企業のInstagram運用に欠かせないSEO対策のポイントを解説

SEO
Instagramは、若い女性が中心にファッション・美容・エンタメ・飲食・観光などに親和性の高いSNSでしたが、ユーザーの年代層・男女比も拡張し、幅広いビジネスで活用されるようになっています。そこで重要になってくるのがInstagramでのSEO対策です。欲しいもの、行きたい場所を探す際、Instagramを検索エンジン代わりに利用するユーザーは多く、検索結果に表示されるかどうかは企業にとって重要なポイントといえるでしょう。今回は、企業のInstagram運用に欠かせないSEO対策のポイントについてお伝えします。企業のSNS担当者の方はぜひ、参考にしてください。
目次
InstagramのSEOが必要な理由
InstagramでのSEOとは?
InstagramでのSEOは、検索を行った際、上位に表示されるための対策です。Instagramでは、ハッシュタグやキーワード、位置情報などに対して関連する投稿が表示されます。ただし、GoogleやBingなどの検索エンジンのSEOとは異なる独自のアルゴリズムが使われているため、Instagram固有の対策が必要になります。
InstagramでSEO対策が求められる2つの理由
企業がInstagramを運用する際、SEO対策が求められる理由はいくつか考えられますが、なかでも主な理由としては次の2点が挙げられます。
- 利用者が多い
Instagramの日本での月間アクティブユーザー数は、2019年の時点で3,300万人です。また、総務省が2022年8月に発表した「令和3年度の情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、2021年の時点でSNSを利用するユーザーのなかで、Instagramを利用しているユーザーの割合は、48.5%。この数字は、LINEの92.5%に次いで2番目に多い数字で、Twitterの46.2%、Facebookの42.3%よりも高い数値となっています。これだけ利用者数の多いSNSであるからこそ、競合も多く、そのなかでユーザーに見つけてもらうにはSEO対策が欠かせません。
参照:令和3年度の情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Meta
- Twitterのような拡散機能がない
Instagramには、Twitterのリツイート機能のようなものがなく、フォロワー以外に自身の投稿を見つけてもらうのが困難です。そのため、発見タブやハッシュタグ検索など検索から見つけてもらう必要があるため、Instagramに対応したSEO対策が重要となります。
InstagramのSEO対策6選
Instagramでより多くのユーザーに見つけてもらいアカウントをフォローしてもらうには、ユーザーニーズを把握したうえでのSEO対策の実施が欠かせません。InstagramのSEOは独自のアルゴリズムが使われていると説明しましたが、ユーザーニーズの把握については、通常の検索エンジンと変わらず重要なポイントです。ユーザーニーズがわかっていないと、仮に検索結果の上位に表示されてもユーザーから興味を持ってもらうことは難しいでしょう。
まずは、ユーザーニーズがどこにあるのかをしっかりと検討し、SEO対策を行うことが重要です。ここでは、ユーザーニーズの把握を踏まえたうえでのInstagramのSEO対策ポイント6選を紹介します。
ユーザーネーム・名前
ユーザーネームとはローマ字と英数字で作成するアカウント名です。ハッシュタグ検索をした際、ユーザーネームも検索結果に影響があるため、企業名やブランド名、商品名などをユーザーネームに含めることが重要です。
また、日本語も使える名前もユーザーネーム同様、検索結果に影響があるため、検索クエリを意識してつけることで良い結果が生まれやすくなります。
ハッシュタグ
ハッシュタグとは、プロフィール欄のほか投稿した写真・動画に「#」の後にキーワードを入れて投稿のキャプションやコメントに追加するタグです。Instagramユーザーの多くはハッシュタグ検索を使うため、ユーザーが検索しそうなキーワードをハッシュタグにすることで、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
ジオタグ
ジオタグとは、写真・動画を投稿する際、撮影した場所の位置情報で、投稿する際にジオタグを含めると周辺にいるユーザーの検索結果に表示されるようになります。たとえばラーメン屋が自身の店舗写真にジオタグをつけて投稿すると、ユーザーがその付近で「ラーメン」をキーワードに検索した際、上位に表示される可能性が高まります。
継続的な投稿
検索結果の上位に表示されるポイントの一つに、多くのユーザーから「いいね」「コメント数」「シェア」「投稿の保存」があることも挙げられます。そのため、継続的に投稿を行い、ユーザーからアクションをしてもらうこともSEO対策に効果的です。
また、古い投稿よりも新しい投稿の方が優先的に表示されます。定期的に新しい投稿をすることでフォロワーとの接点を増やし、コメントやいいねをもらうことでエンゲージメントも高めることが可能です。さらに反応が良い投稿やそうでない投稿との違いも分かり、投稿分析が行えるのもSEO対策に欠かせません。
プロフィール
プロフィールに記載したテキストも検索結果に影響を与えます。ユーザーネームや名前同様に検索クエリを意識して記載することが重要です。
キャプション
Instagramの検索は、ハッシュタグや位置(スポット)のほか、アカウント名(ユーザー名)での検索のほか、2021年11月よりキーワード検索も可能になっています。そのため、ハッシュタグのほか、投稿のキャプションにキーワードや関連する語句を入れることで、検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
企業のインスタグラムSEO対策事例
ここで実際にインスタグラムの企業アカウントでSEO対策を実施して成果を上げている事例を紹介します。
サントリー(@suntory_jp)
上限30個のハッシュタグをギリギリまで使用し、さまざまな検索クエリに対応させようとしています。たとえば、「C.C.レモン(ゆずミックス)」を紹介する投稿のハッシュタグでは、「#レモン」と「#檸檬」。「#ゆず」と「#柚子」。ほかにも「#丁寧な暮らし」と「#シンプルな暮らし」、「#暮らしを楽しむ」「#暮らしを楽しく」など細かく設定することで多くのユーザーの目に触れる工夫をしています。
通天閣(@tsutenkaku_official)
大阪の観光名所、通天閣の公式アカウント。観光名所ということで、日本人だけではなく海外からの閲覧も意識し、プロフィール欄には日本語と英語で簡単な説明を記載しています。また、位置情報(ジオタグ)を記載しているのも観光地アカウントとして重要なポイントです。
Sky株式会社(@sky_it_corporate)
ソフトウェア開発を行っている企業の公式アカウント。企業情報を伝えるアカウントのほか、「sky_recruit」という学生・転職活動者向けの専門アカウントもあります。就職情報に特化したアカウントとしてハッシュタグ(#就活、#就職、#転職活動、#就活情報など)やテキストの統一感をつくっています。用途別にアカウントを分けるのもInstagramのSEO対策として参考になるでしょう。
InstagramのSEO対策も通常と同様にユーザーニーズの把握が重要
近年、調べたいものによってはGoogleやYahooのような検索エンジンよりもSNSで検索を行うことが当たり前となりつつあります。Instagramもその一つで、トレンド検索や店舗検索などに利用されることは珍しくありません。そこで重要になるのが、InstagramでのSEO対策です。
SNS検索を行うユーザーが増えたとしても、検索結果の上位に表示されなければユーザーからの認知は得られません。それは、GoogleやYahooの検索と同様です。
Instagramの検索結果で上位表示されるには、ユーザーネーム、ハッシュタグ、ジオタグなどの基本を徹底することはもちろん、それ以上に欠かせないのがユーザーニーズの把握です。ユーザーがどのような情報を求め、どのような検索クエリを使うのかをしっかりと調査・分析し、適応させていかなければ、検索結果の上位表示は難しいでしょう。また、仮に上位表示されたとしても、ユーザーニーズに合っていなければ、すぐに離脱されてしまいます。
そうした意味では通常のSEO対策同様、ユーザーニーズの把握がもっとも重要であり、地道に継続していくことが上位表示にもっとも大切なポイントだといえるでしょう。
人気記事