キーワードだけでは失敗する!リスティング広告成功の秘訣はターゲット設定にあり

デジタルマーケティング

リスティング広告で成果を上げるためには、キーワードにさえ気をつけていればOK——。皆さんの中には、まさかそんなふうに考えている人はいませんか?

確かに、検索ワードと密接に連動するリスティング広告は、キーワードの選定が非常に重要なもの。しかし、そればかりにとらわれていると思わぬ落とし穴にはまってしまう危険性があります。ここでは、キーワードの選定と同じくらい重要とされている、ターゲットの設定方法について考えてみましょう。

キーワードよりも重要!? まずはターゲットユーザーを明確にしよう

言うまでもありませんが、ターゲットとはリスティング広告を出稿する際に対象とするユーザーのこと。自社の商品やサービスを売り込みたい相手と言い換えてもいいかもしれません。このターゲットを明確にすることが、どうしてそんなに重要なのでしょうか?

このターゲットユーザーの話をすると、意外と多いのが「ターゲットなんて設定しなくてもキーワードは考えられる」というお答え。例えばあなたが東京都府中市にあるパン屋さんのサイトを運営している場合、別にターゲットユーザーのことを考えなくても「パン屋 府中市」といったキーワードは思いつくでしょう。

しかし、一般的にパンが欲しい人は、わざわざインターネットで検索せずにスーパーで他の食料品と一緒に購入するもの。仮にユーザーがスーパーでは販売していない、何か特徴のあるパン(例えば、天然酵母を使用しているなど)を求めている場合でも、通常はその特徴を表すワードと一緒に検索するでしょう。このように考えていくと、先ほどの「パン屋 府中市」というキーワードが本当に有効なのかは疑問を感じます。

このように、ターゲットのことを理解せずに「なんとなく良さそう」といった主観だけで考えてしまうと、全く効果のないキーワードを選んでしまう危険性があります。もちろん、キーワードを直感で選ぶこともありますが、その場合も「なぜユーザーはそのワードで検索するか」といった根拠が必要です。そして、その根拠にロジックを与えてくれるのが、ターゲットユーザーの設定という作業なのです。

ターゲットのことを考えれば、戦略が見えてくる

それでは、ターゲットはどのようにして設定すればいいのでしょうか。その方法と具体的なキーワード選定までの流れを、以下の3つのステップに分けて考えてみましょう。

ステップ 1. 自社の強みを把握し、ターゲットを設定する

まず、ターゲットを設定する上では、自社の商品やサービスにはどのような強みがあるかを理解することが重要です。例えば先に取り上げたパン屋さんの場合、以下のような特徴や強みが考えられます。

自社のポジション把握の例.png

こうしたお店の情報はインターネットで簡単に調べられるため、お客さんもそれをわかった上で来店するケースがほとんど。つまり、このパン屋さんに来るお客さんは、スーパーなどで売られている特売のパンが欲しいのではなく、少し値段は高くても健康にいい、安心して食べられるパンを求めていると推測できます。さらに、子連れの主婦層が多いことを考えると、子どもに安心できるものを食べさせたいという欲求もあるかもしれません。

こうしたことを踏まえると、このパン屋さんのターゲットとして、以下のような人物像が浮かび上がってきます。

ターゲット設定の例.png

ステップ 2. ターゲットが欲しているものを、キーワードに落とし込む

それでは、上記で設定したようなターゲットは、どのようなキーワードで検索をするのでしょうか。

まず、食に対する意識が高いことを考えると「オーガニック」「有機栽培」「天然」といったワードは関心があると考えられます。特にパンが欲しいというわけではなく、体にいい食全般を求めているというケースです。また、特に安全なパンを求めているという場合は「天然酵母」「有機小麦」「自家製」などが有効なワードになりそうです。

子どもに食べさせるものという視点で考えると「子ども」「安全」「パン」といったワードも効果が高いと考えられます。もしかしたら、子どものアトピーに悩むお母さんが、体質改善を目的とした食材を探しているかもしれません。その場合に考えられるワードは「アトピー」「体質改善」「食生活」といったところでしょうか。

当初の「パン屋 府中市」と比べると、キーワードがかなり具体的に、実際の検索で使われそうなものになってきたことがお分かりいただけるのではないでしょうか。このように、リスティング広告で有効なキーワードを見つけるうえでは、ターゲットのがどのような商品やサービスを欲しているのか、そして、その背景にはどういった理由があるのかを理解することが重要なのです。

ステップ 3. キーワードをまとめ、キャンペーンに落とし込む

上記で取り上げたようなキーワードをそのまま活用してもいいのですが、より戦略的にリスティング広告を展開するために、もう1ステップ挟んでみましょう。

リスティング広告に使われるキーワードは、1つずつばらばらに登録されるのではなく、広告グループごとに分けられ、キャンペーンと呼ばれるグループで管理されます。この時、キャンペーンを「潜在顧客用」と「見込み客用」の2つに分けてみましょう。具体的には、以下のイメージを参考にしてみてください。

 

潜在顧客用キャンペーン:
将来的に顧客になる可能性はあるものの、まだ商品に対する関心はないユーザー

  • 広告グループA:「オーガニック」「有機栽培」「天然」
  • 広告グループB:「アトピー」「体質改善」「食生活」

見込み客用キャンペーン:
必要としている商品・サービスがある程度具体的になっているユーザー

  • 広告グループA:「天然酵母」「有機小麦」「自家製」
  • 広告グループB:「子ども」「安全」「パン」

キャンペーンとグループの設定例.png

広告グループAはどちらかと言うと「オーガニック食」そのものに興味のあるユーザー、広告グループBは「子どもに食べさせる食」を求めているユーザー用に分けてみました。このようにキャンペーンを分けることで、実際に広告を出した後も分析や効果測定がしやすく、効果を上げるためにはどういった戦略を取ればいいのかが分かりやすくなります。

自社に蓄積されたデータから、ターゲットを理解することも

ターゲットを設定するうえでは、自社に蓄積されているデータを活用するのも有効な方法です。今回の例では、説明しやすいようにパン屋さんの特徴やターゲット像を設定しましたが、実際には売上データや顧客リスト、アンケートなど、自社に蓄積されたデータからターゲットが求めているものを分析し、それに対応した商品やサービスをアピールすることになるでしょう。

もし、現在こうしたデータを持っていない場合は、今後リスティング広告に生かすことを前提に、データの蓄積を始めるのも1つの方法です。例えば有機小麦で作られたパンと、通常の小麦で作られたパンの売上データを分けて収集したり、アンケートなどで顧客がどのような要望を持っているのかを把握したりすれば、次にリスティング広告を実践する際に、ターゲット像やキーワードを考える参考になるでしょう。

適切なキーワードを見つけるため、しっかりとターゲットを設定しよう

リスティング広告で効果を上げるためには、適切なキーワードを設定する必要があります。ただ、その適切なキーワードを見つけるためには、ただ「なんとなく」考えるのではなく、詳細なターゲットを設定し、どのような商品・サービスを欲しているかを理解する必要があります。

リスティング広告は、適切なキーワードを設定しないと効果がありません。時間や費用をムダにしないためにも、しっかりとターゲットを設定してから取り組むようにしましょう。

参考:

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