ホームページ制作の費用はどのように決まる?

ホームページ制作
ホームページ制作を外注するにあたって、まず不安なのは、やはり費用ではないでしょうか。
新規で制作する場合はページ数やボリュームさえ決まっていれば、単価計算で計上できますが、リニューアルの場合は現状のホームページをどのように刷新するかで見積りはケースバイケースです。
ホームページ制作業界の相場はなかなかつかみづらく、制作業者の見積りもすっきり納得できないこともあります。
この記事では、ホームページリニューアルにかかる費用や相場感を洗い出し、見積書の読み方も解説します。実際の業者選定や制作価格の交渉にきっと役立つはずです。
ホームページ制作の見積もりは業者によってまちまち
ホームページリニューアルの企画を起こして、いざ複数の制作業者に見積りをとってみると、なぜか見積額に大きな幅が……。社内で協議するにも、適正価格や相場が分からないのでは業者選定ができない、という声は少なくなりません。決して「高額な業者=悪い」あるいは「安価な業者=質が悪い」と決めつけることもできません。大切なことは、提案内容にどのような差があるのか、なぜその見積額になっているのかを理解することです。
なぜ? 相見積もりをとってみたら、百万円近い幅が!
例えば、20〜30ページ規模のホームページリニューアルで見積りをとると、場合によっては百万円近い値幅があることもあります。どうしてこのような差が出てしまうのか、見積額を決定する3つの要素について考えてみましょう。
見積額を決定する要素
1. 制作体制
まず、最も大きく影響するのは制作体制です。制作業者が外注体制なのか、あるいは内製体制なのかによって、費用は異なります。
外注体制とは、制作会社がディレクションを行い、制作を社外の制作者に発注する場合です。この場合、制作会社のディレクターが、それぞれのプロジェクトの要件に適したエキスパートに発注、マネジメントするため、対応してもらえるプロジェクトの範囲や、提案の幅が広くなるでしょう。
ただし、外注費に加え、グロスではマージンが上乗せされている場合が多く、やや高額になる傾向があります。また、制作を社外に依頼していることでコミュニケーションコストがかかるため、修正が重なると費用がかさむこともあります。
一方で、内製体制というのは、制作スタッフを社内でかかえている場合です。デザインからコーディング、プログラミングまで制作会社の社内で対応しています。もちろんケースバイケースではありますが、制作時の修正や価格交渉に比較的柔軟に対応することができます。
ただし、制作スタッフがほぼ社内で固定されている分、提案やアウトプットの幅はより限定されたものになるでしょう。
また、フリーランスの制作者もいます。会社とは異なり、対応できるプロジェクトの規模が限られますが、制作料金の安さは期待できます。
それぞれの制作体制に一長一短があるので、自社が必要としているホームページのスペックと予算を考慮しながら、適した制作体制の制作会社を選ぶことになります。
2. プランニング
次に、大きく見積額を左右するのは、プランニングです。例えば、現ホームページの原稿を使いまわすのか、コンテンツの構成は変更しないのか。あるいは、現在はCMS(コンテンツマネジメントシステム)が導入されていないホームページをCMS化するのか、など。
また、画像素材についても、新たに撮影が必要な場合や、レンタルポジ(画像素材)の購入が大量に必要な場合は、費用が増大します。
3. 制作内容の計算方法
通常の制作費用は、作業項目とそれらの作業単価・ボリュームに応じて計上されます。1ページのデザインは◯円、コーディングは◯円といった具合です。
しかし、規模が大きなリニューアルプロジェクトで、特定の人的リソースを長期間確保しなければならない場合は、工数計算となることがあります。作業内容に応じた計算ではなく、何人がどれだけの時間を作業にかけたかで計算されるのが工数による計上です。単位には、人日(にんにち、1人日=1人の1日の人件費)、人月(にんげつ、1人月=1人の1ヶ月の人件費)などが使われます。
例えば、1人日あたり3万円、2人日で20日間かかるとしたら、120万円がトータルの制作費となるわけです。ゼロから新しくシステムを開発する必要がある場合などは、この計算方法になる場合があります。この計算方法では、一般的に高額になります。
ホームページ制作の見積り書の例と読み方
それでは、ここからは実際のホームページリニューアルの見積りについて、具体例を紹介しながら、その読み方について解説します。見積書の表記方法は業者によって異なりますが、登場する基本的な用語を知っておくことで、制作費用についての理解を深めることができます。
ホームページリニューアルの見積書に登場する用語
見積書に登場する専門用語を紹介します。
ディレクション | 各作業の担当者をとりまとめ、制作全体の進行管理や品質管理を行うこと |
プランニング | ブランディングやマーケティングを考慮し、コンテンツの構成や企画を行うこと |
コーディング | Webページを構成するソースコードを記述すること |
システム構築や導入 | パッケージ化されたシステムを導入する場合やスクラッチでシステムをサーバーに構築すること |
ストックフォト/レンタルポジ | 商用利用可能な有償画像素材のこと |
デザイン | デザインソフトウェアを使い、Webページのデザインを作成すること。下層ページはデザイン要素が共通している場合が多く、見積書ではトップページとは別に計上されることが多い |
コピーライティング/ライティング | Webページのキャッチコピーや文章を書くこと |
メールフォーム | Webページ上からメールを送れる入力フォームのこと |
アクセス分析 | ホームページを訪れた人の数や傾向を記録、分析するためのサービスやツールのこと |
サーバー運用 | ホームページを保存しているサーバーを監視、バックアップ、トラブル処理などを行うこと |
DNS設定 | 取得したドメインをサーバーと紐付けること。この設定を行うことで、取得したドメインにアクセスしたときに、自社のホームページが表示されるようになる |
ドメイン移管手続き | 保有しているドメインの管理業者を変更すること |
20ページ程度のホームページリニューアル(CMS化)の場合
20ページのホームページをリニューアルする際の見積書の一例を見てみましょう。
仮定:
現在、特に特殊な技術は使われていないコーポレートサイトで、CMSは導入されていません。今回のリニューアルでは、CMSを導入し、デザインやコンテンツも大幅に見直すことにしました。画像素材は十分にあり、撮影の必要はありません。
※ 下記はあくまで一例です。制作会社側の制作体制や、制作会社が制作を依頼する各分野のエキスパートのレベル、発注側の意思決定プロセスや要望などさまざまな要因によって、見積もりは大幅に異なります。
ディレクション | 200,000円 |
トップページデザイン | 100,000円 |
下層ページデザイン | 15,000円✕20ページ=300,000円 |
CMS(WordPress)導入 | 150,000円 |
トップページコーディング | 30,000円 |
下層ページコーディング | 15,000円✕20ページ=300,000円 |
取材 | 80,000円✕2日=160,000円 |
ライティング | 10,000円✕20ページ=200,000円 |
そのほか雑費(出張費、打合せ交通費など) | 30,000円 |
小計 | 1,470,000円 |
ページ数が増えれば、デザインやコーディングの単価は下がる傾向があります。ライティングについても、現在のホームページの原稿を一部利用することができれば、コストを削減できます。20ページ規模であれば、フリーランスのウェブ業者にも依頼可能で、その場合は価格が下がる可能性が高いです。
一方で、外注体制の会社で、スキルの高いエキスパートや専門性が高い分野のパートナーへの発注が必要な場合は費用が上がる可能性が高いです。
見積り書には含まれない隠れたコストとは
ここまでホームページリニューアルにかかる制作費について説明をしてきましたが、隠れたコストが発生することも見逃せません。
まず、ホームページリニューアルは業者に任せきりにできるものではないことを理解しておく必要があります。原稿を用意したり、打合せをしたり、画像素材の用意や納品物の推敲をしたり、社内での作業には膨大な時間がかかります。
あるいは、リニューアルの際にドメインを変更したなら、URLを掲載している名刺やカタログなどを刷新する印刷コストなどがかかります。同時に、メールアドレスも変更されるため、取引先への連絡など、時間コストもかかるでしょう。
また、リニューアルの結果、これまでとホームページの運営方法が変わる場合は、ランニングコストが変わる可能性があります。イニシャルコストだけではなく、ランニングコストを把握したプランニングが大切です。
リニューアルのための制作費に加え、これらの隠れたコストも考慮し、予算案を立てていきましょう!
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