自動化機能の拡充が進むでしょう。

 

インタラクティブなチャットボットやバーチャルアシスタントの活用

AIを搭載したインタラクティブなチャットボットや音声アシスタントを、CRMと連動させる動きも広がっています。チャットボットが過去の問い合わせ履歴などを踏まえて、より文脈に即した応答を返せるようになることで、顧客体験の向上と業務の効率化を同時に実現します。

 

VoCVoice of Customer)の収集と分析の強化

顧客の声(VoC)を幅広く収集し、CRMのデータとして集約・分析する取り組みがさらに重要性を増しています。SNSの口コミデータや、コールセンターの通話音声なども統合的に分析し、顧客インサイトの発掘を進めることで、よりカスタマーセントリックな企業体質への転換を後押しするでしょう。

 

アドボカシー・ロイヤルティプログラムとの連動

CRMは、顧客のロイヤルティ(忠誠心)を高め、アドボカシー(推奨活動)を促進するためのプログラム運営とも密接に連携します。顧客の購買履歴や活動履歴に応じて最適なインセンティブを提供したり、SNS上の推奨投稿を検知して顧客をサポーターとして育成したりと、CXを長期的に高めるための施策にも活用の場が広がるでしょう。

 

サブスクリプションビジネスへの対応

近年、多くの業界でサブスクリプション(定額課金)型のビジネスモデルが拡大しています。そうしたサブスクリプションビジネスを支えるプラットフォームとして、CRMにも新たな役割が期待されています。

 

定期課金モデルに最適化された機能の拡充

サブスクリプション契約の管理やレベニューの予測など、定期課金モデルに特有の機能がCRMツールにも実装されつつあります。課金プランの設計から、請求書の発行、期間満了時の契約更新に至るまで、サブスクリプションビジネス運営に必要な一連のプロセスをシームレスにサポートするCRMが主流になっていくでしょう。

 

解約防止とLTV最大化のための施策立案

サブスクリプションモデルでは、顧客を継続的に維持し、解約を防ぐことが至上命題です。CRMツールには、解約リスクの予兆を捉え、適切なリテンション施策を講じるための機能も備わるようになります。顧客のライフタイムバリュー(LTV)を最大化するための打ち手を、データに基づいて立案・実行する基盤としての役割がより一層重要になるでしょう。

 

プロダクト・サービスの利用状況の可視化と分析

サブスクリプションの価値を最大限に引き出すには、顧客による製品・サービスの利用状況を可視化し、十分に活用してもらうことが欠かせません。CRMツールを通じて、個々の顧客の利用頻度や利用方法をきめ細かく分析。アップセルやクロスセルのタイミングを見極めたり、活用が不十分な顧客にはフォローを行ったりと、きめ細やかなカスタマーサクセスにつなげることができるようになります。

 

まとめ

以上、CRMツールを取り巻く最新動向と、今後の発展の方向性を概観してきました。CRMが単なる「顧客管理」の枠を超えて、カスタマーエンゲージメントやカスタマーサクセスの基盤として進化を続けていくことは間違いありません。

 

自社に合ったCRMツールの選定と柔軟な活用を

CRMツールは多種多様であり、自社のビジネス特性やニーズに合った最適解を見つけ出すことが肝要です。CRMをどう活用し、どのような顧客戦略を描くのか。自社なりのビジョンをしっかりと持った上で、ツール選定に臨むことが求められるでしょう。

 

CRMツールは手段であり目的ではない

一方で、CRMツールはあくまでも手段であって、それ自体が目的ではないことも忘れてはなりません。ツールを入れれば自動的に顧客満足度が上がる、などと考えるのは本末転倒です。ツールを現場にどう根付かせ、いかに活用していくのか。運用面での工夫と努力が何より重要だと言えます。

 

顧客志向の組織文化づくりとデータドリブンな意思決定が重要

CRMの真価を発揮するには、ツールの導入だけでなく、組織全体で顧客志向の文化を醸成することが欠かせません。トップダウンでその意識を組織に浸透させ、現場での実践を促していく。それと同時に、CRMから得られるデータを起点として、スピーディかつ的確な意思決定を行う習慣を組織に根付かせること。それこそがCRMを成功に導くカギと言えるでしょう。

 

CRMを起点としたDXの推進と競争力強化に向けて

CRMツールを単なる「営業効率化のツール」と捉えるのではなく、デジタルトランスフォーメーション(DX)の起点と位置付けることが求められます。顧客との接点で得られるデータを起点に、マーケティング、営業、サービス、さらには経営の意思決定までを変革していく。それこそが、これからのDXの王道と言えるでしょう。

 

変化の激しい時代だからこそ、顧客との関係性をより強固なものにしていくことが企業の競争力の源泉となります。CRMツールを軸に据えながら、顧客起点の発想でビジネスを進化させていく。データとテクノロジーを武器として、顧客との新しい関係づくりにチャレンジしていく。そのような取り組みの積み重ねこそが、デジタル時代を勝ち抜くための鍵になるはずです。

 

人とテクノロジーが協調しながら、これまでにない顧客体験を生み出していく。CRMの世界には、そんなワクワクするような未来が広がっています。

 

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