動画マーケティングの効果って?ポイントは目的設定と指標指標

コンテンツマーケティング

手作り動画だから効果がない、制作会社製だからインパクトがある、など実際の効果を試すことなく動画マーケティングをイメージされていませんか?

歴史が長いテレビCMであれば提供する番組の視聴率、時間帯等でどの程度の効果がありそうか前もってある程度が予想できます。しかし、近年増えてきたインターネット上の動画はまだまだ事前のアクセス分析方法は広まりきっておらず、アップロード後にSNSでバズりいきなり大きくアクセス数が伸びることもあれば、インターネット上にアップロードしただけで世の中にあまたある動画の中に埋もれてアクセスされないこともあります。そこで重要なことは動画広告の目的を決め、その効果を測定しながら施策を継続することです。

 

動画マーケティングは本当に効果的か?

多くの企業が動画を用いたマーケティングに取り組んでいますが、実際、動画マーケティングは効果的な手法なのでしょうか。

インターネットユーザーの動向

インターネット上の動画視聴がどの程度利用されているかについてですが、もっとも有名で利用者が多いと思われるYouTubeの利用者の率は日本でも77%になると言われています(2016年Google、15~59歳の月に1回以上インターネットにアクセスする人を調査)。特に10代から30代までの若い世代が多く、テレビや活字離れが進む若い世代への情報発信チャネルとして注目されています。

2016年の総務省の調査で、休日のテレビ視聴の平均時間は262.8分、一方、動画サイトの視聴時間は21.9分なので、まだ10倍以上の開きがあります。しかしテレビは「ながら視聴」も多く、インターネットは能動的に検索した結果からの視聴が中心であるため、単純に視聴時間の長さだけで比較はできません。インターネット上での動画活用は、予算や放映時間の制約強いテレビCMと比べて、より創造性豊かな世界観やメッセージを伝えやすいとも言えます。

また、スマートフォンの普及で女性ユーザーや若年層、高い年代の層に利用者が拡大し、マス媒体と言えるほど視聴者人口を獲得も可能です。ユーザーはいつでもどこでもインターネットに接続でき、コンテンツの提供者から見るとテレビCMのように在宅時間や視聴時間帯の制約も大きくはありません。

実売力に弾みをつける動画マーケティングと企業の利用動向

Googleは、2014年の調査結果の発表で、18歳から34歳の世代では、YouTubeの利用は他のネットワークテレビ局より高く、加えて、テレビ視聴中に他の何かをしている率はテレビが75%、YouTubeが50%であり、YouTubeの優位性をアピールしています。さらに、視聴後の直近の購買行動について、テレビの影響が概ね50%から60%なのに対し、YouTubeでは60%から80%近くに影響を及ぼしているとしています。

動画マーケティング_1.png

出典:  YouTube INSIGHTS Q1 2014  What 18-34 year-olds want from brands

 

また、日本企業は世界の中でもYouTubeの利用率が高くないという結果も出されています。世界主要500社の利用率が49%のところ、日本の主要企業225社では22%に留まる状況です(2015年、株式会社あとらす二十一による目視調査「国内・世界主要企業 ソーシャルメディア利用状況状況調査」)。動画マーケティングはYouTubeの利用に限りませんが、ひとつの目安として日本では動画マーケティングがまだこれからが普及段階であると読み取れるのではないでしょうか。

 

実際の効果分析

さて動画を使ったネットコンテンツが、メディアとしての実力を持つことはご理解いただけたと思います。しかしテレビCMのように、ある時間帯のある番組に放映すれば一定の視聴率が期待できるという最低効果のような基準がないのが、インターネット上の動画コンテンツの特徴です。つまり自分でその効果を常に測定しなければなりません。まず、ネット動画マーケティングの主な目的について確認しましょう。

動画マーケティングの目的

主なものを列挙すると次のようになります。

  • 周知・理解の向上:短時間で雄弁に表現できれば、会社の良さや優れた点が伝わりやすくなります。消費者に有益なもの、興味をそそるもの、話題になりそうなものであればシェアされ、黙っていても広がります。テキストと静止画のコンテンツは、優れた動画コンテンツと比べて、短時間での表現には限りがあります。
  • イメージの向上:従来、ユーザーが抱いてきた企業イメージの多くはテレビCMの影響が大きいです。このことはインターネット上の動画マーケティングでも同様であり、目的のひとつです。
  • ブランドの確立:中堅中小企業こそブランド確立のためにネット動画を活用するべきでしょう。
  • ユーザー教育(啓蒙/ロイヤリティの向上):既存のユーザーに対して、営業やサービススタッフからの説明に代えて価値ある一定の情報を発信することにより、リレーションを継続するとともにより深い理解を得てもらいロイヤリティの向上を図ります。テキストでは伝わりにくい情報に動画を介して接してもらえます。
  • キャンペーン等の効果的な告知:動画のインパクトやシェア効果を活かし、キャンペーン等の拡散効果を期待します。

このように動画マーケティング目的には、商品の宣伝を動画で伝える販促的なものから、ブランド確立という中長期的なもの、ユーザー教育のように発信する情報価値と交換にロイヤリティを得るものなど様々あります。それぞれの目的にあった効果の検証も重要です。

効果分析の方法

インターネット上の動画マーケティングの効果の図り方、その分析方法について解説します。
YouTubeはYouTube Analyticsという主にクリエイター向けの分析ツールを提供しています。チャネルのパフォーマンスやリーチといった傾向を知ることができます。

また市販の分析ソフトもいくかあります。テレビと異なり、インターネットは利用者個々の端末と接続していることが強みです。また、アクセス数(視聴数)のみならず、どこのサイトを経由して目的の動画にたどり着いたのか、その後のアクションで何をしたか、などの数値データが大量に取得でき、それを活かして効果分析を行います。

動画マーケティングの効果分析の指標

効果分析にあたっては以下のような指標が多く使われます。

  • 再生総回数、時間帯別等の回数
  • ユニーク再生数(何人が再生したか)
  • 1回当たりの平均視聴時間(総視聴時間÷総再生数)
  • 1人当たりの平均視聴時間(総視聴時間÷ユニークユーザー数)
  • 視聴率(再生数÷PV数)
  • 再生率(再生時間÷動画コンテンツの長さ)
  • 再生完了率(最後まで再生した数÷総アクセス数)
  • 瞬間視聴時間(瞬間視聴数÷総視聴数)、瞬間離脱率(瞬間離脱数÷総離脱数)
  • 誘導キーワード、動画誘導のサイト全体のCVR(コンバージョンレート:上記数値のうちの商品購入、資料等の請求、会員登録に達した率)

これらは季節や時間帯のほか、ライバル会社の広告出稿やキャンペーン、大きなイベント(スポーツ等)による影響も受けるので、アップロードタイミングの周辺での出来事も必ずチェックしておきましょう。実際のサイト訪問率のみならず、コールセンターへの問い合わせ率、数日後を含めた購買率や成約率も追跡すると分析に深みが出ます。

 

動画マーケティングでも効果分析と継続改善が重要

テレビCMでは製作者や担当者の思いなどが先行しすぎることもあります。それはCM後に調査し、どのような反応があったかを測定しても、具体的な視聴者の行動や発言までを知ることは難しいからです。インターネット上の動画マーケティングでは、数多くある数値の指標で分析できるため、より科学的なマーケティング分析ができると言えます。ただし、特に企業で動画マーケティングでは分析は目的ではないはずです。分析から得られた結果から、実際のオペレーションなども考慮した、継続的な改善は他のマーケティング手法と同様に重要です。

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