ホームページの離脱防止、CVR向上に効果を発揮するユーザビリティとは?

ホームページ制作

企業がホームページで商品購入、資料請求、認知向上などの目的を達成させるためには、さまざまな施策が欠かせません。しかし、そのなかでも、重要なポイントの一つがユーザーにとって見やすく使いやすいものにすることです。どんなに良い商品を販売していたとしても、そのページにたどり着けなければ、購入に結びつきません。そこで、今回は、ホームページでの離脱防止やCVR向上を実現するユーザビリティの重要性や向上させるためのポイントについてお伝えします。

ユーザビリティとは?

そもそもユーザビリティとは、使うという意味の「Use」と能力という意味を持つ「ability」を合わせた造語です。ISO 9241では、「特定の利用状況において、特定のユーザーによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザーの満足度の度合い」と定義されています。

また、ユーザビリティを説明するうえで欠かせないのが、アメリカの工学博士でユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセン氏です。彼の提唱するユーザビリティを左右する5つの要素、もしくはUI改善のためのユーザビリティの10の一般原則では、ユーザビリティを次のように説明しています。

ユーザビリティを左右する5つの要素

1.      学習しやすさ(Learnability)

2.      効率性 (Efficiency)

3.      記憶しやすさ (Memorability)

4.      間違えにくさ (Errors)

5.      主観的満足度 (Satisfaction)

UI改善のためのユーザビリティの10の一般原則

1.      システム状態の可視化 (Visibility of system status)

2.      実環境に合ったシステムの構築(Match between system and the real world)

3.      ユーザーにコントロールの主導権と自由度を与える(User control and freedom)

4.      一貫性と標準化の保持(Consistency and standards)

5.      エラーの事前防止(Error prevention)

6.      やり方を覚えなくても一目で理解できるデザイン(Recognition rather than recall)

7.      柔軟性と効率性の保持(Flexibility and efficiency of use)

8.      シンプルで美しいデザイン(Aesthetic and minimalist design)

9.      ユーザーがエラーを認識、診断、回復のサポートをできるようにする(Help users recognize, diagnose, and recover from errors)

10.   ヘルプとマニュアルの用意(Help and documentation)

これらのことから、ユーザビリティとは、シンプルで無駄がなく、ユーザーが誰に聞かずとも目的を理解し、自身で操作できるようにするものであるといえます。

ユーザビリティとUX(ユーザーエクスペリエンス)との違い

また、ユーザビリティの向上を実現するうえで、混同されがちなUX(ユーザーエクスペリエンス)との違いについても知っておく必要があります。

ホームページ制作でのユーザビリティ向上とは、使い勝手がよい、見やすい、わかりやすいホームページを設計することです。これに対し、UXとは、そこでユーザーが得る体験を意味します。ここで注意すべきは、ユーザービリティを向上させれば、必ずUXが向上するとは限らない点です。

なぜなら、ホームページに訪問するユーザーが10代の場合と70代の場合では、使い勝手に対する考え方がことなっている可能性があります。例えば、10代のユーザーは商品説明をテキストではなく動画で見たいとおもっているかもしれません。しかし、70代のユーザーは動画ではなくテキストで、なおかつ視認性の高い大きな文字で表示して欲しいと思っているかもしれないのです。

そのため、ユーザビリティを考える際は、必ずそこに訪問するユーザーの属性を把握し、そのユーザーがもっとも満足のいく体験を得られるのかまでを考えたうえで改善をしなくてはなりません。企業側がユーザビリティの向上と思っていたものが逆にユーザーの満足度を下げてしまう場合もあるので十分な注意が必要です。

ホームページでユーザビリティを重視すべき理由

ホームページの制作、改善において、ユーザビリティを重視すべき理由としては、次のような点が挙げられます。

  • 離脱率の低下

どこをクリックすれば、どこに移動するのかが一目でわからないと、ユーザーは目的を果たせないと思い離脱してしまいます。逆にボタンを目立つ色にする、パン屑リストを表示し、自分がどこにいるかをすぐにわかるようにするなどの工夫をすれば、迷った挙句、離脱してしまうのを避けられ、離脱率が低下します。

  • CVR(コンバージョン・レート)の向上

ユーザーが途中で迷子になり離脱してしまうのを防げれば、ストレスなく目的を果たせる確率が上がり、満足度向上が期待できます。それが、結果としてCVRの向上にもつながるでしょう。

  • SEO対策につながる

ユーザーの満足度向上は、リピート率増加、直帰率低下、滞在時間増加などにつながります。検索エンジンではこれらの数値も掲載順位の指標の一つであるため、結果として、検索エンジンで上位表示される可能性が高まります。

ホームページのユーザビリティを向上させる方法

実際にホームページのユーザビリティを向上させるには、どういった方法が必要なのでしょう。ここでは主な方法として次の三つのポイントを紹介します。

1.   自社のターゲットとするユーザーの動きをチェックする

前述したように、通り一辺倒な使いやすさ、見やすさの見直しをするだけでは、本当の意味でユーザビリティの向上にはなりません。ユーザビリティの改善を行う際には、必ず事前に自社のホームページに訪問するユーザーの属性や、離脱ページ、ページごとの滞在時間などを細かくチェックします。

2.   競合他社のホームページ分析を行う

自分たちでつくったホームページを客観的な目で判断するのは簡単ではありません。何度も使っているため、どこで迷ってしまうのか、ボタンがどこにあるかわならなくなってしまうのかは、なかなか理解できないでしょう。そこで、競合他社のホームページ分析を行います。

ユーザーとしてホームページ内を移動してみたり、実際に買い物をしたりして、使いにくい、わかりにくい部分があればメモをし、それを自社のホームページと比較するのです。これにより、競合他社のホームページを通して自社のホームページの課題点が可視化されるようになります。

3.   ユーザビリティテストを行う

自社に訪問するユーザーの属性や離脱ページなどのチェックはユーザビリティの改善に役立ちますが、それだけでは、ユーザーの本当の動きを把握することはできません。そこで、おすすめなのがユーザビリティテストの実施です。

ユーザビリティテストにはいくつかの方法がありますが、可能であれば、自社のホームページを知らないユーザーに目的を課してそれがスムーズに実現できるかどうかを見るのがおすすめです。これにより、途中で止まることなく、スムーズに目的が達成できるかどうかがわかります。もし、途中で迷ったり、目的のページに辿り着けなかったりすれば、その部分に問題があるとわかります。

ユーザビリティテストはできるだけ多くのユーザーで行うようにします。また、多くのユーザーを集めるのが難しい場合は、ABテストのように二つのデザインを用意し、インターネット上でテストを行えば、ユーザーを集める手間が省けます。ただ、ユーザーの細かい動きを見るためには、やはり、実際にユーザーを集めて行うほうが高い効果が期待できます。

ユーザビリティ向上を実現させるには自社のユーザー理解が重要

ユーザビリティは、基本的に抑えるべきポイントはあるものの、それをすべて実践すれば、ユーザビリティが向上するとは限りません。なぜなら、企業によって訪問するユーザーの層、求めるものが異なるからです。

そのため、成果を上げるには、まず自社のユーザー理解から始めなければなりません。そのうえで、明確なターゲット設定を行い、そのターゲットとするユーザーにとって使いやすく負担のかからないホームページを目指します。それが、ユーザビリティ向上につながり、離脱防止、CVRの向上を実現するのです。

 

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