SEOで上位表示させるためのキーワード選定方法とは?

SEO

自社のサイトが検索サイトで上位表示され、ユーザーに見つけてもらうためには、ユーザーが検索に使うキーワードを知ること、そしてなぜユーザーがそのキーワードを使って検索をしているのかを理解し、その答えとなるコンテンツを作成することです。

ユーザーが検索をしている目的を理解しなければ、仮に検索キーワードを含んだコンテンツを作成したとしても、見当違いなものになってしまい、ユーザーに選んでもらうことはできません。そこで今回はSEOで上位表示させることはもちろん、ターゲットとするユーザーに選んでもらうためのキーワード選定について詳しく紹介します。

ユーザーが検索する理由を理解する

コンテンツマーケティングという言葉をご存知でしょうか。

ある特定の情報を探しているユーザーに対し、その答えになるコンテンツを作成し、ユーザーを自社サイトに誘導します。ユーザーはそのコンテンツに満足すれば、納得して商品の購入や資料請求といった行動を起こします。このユーザーが自社に対して収益をもたらす行動を起こすように仕向けることこそが、コンテンツマーケティングの基本です。

また、このコンテンツマーケティングは、商品の購入や資料請求といった具体的な行動を起こす前の段階、つまり興味喚起段階のユーザーに対しても高い効果を発揮します。ユーザーにとって有益な情報を発信することで信頼感を得ることができれば、自社の名前を覚え、実際に行動に移す際に、比較検討の選択肢のひとつとして認知してもらえるようになります。

コンテンツマーケティングを実践していくうえで、重要なポイントになるのが、ユーザーがどういったキーワードで検索をしているのかを知ることです。もちろん単に検索が多いキーワードを見つければよいわけではありません。

コンテンツマーケティングでは、興味関心から比較検討まで幅広い段階のユーザーに対し、有益なコンテンツを作成、発信していきます。しかし当然ながら別の段階にいるユーザーに同じコンテンツを発信しても、興味関心段階のユーザーには有益であっても、比較検討段階のユーザーには役に立たないといったことになってしまいます。

つまり段階別にそれぞれが検索に使うキーワードを探し、それに応じたコンテンツ作成をしなければならないのです。

それぞれの段階にいるユーザーに対し的確なキーワードを見つけるポイントは、ユーザーが検索をする理由や背景を理解することです。

例えば工務店が住宅の外壁工事の受注をするためのコンテンツを作成する場合、「外壁工事 工期」と「外壁工事 価格」のどちらのキーワードで検索したユーザーがより受注に近いかを知らなければ、的確なコンテンツ作成はできません。「工期」で検索するユーザーは、夏になる前に工事を終わらせるには、いつまでに依頼すればよいのかを知りたいのかもしれない、またどういった流れで工事を行っていくのかを知りたいのかもしれないといった具合に、ユーザーがそのキーワードで検索をする理由や背景を推測することができれば、そのキーワードを使うユーザーがどの段階にいるのかが見えてきます。

自社サイトのへの流入状況を確認、分析する

自社がターゲットとするユーザーに対し有益なコンテンツを発信していく前に、まずは自社サイトの現状を確認、分析をすることをおすすめします。現状、自社サイトにユーザーはどういったキーワードで訪問しているのか、自分たちが意図したキーワードでどれぐらいの訪問者がいるのかを把握しないことには、どのキーワードに着目して修正し、強化していけばよいのかわからないからです。自社サイトの現状を確認、分析するためにはGoogleサーチコンソールを使います。

Googleサーチコンソールとは、Googleが無料で提供しているツールで、主にGoogleの検索結果をもとにサイトパフォーマンスを管理できます。

検索キーワード別の表示順位、訪問率などがわかるようになるほか、Googleの検索結果に反映されない、また規約違反を犯してしまった際などにはメッセージが表示され、すぐに修正が行えます。コンテンツマーケティングにかかわらず、サイト運営をするうえで必須のツールですので活用することをおすすめします。

Googleサーチコンソールで自社サイトの現状を確認するには、検索アナリティクスを活用します。ここでは、検索キーワード(クエリ)、ページ、国、デバイス、検索タイプ、日付の6つの情報にかんして、クリック数、表示回数、CTR(コンバージョンレート)、掲載順位が表示されます。ここでの結果を見ることで、自社サイトがユーザーにどういったサイトであると認識されているのかを把握することができます。

例えばGoogleの掲載順位が低いにもかかわらず、CTRが高い場合、競合やほかのサイトでそのキーワードにかんするコンテンツが少ない、もしくはユーザーに有益と思われていないということが推測できます。仮にそのキーワードが、自社にとって重要なキーワードであれば、そのキーワードで表示されるページを今以上に充実させる、またはそのキーワードに関するコンテンツを増やすことで、ターゲットとするユーザーをより多く自社サイトに誘導させることができるようになります。

また自分たちが意図していないキーワードでの訪問が多い場合、Googleアナリティクスなどのアクセス解析でそのページの滞在時間や直帰率を確認し、もしそれらの数字が悪くないのであれば、そこから一歩先の段階へ進んでもらうためのページへの導線をつくるなどして、さらに回遊率を高める改善をすることができます。

Googleサーチコンソールを導入することで、自社サイトの現状を確認し、強い部分と弱い部分を把握すれば、どんな修正が必要なのか、どんなコンテンツが必要なのかがわかるようになります。ただ闇雲にコンテンツを増やすのではなく、現状を把握したうえで足りない部分を補っていくことが、SEO対策としても効果的であり、効率的です。

一般的なキーワードの探し方

自社サイトの現状を把握し、足りない部分がわかれば次にはその足りない部分を、新たなコンテンツを作成することで強化していきます。基本的には先述したようにユーザーが検索する理由、背景を推測しつつ、コンテンツの核となるキーワードを選定していきます。

キーワード選定で重要なことは自分たちが伝えたいキーワードを選定するのではなく、ユーザーが求めているキーワードを選定することです。そこでユーザーがどういったキーワードで検索をしているのかを知るためのツールをいくつかご紹介します。

Googleサジェスト

Googleで検索する際、検索したいキーワードを入力すると、プルダウンでその下に第二検索キーワード候補が表示されます。これはGoogleサジェストといって、以前に自分が検索したキーワードや、そのキーワードで自分以外のユーザーが第二検索キーワードとして多く使っているキーワードを表示する機能です。これを見ることで、ユーザーがどういったキーワードを使って情報を探しているのかが見えてきます。

Keyword Tool(https://keywordtool.io/jp

Googleで検索する際の第二検索キーワードのほか、YouTubeやBing、Amazonでの第二検索キーワードも表示するサービスです。動画コンテンツを作成する際や、Amazonに商品を出品している場合のキーワード選定にとても効果的なサービスです。

cotoha.com(http://cotoha.com/

コンテンツ作成の中にはブログ記事の作成も含まれます。社長ブログやスタッフブログを頻繁に更新することもSEO対策のひとつの方法です。そこでおすすめのサービスがcotoha.comです。このサービスは、キーワードに関連した最近のニュース記事が表示されます。企業ブログでは自社の商品やサービスに関連した記事を書く際、単純に商品、サービスの紹介をするよりも、最近の関連ニュースに絡めた形で紹介したほうが、興味をひきやすくなります。また社長ブログで関連記事に対する考察を書くことで、信頼感のアップにつながることもあります。またトップページにはYahoo! やGoogleのトレンドキーワード、検索急上昇ワードが表示されています。これを参考に関連ブログを書くことでサイト訪問を促すこともできます。

Q&Aサイトの効果的な活用方法

ある程度、キーワードが抽出できたら、その中からより確実に検索エンジンに上位表示さそうなキーワードを選ぶため、Q&Aサイトを活用します。ユーザーがキーワードに対してどういった疑問、課題を抱えているのかを知る前に、競合サイトがそのユーザーの疑問、課題にしっかりと有益な情報を発信していないキーワードを探すことが、キーワード選定でQ&Aサイトを活用するポイントです。

一般的に多くのユーザーは、何か知りたい情報、疑問に思ったことが合った場合、Q&Aサイトよりも先にGoogleやYahoo! といった検索サイトで検索をして調べます。もちろんいきなりQ&Aサイトで調べるかたもいますが、その数は検索サイトで調べるかたに比べて圧倒的に少ないでしょう。まずは検索サイトで検索し、その検索結果の中にQ&Aサイトが表示され、自分の疑問、課題の答えがありそうだと思ったら、クリックして訪問するというのが一般的な流れです。

そこで選定したいくつかのキーワードをまずは検索サイトで検索し、Q&Aサイトが上位に表示されるキーワードを探します。基本的にQ&Aサイトが上位に表示されるということは、そのキーワードに対して専門家やプロが有益な情報を発信していない可能性が高いということです。であれば、そのキーワードに対して専門家として有益な情報を発信すれば、検索サイトの上位に表示される可能性はほかのキーワードに比べて高くなります。

Q&Aサイトが検索サイトの上位に表示されるキーワードを見つけることができたら、そこで初めてQ&Aサイトでそのキーワードに対し、ユーザーがどういった疑問、課題を抱えているのかを確認します。この方法のほうが、すぐにQ&Aサイトに行って調べるよりも、ずっと効率的に検索結果上位表示の可能性が高いキーワードを見つけることができます。

キーワードの出現率はSEOに効果があるのか?

キーワードの選定ができたらいよいよコンテンツの作成です。そこで気になるのが、選定したキーワードをコンテンツの中にどの程度含めればよいのかです。

従来、ひとつのコンテンツの中にユーザーに検索されたいキーワードが多く含まれているほうが、検索サイトに上位表示されやすくなるのではということから、キーワード出現率という言葉が生まれました。検索サイトで上位表示されるには、出現率を5%までに抑えたほうがよい、いや7%がよいなどさまざまな説がありましたが、現在ではキーワード出現率はSEO対策として効果が高くないことがわかっています。

SEO対策として有効なのは、ユーザーにとってわかりやすいコンテンツを作成することです。キーワードを多く入れて読みづらくなったり、文章として筋が通らなくなったりするよりも、ユーザーにとって有益なコンテンツを作成することを第一に考え、ユーザーに支持されれば、結果として検索サイトの上位に表示されるようになります。

 

キーワード選定のポイントはユーザーの検索行動に忠実に

SEOとキーワードは切っても切れない関係にあります。なぜならユーザーはキーワードを手掛かりに自分が知りたい情報を探すからです。企業サイトを運営管理するうえで、ユーザーにサイトを見つけてもらえるキーワードは何であるかを知ることは、良いコンテンツをつくるための第一歩です。

ユーザーに見つけてもらうキーワードの選定のポイントは、常にユーザーの検索行動に忠実にユーザーの側に立って考えることです。ユーザーがなぜそのキーワードで検索を行ったのかの理由、背景を考える。いきなりQ&Aサイトではなく、検索サイトからQ&Aサイトへ行くという流れを意識してキーワードを考える。そして自社サイトへ訪問したユーザーが求めている回答を、わかりやすく筋道立てて説明するコンテンツを作成する。これらはすべてユーザーの検索行動の流れに沿った考え方です。

ユーザーはユーザーの都合で検索行動を起こします。情報を発信する側は決してそれに逆らわず、自社の都合を押し付けることなく、あくまでもユーザー側の視点を持って考えることが重要です。自社の都合はユーザーにとっては何の意味も持ちません。SEOは常にユーザーに有益な情報を発信することを意識することが最大の対策であり、キーワード選定においてもそれは何も変わらないのです。


参考:キーワード出現率の調整はSEOの上位表示効果が無いことを理解しておこう|ferret

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