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イノーバマーケティングチーム2024/03/08 7:32:192 min read

逆SEOとは?風評被害を抑える方法から被害を受けた時の対処法まで解説

逆SEOという言葉を聞いたことはありますか?一般的なSEOは、自社のウェブサイトの検索エンジンでの表示順位を上げるための施策を指しますが、逆SEOは特定のウェブサイトの検索順位を下げる施策のことを指します。企業の風評被害対策として行われることもあれば、競合他社の評判を落とす目的で悪用されるケースもあります。 本記事では、逆SEOの基本的な意味や目的、具体的な手法、自社が被害を受けた際の対処法などを詳しく解説します。

逆SEOとは?

まず初めに、逆SEOについて詳しく説明しましょう。

逆SEOの定義と目的

逆SEOとは、特定のWebサイトの検索順位を意図的に下げるための施策のことを指します。通常のSEOが検索順位を上げることを目的とするのに対し、逆SEOはネガティブな評判や風評被害を受けているサイトの検索順位を下げ、目立たなくすることを目的としています。 具体的には、以下のような施策が逆SEOに該当します。 - 検索エンジンで特定のキーワードを検索したとき、意図的に特定のページを検索結果の下位に表示させる、あるいは検索結果から除外させる施策 - 競合他社や批判者のウェブサイトの検索順位を下げることで、相対的に自社や関連サイトの検索順位を上げる施策 - 自社や自社の製品・サービスに対する否定的な口コミサイトや評価サイトの検索順位を下げることで、ブランドイメージの低下を防ぐ施策 これらは、検索エンジンのアルゴリズムやウェブサイトの信頼性評価の仕組みを逆手に取った、いわばSEOのネガティブ版とも言える施策です。

逆SEOとSEOの違い

SEOが自社のWebサイトの検索順位を上げるための最適化であるのに対し、逆SEOは他社のサイトの順位を下げるための施策です。つまり、SEOが自社サイトに対するもの、逆SEOが他社サイトに対するものと言えます。またSEOが検索エンジンのガイドラインに沿って行われるのに対し、逆SEOにはガイドラインに反する手法が含まれることもあります。 SEO対策についてはこちらの記事をご覧ください。

逆SEOが行われる理由

逆SEOが行われる理由は大きく分けて2つあります。 1つは、企業などの風評被害対策としての側面です。インターネット上で自社や自社の製品・サービスに関する根拠のない悪評や誹謗中傷が拡散し、検索結果の上位に表示されるようになると、ブランドイメージの低下につながります。こうした事態を未然に防ぐため、問題のあるウェブページの検索順位を下げる施策を行うのです。 もう1つは、競合他社の評判を落とす目的で行われる悪質な逆SEOです。検索エンジン経由で競合他社のウェブサイトへのアクセスを減らすことで、自社や関連サイトへの流入を増やそうというのが狙いです。 後者のような競合他社の信用毀損を目的とした逆SEOは、営業妨害行為とみなされる可能性があり、トラブルのもとになることもあります。

逆SEO対策が必要な理由

なぜ逆SEO対策が必要とされるのでしょうか。 ここからは、BtoBのマーケティングの視点から、逆SEO対策の重要性について考えていきます。

ネット検索の重要性

現代のビジネスにおいて、インターネット検索の重要性は疑う余地がありません。 BtoBのみならずBtoCも含め、多くの見込み客が製品やサービスの情報収集にネット検索を活用しているのです。 企業にとって自社ウェブサイトは、見込み客との重要な接点。 検索結果の上位に自社のウェブサイトが表示されなければ、見込み客にアプローチすることさえできません。 そのためにSEO対策に力を入れ、検索順位を高めようと努力しているわけですが、そんな中で直面するのが逆SEOのリスク。 折角の検索順位が、逆SEOの影響で大きく下落するようなことがあれば、目も当てられません。 特に製品名や企業名などのブランドキーワードで逆SEOを受けてしまうと、見込み客が最初に目にするのは自社サイトではなく、ネガティブな情報ということになりかねません。 BtoBの場合、顧客の検討プロセスが長期化しやすい傾向にあります。 だからこそ、ブランドイメージを大切にし、顧客の信頼を勝ち得る必要があるのです。

企業の信頼性とレピュテーションの毀損リスク

ネット上の企業の評判、いわゆるオンラインレピュテーションは、今や経営上の重大なリスク要因と言えます。 たった1つの悪評や誹謗中傷が、瞬く間にSNSで拡散されて炎上騒ぎに。 ネガティブな情報ばかりが検索上位を独占し、企業イメージを大きく毀損してしまう。そんな最悪のシナリオは、もはや杞憂とは言えません。 特にBtoBビジネスの場合、個人の見込み客よりも企業の意思決定者など、ビジネス的な意思決定の場で大きな影響力を持つステークホルダーに関心を持ってもらう必要があります。 そうしたビジネスパーソンは、ロジカルな観点から慎重に情報を吟味する傾向にあります。 もし検索上位に否定的な評価ばかりが並んでいたら、取引先としての信頼を得ることは難しいでしょう。

風評被害を最小限におさえるための逆SEO対策

逆SEOの手法は多岐にわたりますが、本記事では主に以下の4つを取り上げます。 1. 自社サイトのコンテンツを磨き上げ、上位表示を狙う 2. 同一キーワードで自社の複数ページを上位表示させる 3. 上位表示したページの順位を維持する施策を行う 4. サテライトサイトを活用し、自社関連の検索順位を押し上げる これらの手法は、自社サイトの価値を高めることで、結果的に問題のあるサイトの検索順位を相対的に下げることを狙います。 順を追って詳しく見ていきましょう。

自社サイトのコンテンツを磨き上げ、上位表示を狙う

風評被害に負けないよう、自社サイトのコンテンツを磨き上げることが大切です。問題のキーワードで上位表示されるページのコンテンツを見直し、情報の信頼性を高め、ユーザーにとって価値のある内容に仕上げましょう。 例えば、ある企業が自社の製品に関する誤った情報がネットで出回っており、そのページが検索上位に表示されているとします。この場合、自社サイトに正確な製品情報を詳しく掲載したページを作成し、そのページを上位表示させることで、風評被害の影響を最小限に抑えることができるでしょう。

同一キーワードで自社の複数ページを上位表示させる

風評被害に関連するキーワードで、自社の複数のページを上位表示させるのも効果的です。自社サイトのさまざまなページから、そのキーワードについて言及し、適切なSEO対策を行うことで、検索結果の上位を自社のページで占めることができます。 例えば、ある企業が不祥事を起こしたという噂が広まっている場合、自社サイトのニュースリリースページ、社長ブログ、IRページなどで、その噂について正式な見解を表明し、各ページを最適化することで、検索上位をポジティブな情報で埋めることができるでしょう。

上位表示したページの順位を維持する施策を行う

一度上位表示したページの順位を維持するためには、継続的なコンテンツの更新と、適切なSEO施策が欠かせません。定期的にページを更新し、新しい情報を追加したり、内部リンク構造を改善したりすることで、検索エンジンからの評価を高く保つことができます。 例えば、先ほどの製品情報ページを定期的に更新し、最新の製品情報を追加したり、ユーザーからの質問に答えるFAQコンテンツを充実させたりすることで、そのページの検索順位を維持・向上させることができるでしょう。

サテライトサイトを活用し、自社関連の検索順位を押し上げる

自社サイトとは別に、サテライトサイトを活用するのも有効な手段です。自社に関連する情報を発信するサテライトサイトを複数立ち上げ、そこから自社サイトへのリンクを張ることで、自社サイトの検索順位を押し上げることができます。 例えば、企業のCSR活動を紹介するサテライトサイトを作成し、そこから自社サイトのCSRページにリンクを張ることで、CSRに関連するキーワードでの自社サイトの検索順位を上げることができるでしょう。 ただし、サテライトサイトを作成する際は、検索エンジンのガイドラインに則り、適切な方法で運用することが重要です。過度な被リンクや、ページの大量生成などのスパム的手法は避けましょう。

逆SEO対策の効果に関する注意点

逆SEO対策を行う際には、その効果について幾つか注意すべき点があります。せっかく対策を行っても、思うような結果が得られないケースもあるのです。ここでは、逆SEO対策の効果に関する3つの主要な注意点を解説します。

ある程度の時間が必要

まず理解しておきたいのは、逆SEO対策の効果は即座に現れるわけではないということです。施策を開始してから実際に検索順位が改善するまでには、ある程度の時間を要するのが一般的です。 具体的な時間は、サイトの状況や競合他社の動向によって異なりますが、通常は数ヶ月から半年程度は見込んでおく必要があるでしょう。逆SEO対策は継続的に行うことが重要で、長期的な視点を持って取り組むことが求められます。 特に、サイトへの信頼度が低い状態からスタートする場合は、信頼度を高めるまでにさらに時間がかかることも覚悟しておきましょう。焦らず、コツコツと施策を積み重ねていくことが肝要です。

必ず成果が出るとは限らない

逆SEO対策を行ったからといって、必ず望む成果が得られるとは限りません。これは、SEO対策全般に言えることですが、逆SEOにおいても同様なのです。 例えば、競合他社が自社よりも大規模で積極的な施策を行っている場合、いくら頑張っても太刀打ちできないこともあります。また、業界全体での競争が激化している場合も、順位の改善は容易ではないでしょう。 万が一、悪質な風評被害に遭ってしまった際は、後述する「実際に風評被害にあった場合の対処方法」の施策も併せて取り組む必要があります。逆SEO対策だけでは、被害を完全に払拭することは難しいかもしれません。

グレーな手法でやり返せば、検索エンジンのペナルティにつながる

逆SEO対策の中には、明らかに検索エンジンのガイドラインに反するようなグレーな手法も含まれているのです。 このような手法を安易に使えば、検索エンジンからペナルティを受ける可能性が高まります。最悪の場合、自社サイトが検索結果から締め出されてしまうこともあり得ます。 また、誹謗中傷などの行為は、法的にも問題となる恐れがあります。相手方から名誉毀損で訴えられれば、多大な損害賠償を支払わなければならないかもしれません。

やってはいけない逆SEOの手法

次の手法は、リスクの高いグレーな手法です。

ネガティブサイトのコピーサイトを大量に作成する

ネガティブな評判が書かれているページを、コピーサイトのひとつとして大量に作成し、検索エンジンからスパムサイトと認識させる手法は避けるべきです。これは検索エンジンのガイドラインに反する行為であり、ペナルティを受けるリスクがあります。

低品質なサイトからリンクをつける

評価の低いサイトから被リンクを大量に送る手法も避けましょう。低品質なサイトからの被リンクが多いと、自サイトの評価も下がってしまう可能性があります。

対象サイトをマルウェアに感染させる

競合サイトをマルウェアに感染させ、検索エンジンから評価を下げる手法は違法行為にあたります。「不正アクセス禁止法」に抵触するだけでなく、倫理的にも許されない行為です。

DMCA申請(デジタルミレニアム著作権法)侵害の申し立ての悪用

DMCA申請を悪用し、競合サイトを著作権侵害として報告する手法も避けるべきです。権利侵害の事実がない申請は、トラブルのもとになります。やってはいけないSEOについてはこちらもご覧ください。

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実際に風評被害にあった場合の対処方法

競合他社から不正な逆SEOの被害を受けてしまったらどう対処すべきでしょうか。冷静に状況を見極め、適切な対応を取ることが肝要です。

被リンクの定期的なモニタリングと否認

自社サイトへの被リンクを定期的にモニタリングし、低品質なサイトからの被リンクを発見したら、否認ツールを使って否認しましょう。Googleの検索コンソールでは、リンクの否認ツールが提供されています。

高品質コンテンツの継続的な発信

風評被害に負けないためには、高品質なコンテンツを継続的に発信し、ブランドイメージの向上に努めることが重要です。自社の強みや価値を伝えるコンテンツを定期的に公開し、ユーザーからの信頼を獲得しましょう。

Googleへの削除申請

自社に関する明らかに虚偽の情報や、プライバシー侵害の情報が検索結果に表示されている場合は、Googleへ削除申請を行うことができます。ただし、削除が認められるケースは限定的なので、申請前によく確認しましょう。

法的措置の検討

風評被害の内容が著しく名誉を毀損するものであったり、営業妨害にあたるような場合は、法的措置を検討する必要があります。弁護士に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

専門家に相談

逆SEO対策や風評被害対策は、専門的な知識と経験が必要とされる領域です。風評被害対策を得意とするクライシスコミュニケーション専門のPR会社、SEO会社など、専門家に相談することも賢明な選択肢と言えます。 中立的な立場から自社の状況を分析してもらえれば、社内だけでは気付けなかった盲点が見えてくるかもしれません。

まとめ

風評被害は放置すれば企業に大きなダメージを与えかねません。適切な逆SEO対策を行うことで、そのようなリスクを未然に防ぐことができます。 実際に風評被害にあった場合には、迅速に対応できるように、法的措置の検討も含め対処方法を把握しておくことが重要です。被害を最小限にとどめることができるでしょう。 対策で悩んだら専門家に相談するのも選択肢のひとつです。 株式会社イノーバは、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域に高い専門性を持ち、お客様のWebマーケティング課題解決に取り組んでいます。逆SEOによる風評被害などのお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。最適な対策をご提案させていただきます。

【FAQ】

  • Q. 逆SEOはどのくらいの期間で効果が出る?
    A. 逆SEOの効果が出るまでの期間は、対策内容やサイトの状況によって異なります。一般的に、数ヶ月から半年程度の期間が必要とされています。ただし、効果の現れ方には個人差があります。
  • Q. 逆SEOとネガティブSEOの違いは?
    A. 逆SEOとネガティブSEOは同義で使われることが多いですが、厳密には異なる概念です。逆SEOは主に自社サイトの評判管理のために行われるのに対し、ネガティブSEOは競合他社のサイトの評価を下げるために行われます。
  • Q. 逆SEOは違法?
    A. 逆SEOの手法の中には、検索エンジンのガイドラインに反するものや、違法行為に当たるものもあります。ただし、倫理的で正当な手法であれば、違法ではありません。
  • Q. 逆SEOを行う業者の相場は?
    A. 逆SEO対策の費用は、案件の内容や業者によって大きく異なります。数十万円から数百万円までのレンジがあると考えられます。具体的な金額は、業者に直接問い合わせるのが確実です。
  • Q. 逆SEOは検索エンジンに報告すれば対策してくれる?
    A. 検索エンジンへの報告は、逆SEO対策の一つの手段ではありますが、必ずしも対策につながるとは限りません。検索エンジン側の判断基準に合致しない場合、対応してもらえない可能性もあります。
  • Q. 逆SEOはAIでできる?
    A. 現在のAI技術では、逆SEOを完全に自動化することは難しいでしょう。逆SEOには、状況に応じた戦略的な判断や、倫理的な配慮が求められるため、人間の関与が不可欠だと考えられます。
  • Q. 逆SEO対策にはどのくらいの費用がかかる?
    A. 逆SEO対策の費用は、対策内容や依頼先の業者によって大きく異なります。簡単な対策であれば数十万円程度で可能な場合もありますが、複雑な案件では数百万円以上かかることもあります。
  • Q. 逆SEO対策は完全に防げる?
    A. 残念ながら、逆SEO対策を施しても完全に風評被害を防ぐことはできません。ただし、適切な対策を行うことで、被害を最小限に抑えることは可能です。
  • Q. 海外の逆SEO事情は?
    A. 逆SEOは世界的に行われている手法です。特に競争の激しい欧米市場では、逆SEOが積極的に用いられる傾向があります。ただし、各国の法規制や文化的背景によって、対策方法には違いがあります。
  • Q. 逆SEOに関する判例は?
    A. 日本では、逆SEOに関連した判例はまだ多くありません。ただし、風評被害に関する裁判は増加傾向にあり、今後は逆SEOに関する判例も出てくる可能性があります。
  • Q. 逆SEO対策の効果が出るまでにはどれくらいかかる?
    A. 逆SEO対策の効果が現れるまでの期間は、ケースによって異なります。一般的に、数ヶ月から半年程度の期間を要すると言われています。ただし、対策内容や競合状況、サイトの権威性などの要因によって、効果の現れ方は変わってきます。
  • Q. 逆SEO対策は必ず成果が出るのか?
    A. 逆SEO対策を行えば必ず成果が出るとは限りません。対策内容や実施方法、競合他社の動向など、さまざまな要因が影響するため、100%の成果を保証することはできません。ただし、適切な対策を継続的に行うことで、徐々に効果が現れてくるケースが多いです。
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