SWOT分析で実現する、Webサイトを改善するポイントとは?

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企業経営での戦略策定や現状分析でも欠かせないフレームワークであるSWOT分析は、Webサイトの運営においても大きな効果を発揮します。ただSWOT分析を行う目的をしっかりと持たないと効果的な分析ができません。そこで、今回はそもそもSWOT分析とはどういったものか、目的設定をするための考え方、分析を行ったうえで自社Webサイトの問題を解決するポイントなどをお伝えします。

SWOT分析とは?

SWOT分析とは、自社の資産、商品やサービスの質、課題などの内部環境と、競合や市場トレンドなどの外部環境、それぞれのプラス面とマイナス面に分けて分析を行うフレームワークです。具体的には、次のように分けて分析を行います。

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  • S(Strength・強み)

自社の強み、アピールポイントです。例えば、「商品数が多い」「他社よりも知名度が高い」「商品で競合にはない機能が豊富」などが挙げられます。Webサイトでは、「UIがわかりやすい」「多言語に対応している」などが該当するでしょう。

  • W(Weakness。弱み)

自社の弱み、弱点です。「工場が小さく1日の製造数に限界がある」「システム化が進んでおらず業務スピードが遅い」などが挙げられます。Webサイトでは、「決済方法が少ない」「スマートフォン対応していない」などが該当するでしょう。

  • O(Opportunity・機会)

自社にとって販売機会が増えるようなトレンドや環境変化など外部要因です。例えば、「出版社の場合、自宅で料理をする人が増えてレシピ本が売れる」オフィス家具の販売会社の場合、「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自宅で使える作業用家具の需要が高まる」などが挙げられます。

Webサイトでは、「SNSで自社商品がシェアされる率が高まる」「自社が属する業種が話題となり、SEO対策をしているキーワードからの流入が増加する」などが該当します。

  •  T(Threat・脅威)

「市場のコモディティ化が進み新商品のライフサイクルが短くなった」「海外から低価格のブランドが参入してきた」など、自社の成長を妨げられる外部要因です。

Webサイトでは、「同じ業界で自社よりも知名度の高い企業がネットショップに参入してきた」「同じキーワードでSEO対策に力を入れる企業が増え、検索結果の順位が下がった」などが該当します。

この4つの項目で当てはまる内容を記入し、分析することで、課題点が明確になります。SWOT分析は、課題点を明確にし、改善点を見出していくために行うものです。

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SWOT分析の目的設定をする際の考え方

Webサイトを運営する目的は、「商品の販売をしたい」「自社の認知度を上げたい」「求人数を増やしたい」など企業によってさまざまです。そのため、SWOT分析をする際もその目的を前提として行う必要があります。効率的に進めていくためのポイントは次の2点です。

1.      分析を行う前に仮説を立てる

SWOT分析を行う目的設定をする際、まずやるべきは仮説の設定です。自社の目的を達成させるための課題は何か? その課題点となるものを仮説として設定します。例えば、「認知度を上げたい」が目的の場合、「SNSのフォロワー数が少ない」「キーワード広告のキーワード設定が間違えている」などです。

設定した仮説を基に分析を行っていくと、課題点の明確化がしやすくなります。ただし、仮説ありきで分析を進めてしまうと、仮説に沿った分析になり、正しい現状把握ができなくなる場合もありえます。そのため、仮説を立てつつも、本当にその仮説があっているのかどうかを確認するために分析をするといったスタンスで行うとよいでしょう。

2.      外部環境の仮説を先に立てる

SWOT分析では、内部環境「強み・弱み」と外部環境「脅威・機会」がありますが、仮説を立てる際は、「脅威・機会」の外部環境の方から先に立てます。その理由としては、多くの場合、内部環境は外部環境に影響を受けることが挙げられます。そのため、外部環境の仮説を先に立てたほうが、より具体的な分析が可能です。

例えば、主力商品の売上が落ちているので、それを解決したいといった場合、まず、競合が増え、検索からの流入が減っていることが要因では? という仮説を立てたとしましょう。

次にその仮説を前提として、SWOTの「T・脅威」の部分で商品に関連した複数のキーワードで検索を行い、実際に自社商品の検索結果順位が下がっているかどうかを検証します。もし、自社商品よりも競合の商品が検索上位であれば、仮説が正しいとして、SEO対策の強化が改善策の一つとなります。

SWOT分析の結果をWebサイト改善に生かすためのポイント

SWOT分析で得た結果をWebサイトの改善に生かすには、クロスSWOT分析を行います。SWOT分析の結果から改善策や戦略を立案する際によく用いられる方法で、自社の状況に応じて柔軟な対策が可能になります。具体的な方法は次のとおりです。

「強み」と「機会」を掛け合わせる

自社の「強み」を最大限に生かすための対策です。どんな強みであっても、ターゲットに向けて露出をする機会がなければ誰にも知ってもらえません。ただ、タイミングを考えず闇雲に露出をしてもやはり、誰にも気づいてはもらえないでしょう。ターゲットに「強み」を知ってもらうには、最適な「機会」を選び、最適な露出をする必要があります。

例:自社の商品に関連するキーワードが話題になっているタイミングで、そのキーワードにかんするコンテンツを増やし、検索結果で自社商品の露出を増やす。

「強み」と「脅威」を掛け合わせる

自社の「強み」を最大限に押し出し、外部要因となる「脅威」を抑えるための対策です。「強み」は時として、競合の脅威からも自社を守ります。また、「脅威」は自社の「強み」をさらに強化する最高の「機会」でもあるのです。

例:競合商品が値下げ戦略を打ち出してきた際、自社商品の品質や機能をさらに高め、既存顧客の離脱を防ぎつつ、良いものを求める新規顧客へもアピールする。

「弱み」と「機会」を掛け合わせる

自社の「弱み」をカバーできる「機会」を増やすための対策です。「人手不足」「予算が少ない」などといった「弱み」も、「機会」を伺い、最適なタイミングで資源を集中すれば、最小のコストで最大の効果を得られる可能性もあり得ます。

例:コンテンツが少ないという弱点をカバーするため、一つひとつのコンテンツ質を上げ、新商品発売のタイミングで広告を使ってコンテンツに誘導する。

「弱み」と「脅威」を掛け合わせる

自社の「弱み」と「脅威」を掛け合わせてもマイナス要因しか浮かび上がらないと思われるかもしれません。しかし、逆に考えれば、「弱み」と「脅威」が重なる場合、そこにどんなに資源を投下しても効果が上がらないと立証できたことにもなるでしょう。

そこで、弱みをできるだけ抑える、もしくはそのジャンルからの撤退を検討します。自社の弱点であり、競合の力が強い部分にかんしては、無理に改善しようとしても、コストや時間の浪費になってしまう場合があります。そのため、その分の力を「強み」や「機会」への投資とし、自社としては撤退を含め規模の縮小といった検討をするのもSWOT分析の使い方の一つです。

SWOT分析は新規サイト制作やリニューアル時にやるのがおすすめ

SWOT分析を行うメリットの一つが、客観的に自社の現状を可視化させ、分析できる点です。普段、外部環境も含め普段であれば気づきにくい点に気づけるのはSWOT分析を行う大きなメリットです。

そのため、実施するのは中途半端な改善をするよりも、思い切った方向転換が行える新規にWebサイトを制作する際やリニューアル時です。より高い効果を生み出すWebサイト運営を行うためにもSWOT分析を上手く活用し、高い成果を出していきましょう。

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