Wixを使って企業サイトを構築する場合のSEO対策

SEO

WixというCMSをご存知でしょうか?

CMSというと多くのかたがWordPressやMovable Typeを思い浮かべるかもしれません。

しかしWixは基本的にドラッグ&ドロップでサイト構築が可能で、HTMLなどの知識がないかたでも比較的簡単に扱えるため、世界190ヶ国で1億人以上が利用しているCMSです。

サイト構築が簡単ということで、スタートアップ企業や中小企業などそれほど大規模なサイトを必要としない企業がコストを抑えるためにWixを使うケースも少なくありませんが、簡単ゆえのデメリットもあります。特にWixはSEOに弱いということで使用をためらっている企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回はWixの基本から本当にSEOに弱いのかについてまで詳しくご紹介します。

そもそもWixとは?

そもそもWixとは、冒頭でもご紹介したようにドラッグ&ドロップでサイト構築ができるCMSのひとつで、2006年に設立されたWix.comが提供しています。最初のベータ版は2008年にリリースされ、それから6年後の2014年にはユーザー数5,000万人、そして9年後の2017年にはユーザー数が1億人を突破している人気CMSです。

Wixの一番の特徴はデザイン性の高さです。デザイナーがてがけたテンプレートの数は500種類以上あり、個人サイトから企業サイトまであらゆるタイプのサイト構築に最適なデザインを選択することができます。また無料で1万点を超える写真や動画素材を利用できるのも、WixがほかのCMSに比べデザイン性が高いといわれる理由となっています。

さらに写真ギャラリー、ネットショップ、お問合せフォーム、音楽配信、オンライン予約のほか、GoogleマップやSNSボタン、ブログなど200種類以上の機能が追加可能なうえ、独自ドメイン登録、メルマガ配信、アクセス解析など企業サイトで必須の機能も簡単に追加が可能です。

Wixでは最低4つのステップでサイト構築が可能です。

  1. Wix.comで無料のアカウントを作成します。
  2. ネットショップやポートフォリオなどの自分がつくりたいサイトのカテゴリーを選択します。
  3. 500種類以上あるデザインテンプレートの中から自分のサイトに最適なテンプレートを選択します。
  4. 用途に応じてテキスト、画像、動画、SNSボタンなどを編集すればサイトの完成です。

Wixは基本的なことは無料版でも問題ありませんが、ネットショップ機能や独自ドメイン接続、Wixの広告削除、プレミアムサポートといった機能は有料版での契約が必要になります。ただしこれらの機能をすべて備えたプランでも月額、1,266円から利用可能なため、中小企業で小規模サイト運営をしたいといった場合でもそれほど大きな負担になることはありません。

WixがSEOに弱いと言われる理由

世界190ヶ国、個人や企業含めて1億人以上が利用しているWix。前項でもご紹介したように多くのメリットを持っていますが、もちろんデメリットがないわけではありません。その中でも大きなデメリットといわれているのが、WixはSEOに弱いという点です。ではなぜWixはSEOに弱いといわれているのでしょう。それには次のような理由があります。

独自ドメインが持てない

Wixでサイトを構築した場合、ドメイン名は「username.wix.com/sitename(ユーザー名.wix.com/サイト名)」と表示されます。こうしたドメイン名がなぜSEOに弱いのかといえば、検索エンジンは通常、任意のキーワードで検索した際に表示される結果が偏ってしまうことを避けるため、同じドメインのサイトの表示数を制限しているからです。例えば「カニ」を販売するネットショップをWixで構築している場合、もしほかにWixでカニを販売しているサイトが複数あれば、検索結果の上位に表示される可能性が低くなってしまいます。独自ドメインを持てないということは、SEO対策において不利になるということで、その独自ドメインが持てないWixはSEOに弱いということになります。

また仮に途中からドメインを移行する場合、それまでWix.comで培ってきた資産はすべてゼロになってしまいます。つまりまたゼロから資産を積み重ねていかなければ検索結果で上位に表示されなくなるということで、これはサイト運営において非常にマイナスです。

モバイル対応ができていなかった

総務省が毎年発表している情報通信白書の平成29年度版によると、インターネット利用端末でパソコンが58.6%、スマートフォンや携帯電話、タブレット端末の合計が94.8%とモバイル端末からの利用者がパソコンを大きく上回っています。またGoogleでは導入時期は未定なものの、2017年にモバイルファーストインデックスが実装され、検索結果の基準がパソコンサイトではなく、スマートフォンサイトになることが確実になっています。これらのことからみて、サイトデザインがスマートフォンに最適化されていないサイトは検索結果の順位が上位になることは難しくなることが予測されます。つまり以前、モバイル対応ができていなかったWixではSEO対策では不利であったということです。

デザインの自由度が低い

Wixはデザインテンプレートが豊富にあることがメリットのひとつですが、ドラッグ&ドロップでサイト構築ができるということで、ほかのCMSのように細かくCSSをいじってオリジナルデザインにするといったことはできません。またデザイン性が高いものの、元々が海外製のサービスで英語デザインのものが多く、日本語サイトには不向きなため、日本語をデザインにうまく当てはめることができないとなると、訪問したユーザーがどういったサイトなのかを理解できずに直帰率が高くなってしまう可能性があります。直帰率が高くなれば当然、平均セッション時間が短くなり、検索結果の上位に表示されることは難しくなります。

サイトが重い

CSSやHTMLを細かくいじることができないということは、Wixの大きなメリットでもありますが、SEOの観点からはデメリットにもなります。

SEO対策には内部施策といってHTMLをいじることで、細かい修正を行います。そのためWixではその細かい修正ができないということから、SEO対策が不十分になってしまいます。またWixには写真ギャラリー、ネットショップ、お問合せフォーム、音楽配信、オンライン予約などさまざまな機能がありますが、これらを追加するごとに編集画面が重くなるうえ、そもそもWixのサーバが重いため、ページの表示速度が遅くなってしまいます。ページの表示速度が遅くなるということは、前項でもご説明したように直帰率が高くなり、平均セッション時間が短くなることで結果として検索結果の上位表示は難しくなります。

実はSEOに弱くはないWix

ここまでWixがSEOに弱い理由をご紹介してきました。個人、企業にかかわらず検索で上位に表示されないということは、サイト運営をするうえで大きなマイナスになります。2017年8月、Internet Marketing Ninjasが発表した2017年版Google検索順位別クリック率によると、検索結果の1位に表示された場合のクリック率は21.12%ですが、2位になると10.56%とほぼ半分になってしまいます。

またこのクリック率は順位が下がるにつれ下がっていき、検索結果の1ページ目に表示されているにもかかわらず10位になると1.64%とクリックされる確率はほぼなくなってしまうといっても過言ではありません。つまりWixがSEOに本当に弱いのであれば、Wixを使う理由はなくなってしまいます。しかし実際にはWixはそれほどSEOに弱いわけではありません。

有料版であれば独自ドメインの利用が可能です

独自ドメインが利用できないことはSEO対策において大きなマイナスになると説明しました。Wixでは確かに独自ドメインを持つことができません。しかしそれは無料版に限ったことであり、有料版にグレードアップすれば独自ドメインを持つことが可能です。Wixの有料版は5種類ありますが、独自ドメインを持つだけであれば、月額416円で可能なため小規模サイトであっても少ない負担で独自ドメインを利用できます(独自ドメイン取得・維持費用は別となります)。

2018年現在、モバイル対応しています

モバイル対応はいまやSEO対策として必須となっています。それができないとなればいかに多くのデザインテンプレートがあるといっても、それがメリットにはなりません。そしてWixは確かに以前まではモバイルに対応したデザインテンプレートはありませんでした。しかし現在ではモバイルに対応したデザインテンプレートも用意されています。そのためモバイル対応がないことでWixがSEOに弱いという理由はあてはまらなくなっています。

日本語のデザインテンプレートが増えています

英語のデザインテンプレートは、デザイン性は確かに高いものの、日本語がうまく当てはまらないリスクがあります。日本語によってデザイン性が落ちてしまうのであれば、Wixのメリットが逆にデメリットになってしまいます。しかしこれも以前の話であり。2018年現在では英語ほどではないものの日本語テンプレートも増え、デザイン性を落とすことなくサイト構築をすることができるようになっています。

サイトの重さも少しずつ解消されています

サイトの表示速度の遅さは、直帰率の高さに直結します。ユーザーにストレスを与えることなく、サイトの閲覧をしてもらうためには、少しでも表示速度を早くする必要があります。Wixは機能を追加することで重くなってしまうというデメリットがありますが、サイトの読込み速度について、非常に多くの改善・対策を絶えず行っているため、少しずつではありますが、重さも解消されつつあります。

ここまでご説明してきたように、WixはほかのCMSに比べてSEO対策が万全ということではありません。しかし一般的に言われているほどSEOが弱いということもないため、SEO対策がされていないことでWixを選択肢から外すといった必要はありません。またWixは上記でご説明した以外にもWixエディタ上でSEO設定をすることができます。次項ではその設定方法についてご紹介します。

WixでのSEO設定

Wixエディタでは、タイトル、ディスクリプション、キーワードの設定が可能です。この中では特に検索結果に表示されるサイト、もしくはページの説明となるディスクリプションの設定は重要で、多くのユーザーは検索結果画面でどのサイトに訪問するかはタイトルとディスクリプションを参考にします。そのためサイト、ページの説明を端的に説明することで、クリック率を上げることも可能になります。これを簡単に設定できるのはWixの大きな特長です。

使い方はWixエディタ画面の左側真ん中付近にある鍵型アイコンの「設定」から「SEO」を選択すると、サイトタイトル、ディスクリプション、キーワードの入力画面が表示されます。またページごとのSEO設定を行うには、エディタ画面左上にあるページ型アイコンの「ページ」から該当するページを選択し、「もっと見る」をクリックします。続いて「ページSEO」をクリックし、ページタイトル、ディスクリプション、キーワードの入力画面が表示されます。

タイトルやディスクリプションがSEO対策として効果的であることはおわかり頂けたと思います。そしてこれをさらに補完してくれる機能があります。それがSEOウィザードです。この機能を使えば、上位表示をさせたいキーワードを入力するだけで、タイトル、ディスクリプションの適切な長さなのかどうか、タイトルにキーワードが含まれているかなどをアドバイスしてくれます。現状、英語のみの機能のため翻訳は必要となりますが、SEO対策に慣れるまでは、このツールを使うことでより効果的なタイトル、ディスクリプションの作成が可能になります。

WixのサイトにはSEO対策にかんする基本的な知識や情報を掲載しているページがありますので、SEO初心者のかたはそちらで最低限の知識と情報を得ることができます。またサポートフォーラムに日本語のメールで質問もできますので、困ったときでも安心です。

企業サイト構築でも選択肢のひとつとしておすすめのWix

一口にCMSといっても、現在世界中にありとあらゆるタイプのCMSが存在します。その中でドラッグ&ドロップでサイト構築が可能という特徴を持つWixは、インターネット上でそれほどおおがかりなことをやる必要のない小規模サイトを必要としている企業にとって最適なCMSのひとつです。

SEOに弱いという説もありますが、今回の記事を読めばしっかりとした設定さえ行えば、Wixでも十分なSEO対策ができることはおわかりいただけたと思います。もちろんSEO対策が万全であるというわけではないこと、無料版ではできることに制限があることなどは十分、考慮する必要はありますが、とにかく低コストで早急にサイトを構築したいといった企業は、Wixを選択肢のひとつとして検討することをおすすめします。

TOP