ユーザーがつい反応!「その気にさせる」CTAボタンの作り方

EC(Eコマース)
今回、少々思い切って『ユーザーがつい反応!「その気にさせる」CTAボタンの作り方』なんてタイトルをつけてみた。「そんな特別な方法があれば、すぐにでも知りたい!」と思っている人は多いだろうし、一番切実にそう思っているのは、ほかならぬ筆者自身である。 そこで本日は、CTAボタンで効果的にユーザーの心をとらえる方法について、ちょっと本気だして考えてみようと思うので、お付き合いいただきたい。
CTAボタンは、“反射神経”で押されるもの
CTAとは、「Call To Action」の略で、「行動を呼び起こす」という意味だ。 その名のとおり、Webサイトへ訪問してきたユーザーを、とってもらいたい最終アクションに誘導するのがCTAボタンの役割である。 Webページ制作の最終目的でもあるコンバージョンを左右するため、営業活動のクロージングにあたる重要なボタンだ。 だが、Webページの特性上、じっくり検討してクリック、というより、ユーザーが反射神経で「つい」「思わず」クリックしてしまうように設計することが求められている。
キーワードは、感嘆符!
そんなCTAボタンを作るには、どうしたらよいのだろう? ボタンの形状や配色などデザイン性も大事だが、なんといっても1番のポイントになるのは“コピー”である。 その見極めポイントは、ユーザーの気持ちに「!」=感嘆符がつくかどうかだ。
1.「あ、お得!」「お、イイね!」と思わせる具体性とバリュー感
たとえば、同じアクションを求めるコピーでも、以下の左と右とを比べてどう感じるだろうか? ubounce
「ダウンロード」→「無料eBookを手に入れよう」 「送信する」→「無料見積もりしてみよう」 「今すぐ購入」→「カートに入れて25%オフ」
反射的にクリックしてみたくなるのは、いずれも右側ではないだろうか。
ためらいなくクリックしてもらうためには、「どのように」「どうすれば」「どのくらい」、ユーザーの利益となるものが得られるのか、シンプルかつ具体的なコピーで明示することが重要である。
その際、“人を動かす”と話題になった「チャルディーニの6つの原理」など、マーケティングに多用される心理学テクニックを学び、伝えたい言葉をさまざまな角度からリフレーミングしてみるのも1つの方法だ。 ターゲット別に、どの原理が1番効果的に響くのかを探ることで、マーケティングの方向性を決定する判断材料にもなるだろう。
ちなみに、「チャルディーニの6つの原理」とは以下の6項目を指す。
・返報性の原理
他人に何かしてもらったら、自分もお返ししなければという心理 例:「無料サンプル」など (無料でもらったら、「買わなきゃ!」と思う)
・一貫性の原理
一度とった自身の言動を一貫したものとしたいという心理 例:「お試しセット」など (「お試し」で使ったものは、「使い続けなきゃ!」と思う)
・社会的証明の原理
多くの人間がとる行動は正しいことだという心理 例:「ご愛用者○○人突破!」「○○部門でシェア1位」
・好意の原理
好意をもってもらった人のことを信用しやすくなる心理 例:「お得意さまだけに贈る」「日頃のご愛顧に感謝」など
・権威の原理
権威のある人に従ってしまう心理 例:「○○氏も絶賛!」「○○TVでも紹介されました」など
・希少性の原理
希少性のあるものほど、価値が高いと思う心理 例:「○個限定発売」「今だけ大特価」
2.「そう、コレ!」「あ、あった!」と思わせるニーズのマッチング
コピーの中に、ユーザーが最も求めている“ニーズ”を示すことができれば、訴求効果は飛躍的に高くなる。 たとえば、スカンジナビアにあるスポーツジムチェーンでは、多くの潜在顧客が、ジムのロケーションを重要視していることに気づいた。
そこで、「メンバーシップをゲット」というコピーを変更したところ……。 ubounce
なんと「Find your gym(ジムを探そう!)」の一言を加えただけで、コンバージョンが68%もアップしたというのだから驚きだ。
こうしたユーザーのニーズを探る方法として、筆者は“Google サジェスト”をよく利用している。 Google のWeb検索の補助機能で、検索欄にキーワードを入力すると、その単語に関連する検索候補を検索頻度順に表示する機能である。
たとえば、「ヨガ」と入力し、1つスペーシングしてみる。
こちらも、さきほどのスポーツジムの例と同様に、大阪、梅田、京都などロケーションに関する候補が上位に表示された。 この結果から、関西に店舗があるヨガサロンの場合、「ヨガをはじめよう!」というコピーを「大阪・梅田でヨガをはじめよう!」と変更することによって、より潜在顧客の注目を浴びやすいCTAボタンになる可能性があるのだ。
まとめ
細かなテクニックは他にも数多くあるが、効果的なCTAボタンを作るためには、なんといっても日々の実験がものをいう。 “実験”とは、ユーザーの反応を1つ1つ調査・解析し、データ化する。そして、それに基づいたフレキシブルな改善をしていくことだ。 すべては、それらを丁寧に繰り返していけるか否かの“地道さ”にかかっているといっていいだろう。
参考元: [How To] Write a Call-to-Action that Converts – With Case Studies ロバート・B・チャルディーニ著「影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか」
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