ロングテールを制するものはSEOを制す!ロングテールSEOの基本を理解しよう

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コンテンツマーケティングと並行してSEO対策に取り組む際に、ロングテールSEOを抜きに考えることはできません。ロングテールSEOを正しく理解し、実践することこそが、コンテンツマーケティングの成否の鍵を握るといっても過言ではないでしょう。
この記事ではロングテールSEOの基本的な考え方を説明し、ロングテールSEO対策のおおまかな流れをご紹介します。
ロングテールSEOとは?
ロングテールSEOとは、ひとことで言えば、比較的「ニッチな」検索ニーズを対象とした検索エンジン対策です。
Webサイトへのアクセスキーワードを検索件数でグラフ化し、人気の高いキーワードから順に並べると、検索件数の少ないキーワードの組み合わせが長く尾を引くように並びます。この様子になぞらえて「ロングテール(長い尾)」と呼ばれています。
出典:https://blog.hittail.com/2016/04/21/the-hidden-value-of-long-tail-seo/
ロングテールSEOでは、通常は二語、三語を組み合わせた複合キーワードで対策します。これらのキーワードは検索件数が少ないためスモールワードと呼ばれ、競合が多いビッグワードに比べて上位表示を狙いやすいと言われています。
ロングテールSEOのメリット
ロングテールSEOには、どのようなメリットがあるのでしょう?
いくつか考えられますが、特に覚えておいていただきたいのは以下の三つです。
①上位表示を狙いやすい
前項でも触れたように、キーワードがニッチになればなるほど競合サイトは減っていきます。このため、ビッグワードに比べて上位表示を狙える可能性が高まるのが1つ目のメリットです。
たとえば、「ダイエット」は月間平均検索ボリュームは月間10万~100万にものぼる有望なキーワードではありますが、それだけに競合も多く、検索結果の上位10位以内に入るのは至難の技といえるでしょう。
一方、「ダイエット 食事 メニュー」の三語を組み合わせたキーワードセットの月間平均検索ボリュームは10~100と低いものの、競合性が低いため、自社サイトを上位表示させる余地は十分にあります(2018年5月5日現在/Googleキーワードプランナー調べ)。
このような「検索ボリュームは小さいが上位表示させやすい」キーワードを数多く見つけて、それぞれに対策していくことで、全体として大きなアクセスを集めることが可能となります。
②検索ユーザのニーズにマッチしたコンテンツ制作が行える
ロングテールキーワードは単に「ニッチで検索回数が少ない」だけでなく、検索ユーザの意図がより深掘りされたキーワードだと考えることができます。そして、検索の意図が深掘りされていればいるほど、そこに潜むニーズとの紐づけを行いやすくなります。
たとえば、「美容室」という単一キーワード経由で訪問したユーザが具体的にどんな情報を求めているかは、それだけでは分かりません。美容室に行きたい人かもしれませんし、これから美容室を開きたいと考えている美容師の卵かもしれません。あるいは、美容室向けの提案書を作成しているWebコンサルタントである場合もあるでしょう。
また、同じ「美容室を探している人」であっても、どの地域にあるどんな美容室を求めているのかは全くの未知数です。
一方、「美容室 新宿 女性美容師」というキーワードの組み合わせであればどうでしょう?このキーワードセットからは、「新宿にある、女性美容師のいる美容室を探したい」という検索ユーザのニーズが具体的に見えませんか?
このような形でユーザの意図が把握できれば、それに応えるコンテンツを制作するのは難しいことではありません。つまり、ロングテールキーワードをうまく利用することで、検索ユーザが求めているコンテンツを準備することが可能となるのです。
③高いコンバージョン率を狙える
ユーザのニーズにマッチしたコンテンツを準備しておくことができれば、Webサイトのコンバージョンを飛躍的に向上させることができます。
たとえば「美容室 新宿 女性美容師」というキーワードに対して、新宿に店のある美容室が「優秀な女性美容師が大勢在籍しています」と明記したコンテンツが用意されていれば、このキーワード経由で訪問したユーザからは高い確率で予約を取れるのではないでしょうか。
GoogleやYahoo!のオーガニック検索(自然検索)は、リスティング広告とは違って、クリック毎に費用が発生するわけではありません。しかし、そうは言っても無意味なアクセスは可能な限り減らした方が、マーケティングの効率は上がります。
ロングテールSEO対策の基礎
では、ロングテールSEO対策は具体的にどのように行えばよいのでしょう?
実をいうと、ロングテールSEO対策の基本的な手順は通常のSEO対策と同じです。というより、「通常のSEO対策の一環としてロングテールSEOにも対策する」と考えていただいた方が分かりやすいかもしれません。つまり、「ロングテールSEO」という特殊な施策があるのではなく、「SEO対策のうち、ロングテールのキーワードに対する対策をロングテールSEOと呼ぶ」というニュアンスです。
ただし、ロングテールキーワードの活用を前提としてSEO対策を行う場合、一つ注意しておきたいことがあります。それは、Webサイトの構造を意識して対策を進めるということです。
SEO対策の基本的な流れは、①対策するキーワードを選定し、②キーワードに応じたコンテンツを制作するというものですが、この際、トップページ、カテゴリページ、カテゴリページ配下の下位コンテンツ、というツリー構造を意識し、トップページから順にビッグワード→ミドルワード→スモールワード…と下位へ行くほど細分化させる形でキーワードを割り当てていきます。
その上で、Webサイト内の導線をうまく設計しておけば、取りこぼしのない効率的なWebサイトを作ることが可能となります。
トップページに割り当てるキーワードの粒度は、Webサイトの性質によって適時決定するようにします。
たとえば、新宿に店のある美容室なら、「美容室 新宿」をトップページに割り当て、「メニュー紹介」「スタッフ紹介」といったカテゴリーのトップページには、「美容室 新宿 メニュー」などのキーワードを割り当てます。そして、その配下にぶら下がる個々のメニューや一人ひとりのスタッフの紹介ページには、「美容室 新宿 女性美容師」「美容室 新宿 カラーリング アッシュ」などのより具体的なキーワードを割り当てていくイメージです。
ロングテールキーワードの探し方
ロングテールキーワードの選定には、Googleのキーワードプランナーなどのツールを利用するのが便利ですが、自社サイトのアクセスログなどがあれば、それらも参考にするとよいでしょう。
カスタマージャーニーが定義されていれば、各プロセスにおいてペルソナが検索に用いそうなキーワードを、想像力をフルに働かせて想像してみましょう。また、BtoB企業であれば、営業担当者に頼んで顧客が用いたキーワードをヒアリングしてもらうことで、思いがけないキーワードが見つかることも少なくありません。
ロングテールキーワードは理論上無限に考え出すことができますが、その中にもやはり、成果の出やすいものと出にくいものが存在します。
良いキーワードの発見には、想像力と熱意が必要です。成果に繋がりやすく、かつコンテンツを制作しやすいキーワードを見つけられるよう、色々と工夫してみてください。
Webサイト全体の構造を意識して対策しよう
以上、ロングテールSEOの意味とメリット、基礎的な対策の手順をご紹介しました。
ロングテールSEOは非常に有効な手法ではありますが、本文でも既に述べたように、ロングテールキーワードだけに対策すればよいというものではありません。Webサイト全体を一つの構造として捉え、戦略的にキーワードを割り当てて対策を進めていきましょう。
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