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イノーバマーケティングチーム2024/02/05 10:16:171 min read

マーケティングファネルとは?3つの種類と効果を高める施策・活用例も紹介

売上の向上を目的としたマーケティング施策にはさまざまなものがあります。より高い成果を上げるためには、顧客の購買行動や思考の正確な把握が必要になるでしょう。

そこで有効な手法が「マーケティングファネル」です。ここでは、マーケティングファネルについての概要と、顧客の購買行動の各フェーズに対した有効な施策などを解説します。

マーケティングファネルとは

マーケティングファネルとは、エンドユーザーが商品やサービスを認知した後、購入や契約に至るまでのフェーズと見込み客数の変化を可視化したもの。購買フェーズには「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」の4つがあり、一般的に購入フェーズに近づくにつれ、見込み客数は減少していきます。

ファネルとは日本語で“ろうと”を意味し、見込み客数の変化が “ろうと”の形状に似て顧客が絞り込まれていくため、マーケティングファネルとよばれているのです。このマーケティングファネルには、下記の3種類があります。

  1. パーチェスファネル…購入前のフェーズを扱うファネル
  2. インフルエンスファネル…購入後のフェーズを扱うファネル
  3. ダブルファネル…パーチェスファネルとインフルエンスファネルを合わせたもの

パーチェスファネルに適した施策

マーケティングファネルのなかでも代表的なパーチェスファネルの特長と、これに適した施策内容の一例を紹介しましょう。大前提として、パーチェスファネルは以下の3層によって構成されています。

  1. TOFU(Top of the Funnel)
  2. MOFU(Middle of the Funnel)
  3. BOFU(Bottom of the Funnel)

それぞれについて見ていきます。

TOFU(Top of the Funnel)

TOFUは「認知」にあたる層で、できるだけ多くのエンドユーザーに知ってもらうフェーズを指します。

エンドユーザーに興味・関心をもってもらい、比較・検討や購買といったプロセスにつなげるには、TOFUの層でできるだけ認知度を高めることが大切です。

ただし、たとえば購買までのリードタイムが長いBtoB商材や高額商材の場合、TOFUの時点でいきなり商品に興味を持つとは限りません。そこで、商品分野に関連するような顧客の課題や興味関心に関わる情報を発信して、自社サイトやメディアの認知度を高める必要があります。

TOFUに適した施策の一例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • Web広告
  • 自社サイトに検索ユーザーを集めるSEO対策
  • 各種メディアを活用したプロモーション など

MOFU(Middle of the Funnel)

MOFUは「興味・関心」にあたる層で、認知してもらった商品やサービスの興味・関心を高め、購入・契約の見込み客を増やしていくフェーズにあたります。

TOFUでは認知度の向上が目的のため、不特定多数に向けた広告や露出が必要です。しかしMOFUでは顧客が抱える課題を顕在化させたり、顧客一人ひとりに向き合ったコミュニケーションを強化したりすることが求められます。MOFUに適した施策の一例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • ブログやメルマガによる商品・サービスの紹介および他社製品との比較
  • SNSを活用した顧客とのコミュニケーション 

BOFU(Bottom of the Funnel)

BOFUは「比較・検討」「購入」にあたる層で、確度の高い見込み客に対し最後の一押しを行い、契約につなげるフェーズです。

購入や契約に至るまでの間、「どういった点がネックとなっているのか」顧客が抱える悩みをヒアリングし解決策を示すことが求められます。BOFUに適した施策の一例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • FAQで回答を提示

  • コールやチャットによる1対1のヒアリング・サポート
  • 商品やサービスの値引き・特典
  • アフターサポートの紹介 

インフルエンスファネルに適した施策

インフルエンスファネルとは、商品の購入後やサービス利用後の顧客行動を示したものです。SNSの普及によって顧客からの口コミが拡散されやすくなったたため近年、インフルエンスファネルは目されています。このインフルエンスファネルは以下の3層で構成されています。

  1. 継続
  2. 紹介
  3. 発信

それぞれについて見ていきます。

継続

商品やサービスを継続的に利用してもらうフェーズです。

ポジティブな評判を広めてもらうためには、商品やサービスを購入・契約した顧客が継続利用することが重要となります。よって「一度利用してもらって終わり」にならないよう、積極的なリピートを促す必要があるのです。継続に適した施策の一例として、以下のようなものが考えられます。

  • 新商品・新サービス紹介のダイレクトメール
  • セール情報の配信
  • 会員限定クーポンの配布
  • 製品の操作説明会・オンボーディング
  • メールや電話での継続的なサポート・アフターフォロー
  • ほかの課題についての相談 

紹介

顧客から友人や知人へ紹介をしてもらうフェーズです。

心理学上、多くの人は見ず知らずの営業担当者よりも、友人や知人からの情報を信頼しやすい傾向にあります。そのため、第三者に紹介する顧客が増えれば増えるほど、新たな顧客の獲得も容易になる可能性が高いのです。紹介に適した施策の一例としては以下のようなものが考えられます。

  • 紹介プログラム(友人や知人を紹介した際の割引やクーポンの配布)

発信

友人や知人といった限られた範囲ではなく、SNSやコミュニティを通じて顧客から不特定多数に対して発信してもらうフェーズです。

企業の広告よりも、個人が発信する情報を信頼するユーザーも少なくありません。顧客のリアルな声を発信してもらえば、紹介フェーズよりも多くの顧客獲得につなげられる可能性もあります。発信に適した施策の一例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • アンバサダー(自社の商品やサービスを積極的に発信してくれる人)の任命
  • 口コミサイトへの投稿キャンペーン
  • SNSでのハッシュタグ投稿推奨 など

ダブルファネルに適した施策

ダブルファネルとは、パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたもの。パーチェスファネルとインフルエンスファネルをそれぞれ単体で実施するより、顧客の購買意欲をより高められるのです。ダブルファネルは以下の4つのフェーズで構成されます。

  1. プロモーションフェーズ:パーチェスファネルのTOFUにあたるフェーズ
  2. アクイジションフェーズ:パーチェスファネルのMOFU・BOFUにあたるフェーズ
  3. リテンションフェーズ:インフルエンスファネルの継続にあたるフェーズ
  4. インフルエンスフェーズ:インフルエンスファネルの紹介・発信にあたるフェーズ

パーチェスファネルとインフルエンスファネルそれぞれのフェーズで挙げた施策を並行して実施すると、購買前から購買後のフェーズまで、顧客の行動をトータルで把握できます。

マーケティングファネルにおける施策の評価方法・指標

マーケティングファネルでは、その後の効果を正しく測定するのも重要です。具体的にどういった評価方法や評価指標があるのでしょう。

パーチェスファネルの評価方法・指標

パーチェスファネルの各フェーズにおける施策では、以下のようなポイントをもとに数値化し、指標として評価します。

  • TOFU:WEB広告・自社サイトへのアクセス数やプロモーション前後の自社サイトへのアクセス数など
  • MOFU:問い合わせ件数やブログへのアクセス数、メルマガの購読数など
  • BOFU:値引きや特典付与前後の売上高や     商談数、商談化率や契約率など

インフルエンスファネルの評価方法・指標

インフルエンスファネルの各フェーズにおける施策では、以下のようなポイントをもとに数値化し、指標として評価します。

  • 継続:対象商品のリピート率やサービスの継続利用期間、満足度指標(NPS)など
  • 紹介:顧客からの紹介率や紹介プログラムの利用率など
  • 発信:アンバサダーのSNSフォロワー数・インプレッション数やメディアからの反響など

効果的な施策を実践し、マーケティングファネルの成果を高めよう

マーケティングファネルと一口にいってもさまざまあります。よって重要なのは、各フェーズに合わせて具体的な施策を検討することです。

「新規顧客の獲得に悩んでいる」「売上が低迷している」企業は、自社に「どのマーケティングファネルが適しているか」を考えてみましょう。それだけでなく、「どのファネルのどのフェーズに問題があるのか」までも並行して分析すると、有効な施策の実践につながります。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。