展示会の目的を考え直す 話題のオンライン展示会についても解説

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マーケティング予算の中でも、毎年の展示会には大きな予算を割いてきた、という企業も多いことでしょう。しかし、ただ闇雲に出展するだけでは、その効果も十分に達成することができません。

展示会を効果的に行うには、展示会の目的を明確化することが必要です。

目的を明確にすることでどの来場者を対象とするかが分かり、彼らが求める情報を的確に届けることが可能となるのです。

新型コロナウイルスの世界的大流行で展示会が中止となる中、展示会のフィールドは実際の会場ではなくインターネット上の仮想空間にまで及んでいます。

今回は展示会を開く目的の再確認と、開催プランを設定する際のポイント、オンライン展示会のメリットとデメリットについて解説します。

展示会に出展する目的として考えられること

展示会に出展する目的はおもに以下の3つのカテゴリに分かれており、それぞれ「商談を獲得し、受注に結びつけること」、「既存顧客との関係向上のために出展すること」、「自社商品やサービスの認知度向上」などとなっています。

ここでは企業が展示会に自社ブースを出展する目的について再確認していきます。

商談の獲得

目的の一つとして考えられるのが、この「顕在顧客を商談に直結させる」という目的です。展示会のブースに来た顧客の中で、特に見込み度合いの高い顧客に対し、そのまま商談ブースで商談を進めてしまう、若しくは後日連絡でそのまま営業に引き渡す、というフローをとることになります。この方法の場合、自社ブースに商談のできるスペースの確保をしておいた方がいいでしょう。

このように、ニーズが既に顕在化していて既に比較検討をしている、という来場者を囲い込み、商談へとつなげるのも展示会の重要な目的の1つです。ただ後述するように、そもそも「既に自社製品を検討している」「商談に直結する」というケースは数として多くはありませんので、下記のその他の目的も同時に意識することが必要になります。

将来受注可能性のある見込み客(リード)の獲得

二つ目が、「今すぐではないが、今後検討の余地がある」といった顧客の連絡先・名刺を獲得することです。実際、展示会に来ている来場者の多くが「上司に頼まれて」「なんとなく情報収集をしている」といった、まだニーズが顕在化していない段階にあるといわれています。しかし、こうした潜在顧客のリード情報を得、展示会後も継続的にアプローチしていくことで、将来の商談・受注につながるケースは非常に多くあります。

展示会では上記の「すぐ商談を希望」する顧客は少なくとも「なんとなく少し興味はある」という顧客については数を集めることも可能です。この方法には、ブースでの印象に残る対応と、その後のメールマガジンやコンテンツ・セミナーの案内などの継続的なフォローアップがカギを握ります。

新規顧客への認知度拡大

三つ目に紹介するのが、新規顧客への認知度拡大です。

自社の商品やサービス、および自社そのものを新規顧客へアピールするために展示会へ出展する場合は、企業のコーポレート・アイデンティティを自社ブースに反映させることが大切です。

例えばテーマカラーにコーポレートカラーを採用する、会場のツールや看板のデザインを統一していくことなどがこれに該当します。

こちらの場合は新規顧客へ自社を知ってもらうことが目的となるので、新規顧客層を開拓し、さらなるビジネスへの種を蒔くということを主眼に置いています。新製品・サービスを立ち上げたときや、まだ知名度が高くない企業の露出、また有名企業でもブランディング目的としてのアピールとしての活用が可能です。

既存顧客との関係性向上

展示会に出展する際、既存顧客に自社ブースを訪れてもらうことを前提としている場合は、顧客からの紹介や契約延長、自社サービスの紹介などを念頭に置いています。

既存顧客との関係性を向上させるためですので、新規顧客に商品を紹介するよりも成約に結びつきやすいという特徴があります。

展示会のプランを決定する際に考慮すべき事項

展示会のプランを決める際には、目的をもとに「数値で測れる目標値」や「見込み客像」などを明確化することが大切です。

また、来場者が自社ブースを訪れる目的を知るように心掛け、彼らの興味・関心に応じたメッセージを掲げること、展示会後に顧客にどんな手段で行動をとってもらいたいかを設定することもポイントになってきます。

下記で、具体的にどんなことを考慮事項に入れればいいのか解説します。

展示会のKPI設定

展示会で自社がどの程度成果をあげられたかを把握するためには、数値で計測可能な目標値を設定しておくことが大切です。

目に見えやすいのは「獲得リード(名刺)数」や「リード獲得単価」ですが、それ以外に「実際にどの程度の売り上げにつながるのか」という観点で「展示会からの商談獲得単価と獲得商談数」、「商談からの受注数とその売上」などを目標値として出すことも必要です。

こうした目標を数値として目に見える形にして、実際の数字の振り返りをしておくことで、次回の展示会の改善点を見極めることにつなげられます。

見込み客の明確化

展示会の目的を明確化することで、自社ブースに来訪してほしい見込み顧客像を浮き彫りにできます。職種や役職は勿論ですが、「来場者の目的や課題感」を明確に想像し、どのような情報があればいいのか、どのようなアクションにつなげるべきか等を考えていきます。

来場者に「伝わる」コンテンツの作成

来場者の求める情報を予測できれば、彼らが訪れたくなるメッセージを作成することが可能です。

パネルや販促などにそのメッセージを反映させれば、展示会後の見込み顧客のアクションにもつながりやすくなります。

展示会後フォローのやり方を決める

展示会後に「見込み顧客にどんな行動をとってもらいたいか」を明確にし、それに対する手段を考えます。

行動とは、「セミナーに参加して理解を深めてほしい」「サービスの資料を見てほしい」等です。商談化・受注から逆算し、適切なステップを設計すると良いでしょう。

フォローの方法・手段として考えられるのは、メールや電話、メールマガジンなどです。展示会の御礼を言うだけでなく、次の行動に案内するステップを上手に組みましょう。

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オンライン展示会(バーチャル展示会)の特徴とは

これまで展示会と言えば、展示場にブースを出展するスタイルが一般的でした。

しかし2020年の新型コロナウイルスの世界的大流行によって、従来のスタイルのままの展示会を行うのは難しくなっています。実際に中止や延期、規模縮小等が相次ぎました。

そうした中で、オンラインでツールを使って開催される「オンライン展示会」が行われるようになりました。

国際的大規模展示会でもオンライン展示会は広く行われるようになっており、新型コロナウイルス流行下での効果的なスタイルとなっていますが、そこにはオンラインならではのメリットとデメリットが存在しています。

オンライン展示会のメリット

オンライン展示会のメリットは以下の通りとなっています。

地理的環境要因に左右されず、参加がしやすい

天気や気温などの環境的要因に左右されがちだった実際の展示会とは異なり、オンライン展示会は環境的な要因を気にすることなく出展でき、一定の来場者数を期待できます。

また、来場者側も会場に足を運ぶ必要がないので気軽に参加でき、結果、見込み客数も増加しやすくなるのです。

コストが低い

実際に展示会に出展する場合は会場の使用料やブース出展費用がかさみがちですがオンラインの場合は大幅に縮小することが可能です。出展費用無料のオンライン展示会もあります。

データ収集や分析が容易で、効果測定やその後のリード活用もし易い

実際の展示会の場合は名刺交換を重ねて情報収集をしますが、名刺をもらったまま放置してしまったりと、「データ活用が難しい」という課題がありました。

しかしオンライン展示会の場合は、来場者の属性や来訪目的を容易に収集でき、データ分析ツールと併せることで管理・分析も簡単に行えます。オンラインセミナーの視聴記録などを残すことやアンケート実施が容易で来場者のニーズを把握しやすい点もメリットに挙げられます。

こうして顧客情報・興味関心情報を集めることで、その後の顧客フォローも格段にしやすくなります。

オンライン展示会のデメリット

一方でオンライン展示会にも以下のデメリットがあります。下記のデメリットを意識しながら参加を検討したり、デメリットをカバーする方法を考えたりする必要があります。

潜在顧客への積極的なアプローチができない

実際の展示会の場合はブース近くで商品を眺めている見込み顧客に話し掛けることができました。

しかしオンライン展示会の場合はそうはいかず、「企業側が来場者へ積極的にアプローチすることができない」ので、見込み顧客からのアクションを待つ営業スタイルになりがちです。

ただしそれは、「積極的に営業を掛けられたくない来場者が出展品を見やすくなる」ということでもあり、事前の集客プロセスに力を入れていれば、顧客数の増加も見込めるというメリットでもあります。

商品やサービスのデモンストレーション・体験が難しい

来場者が実際に商品を近くで見たり、体験できたりしましたが、オンライン展示会はあくまで画面越しに見るだけですので、来場者が商品の特性を理解しづらいというデメリットがあります。

ただしこちらも、商品やサービスのデモンストレーションは動画コンテンツで対応可能であり、コスト面や拡散されやすいといった点ではメリットになります。

そのため今後はVRコンテンツや動画を作成する企業も増えていくと考えられます。

システム導入やノウハウ蓄積などにコストや時間が掛かることも

オンライン展示会に初めて出展する場合はシステム導入コストが掛かります。

また、実際の展示会とは大きく異なるのでノウハウを蓄積するのに時間が掛かるというデメリットもあります。

オンライン展示会出展の際のポイント

では、ここからはオンライン展示会を開催する時のポイントを3つ紹介していきます。

顧客の関心や課題に合わせて、キーワードを設計する

オンライン展示会はWebで完結する展示会ですから、会場を歩いて気になったブースに行くということができません。

そのため出展企業は展示会のテーマに沿い、用意された検索キーワードに自社が当てはまっているかを判断することが、大切です。

来場者へアプローチする手段の確保

オンライン展示会では来場者のプロフィール欄からメールが送れる機能を備えたところもあり、そういった来場者へアプローチする仕組みが用意されているかどうかを見極めることも必要です。

オンライン展示会では、来場者が出展者に質問できる機能が用意されているところもあります。

例えばZoomを活用し、来場者が話したい担当者の画像をクリックするだけでオンラインでの対話ができるという仕組みがこれに該当します。

来場者にとっては見知らぬ他人にZoomをリクエストするわけですから、具体的な質問がある場合や、確認したいことが明確になっているときなどにオンライン対話を求める傾向があるので、実りある話ができる可能セテがあります。

まとめ

2020年は新型コロナウイルスの世界的大流行によって各国で展示会の開催が中止され、さまざまな企業が大きな打撃を受けました。

しかしそんな中でもオンラインでの展示会が開催され、新しい展示会のスタイルとして採用する企業も存在しています。

実際の展示会とオンラインの展示会、それぞれの特色はありますが、展示会を開く目的の明確化や来場者を知ること、彼らへのメッセージやつながりが大切なことに変わりはありません。

実際の展示会とオンラインの展示会、双方の特色を知って、状況に応じたやり方をとっていきましょう。

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