Webにはないインパクトを発揮するオフラインマーケティング5つの手法

コンテンツマーケティング

日々開発される新しいWebマーケティングの技術。企業のマーケティング現場ではそれらの技術をいかに施策に取り入れるか、研究に余念がありません。しかし一方で、従来から使われている紙媒体や対面によるオフラインマーケティングには、Webにはない強みがあり、顧客獲得やよりよいブランド体験を提供するうえで依然として欠かせない要素です。この記事では、効果的なオフラインマーケティングの5つの手法とそれぞれの特徴や使いどころについて解説します。

効果的なオフラインマーケティング

1. 郵送ダイレクトメール

ここでは不特定多数または既存客に郵送するタイプのハガキや封筒入りの手紙、チラシについて解説します。

郵送ダイレクトメールは、クーポンやチラシを郵送して商品をプロモーションするオーソドックスな手法です。新規・既存の顧客を対象に新たな購買を促すために、100年前から用いられています。多くの人に商品の存在を知らせることができ、さらにクーポンを回収することで、施策の効果を測定したり、A/Bテストをして効果を改善したりできる点が看板広告やテレビ広告よりも優れています。

また、レスポンス率が高いこともダイレクトメールの特徴です。電子メールのレスポンス率が0.1%程度と言われるなか、新規の顧客への郵送ダイレクトメールのレスポンス率は0.5~1%、既存顧客にいたっては5~15%という高い数値を示しています。

ダイレクトメールで効果をあげるポイントは、一目で注意を引くようなビジュアルとコピーが作れるかどうかです。

日本郵政の調べによると郵送によるダイレクトメールは、年間40億通ほど取り扱われています。受け取る側は、郵便受けに投函されている何通もの手紙を、なるべく時間をかけずに仕分けしていらないものを捨てたいと思っています。ぱっと見で瞬間的に興味を引くことができなければ、すぐにゴミ箱行きです。そのため、ビジュアルやコピーの伝達力が大変重要です。

ダイレクトメールでは、紙質や印刷の方法を選んで幅広い表現が可能で、それによって受け取り手の印象は大きく変わります。相手の行動を促す効果的なビジュアルとコピーを企画しましょう。

参考:

2. ニュースレター

ニュースレターは、既存客の囲い込みや見込み客へのフォローを目的として手紙を郵送する施策です。顧客と定期的にコミュニケーションをとり、信頼度を高めることで、サービスの乗り換えや検討候補からの離脱の防止につなげます。

ニュースレターを実施する際のポイントは、送る文章の内容です。お客さまによい印象を与えることが目的なので、売り込みはせず、相手に役にたつ情報の提供を主とします。

また、送る頻度は、相手の記憶が薄れず、かつうっとうしく思われないよう、1〜3ヶ月に1回程度の頻度を保ちます。

3. セミナー開催

多くのBtoB企業がオフラインのマーケティング施策として自社セミナーを開催しています。セミナーの強みは、実際に相手と顔を合わせてコミュニケーションが取れるところです。

高額な商材や無形商材などで、Webやパンフレットだけでは十分に商品の情報を伝えられない場合、対面で情報提供することが必要です。しかし、見込み客のなかには、もう少しサービスについて詳しく知りたいけれど、営業担当者を呼ぶほどではないという段階の人もいます。これらの人をセミナーに集客して商品への理解を深めてもらうことで、効率的に引き合いを増やすことができます。

また、より幅広い見込み客に対して自社の知見や経験をアピールし、情報優位のポジションを取るためには、特定の専門分野に関して自社のノウハウの一部を提供するセミナーを開催するのも効果的です。

セミナーでは、聴講者の表情を見ながら内容を調整したり、聴講者の方から発言してもらったりして双方向のコミュニケーションをとることで、信頼度や満足度を醸成することが可能です。さらに、時間・空間的に一緒に過ごすので心理的な距離が近づくという副次的なメリットがあります。

ただし、セミナーを開催するには企画立案から集客、会場の手配や当日の運営まで、独特のノウハウが求められ、人的リソースも必要です。費用対効果を上げるためには、ターゲットと開催の目的を明確にすることが重要です。

4. イベント開催

1人の講師が少数の聴講者に対して特定のテーマについて理解を深めてもらうセミナーに対して、イベント開催においては、コンサートやフェア、ワークショップなどを開催し、参加者にポジティブな体験を提供するなかで企業へのよいイメージや認知度を高めます。

不特定多数のまだ商品を知らない人に対してサービス認知を向上させるためイベントもあれば、既存客の囲い込みや顧客満足度の向上を目的とした、おもてなしのための限定イベントもあります。

参加者という立場で自発的にイベントに関わってもらうという関係性自体が、企業への好感を育てるうえで効果的です。また最近では、ファン同士が交流できるようなコミュニティ型イベントも盛んですが、このようなコミュニティの楽しさ自体が購買の動機のひとつになります。単純に商品に関する情報を提供するのでなく、イベントでの楽しい体験と企業へのポジティブ感情を結びつけることがポイントです。

例えばオンラインでフリーマーケットのように洋服を売買できるメルカリというサービスでは、実際にリアルな場でのフリマイベントを開催し、その体験を通じてメルカリのマーケティングを行っています。

参考:メルカリがオフラインマーケティングに投資し続ける理由&施策概要|mercan

5. 電話営業・インサイドセールス

ここでは不特定の人に電話をかけるテレアポでなく、見込み客を電話やメールでフォローする手法について解説します。

電話営業やインサイドセールスはマーケティング部と営業部の橋渡しをする役割で、案件化したあとの訪問営業の効率を高めるために役立ちます。

その最大のミッションは、見込み客の「BANT情報収集」です。BANTとは、B=Budget(予算)、A=Authority(権限)、N=Needs(ニーズ)、T=Timing(タイミング)のことを言います。これらのBANT情報がそろった状態の見込み客情報を営業担当者に引き継ぐことで、受注までの期間を短縮したり、受注率を高めたりする効果があります。

ビデオ通話システムを使用することで、遠隔の場所にいながら密度の濃いコミュニケーションをとれるため人件費が抑えられ、また、画面共有システムを使用すればソフトウェアサービスのデモを見せることも可能です。

オフラインとWebの連携

オフラインマーケティングの施策は、Webと連携して行うことで、顧客と複数の接点を構築したり、顧客データを充実させたりして、さらに効果を高めることができます。

例えばオフラインからWebへ誘導して接点を作るために、郵送ダイレクトメールにQRコードを配置してホームページに誘導したり、セミナーの待ち時間にSNSのフォローを促す案内をするといった工夫をすることができます。パラメータを用いてWebの側で参照元を確認すると、通常は効果測定が難しいオフラインでの顧客の行動を把握することも可能です。

また反対に、ホームページ上での訪問者の行動をトラッキングし、商品に関心がありそうな人を見つけ出して電話でフォローするというマーケティングオートメーションを用いた方法も徐々に取り入れられてきています。

このように、従来からあるオフラインマーケティングの手法ですが、洗練された運用によって、どれもWebにはできない大きなインパクトを顧客に与えられます。

インターネットの発達によって、人は当たり前のようにWebとリアルを絶え間なく行き来するようになりました。こうした環境においてマーケティングの現場に求められるのは、現代の顧客行動を理解したうえで、Webとオフライン両方の施策を自在に取り入れた、継ぎ目のないブランド体験を作る力ではないでしょうか。

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