導入事例
ターゲット層に合わせたSEOコンテンツで流入セッション数が3倍に増加。次なる目標であるコンバージョン獲得に向け、Webサイトが着実に進化
- コロナ禍で営業スタイルの変革が求められていたが、Webサイトをマーケティングツールとして活用できていなかった
- オウンドメディアを立ち上げコンテンツマーケティングを実施したかったが、社内に知見がなかった
- 「足で稼ぐ」営業スタイルからの脱却のため、Webサイトをインテックの商品・サービスに関する情報発信と集客ができるプラットフォームに成長させる
- 課題解決を目的としたユーザーからのWebサイトへの流入を増やしたい
- インテックのブランド力を向上したい
- コラムページの集客数が半年間で3倍以上に
- ターゲットとしていた課題解決を目的としたユーザーの流入が、流入全体の21%から33%に上昇
「ITで、社会の願いを叶える」企業
株式会社インテックは、1964年に富山計算センターとして富山県で創業されました。「いつでも、どこでも、誰もが」自由にコンピュータの恩恵を受けることができるコンピュータ・ユーティリティ社会の実現を目指したサービスを展開し、現在はIT技術の研究・開発からアウトソーシングまでを一貫して支援するトータルソリューションを提供されています。企業間での受発注・出荷などに伴うデータ交換業務をワンストップで行える、業界シェアNo.1*の「EDIアウトソーシングサービス」をはじめ、多種多様な商品・サービスを提供しており、数多くのお客様のDXや働き方改革を支援されています。
Webサイト上に「Bizコラム」というオウンドメディアを立ち上げ、お客様の課題解決のための有益な情報を発信しています。これにより、コンテンツマーケティングを進められています。
*業界シェアNo.1:富士通キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2023年度」EDIツール、SaaS、ベンダーシェア、金額ベース、2022年度実績
今回は、企業ブランドの向上、商品・サービスのプロモーションを担っている株式会社インテックテクノロジー&マーケティング本部カスタマーエンゲージメントセンターの下田一郎氏、堀俊昭氏、長谷川麻美氏に、イノーバのBtoBマーケティング伴走型支援サービスをご利用して得られた成果などについて、お話をうかがいました。
Bizコラム
お客様の日々の業務にお役立ていただける情報を用意しています。情報収集や課題解決のヒントに、ぜひご覧ください。
抱えていた課題
コロナ禍で営業スタイル変革が必要。Webサイトを新たな顧客接点にする
下田:私たちカスタマーエンゲージメントセンターは、Webサイトなどを通じた情報発信を行い、インテックの商品・サービスへの関心度やブランド力を高め、お客様のエンゲージメントを向上させることをめざすチームです。
インテックはブランド力を上げて全国的に更に知られる企業へと成長していきたいと考えております。インテックをご存知でない方に向けて商品・サービスを展開していくためには、インテックの商品・ソリューションに関連するキーワードで検索をされたときに、インテックのWebサイトにたどり着いてもらえる仕組みを整えていく必要があると感じていました。
堀:これまでは、お客様先に訪問してのお打ち合わせを中心としたいわゆる「足で稼ぐ」営業スタイルでしたが、コロナ禍により旧来の営業スタイルの見直しと変革が求められ、これまであまり活用できていなかったWebサイトに注目しました。
インテックが提供する多様なソリューションを活用し、Webサイトを訪れた人々に課題解決の手段としてインテックのソリューションを知ってもらうことが売上につながる重要な要素と考え、単にインテックのことを知ってもらうだけでなく、Webサイトを通じて課題解決を支援するアプローチを取りました。
ちなみに、当時、Webサイトの訪問者について社内で分析してみたところ、インテックについて知りたい人が7割、インテックの商品・サービスの詳細を知りたい人が1割、課題解決を目的とした人が2割でした。
この結果をもとに、「Webサイトへの流入数を増やすこと」、「課題解決を求める集客数を増やすこと」を目標としてWebサイト改善に取り組むことになり、SEOやコンテンツマーケティングの知見がないまま、手探り状態で試行錯誤を重ねて取り組み始めましたが、なかなか思うような成果が出なかった経緯があります。
イノーバに依頼した決め手
社長の人柄やコンテンツマーケティングの知見に信頼感
堀:実は、以前に宗像社長をご紹介いただき、2020年に、イノーバさんにホワイトペーパーとSEOコンテンツの制作を依頼したことがありました。
当時は試験的な取り組みで、本格的なコンテンツマーケティングの導入前に社内で十分な分析の必要があり、継続的な依頼には至りませんでした。ただ、当時の部分的な支援からでも、現場レベルでは十分に成果が出せそうという手ごたえを感じていました。
そして、先にお話ししたように、内製で成果を出すことが難しいと判断し、今回の本格的な導入においては、インテックの代表的なサービス「EDIアウトソーシングサービス」をはじめとした3つのテーマに絞る形でイノーバさんに依頼することにしました。
依頼の決め手になったのは、以前の部分的な支援を通じて感じられた、宗像社長の人柄やコンテンツマーケティングへの深い知見、イノーバさんが制作・納品されるコンテンツは検索結果で上位表示が見込めるという信頼感でした。
導入現場での所感
専門性の高い記事を提供。また、「自覚のなかった強み」を発見
堀:最初に、ペルソナ設計や初期キーワード選定などの戦略設計の段階からイノーバさんに参加してもらい、「Bizコラム」を始めました。
その後、戦略設計をもとにして、コンテンツ制作に入りました。、当初は、サービスの開発担当者から、コンテンツ内容の専門性を高めてほしいという要望が出たこともありました。お客様はインテックの商品・サービス領域に精通している方が多いこともあり、そうした方々に有益な情報を提供するために、専門性の高いコンテンツにしたいという思いをイノーバさんにお伝えしたところ、コンテンツのブラッシュアップをいただきました。最終的には、原稿確認をする担当者も納得がいく質のコンテンツを公開することができました。
こうしたやり取りを通じて、社内では、SEOについての理解が進み、また、イノーバさんには、インテックの商品・サービスやお客様に対してより深く知ってもらい、相互理解につながったと思っています。
下田:インテックのWebサイトのポテンシャルに気づけたのもイノーバさんのおかげです。
たとえば、私たち自身が気づいていなかった強みとして、Webサイトに使用している「intec.co.jp」のドメインパワーが強いということをうかがいました。
これまでWebサイトに対する取り組みがあまりできていなかったので、一定の成果が出ることは期待していたのですが、このドメインパワーのおかげでやればやるだけの成果が期待できることが分かったのは嬉しいですね。
また、イノーバさんからご支援当初に、Webサイトの直帰率が高く、回遊性が低いことも指摘され、せっかくの強力なドメインパワーを活かして集客できても、商品・サービスの売上につながりにくいといった課題にも気づけました。
依頼して得られたこと
流入セッション数が半年間で3倍に増加。狙っていた「課題解決」を目的とした検索ニーズの掘り起こしに成功
堀:今回、発信する情報のテーマを、インテックの主力商品で約40年にわたって実績がある「EDIアウトソーシングサービス」、電子帳簿保存法で注目されている帳票データを高速で検索するなどできる電子帳票ソリューション「快速サーチャーGX」、そしてインテックの商品・サービス群を採用いただくことで実現できる「DX」の3つに絞りました。
今回のBtoBマーケティング伴走型支援サービスでは、テーマごとに別々の戦略設計を作成していただき、コンテンツマーケティング推進のご支援をいただきました。
それぞれの戦略設計を踏まえてイノーバさんに制作いただいたコンテンツを活用して「Bizコラム」を運用していくと、Webサイトへの流入セッション数が設定していた年間の目標を上回るペースで伸びました。2022年11月以降から2023年5月までの約半年間で比較すると、「Bizコラム」のセッション数は3倍以上になっています。
また、Webサイトを訪問するユーザー層にも変化が表れました。2022年11月時点では、課題解決を目的としたユーザー割合は2割程度でしたが、2023年5月時点では33%になりました。
流入セッション数の伸びも合わせて考えると、狙っていた検索ニーズを持つ方からの流入が飛躍的に伸びたと思っています。
社内に起きた変化
社内向けのコンテンツマーケティング説明会を実施。コンテンツマーケティングの意義が社内に浸透
長谷川:インテックの商品・サービスの中には専門性の高いものもあり、「Bizコラム」に良質な記事を載せ続けるには各商品・サービスのプロモーション担当者や開発担当者の協力が不可欠です。「Bizコラム」を立ち上げた段階では、カスタマーエンゲージメントセンター主導で運用していましたが、商品・サービスのことを一番理解している現場の人間が、自発的に「Bizコラム」でお客様の課題解決に直結する情報発信をしたいと考えてもらうのが理想の形ではないかと考えていました。
そのためには、コンテンツマーケティングを実施することで得られるメリットを社内にも理解してもらう必要があります。イノーバさんにこの点について相談したところ、社内向けにコンテンツマーケティングについての説明会を実施することを提案いただきました。そして、各商品・サービスのプロモーション担当者を対象にした説明会を実施したのですが、蓋を開けてみると、プロモーション担当者以外の参加者も多く、コンテンツマーケティングが社内で関心を集めていることに驚きました。
堀:また、説明会を開催してから、プロモーション担当者からイノーバさんにお願いしたいことがあると社内で相談を受ける機会も増え、コンテンツマーケティングの意義が社内に浸透しているように私も感じています。
今後の目標
Webサイトをリニューアルし、コンバージョン率をさらに伸ばしたい
堀:「Bizコラム」の立ち上げから集客数が増えてきましたが、イノーバさんから指摘いただいたように、Webサイトにはまだ課題があると認識しています。Webサイト全体の基本設計は前回リニューアルの2014年から変わっていないので、回遊性などを高めるために2024年の春公開を目標にリニューアルを実施する予定です。
もちろん「Bizコラム」のコンテンツも引き続き拡充していき、集客数も今以上に伸ばしていきたいですね。
下田:次の目標はコンバージョン率を上げることで、今後もイノーバさんにアドバイスいただきたいです。それから1年目は3つの商材に絞ってSEOコンテンツを制作しましたが、インテックの商材やサービスは幅広く、さまざまな業種業態に対応しています。アピールしたいものがたくさんあり、絞りきるのが難しいと感じています。少しずつキーワードを増やしていき、多種多様なニーズに対応できるというインテックの強みを示していきたいです。
担当コンサルタントより
株式会社インテックの皆様とは伴走支援としては、DXや電帳法、EDIをテーマとしたマーケティング支援で一緒にお仕事させていただきました。本プロジェクトは、サービスの特徴や訴求ポイントからターゲットペルソナ・ファネル設計などの初期設計からコンテンツ制作まで一貫した流れで進めさせていただきました。そして今回伴走支援の2年目もお仕事をご一緒させていただいている段階で、新たなテーマ、新たな目標をもって施策を進めております。
インテック様には様々な商材・ソリューションがあり、施策のテーマを絞るのに大変悩まれたと思います。今回も絞っていただいたテーマでの強みを最大限に活かし、戦略、コンテンツ作りを進め、今回は集客のみならずリード獲得増加を目指して伴走できればと考えております。
前施策での成果はカスタマーエンゲージメントセンターの皆様に加え、サービス主幹部門の皆様にもご協力いただき得られたものです。これからも皆様とコミュニケーションを活発に取りながら成果を求めて行ければと思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
氏名 | 尾関 友佳子 / Yukako Ozeki |
部署名 | コンサルティング部 コンサルタント |
経歴 | 新卒で外資系製薬メーカーに入社し、循環器・代謝領域のMRとして医療従事者への医薬品情報の提供を行う。その後、医療従事者の人材コーディネーターとして紙広告やWeb広告の編集など、採用から雇用、研修まで一貫したサポートを行う。それらの経験から、売れる、人に見つけてもらえる仕組み・環境作りを行うマーケティングに興味を持ち始める。特に営業のDX化が進む中でWebマーケティングの重要性を感じ、イノーバに入社。コンサルタントとしてお客様のマーケティング支援を行っている。 |
企業名 | 株式会社インテック |
本社所在地 | 〒930-8577 富山県富山市牛島新町5-5 |
東京本社所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-17-1(住友不動産新宿グランドタワー) |
事業内容 | 技術研究、ICTコンサルティング、ソフトウェア開発、システム・インテグレーション、ネットワークサービス、アウトソーシングサービス |
企業サイト | https://www.intec.co.jp/ |
取材:2023年7月