導入事例
獲得リードの半数近くが商談化!Webサイトが営業ツールへと進化
- Webサイト(公式サービスサイト)が営業ツールのひとつとして認識されておらず、営業担当者に活用されていなかった。
- Webサイト運用に対する知見をもった人材がおらず、どうやって有益な情報をお客様に届けるべきか、手法が確立できていなかった。
- Webサイトや掲載コンテンツを、営業担当者が活用できるツールへと成長させたい。
- Webサイト上の情報を充実させることで、社名検索での流入に加え、空調機器関連の悩みやニーズに関連した検索からの流入を増やしたい
- アクセス数が前年比で約120~130%になった
- 伴走型支援サービスを受け始めて4カ月後の獲得リード数が730件、そこからの商談化が345件、見積もり提出数が185件と、リード獲得から商談化、ご提案までの流れが確立された
空気で答えを出す、国内空調事業シェアNo.1の総合空調メーカー
ダイキン工業株式会社は1924年に創業した、飛行機用ラジエーターチューブの製造からスタートした総合空調メーカーです。1937年にフロン式冷凍機を日本で初めて開発したことを皮切りに、ビル用マルチエアコンの発売(1982年)、無給水加湿ルームエアコン「うるるとさらら」発売(1999年)、ストリーマ放電技術実用化成功(2004年)など、数々の日本初・世界初の事業や製品を次々と行うことで業界をリードし続けきており、現在、国内空調事業ではシェアNo. 1を維持しています。
イノーバのBtoBマーケティング伴走型支援サービスをご利用いただき、Webサイト(公式サービスサイト)上では、エアコン使用に関する悩みや空調機器に関する情報を発信する「お役立ち情報」を発信しておられます。今回、Webサイトの運用に関わるサービス本部の小林亮太氏と田中沙紀氏、テクノロジー・イノベーションセンターの栗山直子氏にお話をうかがいました。
ご支援対象のサイトと抱えていた課題
Webサイトがお客様のお悩み解決につながっておらず、営業担当者に活用してもらえていなかった
小林:私たちサービス本部は、主にダイキンの空調機器をご利用いただいている法人のお客様を対象に、メンテナンスや保守サービスを提供しており、24時間365日のアフターサポート体制でお客様をバックアップしています。
そして、私と田中が所属している事業戦略グループでは、販売促進のための施策を各支店やサービスステーションに対して行っており、Webサイトの改善や「お役立ち情報」ページへのコンテンツ拡充もその一環として実施しています。
田中:以前のWebサイトは、商材それぞれについて説明しているだけで、お客様の悩みやニーズに応えるコンテンツが無く、あったとしてもそのコンテンツにたどり着くことが難しいつくりになっていました。
小林:Webサイトを、お客様のお悩みを解決するご提案が行えるツールとして、お客様や営業担当者に活用してもらいたいと思いつつも、サイト自体だけでなく、サイトへアクセスいただいたお客様の対応を行う社内体制も整っていない状態だったこともあり、以前からサイトの活用やそのための運用に課題を感じていました。
そのような状況でしたが、2018年11月、IoT端末を使って空調管理をサポートする「アシスネットサービス」の販売開始を機に、インサイドセールスチームを立ち上げたことで、お客様対応の体制が整い、Webサイトを営業ツールとして有効活用したいという思いが強くなりました。
イノーバに依頼した決め手
コンテンツマーケティングの豊富なノウハウと実績がコンテンツ制作だけでなくメンバーリテラシー向上にも資するサービス
栗山:弊社では「FUSION25」という2025年度に向けた戦略経営計画を策定し、「環境と空気の新たな価値を提供し、サステナブルな社会への貢献とグループの成長を実現する」ことを目指して日々取り組んでいます。
私が所属しているテクノロジー・イノベーションセンターは技術開発のコア拠点です。新しい技術をもった外部のベンチャー企業や人材を探し、協業を進めることで「FUSION25」の達成を目指しています。
なぜ外部パートナーとの連携を強化するかというと、ダイキンは技術の会社であり、常に技術力の向上に力を入れているものの、それだけでは実現できる成長の範囲に限りがあるという考えに基づきます。社内外のリソースや知見を取り入れるオープンイノベーションにより、社内の人間だけでは実現できなかったような価値の提供が可能になります。
サービス本部事業戦略グループが考えていた、Webサイトを営業担当者に活用してもらうためのコンテンツ展開も、新たな価値提供の一つです。Webサイトでのコンテンツマーケティングの実施を検討していた事業戦略グループに、イノーバさんを紹介することから、協業がスタートしました。
イノーバさんにお声かけしたのは、お客様のお悩み解決のための営業力・サービス力を強化するという目標を達成するためにイノーバさんが持つノウハウが必要だと思ったからです。
小林:先ほどお話ししたように、Webサイトのリニューアルをきっかけに、コラムを増やしてコンテンツマーケティングを実施したいと考えるようになりました。
テクノロジー・イノベーションセンターから紹介された、イノーバさんの伴走型支援サービスは、単にコンテンツを作ってくれるだけでなく、戦略設計やキーワード選定といったところからのご支援が含まれているので、社内にコンテンツマーケティングに詳しい人材のいない弊社も安心してご依頼することができ、さらに、メンバーのマーケティングリテラシーの向上にもつながると感じ、実績豊富なイノーバさんにお願いしようと決めました。
導入現場での所感
社内では気付けない提案に、発想や考え方の幅が広がる
小林:定例ミーティングでは、キーワードポテンシャルやアクセス数の進捗など、さまざまな角度から検討いただいた資料を提出いただき、その資料をもとに話し合いを重ねています。イノーバさんのコンサルタントは、とにかく仕事が早くて、ミーティングが終わった端から次回のミーティングの資料が飛んでくるようなスピード感があります。
ミーティングのたびにイノーバさんから課題をいただくことで、自分たちもコンテンツをどう見せたいのかなどを社内で話し合う機会が増えました。長く同じ会社で働いていると、発想や考え方がどうしても凝り固まってしまいがちです。コンテンツの幅を広げるという観点だけで見ても、コンテンツ制作におけるイノーバさんからのサジェストはとても役に立っています。
田中:専門的な知識も理解しやすいように噛み砕いて解説してくださるし、WebサイトにSEO上の問題がないかなどを常にチェックいただき、改善ポイントがあれば的確なアドバイスがいただけます。また、イノーバさんに制作いただいたコンテンツに目を通すと、ターゲットとしている法人がどんなことに興味があるのかを十分に検討した上で書かれたものだということが分かります。「お役立ち情報」からダイキンが提供できるものが広がったように感じています。
依頼して得られたこと
345件の商談うち、過半数の185件が見積もり提出に
小林:Webサイト全体のアクセス数は、前年比で120~130%に上がっています。リニューアルの効果もあって、見ていただけるサイトになってきたと実感しています。月平均で150件前後の問い合わせがあります。
伴走型支援サービスを受け始めて6カ月後の2023年4月から8月末までで、730件のリードを獲得しており、そのうち商談につながったものが345件、見積もりの提出につながったものは185件です。事業戦略グループでは「お役立ち情報」からの商談数をKPIとして設定しています。営業担当者が現場で直接ご依頼を受けてくるケースもありますが、Webサイトでのリード獲得から商談につなげられており、Webサイトが貢献も大きいと思っています。もちろんこの成果は、インサイドセールスチームのフォロー体制があるからこそ達成できているものでもありますが、これまでのWebサイトのパフォーマンスを考えると、しっかりとジャンプアップできてきていると感じます。
田中:サービス本部では保守・メンテナンスを担当しているので、もともと、新規のお客様よりも既存のお客様からの修理相談を起因とする流入が多かったのですが、イノーバさんに新しく設定していただいた新たな関連キーワードからのアクセスも確実に拾えています。
また、以前は商材を説明するようなコンテンツしかなかったので、リピートユーザーが少なかったですが、毎月「お役立ち情報」が更新されることで、新しい情報を取りにくるリピーターも増えたと感じています。
社内に起きた変化
コンテンツマーケティングに着目する社員が増えた
小林:インサイドセールスチームは、問い合わせ数が格段に増えていることを実感しています。フィールドセールスチームの営業担当者のなかには、お客様の提案活動にコンテンツを活用している人も出てきているようです。また、社内会議中にコンテンツマーケティングの取り組みについて説明すると、身を乗り出して聞いてくる管理職クラスの社員も増えました。
Webサイトを活用した新規顧客の獲得に力を入れなければ、既存のお客様を守ることもできません。Webサイトというプラットフォームを重視してくれる社員が増えてきたことを嬉しく思っています。もちろんオンラインとオフラインの双方の接点を持つことが大事なので、私たちに合ったハイブリッド型のお客様とのつながりをこれからも持っていきたいです。
今後の目標
お客様だけでなく、社内営業担当者の満足度も高められるWebサイトに
小林:Webサイトのリニューアルやコンテンツの充実を図ることで一定の成果が出てきているものの、お客様にとってより見やすいサイトにできるのではないかと考えています。現段階でもイノーバさんから改善点をアドバイスいただいているので、そのアドバイスをもとに改善を重ねていきたいです。またWebサイトをフィールドセールスチームの営業活動をよりサポートするツールに進化させ、Webサイトの満足度を、お客様のだけでなく、社内の両方で高めていきたいです。
田中:Webサイトを介したお問い合わせ数を増やして、今後は商談から受注という新しい商流を育てていきたいです。
栗山:サービス本部から始まったイノーバさんとのコンテンツマーケティングの推進は、より多くの方にダイキンを知っていただくきっかけになると思っています。すでにサービス本部以外の部署とも連携が始まっていて、今後もさらに取り組みが拡大していく見込みです。
イノーバさんのコンサルタントとは、とても楽しくお付き合いさせていただいており、すでに良い関係が築けていると思っていますが、今後より一層、弊社とイノーバさんとが一体感をもって連携し合い、伴走いただけたらと思っています。よろしくお願いします。
担当コンサルタントより
ダイキン工業株式会社サービス本部の皆様とは、空調メンテナンスサービスのコンテンツマーケティングで一緒にお仕事させていただいております。本プロジェクトは、サービスの特徴や訴求ポイントからターゲットペルソナ・ファネル・バイヤージャーニー設計などの初期設計からコンテンツ制作まで一貫した流れで進めさせていただいております。定例ミーティングは毎月実施させていただいており、現状の報告をベースとし、発生した課題、その課題に対する施策、また過去のミーティングでご提示した施策へのご対応状況の共有をしています。
ご担当者の皆様はご提案した施策にすぐ取り組んでくださったり、不明点に関してはメールでもご質問をいただいたりとスピード感を持ちつつ、着実に目標に向かわれている印象を持っております。今後も集客やリード獲得の結果を求めつつ、社内外問わず満足頂けるWebサイト作りのお手伝いができればと思います。
ユーモアあふれる皆様とのミーティングを毎月密かに楽しみしています!今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
氏名 | 尾関 友佳子 / Yukako Ozeki |
部署名 | コンサルティング部 コンサルタント |
経歴 | 新卒で外資系製薬メーカーに入社し、循環器・代謝領域のMRとして医療従事者への医薬品情報の提供を行う。その後、医療従事者の人材コーディネーターとして紙広告やWeb広告の編集など、採用から雇用、研修まで一貫したサポートを行う。それらの経験から、売れる、人に見つけてもらえる仕組み・環境作りを行うマーケティングに興味を持ち始める。特に営業のDX化が進む中でWebマーケティングの重要性を感じ、イノーバに入社。コンサルタントとしてお客様のマーケティング支援を行っている。 |
企業名 | ダイキン工業株式会社 |
本社所在地 | 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス |
電話 | 06-6147-3321 |
事業内容 | 空調・冷凍機、化学、油機、特機、電子システム |
企業サイト | https://www.daikin.co.jp/ |
取材:2023年6月(一部の情報は2023年8月のものになります)