はじめに
コンテンツマーケティングにおいて、ツールの果たす役割はますます大きくなっています。しかし、多種多様なツールが存在する中で、自社に最適なものを選ぶのは容易ではありません。
特に、複数のツールを導入している企業では、データの連携や一元管理に課題を感じているケースも少なくないでしょう。
そこで本記事では、コンテンツマーケティングの各フェーズ・目的に沿ったツールの選び方を解説。合わせて、おすすめのツール20選と、ツール連携による戦略的な活用方法もお伝えします。
コンテンツマーケティングのゴール達成に向けて、ツール選びの参考にしてください。
ツール選定の3つのポイント
コンテンツマーケティングツールを選ぶ際は、以下の3点がカギを握ります。
- 目的に適した機能・料金プランかを見極める
- 他ツールやシステムとのシームレスな連携が可能か
- 運用・サポート体制が自社の成熟度に合っているか
これらを総合的に判断することで、コンテンツマーケティング全体を俯瞰しつつ、長期的に効果を出せるツール選定が可能です。
フェーズ・目的別 コンテンツマーケティングツール20選
ここからは、コンテンツマーケティングの主要フェーズを11に分け、各目的に沿ったツールを厳選してご紹介します。
1. ペルソナ分析・ユーザーインサイト
KARTE(株式会社プレイド)
高度なウェブ接客ツールとして知られるKARTE。サイト内のユーザー行動を詳細に分析し、最適なコミュニケーションを実現します。
CUSTOMER INTELLIGENCE(ABEJA)
独自のAIアルゴリズムで、オンライン・オフラインの顧客データを統合。よりパーソナライズされた顧客理解と提案を可能にします。
2. 競合分析
Semrush(Semrush社/オロ)
競合のオンライン戦略を様々な角度から分析できるツール。有機検索から広告、コンテンツ、ソーシャルメディアまで幅広くカバーします。
SimilarWeb(Similarweb Ltd.)
ウェブサイトのトラフィックやエンゲージメントに関する詳細なデータを提供。自社と競合のパフォーマンス比較に威力を発揮します。
3. キーワード選定
Keywordmap(CINC)
日本語に特化したビッグデータを用いたキーワード分析ツール。ユーザー視点でのキーワードマップ作成をサポートします。
Keyword Tool(Keyword Tool)
GoogleやAmazon、App Storeなど様々なプラットフォームでのキーワードアイデアを一括検索。ロングテールキーワードの発掘に効果的です。
4. コンテンツ設計
tami-co(CROCOS)
競合コンテンツの調査から、記事の構成案作成までワンストップで行えるツール。SEOの内部対策に必要不可欠な存在です。
KOBIT(KOBIT)
ユーザーインテントに沿ったコンテンツ設計をサポート。検索意図を可視化し、適切なフレーズ選定までをナビゲートしてくれます。
5. CMS・コンテンツ制作
HubSpot CMS(HubSpot)
コンテンツ制作に必要な機能を一通り揃えたCMSツール。ブログ、ランディングページ、ウェブサイトなどをノーコードで構築できます。
WordPress(Automattic)
高い拡張性とカスタマイズ性で知られる世界的に有名なCMS。プラグインを活用することで、様々な機能追加が可能です。
6. 制作効率化・品質管理
GatherContent(GatherContent)
コンテンツ制作のワークフロー管理に特化したツール。担当者とステークホルダー間のコミュニケーションをスムーズにします。
Adobe XD(Adobe)
デザインとプロトタイピングをシームレスに行えるツール。制作物のクオリティ担保と工数削減の両立に貢献します。
7. SEO対策
Ahrefs(Ahrefs社/フルスピード)
非常に精度の高いバックリンクチェックツールとして定評があります。競合の被リンクを分析し、自社の課題を浮き彫りにできるのが強みです。
MIERUCA(Faber Company)
国産SEOツールの雄。競合分析から内部対策、コンテンツ設計までSEOに必要な機能が一通り揃っており、ワンストップでの運用が可能です。
8. アクセス解析
HubSpot Marketing Analytics(HubSpot)
コンテンツの効果測定に必要不可欠なアクセス解析機能。各種施策の検証やレポーティングをワンストップで行えます。
Google Analytics(Google)
Webサイトの評価に世界中で使われているアクセス解析ツールの定番。無料で使えるにも関わらず、非常に高機能で便利です。
9. メール配信
Pardot(Salesforce)
メールマーケティングに必要な機能が一通り揃ったツール。配信から開封状況の確認、スコアリングまで一貫して行えます。
Marketo(Adobe)
MAツールの先駆けとして広く普及しているMarketo。高度なリードナーチャリング機能が魅力です。
10. ソーシャルメディア管理
Sprout Social(Sprout Social)
複数のソーシャルメディアを一元管理できるツール。投稿スケジューリングやレポーティングなどの機能も充実しています。
Hootsuite(Hootsuite)
チーム単位でのソーシャルメディア運用に適したツール。役割に応じた権限設定や承認フローの構築が可能です。
11. レポーティング・ダッシュボード
Tableau(Salesforce)
インタラクティブなデータビジュアライズが魅力のBIツール。直感的な操作で、様々なデータを組み合わせた分析が行えます。
Domo(Domo)
マーケティングデータに限らず、業務データを統合的に可視化できるクラウド型のBIツール。部門を超えたデータ活用を推進します。
オールインワンのプラットフォームツールが持つ優位性
ここまで目的別のツール選びを見てきましたが、現実には複数ツールの管理・運用に苦慮しているマーケターが少なくありません。
ツール同士のデータ連携がうまくいかず、カスタマージャーニー全体が把握しづらい、というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこでオススメしたいのが、HubSpotのようなオールインワンのプラットフォームツールです。
HubSpotは、コンテンツマーケティングとインバウンドマーケティングに必要な機能を一通り網羅しているのが大きな特長。
例えば、HubSpot CMSを使えば、ブログ、ランディングページ、Webサイト全体の制作・管理が可能です。SEO最適化やモバイルフレンドリーな表示にも対応し、高いユーザビリティを実現します。
弊社でも、WordPressからHubSpot CMSへ全1,400ページの移行を行いましたが、充実したテンプレートのおかげでノンコーディングかつわずか2ヶ月で移行が完了。おかげでサイトの更新頻度が大幅に向上し、社内の満足度は非常に高いです。
また、HubSpot Marketing Analyticsにより、Webサイトへのトラフィック、コンバージョン、キャンペーンの効果測定など多岐にわたるデータをトラッキング。ファネルのあらゆる指標をダッシュボードで可視化できるので、データドリブンな意思決定が可能となります。
これらの機能に加え、コンテンツ制作からSEO、ソーシャル、メール、ワークフロー、CRMまでをシームレスに連携できるのがHubSpotの真骨頂と言えるでしょう。
各施策を一元管理しながらユーザーの行動を可視化し、マーケティングオートメーションとリードナーチャリングを自動化することで、ファネル全体の最適化が図れます。
定期的なアップデートで新機能も継続的に追加されますし、手厚いカスタマーサポートで導入から運用まで一貫した支援が受けられる点も心強いです。
Marketo、Pardot、ActiveCampaign、SharpSpring、Salesforce Marketing Cloudなど、他のプラットフォームツールにも優れた機能は多数ありますが、HubSpotはコンテンツマーケティングにより重点を置いているのが特徴的です。
目先の機能だけでなく、大局観を持ってカスタマージャーニー全体の設計を考えるなら、HubSpotは非常に有力な選択肢と言えるでしょう。
さいごに
コンテンツマーケティングの真のゴールは、最適な見込み客体験の設計とファネル全体の最適化にあります。
個別ツールを目的に合わせて選ぶことは重要ですが、ツール同士のスムーズな連携とデータの横断的活用という視点を持つことが何より肝要です。
プラットフォームを軸に据え、必要な個別ツールを組み合わせる、という発想のシフトが求められます。
皆さまのコンテンツマーケティング成功に向けて、本記事がツール選びの一助となれば幸いです。弊社では、マーケティングオートメーションやHubSpot導入の支援サービスもご用意しております。ツール選定や活用方法について、ぜひお気軽にご相談ください。