再確認を!SEO対策の基本 タグ付け最適化

SEO
企業がWebサイトを活用して集客・販促などを行う場合、SEO対策が重要なポイントになりますが、そのなかでも欠かせない施策の一つがタグ付けです。検索エンジンのロボットに自社Webサイトの概要を正しく伝えるだけではなく、検索結果を見たユーザーに認識してもらうためにもタグ付けは慎重に行わなければなりません。今回は、SEO対策のなかでも必須のタグ付けについて、その重要性やタグの種類、適切な付け方などについてお伝えします。企業のWebサイト担当者の方はぜひ、参考にしてください。
まずSEOをおさらいしよう
ホームページでビジネスを成長させようとする企業にとって、潜在顧客がオンライン上で検索をした際、検索結果上位に自社のホームページを登場させることより嬉しいことはないはずです。なぜならば、せっかく一流のデザイン、一流のコピーでホームページを構築しても、そのページに誰も訪れなければまったくページを作った意味をなさないからです。だからこそSEO施策を十二分に行い、検索結果の少しでも上位に自社のページをランキングさせることに注力する必要があるのです。
デジタルマーケティング先進国でSEO手法を研究、サポートしているSmart Insightsという企業のリサーチによると、人々がオンライン上で何かをする際、93%の人がまず検索エンジンで検索をするというデータが発表されています(ほかの7%は直接URL入力をするなど)。そして、検索エンジンを使う人のうち、70%はお金をかけたリスティング広告枠ではなく、オーガニック検索に表示されたリンクをクリックするということまでわかっています。つまり、データから見てもホームページを検索結果の上位にランキングさせることがとても重要だということが見て取れます。
では、どうすれば検索結果の上位に自社サイトを登場させることができるのでしょうか?
SEO対策におけるタグの重要性
検索エンジンのランキングを決めているのはGoogleのアルゴリズムです。そのアルゴリズムは、何万というウェブページを瞬時に読み込むGoogleボットの情報をもとにページを順位付けします。よって、Googleボットに優良ページだと認識させることが検索結果の上位にランキングさせる近道となるのです。
Googleアルゴリズムを簡単に説明すると、「検索エンジンに入力されたキーワードに対する情報がどれだけまとめられているか」を基準としてページの順位付けを行うものといえます。さらに簡単に説明すると、Googleボットにページ内容を、キーワードを通してうまく理解させることであり、そのキーワードを検索した人の検索結果上位に出すことができるものです。
従来、それを1番簡単に行える方法が、ページ内の「タグ付け」だったため、タグ付けがSEO施策の基本中の基本だといわれていました。しかし、最近では、検索エンジンのクロ―ラ精度が上がったことで、実際の文章を判断できるようになり、以前ほどタグ付けがSEOの中心となるべき施策とはいえません。文章内容の充実に重きを置くことが先決です。
ただ、タグ付けの必要がなくなったわけではありません。タグ付けはコンテンツを検索エンジンに正しく伝えるために設定する必要があります。その理由は次のとおりです。
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検索エンジンに正しくインデックスされるようにするため
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検索結果でユーザーにわかりやすい表示をするため
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アクセシビリティの向上など、全体的なサイトのクオリティをアップするため
3は直接、SEOには関係ないものの、ユーザーの利便性を考えれば欠かせないものであり、結果として検索上位表示につながる可能性も高まります。
対策すべきタグとは?
Googleボットは名前のとおりロボットです。なので、人の目が見るデザインではなく、HTMLを読み込んでページの内容を理解します。よって、Googleボットが理解できる言語でキーワードを教えてあげる必要があります。
ここで注意すべきは、「キーワードタグ」を使ってキーワードを入力しなければならないわけではない点です。キーワードタグとは、HTMLのヘッド内に入力するタグの一種であり、ページ内のキーワードを数種類入力するタグのことを指します。このタグは、一時期効果があるといわれていたタグですが、現在Googleはキーワードタグのサポートを行っていないため、せっかくキーワードタグを設定しても効果はありません。
では、どのようなタグを設定してキーワードをGoogleボットに理解させればよいのでしょうか?以下、すべてのページに必ず入れ込むべきタグ6種類の紹介をしていきます。
1. タイトルタグ
タイトルタグは、記事やページのタイトルを示すタグで、Googleボットがページの内容を把握するために1番重要なタグです。また、このタグの中に入れた文言が検索結果のタイトルとして表示もされます。そのため、タイトルタグの文言はGoogleボットだけではなく、人の目から見てもページの内容を理解しやすいものでなければなりません。
ポイントは、必ず検索結果でランキングしたいキーワードを入れ込むことです。たとえば、この記事は「タグ付け」というキーワードを狙って書かれているので、タイトルタグには「タグ付け」を含むようにします。
2. メタタグ
タイトルタグの次に重要となるのがメタタグと呼ばれるものです。こちらは、メタディスクリプションとも呼ばれており、記事全体の「ディスクリプション」、つまり「説明、概要」となるタグになります。
メタタグの中にももちろんキーワードを入れる必要がありますが、メタタグには関連キーワードも含むことでさらにGoogleでの検索結果ランキングアップを狙えます。ここで言う関連キーワードとは、実際に1つのキーワードで検索した際にGoogleの下部に表示されるキーワードになります。関連キーワードは、Google検索をしてみると簡単にわかるものですので、必ずそれらも含めキーワードの網羅性も高めるようにしてください。
なお、キーワードではなくページの概要を記載するタグはメタディスクリプションといい、記載しておくと検索結果に概要がそのまま表示される場合があります。特に検索キーワードに対する答えになる部分は、太字で強調される(強調スニペット)ため、クリックしてもらえる可能性も高まるので必ず記載するようにしましょう。
3. Hタグ(ヘッダータグ)
ヘッダータグにはH1からH6まで6種類が存在し、記事内で段落分けした際の見出し部分にあたるタグになります。Hのあとにつく数字が小さいほど文字が大きくなり、重要度が増す仕組みになっています。H1タグが一般的には記事の題名に当たる部分にかかるタグであり、次のH2タグが段落ごとの小見出し、その小見出しの中にさらに小見出しがある場合、H3、H4と重要度の低いタグを使います。たとえば、この「Hタグ」という見出しはH3タグがつけられています。
ヘッダータグは記事全体にメリハリをつけ、読者にとって読みやすい構成にする役目がありますが、SEO視点で見ても重要な役割を果たします。なぜかというと、Hタグで見出しをつけることにより、Googleボットに記事内でどのようなことをまとめてあるのかタグを通して伝えることができるからです。ヘッダータグの中の最低1つには、記事全体でランキングしたいキーワードを入れ込むようにしてください。
先述したとおり、ヘッダータグの数字を小さくすると文字が大きくなります。しかし、文字の大きさでヘッダータグを使い分けることはSEOにならった使い方ではないのでしないように心がけてください。
4. 画像Altタグ
画像Altタグは、画像に付随させるタグです。SEO対策をする際、テキストに焦点を置きがちですが、多くの人は「画像検索」も行います。そのため、画像のSEOに欠かせない施策であり、そのためのタグが画像Altタグです。
Googleボットは、ロボットですので人の目と同じように画像を認識することはできません。しかし、Googleボットは文字を読むことができるため、画像に「画像Altタグ」を埋め込むことでGoogleボットに画像の内容を文字で説明することが可能です。
画像Altタグは、読者のブラウザやネット環境が遅い場合、文字でそこに表示されるはずである画像の内容を説明できます。そのため、読者にとっても必要なタグだといえるでしょう。
5. リンクタグ(アンカーテキスト)
リンクタグとは、現在閲覧しているページから別のページへ移動するためのタグです。Googleはリンクタグ(アンカーテキスト)を読んでリンク先にどのような情報が入っているかを理解するため、移動先の説明になるテキストにリンクタグ貼る必要があります。
自社サイトの他ページに誘導するリンクは特にリンクタグに入れるテキストに気をつけましょう。Googleは整理されたコンテンツを好みます。そして、リンクタグはサイト全体のコンテンツを整理する役目も果たすのです。他サイトに飛ばすリンクを貼る際には1つ注意することがあります。それは、ドメインオーソリティの低いサイトにリンクアウトする場合、nofollowリンクタグも入れなければならない点です。
ドメインオーソリティは、Mozが開発したウェブサイトのスコアリングシステムであり、ウェブサイト全体のリンク数などから検索エンジンでどれくらい上位にランキングされるかを予測します。nofollowリンクタグを入れることで、Googleボットはリンク先の情報を考慮しなくなります。その結果、ドメインオーソリティの低いサイトにリンクアウトしたことで自社サイトのランクを下げることの防止が可能です。
また、Webサイトを長く運用していると類似コンテンツが増えるケースも少なくありません。その際、検索エンジンに類似コンテンツのなかでもどれを正規コンテンツとするかを伝えるためのタグが必要になります。それが、canonicalタグです。
htmlのhead内にcanonicalタグを記述することで、類似コンテンツの重複を防ぎ、検索エンジンからの評価を正規の1ページに集約させられます。
6. リストタグ
リストタグとは、コンテンツのなかで箇条書きをする際に使用するタグです。コンテンツは、見出しや箇条書きなどを上手く使い、読者が読みやすくすることで最後まで読んでもらえるようになります。また、クローラもテキストのなかで見出しと並び重要度が高いと判断するため、検索キーワードとなりそうなキーワードをリストにすることで、SEO対策にもつながるでしょう。
適切なタグ付けを行う際のポイント
SEO対策として適切にタグ付けを行ううえで注意すべき点について解説します。
noindexタグは使わない
noindexタグはとは、特定のページを検索エンジンにインデックスさせないために使うタグです。Webサイトの構築時やリニューアル時に使うのが一般的ですが、公開後もそのままにしていると、検索エンジンから正しい評価を得られません。そのため、検索結果の順位が下がってしまうデメリットも生じるため、公開したら必ず外すようにしましょう。
タグは過度に使い過ぎない
1つのページにタグを使い過ぎると何を伝えたいページなのかを検索エンジンが理解できず、結果として目的にキーワードで検索結果の順位が下がってしまうリスクがあります。タグの種類や数は増やし過ぎず、使い過ぎず適切に設定することが重要です。
ツールを使ってタグの管理を
1つずつタグの説明をしましたが、見てわかるとおりタグ付けをすることはそこまで難しくないということがわかるでしょう。しかし、ウェブページのソースコードを開き、コード上でタグの変更をすることは簡単ではありません。マーケティング部の中にはハードコーディングができる人は少ないかもしれませんし、コーディングをしている際に間違えてしまう可能性もあります。
よって、タグ付けを含めたSEO関連の管理はYoastなどのツールを使って管理することが間違いを防ぎつつ効率的にSEO思索を行うための近道となります。
タグ付けのルールを理解し、適切な設定を
SEO対策においてタグ付けは基本ではありますが、細かいルールもあり適切に設定されていないケースも珍しくありません。タグ付けの実施により検索結果の順位が一気に上がるわけではありませんが、SEO対策では小さな施策の積み重ねが成果を上げる重要なポイントです。タグ付けもの適切な設定が検索エンジンにもユーザーにも目的を伝わりやすくし、結果として多くのユーザーに見てもらうことにもつながります。
検索エンジンのアルゴリズムやボットを操ることができませんが、自分のページの仕組みを操ることは可能です。だからこそ、SEOの基本であるタグ付けを徹底的に行い、検索エンジンユーザーに理解されやすいページを作成することが重要なポイントだといえるでしょう。
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